ハロウィンの吸血鬼

甘塩ます☆

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 翌日からの有給消化は大量に送られてくる上司からの怒りのメールを大量に返信し、大量に神村さんへ転送し、やって来たコウモリさんに吸血鬼族の事を習う日々であった。
 仕事をしているのと大して変わらない気がしてくる有給消化に幸せを感じる。
 コウモリさんとも結構仲良しになった。
 仕事熱心なコウモリさんとは話が合う。
 朝早く来て夜遅くに帰っていくコウモリさんに、朝昼夜とご飯を僕が用意する。 
 人付き合いは苦手だが、やはりご飯は人と食べた方が美味しい。
 と、言うかコウモリだから良いのかも知れない。
 吸血鬼族の事は3日ほどで完璧にマスターした。
 と、言うか、吸血鬼族と歴史が主な勉強であり、吸血鬼族の習性と言えば血を必要とするぐらいであった。 
 気休めの薬で結構誤魔化せるのであるが、やはり一ヶ月に一度ぐらいはちゃんと吸血した方が良いとの事。
 僕が薬で元気になった気がしているが、これも気休め効果が発動しているだけで、栄養失調状態に変わりわなく、早く血を摂取した方が良いらしい。
 このままだと本気で緩やかに餓死するかも知れない。 
 吸血鬼族はレアで人気なので、マッチングで募集し、気が合いそうな人と交流してみるのが良いとコウモリさんにアドバイスを貰った。
 面倒くさそうだ。
 血は人間じゃないと駄目なんだろうか。
 スッポンの生き血とかでは駄目だろうか。
 コウモリさんに確認したら駄目だった。
 一ヶ月に一回、紫雨さんの屋敷では自分の餌をお披露目するパーティーが開かれるらしい。
 人間を餌扱いするなんて、怖いパーティーである。
 基本的に餌は何人居ても良いとか、教えられるままにノートにメモしたが、吸血鬼って怖い。
 兎に角、僕は早急に血を貰うパートナーを一人は見つけるという課題を言い渡された訳である。
  
 そんなこんなで今日は僕の為のマッチングが行われる。
 先ずは人差し指を噛んで、血を舐めて味が旨いかどうか、次に血を飲んでみて乾きが潤うかどうか。
 最後にパートナーにするかどうか決めるらしい。
 僕にはハードルか高すぎる。
 上手くやれるだろうか。
 吸血鬼が噛んで基本は痛みを感じず、痕も残らないという話であるが、本当だろうか。
 僕は吸血鬼の血が薄いという話だから、その治癒効果が発動しないかもしれない。
 不安過ぎる。
 あまりに不安で神村さんにそんな話をメッセージした。
 神村さんと僕はメル友みたいなポジにおさまっている。
 よく考えたら社長とメル友って何だろうと、なるが、僕はよく考えないタチなので、メル友はメル友である。
 神村さんからは『頑張れ』と、短い応援が返ってきた。
 これだけでちょっと頑張れる気がする。
 コウモリさんも応援してくれているし、最近の僕はコミュ障を脱却できる気がする。
 神村さんとコウモリさんとは仲良く出来ているからもう、友達で良いよね。
 二人からは何も言われてないが、僕は勝手に二人を友達だと認識する事にした。
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