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何をするにも道具から
第3陣
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重量制限パンパンまで鉄鉱石を入れると笑みが溢れるね。
テッケンさんに取引出して良かった。
ウキウキで雑貨屋に戻ると多くの人が居た。
「ぶち猫さんが3陣来るって言ってたっけ。どうせ武器屋に行くでしょ。通りまーす。」
人混みをかき分け中に入っていくと、中も人でごった返していた。
「うわ。今回は特にすごいな。」
外も合わせると50人くらい居そうだよ。
「ハッチさんお帰りなさい。こっち!」
パッと見わからなかったけど、カウンター奥にいるみたい。
ぶち猫さんまで近づいて聞いてみる。
「今回もすごいね。あと知らない種族もいるみたいだけど?」
「私達より少し小さいのがポックルですよ。あと多いのは…」
なんか言いづらそう。
「言いたく無いなら、別に言わなくても良いけど?」
「そうじゃなくて、みんな親方とリリーさん目当てなんです」
「ん?弟子入りってこと?」
「はい。昨日の配信で呼び寄せちゃったみたいです」
昨日のことを思い出しても、ポッキリ折った記憶しかない。
思い出しただけでも歯軋りしそうだ。
「失敗しか思い出せん」
「思い出さなくて良いですよ。それより鍛冶やるのでは?」
「そうだった!じゃあね!」
今日は多めにあるから、早めに手をつけないとな。
スキルを変更して鍛冶仕様にする。
『鍛冶+』『熱耐性』『打耐性』『自然回復』『器用』
欲を言えば『力』も入れたかったけれど、仕方ないよな。
インゴット6本分だから、頼まれ品が失敗しなかったら工具もアップデート出来そうかな?
インゴットは問題ない。
ナイフも慣れてきたし、時間かけて作れば良い。
【解体ナイフ-(柄無し)】
十分な出来だな。
柄は後で作るとして、次はペグ。
インゴットを4分割するために、火入れして柔らかくすると目印が出てきた。
「これって分割の場所?ここを叩けば良いのかな?」
鉄杭を打ち付けていくと3回叩いただけで割れてしまった。
「えぇ!?こんな早いの?」
他のところも目印が出て、すぐに終わった。
ペグの形を整えるのも早く出来、ペグだけなら10分も掛かってないかもしれない。
「これはスキルの影響か?そういえばLV10超えてたっけ。」
「生産系スキルはLV10になってようやくスタート地点だ。」
声の方を向くと親方がゾロゾロ人を連れている。
「こいつらは新しい弟子だ!」
「親方。投げたりしないですよね?」
「んなことやるかよ!」
「それでLV10でスタートというのは?」
「急に話戻しやがる。LV10になると、ようやくマイナス補正が無くなるんだ。今まで下手になる呪いが掛かってたんだよ。」
マジかよ。
どうりで作りづらいわけだ。
(おい。LV10って言ってたぞ)
(トップ戦闘職でもLV9が最高だったはず)
(LV10アナウンスってもしかして生産系?)
(ハーフドワーフ当たりだったかもしれないな。)
(これが親方TIPsか)
「えぇ?ハッチさんLV10持ってたんですか?」
「あ、ごめん。言うの忘れてた」
「そんなさらっと」
俺たちの会話を遮る様に親方が説明を続ける。
「ちなみにLV9から10になる為の必要経験はかなり増える。」
9以降が長かったから、それはなんとなくわかってた。
「それとアーツが使えるようになる。」
「なにそれ?」
「一番簡単なのを見せてやる。一個貰うぞ。」
俺のインゴットを受け取ると、炉の前でハンマーを振り上げる。
「見てろよ。『ランク1鍛造《たんぞう》』」
親方の手が光るとハンマーを一度だけ振り下ろす。
ゆっくりと退けたハンマーの下には、完成品のナイフの刃があった。
俺も含めて全員が呆けている。
「これがアーツの鍛造だ。アーツを使うと手作りより劣化してしまう。鋳造《ちゅうぞう》もあるが、鋳型《いがた》を作る技術がまだ足りてないのと、更に劣化してしまうのが難点だ。」
「すげー。俺も出来るんですか?」
「出来るが、今も劣化なのに更に性能落とすのか?」
「ぐっ。それは困る。」
「まぁ、そのペグ位ならやっても良いかもしれないな。そうだな、後で劣化鉄鉱石をインゴットにしてみろ。」
それを言うと、親方はまた新弟子の案内を始めた。
「やってみたいが、新しい道具が先か。」
【くず鉄の劣化トンカチ-】→【劣化鉄のトンカチ-】
【くず鉄の劣化ツルハシ】→【劣化鉄のツルハシ-】
【銅の劣化手斧】→【劣化鉄の手斧-】
これで良いな。
あと、親方が言ってた劣化鉄鉱石やってみるか。
最近取ってなかったから2回分しか無いな。
バケツに突っ込んで溶かす。
あとは型に流し込んで入れるだけだが、数字が出てきた。8?減ってきてる。5、4これってタイミングか?2、1、0ここだ!そのまま型へ流し込む。
赤熱する液体の色がいつもより綺麗。
【劣化鉄のインゴット-】
「ウソだろ!?せっかく1層でがんばったのに!劣化鉄鉱石じゃこんなん出なかったのにー!?」
なんとなくわかった。
難易度が高いと補正かからなくなるの奴だ。
俺のスキルが上がればいずれ出来るようになりそう。
だけど悔しいな。
数日前にLV10なってたから、ずっと無駄に1層で潜ってたんだろ?
