ネオ・アース・テラフォーミング〜MRMMOで釣り好きドワーフの生産奮闘記〜

コアラ太

文字の大きさ
31 / 111
何をするにも道具から

魔力を覚えるために4

しおりを挟む
「お疲れ様。最近の子は、なかなか覚えるのに時間かかりますね」

「いやいや。ポーション使って3日だから、それなりかと思いますが」

「ドーインは1日で覚えました」

 親方すげー!開いた口が塞がらないとはこういうことか!
 何はともあれ、魔力を1に上げたことで、『魔力譲渡』というアーツを覚えられた。
 これを使うことで、ようやく魔道具の使用も出来るようになる。

「私もこのスキルは全員にお勧めしますね。これがあることで、魔道具のランタンも使えるようになります」

 右手で吊ってたランタンに光を灯し、プラプラと振っている。使い方レクチャーは結構助かるな。ランタンの頭頂部に魔力を流せば良いのか。

「ちなみに、そのランタンはおいくらですか?」

 ニヤリと笑う顔を見て、嫌な予感がした。

「君はこれを買うつもりですか? ほうほう。ドーインが聞いたらさぞ悲しむでしょうね?」

「いやいや、今はスキルも無いですし」

「今は!? ということは、いずれ作るということですね?」

《神官モーディンからの挑戦状:魔道具入門 が開始されました》

「ぬおぉ!?」

 この神官からのクエストとか面倒くさいの決まってるじゃねーか!しかも待機じゃなくて、強制スタートのクエかよ!

「どうかしましたか?」

「あの、魔法陣の入門という…」「すばらしい!」

 言い終わる前に被せて答えてくる。

「さっそく開始しましょう! と言いたいところですが、あなたにも予定があるようですね。その予定が済んでから紹介状を渡しましょう」

 おぉ?急ぎでやらなくて良いのか。
 代わりに画面端にアイコンが点滅している。そこを確認すると、招待していたオトシンの到着予定日数と、まだ終えてないクエストが表示されている。

「今の予定が済んだら、また来なさい」




 帰り道に、終えてないクエストを確認すると、3個も溜まっていた。
《木工修練4》
《鉄の斧(3)の納品》
《薬草の採取》

 クエストとしては、そこまで難しそうでも無いけど、次に行く前に釣竿が欲しい…。
 糸と竿は何とか出来そうだけど、針が問題だな。

「何か悩みかい?」

 声で意識が戻されると、すでに雑貨屋に入っていた。声の主はリリーさんか。

「ちょっと針をどうしようかと思ってまして」

「針ならアタシが持ってるよ?ほら」

「いや、これってマチ針ですよね?俺が欲しいのは釣り針で…」

 これを曲げたら使えるんじゃないか?

「リリーさん。これ作ってるのって」

「金物は全部旦那だよ」

「よし! ありがとうございます!」

 灯台下暗し!こんな近くに針があったなんてな!



「おやかたー! 針のレシピを教えてください!」

「ん?針か…」

 親方の視線は俺で止まったまま。

「ハッチさん。親方フリーズしてますけど、何を言ったんですか?」

「いや、針のレシピくれって言っただけなんだが…」

 話してると、ようやく親方が動き出した。

「お前は何の針を作りたいんだ?」

 そのセリフの後に項目が出てきた。

 __________
 既存レシピ 針
 ・縫い針→詳細
 ・時計針→詳細
 ・治療針→詳細
 ・釣り針→詳細
 ・針金→詳細
 __________

 試しに縫い針の詳細を押したら、名称が多すぎて目が痛い。
 何十項目あったのか…。さらに針の太さまで出てきてわけがわからない。
 釣り針も名称は多いけど、こちらはわかる。
 ただし、細い針は習得出来ないし、グレーになって選択出来ない物も多い。

「どうしよう。ほとんど習得出来ない」

「そんなら…。針金からオリジナルレシピで作った方が良いな」

 そういう方法もあるのか。

「それでお願いします」

『針金2mm』を購入し、『オリジナルレシピ針』は高くて買えなかった。
 ここでもポーションの痛手が大きい。

「ハッチさんいつも金欠ですね…」

「俺のせいじゃない! クエストに必要だったんだ! くそぉ」

 そんな俺に、親方がかけた言葉は残酷だった。

「釣り針欲しかったら、骨針先に作りゃよかったのによ」

 骨針だと?そんな…、まさか!

