75 / 79
74話
しおりを挟む
そろそろ年越しの時間である。
年越しを知らせる係の者、恐らくは可哀想にじゃん拳に負けた見張り係の物だが、カーンカーンと、危険を知らせる物とは別の波長で音を鳴らす。
その音が春岳と伊吹にも聞こえた。
「明けましておめでとう御座います殿。今年も宜しくお願いします」
「此方こそ宜しく頼みますよ伊吹。さて、先ずは新年ですし、姫初めと行きますか?」
「姫初め?」
純粋な伊吹は、姫初めを知らない様子だ。
「新年初めての交わりをそう呼ぶようです」
そう教えれば、伊吹は顔を真っ赤に染める。
「さっき、抱かせてくれると言いましたよね?」
売り言葉に買い言葉であっただろうが、言った事は言った。
「それは言葉の誤でした」
視線を逸らす伊吹。
「駄目ですか。伊吹は嫌?」
狡い言い方をしていると、自分でも思う。
ただ伊吹の本心が知りたかった。
「嫌では無いです。私だって出来れば殿と繋がり、気持ちよくして差し上げたい」
「じゃあ……」
「でも、殿のモノを受け入れられる準備をしていませんし、このままですと、殿も痛いでしょうし……」
伊吹は困った様に、俯いてしまう。
少し意地悪な言い方だった。
ただ、自分とそういう事をするのも吝かでは無いと伊吹の口から聞きたかっただけだ。
まだ無理だと知っている。
そんな無茶は俺だってしたくは無い。
「伊吹、愛しています。これから先、何年も、死ぬでずっと一緒に年を越しましょう」
「……はい」
「嬉しくない? 伊吹は嫌?」
伊吹は不安そうな面持ちだった。
ハッキリと話したことは無かった。
でも、伊吹は自分を愛してくれているのでは無いかと感じた事は一度だけじゃない。
でも、それは自惚れだったのだろうか。
そう春岳も不安になる。
伊吹は主に求められ、仕方なく合わせてくれていただけなのだろうか。
「伊吹には結局の所、これは一時的な火遊びでしかなくて、いつかは女の人を選ぶのかな?」
思わずそんな事を口にしてしまう。
寂しい。辛い。嫌だ。
俺を捨て女を選ぶだなんて許さない。
「春岳様……」
「俺は本気で伊吹だけなのに。伊吹だけが好きなのに。伊吹は遊びなんだな……」
こんな事を言うつもりじゃ無かった。
言わない積もりだった。
それなのに伊吹が不安そうな顔をするから……
俺だってずっと不安だ。
伊吹に捨てられたら、俺はもうどうしたら良いのか解らなくなる。
本当は、ずっと不安だった。
気付かない振りをしていただけ。
「春岳様、泣かないで下さい」
親指で優しく涙を拭ってくれる伊吹。
「ハッキリ言ってくれ。俺がお前の主だから閨に来るのか?」
自分で仕掛けた事だと言うのに、それでも良い。側に居て欲しいと思ったのは自分だと言うのに。
やはり、それだけでは我慢出来なくなってしまう。
伊吹の心が欲しい。
「違います。私は春岳様を愛しています。この気持ちに偽りは有りません」
「本当に? じゃあ……」
何でそんな不安そうな表情をするのだ。
「私が欲しがり過ぎてしまっていて、怖くなってしまったんです。こんなに春岳様から愛されて、良くして貰えているのに、今が幸せ過ぎて怖くなってしまうのです」
困った様に笑う伊吹。
「何を怖がると言うんだ」
溢れ出す涙が止まらず、伊吹は手ぬぐいで春岳の顔を拭く。
これでは捨てないでと駄々をこねる面倒くさくい男の様だ。
伊吹は優しいからこんな事されたら嫌でも離れられない。
それでも良いか。
持てる武器を全部使ってでも伊吹を側に縛り付けたい。
それでは伊吹が辛くなるだけ。
伊吹の幸せを願いたい。
そんな矛盾した心がせめぎ合う。
「春岳様は今までも色々な方を相手されていたのでしょう?」
「え?」
忍務としての相手ならした事はあるが……
そう言う話だろうか?
「私がいつ貴方の過去になってしまうのかと、それを思うと怖いのです。こんなに愛されてしまって、私はもう、春岳様から離れられ無いのに……」
ギュッとシーツを握る伊吹。
辛そうな表情に、目には涙が浮かんでいる。
「え? え??」
何だって??
もしかし、何か凄い誤解されている!?
何でそんな誤解を!?
