ネオ・アース・テラフォーミング〜MRMMOで釣り好きドワーフの生産奮闘記〜

コアラ太

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何をするにも道具から

魔力を覚えるために4

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「お疲れ様。最近の子は、なかなか覚えるのに時間かかりますね」

「いやいや。ポーション使って3日だから、それなりかと思いますが」

「ドーインは1日で覚えました」

 親方すげー!開いた口が塞がらないとはこういうことか!
 何はともあれ、魔力を1に上げたことで、『魔力譲渡』というアーツを覚えられた。
 これを使うことで、ようやく魔道具の使用も出来るようになる。

「私もこのスキルは全員にお勧めしますね。これがあることで、魔道具のランタンも使えるようになります」

 右手で吊ってたランタンに光を灯し、プラプラと振っている。使い方レクチャーは結構助かるな。ランタンの頭頂部に魔力を流せば良いのか。

「ちなみに、そのランタンはおいくらですか?」

 ニヤリと笑う顔を見て、嫌な予感がした。

「君はこれを買うつもりですか? ほうほう。ドーインが聞いたらさぞ悲しむでしょうね?」

「いやいや、今はスキルも無いですし」

「今は!? ということは、いずれ作るということですね?」

《神官モーディンからの挑戦状:魔道具入門 が開始されました》

「ぬおぉ!?」

 この神官からのクエストとか面倒くさいの決まってるじゃねーか!しかも待機じゃなくて、強制スタートのクエかよ!

「どうかしましたか?」

「あの、魔法陣の入門という…」「すばらしい!」

 言い終わる前に被せて答えてくる。

「さっそく開始しましょう! と言いたいところですが、あなたにも予定があるようですね。その予定が済んでから紹介状を渡しましょう」

 おぉ?急ぎでやらなくて良いのか。
 代わりに画面端にアイコンが点滅している。そこを確認すると、招待していたオトシンの到着予定日数と、まだ終えてないクエストが表示されている。

「今の予定が済んだら、また来なさい」




 帰り道に、終えてないクエストを確認すると、3個も溜まっていた。
《木工修練4》
《鉄の斧(3)の納品》
《薬草の採取》

 クエストとしては、そこまで難しそうでも無いけど、次に行く前に釣竿が欲しい…。
 糸と竿は何とか出来そうだけど、針が問題だな。

「何か悩みかい?」

 声で意識が戻されると、すでに雑貨屋に入っていた。声の主はリリーさんか。

「ちょっと針をどうしようかと思ってまして」

「針ならアタシが持ってるよ?ほら」

「いや、これってマチ針ですよね?俺が欲しいのは釣り針で…」

 これを曲げたら使えるんじゃないか?

「リリーさん。これ作ってるのって」

「金物は全部旦那だよ」

「よし! ありがとうございます!」

 灯台下暗し!こんな近くに針があったなんてな!



「おやかたー! 針のレシピを教えてください!」

「ん?針か…」

 親方の視線は俺で止まったまま。

「ハッチさん。親方フリーズしてますけど、何を言ったんですか?」

「いや、針のレシピくれって言っただけなんだが…」

 話してると、ようやく親方が動き出した。

「お前は何の針を作りたいんだ?」

 そのセリフの後に項目が出てきた。

 __________
 既存レシピ 針
 ・縫い針→詳細
 ・時計針→詳細
 ・治療針→詳細
 ・釣り針→詳細
 ・針金→詳細
 __________

 試しに縫い針の詳細を押したら、名称が多すぎて目が痛い。
 何十項目あったのか…。さらに針の太さまで出てきてわけがわからない。
 釣り針も名称は多いけど、こちらはわかる。
 ただし、細い針は習得出来ないし、グレーになって選択出来ない物も多い。

「どうしよう。ほとんど習得出来ない」

「そんなら…。針金からオリジナルレシピで作った方が良いな」

 そういう方法もあるのか。

「それでお願いします」

『針金2mm』を購入し、『オリジナルレシピ針』は高くて買えなかった。
 ここでもポーションの痛手が大きい。

「ハッチさんいつも金欠ですね…」

「俺のせいじゃない! クエストに必要だったんだ! くそぉ」

 そんな俺に、親方がかけた言葉は残酷だった。

「釣り針欲しかったら、骨針先に作りゃよかったのによ」

 骨針だと?そんな…、まさか!

「骨針のレシピは…」

「あの位だったら、木工で柄が作れたら出来るだろ」

 俺はどれだけ遠回りしていたんだ!間違ってはいない!金属針はそのうち必要になる。でも、早く釣りするなら骨針が。

「あぁ。ハッチさんがまた白くなってる」

「またですか?」

「とりあえずスクショ」

「今日は海老反り無し?」

 お前ら全部聞こえているぞ。誰1人からも慰めの言葉など無い。
 足元に茶色い物体がいる。

 目の前には、膝の上に乗った土精霊が肩をすくめている。

「お前はアメリカの俳優か!?」
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