41 / 165
3章 国内小旅行。
第40話 ブルーメンの街
しおりを挟む
ニールセンの街を出る際に、少し高めの金を払って、護衛付きの馬車に乗った。
ニールセンからブルーメンまでは、1週間程の旅路だったが、特に何もない。
というのも、この間に続く道の脇はほとんど畑で、たまに詰所や空き地がある程度なんだ。
ブルーメンから北の城塞都市まで衛兵が見回りを行っていて、この地方屈指の安全性と有名だ。
先生の教えは今役立っていますよ!
この馬車街道を半分過ぎた辺りが領地の境目で、検問がある。
検問を問題なく通過すると、護衛が切り替わった。
馬車に乗ったままだったので、この時は良かったんだが、休憩の時に護衛が絡んできたんだ。
「お前ニールセンの草取りだろ?」
「ははっ。自分じゃ討伐出来ない腰抜けか!」
「ギルド員から目掛けられてるからって調子乗ってんじゃねーぞ」
と言った感じで、俺のことを知ってる奴が煩く声を掛けてくるんだ。
「なんだ。だんまり決め込んじゃってよ!」
「同じ探索者ならお前も護衛しろよー」
「そりゃ良いな。俺らも楽できる」
さすがに見かねた御者が助けに入るが、とりつく島もない。
馬車も動かないので他の乗員達も顔を出している。
「おらぁ。降りてこいよ!」
これ以上はお互い良くないと思って、御者に声をかけて1人と1匹だけで街へ行くことにする。
俺たちが駆け出すと、後ろで声がするが、気にせず横道を進んでいく。
昔からこういう手合いは苦手なんだよな。
逃げるにかぎる。
俺が逃げに入ったら誰も追いつけないだろう。
俺が逃げ切ったものをあげると結構多いと思うぞ。
土砂崩れ、危険な猛獣、喧嘩、嫌な同僚や上司、仕事、電車からも逃げ抜いた。
残り4日でつく旅程を2日で到着。
また世界を縮めてしまった!
それにしてもブルーメンの街は物々しいな。
ニールセンも同じ石壁だったが、ここの壁は一つ一つの石も大きく高さも厚みも倍はあるだろう。
外壁というには武装で強化されているし、やはり強い領地なんだろうな。
そんな風に見上げていると壁の上から声をかけられた。
「お前は1人で来たのか? あっちが門だぞ!」
「ありがとう!」
そう言って門へ向かう。
門はすんなり入れたが、1人だったので事情を聞かれた。
検問後の話はしたが、探索者内のことなのであまり口出しは出来ないと言う。
俺もそこまでは申し訳ないので、ギルドに報告するだけだ。
そのままギルドに行き事情を報告しておく。
すると、申し訳なさそうな顔をしているが、そいつの中に貴族階級の子が居てあまり強く言えないらしい。
なんとも弱い組織だ。
そいつらが来ないであろう時間だけ聞いて、探索者ギルドから出てしまう。
例の馬車が到着するまで丸1日か。
とりあえず、香り高い料理を食った後、市場を巡って香辛料を探した。
飯はうまかったが、聖教国で栽培されているハーブだと言う。
そのハーブは市場に無く、いくつかの果物と月桂樹だけ見つけた。
1日過ごしたが、全体的に物価が高いので、仕事でもしないと宿屋にすら泊まれないなぁ。
すぐに次の街へ行こうかと思ったが、頼まれた手紙の道具屋が見つからないんだ。
困ってしまい、街の外で野宿することにした。
メサと交代で見張りをしていたんだが、月が頂上に差し掛かった頃に小さな気配が5つ近づいてくる。
警戒しながら座っていると、それらが飛びかかってくる。
「バレバレだぞ」
そいつらの頭部あたりを順番に軽く叩く。
「いてっ!」
「うへぇ」
「ぎゃ!」
声の存在を見てみると、薄汚れた少年達、さらに後ろに少女と幼児まで隠れている。
「お前らなんの用だ」
「へへ。ちょっとばかし恵んでもらおうと思いましてね。」
頭を擦っている。
このまま逃げても良かったんだが、ふと拠点が欲しいなと思った。
今は飯をあまり持ってないが、採る方法なら知っている。
「手持ちは少ないが、食い物の採り方なら知っている。知りたいか?」
「やった!」
そこかしこから黄色の声があがる。
「待て! でも、タダじゃないんだろ?」