「伊吹、俺は伊吹が初めてなんだ。初めて愛して、初めて接吻なんてしたし、初めて欲しいと思った。全部、伊吹が初めてだ」
「え?」
春岳は思わず伊吹の肩を強く掴んで大きな声で言ってしまう。
驚く伊吹。
それからムッとした表情になった。
「嘘をおっしゃいますな! 初めての人があんな…… 有理の見てましたからね! 初めてじゃありませんでした!」
初めての行為にあんな事になる訳ないじゃないか!
と、怒る伊吹。
伊吹には、まだトラウマである。
有理、白目向いてた!
「初めてだって本人が言ってるだろ! 本当にあれは隣で喘いでいる伊吹に興奮したんだ。大体、他人相手に勃起した事も無いからヤろうにもヤれなかったんだ!」
何度もそう言った気がするのだが。
変な誤解をされ、春岳も腹が立つ。
「嘘だぁ!」
「嘘じゃない!」
「嘘!!」
「嘘じゃないんだよ!!」
嘘だぁ嘘じゃないを大声で良い合う春岳と伊吹。
困ったな。
どうしたら伊吹は信じてくれるんだ。
「もう、本当に伊吹だけなんだよ。信じてくれないか?」
春岳は眉間に皺を寄せ、ギュっと伊吹の握りしめる。
解って欲しい。
「……解りましたそこまで言うなら信じます」
「え!?」
そんな急に信じてくれるの!?
ビックリして伊吹を見ればフワッと綺麗に笑って見せた。
「春岳様を愛しているので信じる事にしました。例え春岳様に捨てられようとも、私は勝手に死ぬまで春岳様のお側に居させて頂きますね」
「え、じゃあ俺も伊吹に捨てらたら勝手に座敷牢に監禁するね!」
伊吹の言葉にニコリと可愛く笑いながら、飛んでも無い事を言う春岳だった。
伊吹は、よく解らない様子だ。
やはり、二人は若干酔が抜けていない様子である。
「じゃぁ先ず、新年初めての接吻をしよう」
そう言って伊吹に優しく口吻する春岳であった。
年越しを知らせる係の者、恐らくは可哀想にじゃん拳に負けた見張り係の物だが、カーンカーンと、危険を知らせる物とは別の波長で音を鳴らす。
その音が春岳と伊吹にも聞こえた。
「明けましておめでとう御座います殿。今年も宜しくお願いします」
「此方こそ宜しく頼みますよ伊吹。さて、先ずは新年ですし、姫初めと行きますか?」
「姫初め?」
純粋な伊吹は、姫初めを知らない様子だ。
「新年初めての交わりをそう呼ぶようです」
そう教えれば、伊吹は顔を真っ赤に染める。
「さっき、抱かせてくれると言いましたよね?」
売り言葉に買い言葉であっただろうが、言った事は言った。
「それは言葉の誤でした」
視線を逸らす伊吹。
「駄目ですか。伊吹は嫌?」
狡い言い方をしていると、自分でも思う。
ただ伊吹の本心が知りたかった。
「嫌では無いです。私だって出来れば殿と繋がり、気持ちよくして差し上げたい」
「じゃあ……」
「でも、殿のモノを受け入れられる準備をしていませんし、このままですと、殿も痛いでしょうし……」
伊吹は困った様に、俯いてしまう。
少し意地悪な言い方だった。
ただ、自分とそういう事をするのも吝かでは無いと伊吹の口から聞きたかっただけだ。
まだ無理だと知っている。
そんな無茶は俺だってしたくは無い。
「伊吹、愛しています。これから先、何年も、死ぬでずっと一緒に年を越しましょう」
「……はい」
「嬉しくない? 伊吹は嫌?」
伊吹は不安そうな面持ちだった。
ハッキリと話したことは無かった。
でも、伊吹は自分を愛してくれているのでは無いかと感じた事は一度だけじゃない。
でも、それは自惚れだったのだろうか。
そう春岳も不安になる。
伊吹は主に求められ、仕方なく合わせてくれていただけなのだろうか。
「伊吹には結局の所、これは一時的な火遊びでしかなくて、いつかは女の人を選ぶのかな?」
思わずそんな事を口にしてしまう。
寂しい。辛い。嫌だ。
俺を捨て女を選ぶだなんて許さない。
「春岳様……」
「俺は本気で伊吹だけなのに。伊吹だけが好きなのに。伊吹は遊びなんだな……」
こんな事を言うつもりじゃ無かった。
言わない積もりだった。
それなのに伊吹が不安そうな顔をするから……
俺だってずっと不安だ。
伊吹に捨てられたら、俺はもうどうしたら良いのか解らなくなる。
本当は、ずっと不安だった。
気付かない振りをしていただけ。
「春岳様、泣かないで下さい」
親指で優しく涙を拭ってくれる伊吹。
「ハッキリ言ってくれ。俺がお前の主だから閨に来るのか?」
自分で仕掛けた事だと言うのに、それでも良い。側に居て欲しいと思ったのは自分だと言うのに。
やはり、それだけでは我慢出来なくなってしまう。
伊吹の心が欲しい。
「違います。私は春岳様を愛しています。この気持ちに偽りは有りません」
「本当に? じゃあ……」
何でそんな不安そうな表情をするのだ。
「私が欲しがり過ぎてしまっていて、怖くなってしまったんです。こんなに春岳様から愛されて、良くして貰えているのに、今が幸せ過ぎて怖くなってしまうのです」
困った様に笑う伊吹。
「何を怖がると言うんだ」
溢れ出す涙が止まらず、伊吹は手ぬぐいで春岳の顔を拭く。
これでは捨てないでと駄々をこねる面倒くさくい男の様だ。
伊吹は優しいからこんな事されたら嫌でも離れられない。
それでも良いか。
持てる武器を全部使ってでも伊吹を側に縛り付けたい。
それでは伊吹が辛くなるだけ。
伊吹の幸せを願いたい。
そんな矛盾した心がせめぎ合う。
「春岳様は今までも色々な方を相手されていたのでしょう?」
「え?」
忍務としての相手ならした事はあるが……
そう言う話だろうか?