「骨針のレシピは…」

「あの位だったら、木工で柄が作れたら出来るだろ」

 俺はどれだけ遠回りしていたんだ!間違ってはいない!金属針はそのうち必要になる。でも、早く釣りするなら骨針が。

「あぁ。ハッチさんがまた白くなってる」

「またですか?」

「とりあえずスクショ」

「今日は海老反り無し?」

 お前ら全部聞こえているぞ。誰1人からも慰めの言葉など無い。
 足元に茶色い物体がいる。

 目の前には、膝の上に乗った土精霊が肩をすくめている。

「お前はアメリカの俳優か!?」
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

ゲーム内転移ー俺だけログアウト可能!?ゲームと現実がごちゃ混ぜになった世界で成り上がる!ー

びーぜろ
ファンタジー
ブラック企業『アメイジング・コーポレーション㈱』で働く経理部員、高橋翔23歳。 理不尽に会社をクビになってしまった翔だが、慎ましい生活を送れば一年位なら何とかなるかと、以前よりハマっていたフルダイブ型VRMMO『Different World』にダイブした。 今日は待ちに待った大規模イベント情報解禁日。その日から高橋翔の世界が一変する。 ゲーム世界と現実を好きに行き来出来る主人公が織り成す『ハイパーざまぁ!ストーリー。』 計画的に?無自覚に?怒涛の『ざまぁw!』がここに有る! この物語はフィクションです。 ※ノベルピア様にて3話先行配信しておりましたが、昨日、突然ログインできなくなってしまったため、ノベルピア様での配信を中止しております。

【完結保証】科学で興す異世界国家 ~理不尽に死んだ技術者が、「石炭」と「ジャガイモ」で最強を証明する。優秀な兄たちが膝を折るまでの建国譚~

Lihito
ファンタジー
正しいデータを揃えた。論理も完璧だった。 それでも、組織の理不尽には勝てなかった。 ——そして、使い潰されて死んだ。 目を覚ますとそこは、十年後に魔王軍による滅亡が確定している異世界。 強国の第三王子として転生した彼に与えられたのは、 因果をねじ曲げる有限の力——「運命点」だけ。 武力と経済を握る兄たちの陰で、継承権最下位。後ろ盾も発言力もない。 だが、邪魔する上司も腐った組織もない。 今度こそ証明する。科学と運命点を武器に、俺のやり方が正しいことを。 石炭と化学による国力強化。 情報と大義名分を積み重ねた対外戦略。 準備を重ね、機が熟した瞬間に運命点で押し切る。 これは、理不尽に敗れた科学者が、選択と代償を重ねる中で、 「正しさ」だけでは国は守れないと知りながら、 滅びの未来を書き換えようとする建国譚。

ギャルい女神と超絶チート同盟〜女神に贔屓されまくった結果、主人公クラスなチート持ち達の同盟リーダーとなってしまったんだが〜

平明神
ファンタジー
 ユーゴ・タカトー。  それは、女神の「推し」になった男。  見た目ギャルな女神ユーラウリアの色仕掛けに負け、何度も異世界を救ってきた彼に新たに下った女神のお願いは、転生や転移した者達を探すこと。  彼が出会っていく者たちは、アニメやラノベの主人公を張れるほど強くて魅力的。だけど、みんなチート的な能力や武器を持つ濃いキャラで、なかなか一筋縄ではいかない者ばかり。  彼らと仲間になって同盟を組んだユーゴは、やがて彼らと共に様々な異世界を巻き込む大きな事件に関わっていく。  その過程で、彼はリーダーシップを発揮し、新たな力を開花させていくのだった!  女神から貰ったバラエティー豊かなチート能力とチートアイテムを駆使するユーゴは、どこへ行ってもみんなの度肝を抜きまくる!  さらに、彼にはもともと特殊な能力があるようで……?  英雄、聖女、魔王、人魚、侍、巫女、お嬢様、変身ヒーロー、巨大ロボット、歌姫、メイド、追放、ざまあ───  なんでもありの異世界アベンジャーズ!  女神の使徒と異世界チートな英雄たちとの絆が紡ぐ、運命の物語、ここに開幕! ※不定期更新。 ※感想やお気に入り登録をして頂けますと、作者のモチベーションがあがり、エタることなくもっと面白い話が作れます。

この聖水、泥の味がする ~まずいと追放された俺の作るポーションが、実は神々も欲しがる奇跡の霊薬だった件~

夏見ナイ
ファンタジー
「泥水神官」と蔑まれる下級神官ルーク。彼が作る聖水はなぜか茶色く濁り、ひどい泥の味がした。そのせいで無能扱いされ、ある日、無実の罪で神殿から追放されてしまう。 全てを失い流れ着いた辺境の村で、彼は自らの聖水が持つ真の力に気づく。それは浄化ではなく、あらゆる傷や病、呪いすら癒す奇跡の【創生】の力だった! ルークは小さなポーション屋を開き、まずいけどすごい聖水で村人たちを救っていく。その噂は広まり、呪われた女騎士やエルフの薬師など、訳ありな仲間たちが次々と集結。辺境の村はいつしか「癒しの郷」へと発展していく。 一方、ルークを追放した王都では聖女が謎の病に倒れ……。 落ちこぼれ神官の、痛快な逆転スローライフ、ここに開幕!

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

MP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

勇者パーティーを追放されたので、張り切ってスローライフをしたら魔王に世界が滅ぼされてました

まりあんぬさま
ファンタジー
かつて、世界を救う希望と称えられた“勇者パーティー”。 その中で地味に、黙々と補助・回復・結界を張り続けていたおっさん――バニッシュ=クラウゼン(38歳)は、ある日、突然追放を言い渡された。 理由は「お荷物」「地味すぎる」「若返くないから」。 ……笑えない。 人付き合いに疲れ果てたバニッシュは、「もう人とは関わらん」と北西の“魔の森”に引きこもり、誰も入って来られない結界を張って一人スローライフを開始……したはずだった。 だがその結界、なぜか“迷える者”だけは入れてしまう仕様だった!? 気づけば―― 記憶喪失の魔王の娘 迫害された獣人一家 古代魔法を使うエルフの美少女 天然ドジな女神 理想を追いすぎて仲間を失った情熱ドワーフ などなど、“迷える者たち”がどんどん集まってくる異種族スローライフ村が爆誕! ところが世界では、バニッシュの支援を失った勇者たちがボロボロに…… 魔王軍の侵攻は止まらず、世界滅亡のカウントダウンが始まっていた。 「もう面倒ごとはごめんだ。でも、目の前の誰かを見捨てるのも――もっとごめんだ」 これは、追放された“地味なおっさん”が、 異種族たちとスローライフしながら、 世界を救ってしまう(予定)のお話である。

あなたは異世界に行ったら何をします?~良いことしてポイント稼いで気ままに生きていこう~

深楽朱夜
ファンタジー
13人の神がいる異世界《アタラクシア》にこの世界を治癒する為の魔術、異界人召喚によって呼ばれた主人公 じゃ、この世界を治せばいいの?そうじゃない、この魔法そのものが治療なので後は好きに生きていって下さい …この世界でも生きていける術は用意している 責任はとります、《アタラクシア》に来てくれてありがとう という訳で異世界暮らし始めちゃいます? ※誤字 脱字 矛盾 作者承知の上です 寛容な心で読んで頂けると幸いです ※表紙イラストはAIイラスト自動作成で作っています

【完結】異世界先生 〜異世界で死んだ和風皇子は日本で先生となり平和へと導きます〜

雪村
ファンタジー
ある日カムイ王都の皇子、シンリンは宮殿に入った賊によって殺されてしまう。しかし彼が次に目覚めたのは故郷である国ではなく機械化が進んでいる国『日本』だった。初めて見る物体に胸を躍らせながらも人が全く居ないことに気付くシンリン。 そんな時、あたりに悲鳴が響き渡り黒く体を染められたような人間が人を襲おうとしていた。そこに登場したのは『討伐アカデミーA部隊』と名乗る3人。 しかし黒い人間を倒す3人は1体だけ取り逃してしまう。そんな3人をカバーするようにシンリンは持っていた刀で黒い人間を討伐して見せた。 シンリンの力を見た3人は自分達が所属する『討伐アカデミー』の本拠地へと強制的に連行する。わけのわからないシンリンだったが、アカデミーで言われた言葉は意外なものだった……。

処理中です...