その言葉でシュンと項垂れ始める。
「もちろんだ。この街は高過ぎてな。しばらく寝る場所が欲しい」
むっつり顔で返事された。
「街の外にスラムはあるが、とても安全じゃねぇ。おれらもだ」
「そうだそうだ。大人達が飯を取ってくんだ」
「たまに住み着いてた子もいなくなってる」
俺が居たスラムより過酷だったようだ。
まぁ壁無しよりマシだろうか。
「ここより、屋根と壁があればマシだろ。そこの一角を貸してくれれば良い」
「おれらの住んでる壊れかけの家に一部屋空いてる。そこなら良い。おれらからは手を出さないから飯のとり方教えてくれ」
おそらくリーダー格の少年が答えてくれる。
俺も頷き案内を受ける。
しばらく移動すると門が見えない位置の城壁沿いにそこそこの集落が見える。
ごちゃっとほったて小屋が密集し、高めの建物もあるが、どれも壊れかけで汚れている。
集落の壁は小屋で作っているのか隙間だらけ、獣も入り放題だな。
その端っこにある少し大きめの建物が少年達の家らしい。
集落の外から入り放題じゃねーか!?
内側も穴あきだらけ、飯を取られてしまうのもしょうがないな。
「本当に、こんなとこに住んでるのか!?」
「そうだよ。こんな所しかねぇんだ」
「へへん。こんなんでも住めば都だぜ!」
「それどういう意味?」
「しらねぇ! 誰かが言ってた」
「出かけやすいよね」
俺が当てがわれた部屋は2階の端。
瓦礫も多いが比較的まともな場所かもしれん。
とりあえずその日は寝ることにした。
だが、夜中に下から泣き声がする。
「大人しくしろ!」
「やめてぇ!」
「つれてかないでー!」
煩いので顔を出すと、数人の小汚い男達が子供を抱えている。
少年が応戦しているが、力が足りないようだ。
仕方ないと1階へ飛び降りる。
「な、なんだてめぇ!」
「でかいのがいるなんて聞いてないぞ!」
「うっせぇ。やっちまえ!」
殴りかかってくる奴は、足を引っ掛けて転ばせ、子供を抱えている奴は鼻にデコピンして子供を抜き取る。
イテェイテェと転がってるが、怪我ほどじゃないんだから大袈裟な。
「今日からこいつらに世話になってんだ。邪魔しないでくれよ」
「「「にげろー!」」」
走り去っていった。
「あいつらは何なんだ?」
子供たちに聞いてみると、ゆっくりと話し出した。
このスラム以外にも2つ程あって、強い大人達が仕切っているらしい。
ここは最弱のスラムで、子供とか年寄りばっかりで仕事も無い。
連れ去られた子供達は、奴隷として売られているらしい。
子供全員で行動してるのは、応戦がしやすいからだとか。
なんとも世知辛い……。
隣の街に来ただけでこれか。
可哀想とまでは思わないが、こういうのはバランスが重要なんだ。
弱い生物でも毒を持ってたりとジャンケンに似ているか。
毒ねぇ。
少し武術を教えてみようか。
「逃げられるくらいの戦い方なら教えてやれると思うが」
顔を見合わせて頷いている。
「じゃあ明日からやるぞー。メサ。悪いが今日は見張りをしてくれ」
そう言って横になることにした。
________________
ニールセン
畑 畑 |街| 畑 畑 畑
畑 畑 畑 |道| 畑 畑 畑
● | |
/ \
森 |ブルーメン|-----王
| (城) |-----都
○ \ / 側
森 | | ● 林
|街| 林
森 |道| 林
森 | | 森
……………
| | 林
山 ( 村 )
山 山 山
________________
○が現在のスラム。
森から獣がやってき来やすく、荒らされやすい。視界も悪い。
●が他のスラム。
畑側のスラムは作物を盗んだり、自分たちで作ったりもしている。
林側のスラムはウサギなどの小動物が出やすく、見通しも良い。
ニールセンからブルーメンまでは、1週間程の旅路だったが、特に何もない。
というのも、この間に続く道の脇はほとんど畑で、たまに詰所や空き地がある程度なんだ。
ブルーメンから北の城塞都市まで衛兵が見回りを行っていて、この地方屈指の安全性と有名だ。
先生の教えは今役立っていますよ!
この馬車街道を半分過ぎた辺りが領地の境目で、検問がある。
検問を問題なく通過すると、護衛が切り替わった。
馬車に乗ったままだったので、この時は良かったんだが、休憩の時に護衛が絡んできたんだ。
「お前ニールセンの草取りだろ?」
「ははっ。自分じゃ討伐出来ない腰抜けか!」
「ギルド員から目掛けられてるからって調子乗ってんじゃねーぞ」
と言った感じで、俺のことを知ってる奴が煩く声を掛けてくるんだ。
「なんだ。だんまり決め込んじゃってよ!」
「同じ探索者ならお前も護衛しろよー」
「そりゃ良いな。俺らも楽できる」
さすがに見かねた御者が助けに入るが、とりつく島もない。
馬車も動かないので他の乗員達も顔を出している。
「おらぁ。降りてこいよ!」
これ以上はお互い良くないと思って、御者に声をかけて1人と1匹だけで街へ行くことにする。
俺たちが駆け出すと、後ろで声がするが、気にせず横道を進んでいく。
昔からこういう手合いは苦手なんだよな。
逃げるにかぎる。
俺が逃げに入ったら誰も追いつけないだろう。
俺が逃げ切ったものをあげると結構多いと思うぞ。
土砂崩れ、危険な猛獣、喧嘩、嫌な同僚や上司、仕事、電車からも逃げ抜いた。
残り4日でつく旅程を2日で到着。
また世界を縮めてしまった!
それにしてもブルーメンの街は物々しいな。
ニールセンも同じ石壁だったが、ここの壁は一つ一つの石も大きく高さも厚みも倍はあるだろう。
外壁というには武装で強化されているし、やはり強い領地なんだろうな。
そんな風に見上げていると壁の上から声をかけられた。
「お前は1人で来たのか? あっちが門だぞ!」
「ありがとう!」
そう言って門へ向かう。
門はすんなり入れたが、1人だったので事情を聞かれた。
検問後の話はしたが、探索者内のことなのであまり口出しは出来ないと言う。
俺もそこまでは申し訳ないので、ギルドに報告するだけだ。
そのままギルドに行き事情を報告しておく。
すると、申し訳なさそうな顔をしているが、そいつの中に貴族階級の子が居てあまり強く言えないらしい。
なんとも弱い組織だ。
そいつらが来ないであろう時間だけ聞いて、探索者ギルドから出てしまう。
例の馬車が到着するまで丸1日か。
とりあえず、香り高い料理を食った後、市場を巡って香辛料を探した。
飯はうまかったが、聖教国で栽培されているハーブだと言う。
そのハーブは市場に無く、いくつかの果物と月桂樹だけ見つけた。
1日過ごしたが、全体的に物価が高いので、仕事でもしないと宿屋にすら泊まれないなぁ。
すぐに次の街へ行こうかと思ったが、頼まれた手紙の道具屋が見つからないんだ。
困ってしまい、街の外で野宿することにした。
メサと交代で見張りをしていたんだが、月が頂上に差し掛かった頃に小さな気配が5つ近づいてくる。
警戒しながら座っていると、それらが飛びかかってくる。
「バレバレだぞ」
そいつらの頭部あたりを順番に軽く叩く。
「いてっ!」
「うへぇ」
「ぎゃ!」
声の存在を見てみると、薄汚れた少年達、さらに後ろに少女と幼児まで隠れている。
「お前らなんの用だ」
「へへ。ちょっとばかし恵んでもらおうと思いましてね。」
頭を擦っている。
このまま逃げても良かったんだが、ふと拠点が欲しいなと思った。
今は飯をあまり持ってないが、採る方法なら知っている。
「手持ちは少ないが、食い物の採り方なら知っている。知りたいか?」
「やった!」
そこかしこから黄色の声があがる。
「待て! でも、タダじゃないんだろ?」
その言葉でシュンと項垂れ始める。
「もちろんだ。この街は高過ぎてな。しばらく寝る場所が欲しい」
むっつり顔で返事された。
「街の外にスラムはあるが、とても安全じゃねぇ。おれらもだ」
「そうだそうだ。大人達が飯を取ってくんだ」
「たまに住み着いてた子もいなくなってる」
俺が居たスラムより過酷だったようだ。
まぁ壁無しよりマシだろうか。
「ここより、屋根と壁があればマシだろ。そこの一角を貸してくれれば良い」
「おれらの住んでる壊れかけの家に一部屋空いてる。そこなら良い。おれらからは手を出さないから飯のとり方教えてくれ」
おそらくリーダー格の少年が答えてくれる。
俺も頷き案内を受ける。
しばらく移動すると門が見えない位置の城壁沿いにそこそこの集落が見える。
ごちゃっとほったて小屋が密集し、高めの建物もあるが、どれも壊れかけで汚れている。
集落の壁は小屋で作っているのか隙間だらけ、獣も入り放題だな。
その端っこにある少し大きめの建物が少年達の家らしい。
集落の外から入り放題じゃねーか!?
内側も穴あきだらけ、飯を取られてしまうのもしょうがないな。
「本当に、こんなとこに住んでるのか!?」
「そうだよ。こんな所しかねぇんだ」
「へへん。こんなんでも住めば都だぜ!」
「それどういう意味?」
「しらねぇ! 誰かが言ってた」
「出かけやすいよね」
俺が当てがわれた部屋は2階の端。
瓦礫も多いが比較的まともな場所かもしれん。
とりあえずその日は寝ることにした。
だが、夜中に下から泣き声がする。
「大人しくしろ!」
「やめてぇ!」
「つれてかないでー!」
煩いので顔を出すと、数人の小汚い男達が子供を抱えている。
少年が応戦しているが、力が足りないようだ。
仕方ないと1階へ飛び降りる。
「な、なんだてめぇ!」
「でかいのがいるなんて聞いてないぞ!」
「うっせぇ。やっちまえ!」
殴りかかってくる奴は、足を引っ掛けて転ばせ、子供を抱えている奴は鼻にデコピンして子供を抜き取る。
イテェイテェと転がってるが、怪我ほどじゃないんだから大袈裟な。
「今日からこいつらに世話になってんだ。邪魔しないでくれよ」
「「「にげろー!」」」
走り去っていった。
「あいつらは何なんだ?」
子供たちに聞いてみると、ゆっくりと話し出した。
このスラム以外にも2つ程あって、強い大人達が仕切っているらしい。
ここは最弱のスラムで、子供とか年寄りばっかりで仕事も無い。
連れ去られた子供達は、奴隷として売られているらしい。
子供全員で行動してるのは、応戦がしやすいからだとか。
なんとも世知辛い……。
隣の街に来ただけでこれか。
可哀想とまでは思わないが、こういうのはバランスが重要なんだ。
弱い生物でも毒を持ってたりとジャンケンに似ているか。
毒ねぇ。
少し武術を教えてみようか。
「逃げられるくらいの戦い方なら教えてやれると思うが」
顔を見合わせて頷いている。
「じゃあ明日からやるぞー。メサ。悪いが今日は見張りをしてくれ」
そう言って横になることにした。
________________
ニールセン
畑 畑 |街| 畑 畑 畑
畑 畑 畑 |道| 畑 畑 畑
● | |
/ \
森 |ブルーメン|-----王
| (城) |-----都
○ \ / 側
森 | | ● 林
|街| 林
森 |道| 林
森 | | 森
……………
| | 林
山 ( 村 )
山 山 山
________________
○が現在のスラム。
森から獣がやってき来やすく、荒らされやすい。視界も悪い。
●が他のスラム。
畑側のスラムは作物を盗んだり、自分たちで作ったりもしている。
林側のスラムはウサギなどの小動物が出やすく、見通しも良い。
0
あなたにおすすめの小説
生贄にされた少年。故郷を離れてゆるりと暮らす。
水定ゆう
ファンタジー
村の仕来りで生贄にされた少年、天月・オボロナ。魔物が蠢く危険な森で死を覚悟した天月は、三人の異形の者たちに命を救われる。
異形の者たちの弟子となった天月は、数年後故郷を離れ、魔物による被害と魔法の溢れる町でバイトをしながら冒険者活動を続けていた。
そこで待ち受けるのは数々の陰謀や危険な魔物たち。