「私がいつ貴方の過去になってしまうのかと、それを思うと怖いのです。こんなに愛されてしまって、私はもう、春岳様から離れられ無いのに……」
ギュッとシーツを握る伊吹。
辛そうな表情に、目には涙が浮かんでいる。
「え? え??」
何だって??
もしかし、何か凄い誤解されている!?
何でそんな誤解を!?
「伊吹、俺は伊吹が初めてなんだ。初めて愛して、初めて接吻なんてしたし、初めて欲しいと思った。全部、伊吹が初めてだ」
「え?」
春岳は思わず伊吹の肩を強く掴んで大きな声で言ってしまう。
驚く伊吹。
それからムッとした表情になった。
「嘘をおっしゃいますな! 初めての人があんな…… 有理の見てましたからね! 初めてじゃありませんでした!」
初めての行為にあんな事になる訳ないじゃないか!
と、怒る伊吹。
伊吹には、まだトラウマである。
有理、白目向いてた!
「初めてだって本人が言ってるだろ! 本当にあれは隣で喘いでいる伊吹に興奮したんだ。大体、他人相手に勃起した事も無いからヤろうにもヤれなかったんだ!」
何度もそう言った気がするのだが。
変な誤解をされ、春岳も腹が立つ。
「嘘だぁ!」
「嘘じゃない!」
「嘘!!」
「嘘じゃないんだよ!!」
嘘だぁ嘘じゃないを大声で良い合う春岳と伊吹。
困ったな。
どうしたら伊吹は信じてくれるんだ。
「もう、本当に伊吹だけなんだよ。信じてくれないか?」
春岳は眉間に皺を寄せ、ギュっと伊吹の握りしめる。
解って欲しい。
「……解りましたそこまで言うなら信じます」
「え!?」
そんな急に信じてくれるの!?
ビックリして伊吹を見ればフワッと綺麗に笑って見せた。
「春岳様を愛しているので信じる事にしました。例え春岳様に捨てられようとも、私は勝手に死ぬまで春岳様のお側に居させて頂きますね」
「え、じゃあ俺も伊吹に捨てらたら勝手に座敷牢に監禁するね!」
伊吹の言葉にニコリと可愛く笑いながら、飛んでも無い事を言う春岳だった。
伊吹は、よく解らない様子だ。
やはり、二人は若干酔が抜けていない様子である。
「じゃぁ先ず、新年初めての接吻をしよう」
そう言って伊吹に優しく口吻する春岳であった。
0
あなたにおすすめの小説
(無自覚)妖精に転生した僕は、騎士の溺愛に気づかない。
キノア9g
BL
※主人公が傷つけられるシーンがありますので、苦手な方はご注意ください。
気がつくと、僕は見知らぬ不思議な森にいた。
木や草花どれもやけに大きく見えるし、自分の体も妙に華奢だった。
色々疑問に思いながらも、1人は寂しくて人間に会うために森をさまよい歩く。
ようやく出会えた初めての人間に思わず話しかけたものの、言葉は通じず、なぜか捕らえられてしまい、無残な目に遭うことに。
捨てられ、意識が薄れる中、僕を助けてくれたのは、優しい騎士だった。
彼の献身的な看病に心が癒される僕だけれど、彼がどんな思いで僕を守っているのかは、まだ気づかないまま。
少しずつ深まっていくこの絆が、僕にどんな運命をもたらすのか──?
騎士×妖精
【完結】愛されたかった僕の人生
Kanade
BL
✯オメガバース
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。
今日も《夫》は帰らない。
《夫》には僕以外の『番』がいる。
ねぇ、どうしてなの?
一目惚れだって言ったじゃない。
愛してるって言ってくれたじゃないか。
ねぇ、僕はもう要らないの…?
独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。
【BL】捨てられたSubが甘やかされる話
橘スミレ
BL
渚は最低最悪なパートナーに追い出され行く宛もなく彷徨っていた。
もうダメだと倒れ込んだ時、オーナーと呼ばれる男に拾われた。
オーナーさんは理玖さんという名前で、優しくて暖かいDomだ。
ただ執着心がすごく強い。渚の全てを知って管理したがる。
特に食へのこだわりが強く、渚が食べるもの全てを知ろうとする。
でもその執着が捨てられた渚にとっては心地よく、気味が悪いほどの執着が欲しくなってしまう。
理玖さんの執着は日に日に重みを増していくが、渚はどこまでも幸福として受け入れてゆく。
そんな風な激重DomによってドロドロにされちゃうSubのお話です!
アルファポリス限定で連載中
二日に一度を目安に更新しております
【完結済】あの日、王子の隣を去った俺は、いまもあなたを想っている
キノア9g
BL
かつて、誰よりも大切だった人と別れた――それが、すべての始まりだった。
今はただ、冒険者として任務をこなす日々。けれどある日、思いがけず「彼」と再び顔を合わせることになる。
魔法と剣が支配するリオセルト大陸。
平和を取り戻しつつあるこの世界で、心に火種を抱えたふたりが、交差する。
過去を捨てたはずの男と、捨てきれなかった男。
すれ違った時間の中に、まだ消えていない想いがある。
――これは、「終わったはずの恋」に、もう一度立ち向かう物語。
切なくも温かい、“再会”から始まるファンタジーBL。
全8話
お題『復縁/元恋人と3年後に再会/主人公は冒険者/身を引いた形』設定担当AI /c
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
異世界にやってきたら氷の宰相様が毎日お手製の弁当を持たせてくれる
七瀬京
BL
異世界に召喚された大学生ルイは、この世界を救う「巫覡」として、力を失った宝珠を癒やす役目を与えられる。
だが、異界の食べ物を受けつけない身体に苦しみ、倒れてしまう。
そんな彼を救ったのは、“氷の宰相”と呼ばれる美貌の男・ルースア。
唯一ルイが食べられるのは、彼の手で作られた料理だけ――。
優しさに触れるたび、ルイの胸に芽生える感情は“感謝”か、それとも“恋”か。
穏やかな日々の中で、ふたりの距離は静かに溶け合っていく。
――心と身体を癒やす、年の差主従ファンタジーBL。
異世界に勇者として召喚された俺、ラスボスの魔王に敗北したら城に囚われ執着と独占欲まみれの甘い生活が始まりました
水凪しおん
BL
ごく普通の日本人だった俺、ハルキは、事故であっけなく死んだ――と思ったら、剣と魔法の異世界で『勇者』として目覚めた。
世界の命運を背負い、魔王討伐へと向かった俺を待っていたのは、圧倒的な力を持つ美しき魔王ゼノン。
「見つけた、俺の運命」
敗北した俺に彼が告げたのは、死の宣告ではなく、甘い所有宣言だった。
冷徹なはずの魔王は、俺を城に囚え、身も心も蕩けるほどに溺愛し始める。
食事も、着替えも、眠る時でさえ彼の腕の中。
その執着と独占欲に戸惑いながらも、時折見せる彼の孤独な瞳に、俺の心は抗いがたく惹かれていく。
敵同士から始まる、歪で甘い主従関係。
世界を敵に回しても手に入れたい、唯一の愛の物語。
溺愛の加速が尋常じゃない!?~味方作りに全振りしたら兄たちに溺愛されました~
液体猫(299)
BL
暫くの間、毎日PM23:10分に予約投稿。
【《血の繋がりは"絶対"ではない。》この言葉を胸にクリスがひたすら愛され、大好きな兄と暮らす】
アルバディア王国の第五皇子クリスは冤罪によって処刑されてしまう。
次に目を覚ましたとき、九年前へと戻っていた。
巻き戻す前の世界とは異なるけれど同じ場所で、クリスは生き残るために知恵を振り絞る。
かわいい末っ子が過保護な兄たちに可愛がられ、溺愛されていく。
やり直しもほどほどに。罪を着せた者への復讐はついで。そんな気持ちで新たな人生を謳歌する、コミカル&シリアスなハッピーエンド確定物語。
主人公は後に18歳へと成長します(*・ω・)*_ _)ペコリ
⚠️濡れ場のサブタイトルに*のマークがついてます。冒頭のみ重い展開あり。それ以降はコミカルでほのぼの✌
⚠️本格的な塗れ場シーンは三章(18歳になって)からとなります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる