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73話
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「やぁ、千代が見てる。駄目です。やだぁ!」
「千代が見たいと言うのだから見せてあげましょうね」
「イヤだイヤだぁ!」
「いつも素直なのに今日はどうしたんですか?」
正座をし、もう見る気満々の千代。
春岳と伊吹の様子をじーっとの見つめている。
自分が出した物を千代がごっくんしてしまった事に、伊吹は衝撃を受けてしまったらしい。
ずっとボロボロ泣いている。
「伊吹様、お可愛らしいですよ。頑張って下さい」
既に良く見慣れた男前のカッコイイ伊吹は居なくなっていた。
千代は可愛い可愛い頑張れ頑張れと、さっきから伊吹を応援している。
伊吹は、それも恥ずかしいのか、余計に泣いてしまうのだ。
春岳は、千代をお触りは禁止にし、手の届かない所に座らせている。
だから大丈夫だよ。と、言っても、伊吹はイヤだイヤだと言うばかりだ。
困ったなぁ。
本気で嫌がってるみたいだ。
「千代に見せたくない? 嫌なの?」
「嫌だぁ、千代、嫌だぁ」
「私、伊吹様に嫌われてしまいました……」
あまりに嫌だ嫌だ言われ、今度は千代が泣きそうになる。
「嫌いじゃないけど、嫌なんだぁ!」
伊吹も別に千代が嫌いな訳ではない。
大好きだけど、そういう好きじゃない。
今、そこで見られているのは死ぬ程嫌だ。
「解りました。千代、ごめんなさいね。自分の部屋に行って、千摺りでもして寝て下さい。千代だけに」
「余計な一言いらないんですよ!」
ニコリと最高の笑顔で笑う春岳は天使の様だが、言っている事は下品なオヤジだ。
何が千代だけにだ。
千代はムッとなるが、確かに伊吹が本気で嫌がっているのに見続けるのも可哀想である。
「では、殿も今井様もお休みなさいませ」
千代は礼儀正しくお辞儀すると、部屋をソーッと出ていくのだった。
仕方ない千摺りしよう。千代だけに
「ほら、もう千代は居ませんよ」
千代が出ていったのを確かめて、伊吹に声を掛ける春岳。
伊吹は、まだエグエグ泣いている。
何がそんなに嫌だったのだろう。
流石に千代は妹みたいに可愛がっているし、見られたく無かったのか?
尺八までさせているのに??
前は先だけと言えど、千代の菊座に入れていたのに。
「ヨシヨシ、怖かったんですか?」
泣きながら抱きついて来る伊吹の背中を擦る春岳。
「私は春岳様と二人っきりが良いです……」
春岳にしがみつきながら、そう、小さく呟く伊吹。
うはっ、なんか凄く可愛い事言ってくれてる。
「意地悪してしまいましたね」
春岳は反省しつつ、伊吹を優しく撫でてやる。
「可愛い伊吹を千代に自慢したくなってしまったんです。嫌でしたね。伊吹が嫌がる事はしないので安心して下さいね」
そう言って、伊吹の首筋に優しく接吻した。
「ン…… 本当に嫌でした。もう嫌ですかね。私の恥ずかしい姿は春岳様にしか見せません」
「何処でそんな殺し文句を覚えて来たんですか?」
「殺さないです」
何だか話が噛み合わないと思ったのか、ムッとした表情になる伊吹。
酔った伊吹、エッチすぎないだろうか。
少し心配になる春岳だった。
酒は俺の隣だけで呑ませよう。
「千代が見たいと言うのだから見せてあげましょうね」
「イヤだイヤだぁ!」
「いつも素直なのに今日はどうしたんですか?」
正座をし、もう見る気満々の千代。
春岳と伊吹の様子をじーっとの見つめている。
自分が出した物を千代がごっくんしてしまった事に、伊吹は衝撃を受けてしまったらしい。
ずっとボロボロ泣いている。
「伊吹様、お可愛らしいですよ。頑張って下さい」
既に良く見慣れた男前のカッコイイ伊吹は居なくなっていた。
千代は可愛い可愛い頑張れ頑張れと、さっきから伊吹を応援している。
伊吹は、それも恥ずかしいのか、余計に泣いてしまうのだ。
春岳は、千代をお触りは禁止にし、手の届かない所に座らせている。
だから大丈夫だよ。と、言っても、伊吹はイヤだイヤだと言うばかりだ。
困ったなぁ。
本気で嫌がってるみたいだ。
「千代に見せたくない? 嫌なの?」
「嫌だぁ、千代、嫌だぁ」
「私、伊吹様に嫌われてしまいました……」
あまりに嫌だ嫌だ言われ、今度は千代が泣きそうになる。
「嫌いじゃないけど、嫌なんだぁ!」
伊吹も別に千代が嫌いな訳ではない。
大好きだけど、そういう好きじゃない。
今、そこで見られているのは死ぬ程嫌だ。
「解りました。千代、ごめんなさいね。自分の部屋に行って、千摺りでもして寝て下さい。千代だけに」
「余計な一言いらないんですよ!」
ニコリと最高の笑顔で笑う春岳は天使の様だが、言っている事は下品なオヤジだ。
何が千代だけにだ。
千代はムッとなるが、確かに伊吹が本気で嫌がっているのに見続けるのも可哀想である。
「では、殿も今井様もお休みなさいませ」
千代は礼儀正しくお辞儀すると、部屋をソーッと出ていくのだった。
仕方ない千摺りしよう。千代だけに
「ほら、もう千代は居ませんよ」
千代が出ていったのを確かめて、伊吹に声を掛ける春岳。
伊吹は、まだエグエグ泣いている。
何がそんなに嫌だったのだろう。
流石に千代は妹みたいに可愛がっているし、見られたく無かったのか?
尺八までさせているのに??
前は先だけと言えど、千代の菊座に入れていたのに。
「ヨシヨシ、怖かったんですか?」
泣きながら抱きついて来る伊吹の背中を擦る春岳。
「私は春岳様と二人っきりが良いです……」
春岳にしがみつきながら、そう、小さく呟く伊吹。
うはっ、なんか凄く可愛い事言ってくれてる。
「意地悪してしまいましたね」
春岳は反省しつつ、伊吹を優しく撫でてやる。
「可愛い伊吹を千代に自慢したくなってしまったんです。嫌でしたね。伊吹が嫌がる事はしないので安心して下さいね」
そう言って、伊吹の首筋に優しく接吻した。
「ン…… 本当に嫌でした。もう嫌ですかね。私の恥ずかしい姿は春岳様にしか見せません」
「何処でそんな殺し文句を覚えて来たんですか?」
「殺さないです」
何だか話が噛み合わないと思ったのか、ムッとした表情になる伊吹。
酔った伊吹、エッチすぎないだろうか。
少し心配になる春岳だった。
酒は俺の隣だけで呑ませよう。
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