生贄として魔物に捧げられた少年は、冒険者活動を続けながらゆるりと日常を満喫する!
※とりあえず、一時完結いたしました。
今後は、短編や別タイトルで続けていくと思いますが、今回はここまで。
その際は、ぜひ読んでいただけると幸いです。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった〜
霞杏檎
ファンタジー
祝【コミカライズ決定】!!
「使えん者はいらん……よって、正式にお前には戦力外通告を申し立てる。即刻、このギルドから立ち去って貰おう!! 」
回復術士なのにギルド内で雑用係に成り下がっていたフールは自身が専属で働いていたギルドから、何も活躍がないと言う理由で戦力外通告を受けて、追放されてしまう。
フールは回復術士でありながら自己主張の低さ、そして『単体回復魔法しか使えない』と言う能力上の理由からギルドメンバーからは舐められ、S級ギルドパーティのリーダーであるダレンからも馬鹿にされる存在だった。
しかし、奴らは知らない、フールが【魔力無限】の能力を持っていることを……
途方に暮れている道中で見つけたダンジョン。そこで傷ついた”ケモ耳銀髪美少女”セシリアを助けたことによって彼女はフールの能力を知ることになる。
フールに助けてもらったセシリアはフールの事を気に入り、パーティの前衛として共に冒険することを決めるのであった。
フールとセシリアは共にダンジョン攻略をしながら自由に生きていくことを始めた一方で、フールのダンジョン攻略の噂を聞いたギルドをはじめ、ダレンはフールを引き戻そうとするが、フールの意思が変わることはなかった……
これは雑用係に成り下がった【最強】回復術士フールと"ケモ耳美少女"達が『伝説』のパーティだと語られるまでを描いた冒険の物語である!
(160話で完結予定)
元タイトル
「雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜でも、ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった。噂を聞いたギルドが戻ってこいと言ってるがお断りします〜」
【完結】剣の世界に憧れて上京した村人だけど兵士にも冒険者にもなれませんでした。
もる
ファンタジー
剣を扱う職に就こうと田舎から出て来た14歳の少年ユカタは兵役に志願するも断られ、冒険者になろうとするも、15歳の成人になるまでとお預けを食らってしまう。路頭に迷うユカタは生きる為に知恵を絞る。
【一時完結】スキル調味料は最強⁉︎ 外れスキルと笑われた少年は、スキル調味料で無双します‼︎
アノマロカリス
ファンタジー
調味料…それは、料理の味付けに使う為のスパイスである。
この世界では、10歳の子供達には神殿に行き…神託の儀を受ける義務がある。
ただし、特別な理由があれば、断る事も出来る。
少年テッドが神託の儀を受けると、神から与えられたスキルは【調味料】だった。
更にどんなに料理の練習をしても上達しないという追加の神託も授かったのだ。
そんな話を聞いた周りの子供達からは大爆笑され…一緒に付き添っていた大人達も一緒に笑っていた。
少年テッドには、両親を亡くしていて妹達の面倒を見なければならない。
どんな仕事に着きたくて、頭を下げて頼んでいるのに「調味料には必要ない!」と言って断られる始末。
少年テッドの最後に取った行動は、冒険者になる事だった。
冒険者になってから、薬草採取の仕事をこなしていってったある時、魔物に襲われて咄嗟に調味料を魔物に放った。
すると、意外な効果があり…その後テッドはスキル調味料の可能性に気付く…
果たして、その可能性とは⁉
HOTランキングは、最高は2位でした。
皆様、ありがとうございます.°(ಗдಗ。)°.
でも、欲を言えば、1位になりたかった(⌒-⌒; )
備蓄スキルで異世界転移もナンノソノ
ちかず
ファンタジー
久しぶりの早帰りの金曜日の夜(但し、矢作基準)ラッキーの連続に浮かれた矢作の行った先は。
見た事のない空き地に1人。異世界だと気づかない矢作のした事は?
異世界アニメも見た事のない矢作が、自分のスキルに気づく日はいつ来るのだろうか。スキル【備蓄】で異世界に騒動を起こすもちょっぴりズレた矢作はそれに気づかずマイペースに頑張るお話。
鈍感な主人公が降り注ぐ困難もナンノソノとクリアしながら仲間を増やして居場所を作るまで。
異世界転生、防御特化能力で彼女たちを英雄にしようと思ったが、そんな彼女たちには俺が英雄のようだ。
Mです。
ファンタジー
異世界学園バトル。
現世で惨めなサラリーマンをしていた……
そんな会社からの帰り道、「転生屋」という見慣れない怪しげな店を見つける。
その転生屋で新たな世界で生きる為の能力を受け取る。
それを自由イメージして良いと言われた為、せめて、新しい世界では苦しまないようにと防御に突出した能力をイメージする。
目を覚ますと見知らぬ世界に居て……学生くらいの年齢に若返っていて……
現実か夢かわからなくて……そんな世界で出会うヒロイン達に……
特殊な能力が当然のように存在するその世界で……
自分の存在も、手に入れた能力も……異世界に来たって俺の人生はそんなもん。
俺は俺の出来ること……
彼女たちを守り……そして俺はその能力を駆使して彼女たちを英雄にする。
だけど、そんな彼女たちにとっては俺が英雄のようだ……。
※※多少意識はしていますが、主人公最強で無双はなく、普通に苦戦します……流行ではないのは承知ですが、登場人物の個性を持たせるためそのキャラの物語(エピソード)や回想のような場面が多いです……後一応理由はありますが、主人公の年上に対する態度がなってません……、後、私(さくしゃ)の変な癖で「……」が凄く多いです。その変ご了承の上で楽しんで頂けると……Mです。の本望です(どうでもいいですよね…)※※
※※楽しかった……続きが気になると思って頂けた場合、お気に入り登録……このエピソード好みだなとか思ったらコメントを貰えたりすると軽い絶頂を覚えるくらいには喜びます……メンタル弱めなので、誹謗中傷てきなものには怯えていますが、気軽に頂けると嬉しいです。※※
異世界勇者のトラック無双。トラック運転手はトラックを得て最強へと至る(トラックが)
愛飢男
ファンタジー
最強の攻撃、それ即ち超硬度超質量の物体が超高速で激突する衝撃力である。
ってことは……大型トラックだよね。
21歳大型免許取り立ての久里井戸玲央、彼が仕事を終えて寝て起きたらそこは異世界だった。
勇者として召喚されたがファンタジーな異世界でトラック運転手は伝わらなかったようでやんわりと追放されてしまう。
追放勇者を拾ったのは隣国の聖女、これから久里井戸くんはどうなってしまうのでしょうか?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる