初恋ガチ勢

あおみなみ

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第10章 もし、本当に千弦さんに会えたら【千弦と聡二】

そして、そんな自分が嫌いではない。【聡二】

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なせば大抵なんとかなる

勇者部五箇条の一つ
『結城友奈は勇者である』より

◇◇◇

「海岸のご来光が見たい」とか「初詣や二年参りに行きたい」という要望に応え、この地区は年末年始、電車が終夜運行してくれるのは助かる。
 学校では、生徒同士での行動は控えるようにという注意はあったが、特に男子はおとなしく言うことを聞かない。

 高田や市村はもちろん、元テニス部の連中は友人でもあるので、一緒に初詣に行く約束はしたのだが、それは元日の日中の話である。
 俺は個人的に、深夜にとある小さな神社にひとりで行く計画を立てていた。

 千弦さんの店から歩いて数分のところにあるところなのだが、小さいなりに露店なども出て、近隣の住民は結構二年参りに行くという情報を得た。
 つまりは千弦さん母娘も来る可能性がある。
 といっても、女性2人で夜歩きはしてほしくないから、会えない方が望ましくはある。
 参拝した後、店の近くまで行って、彼女たちの居住空間である(上がったことはない)建物の2階を見上げ、ひっそりと新年のあいさつなどできればいいと思っている。

 いささかストーカーじみたやり方であるが、墓まで持っていく思い出にするつもりだ。
 俺は物事を割と合理的に考える方だと自負していたのだが、千弦さんという女性に恋をしてから、少し観念的になった気がする。

 そして、そんな自分が嫌いではない。
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