「くそぉぉぉぉ!」
「今日からあれが日常なので、早めに慣れてください。」
ぶち猫さんの声が聞こえたような気がする。
テッケンさんに取引出して良かった。
ウキウキで雑貨屋に戻ると多くの人が居た。
「ぶち猫さんが3陣来るって言ってたっけ。どうせ武器屋に行くでしょ。通りまーす。」
人混みをかき分け中に入っていくと、中も人でごった返していた。
「うわ。今回は特にすごいな。」
外も合わせると50人くらい居そうだよ。
「ハッチさんお帰りなさい。こっち!」
パッと見わからなかったけど、カウンター奥にいるみたい。
ぶち猫さんまで近づいて聞いてみる。
「今回もすごいね。あと知らない種族もいるみたいだけど?」
「私達より少し小さいのがポックルですよ。あと多いのは…」
なんか言いづらそう。
「言いたく無いなら、別に言わなくても良いけど?」
「そうじゃなくて、みんな親方とリリーさん目当てなんです」
「ん?弟子入りってこと?」
「はい。昨日の配信で呼び寄せちゃったみたいです」
昨日のことを思い出しても、ポッキリ折った記憶しかない。
思い出しただけでも歯軋りしそうだ。
「失敗しか思い出せん」
「思い出さなくて良いですよ。それより鍛冶やるのでは?」
「そうだった!じゃあね!」
今日は多めにあるから、早めに手をつけないとな。
スキルを変更して鍛冶仕様にする。
『鍛冶+』『熱耐性』『打耐性』『自然回復』『器用』
欲を言えば『力』も入れたかったけれど、仕方ないよな。
インゴット6本分だから、頼まれ品が失敗しなかったら工具もアップデート出来そうかな?
インゴットは問題ない。
ナイフも慣れてきたし、時間かけて作れば良い。
【解体ナイフ-(柄無し)】
十分な出来だな。
柄は後で作るとして、次はペグ。
インゴットを4分割するために、火入れして柔らかくすると目印が出てきた。
「これって分割の場所?ここを叩けば良いのかな?」
鉄杭を打ち付けていくと3回叩いただけで割れてしまった。
「えぇ!?こんな早いの?」
他のところも目印が出て、すぐに終わった。
ペグの形を整えるのも早く出来、ペグだけなら10分も掛かってないかもしれない。
「これはスキルの影響か?そういえばLV10超えてたっけ。」
「生産系スキルはLV10になってようやくスタート地点だ。」
声の方を向くと親方がゾロゾロ人を連れている。
「こいつらは新しい弟子だ!」
「親方。投げたりしないですよね?」
「んなことやるかよ!」
「それでLV10でスタートというのは?」
「急に話戻しやがる。LV10になると、ようやくマイナス補正が無くなるんだ。今まで下手になる呪いが掛かってたんだよ。」
マジかよ。
どうりで作りづらいわけだ。
(おい。LV10って言ってたぞ)
(トップ戦闘職でもLV9が最高だったはず)
(LV10アナウンスってもしかして生産系?)
(ハーフドワーフ当たりだったかもしれないな。)
(これが親方TIPsか)
「えぇ?ハッチさんLV10持ってたんですか?」
「あ、ごめん。言うの忘れてた」
「そんなさらっと」
俺たちの会話を遮る様に親方が説明を続ける。
「ちなみにLV9から10になる為の必要経験はかなり増える。」
9以降が長かったから、それはなんとなくわかってた。
「それとアーツが使えるようになる。」
「なにそれ?」
「一番簡単なのを見せてやる。一個貰うぞ。」
俺のインゴットを受け取ると、炉の前でハンマーを振り上げる。
「見てろよ。『ランク1鍛造《たんぞう》』」
親方の手が光るとハンマーを一度だけ振り下ろす。
ゆっくりと退けたハンマーの下には、完成品のナイフの刃があった。
俺も含めて全員が呆けている。
「これがアーツの鍛造だ。アーツを使うと手作りより劣化してしまう。鋳造《ちゅうぞう》もあるが、鋳型《いがた》を作る技術がまだ足りてないのと、更に劣化してしまうのが難点だ。」
「すげー。俺も出来るんですか?」
「出来るが、今も劣化なのに更に性能落とすのか?」
「ぐっ。それは困る。」
「まぁ、そのペグ位ならやっても良いかもしれないな。そうだな、後で劣化鉄鉱石をインゴットにしてみろ。」
それを言うと、親方はまた新弟子の案内を始めた。
「やってみたいが、新しい道具が先か。」
【くず鉄の劣化トンカチ-】→【劣化鉄のトンカチ-】
【くず鉄の劣化ツルハシ】→【劣化鉄のツルハシ-】
【銅の劣化手斧】→【劣化鉄の手斧-】
これで良いな。
あと、親方が言ってた劣化鉄鉱石やってみるか。
最近取ってなかったから2回分しか無いな。
バケツに突っ込んで溶かす。
あとは型に流し込んで入れるだけだが、数字が出てきた。8?減ってきてる。5、4これってタイミングか?2、1、0ここだ!そのまま型へ流し込む。
赤熱する液体の色がいつもより綺麗。
【劣化鉄のインゴット-】
「ウソだろ!?せっかく1層でがんばったのに!劣化鉄鉱石じゃこんなん出なかったのにー!?」
なんとなくわかった。
難易度が高いと補正かからなくなるの奴だ。
俺のスキルが上がればいずれ出来るようになりそう。
だけど悔しいな。
数日前にLV10なってたから、ずっと無駄に1層で潜ってたんだろ?
「くそぉぉぉぉ!」
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