俺と彼女は入れ替わり

三毛猫

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キラキラ光る滝

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放課後、ミズキと共にマサト(俺)の家に行き、チャイムを鳴らす。

「はーい。あ……また何か?」

母親は昨日も来た女子高生二人に警戒する。

「マサトさんはいますか?」

「今日も走りに公園の方に行ったわよ」

「失礼しました」

「ええ……」

公園に行くとマサトが懸垂をしていた。
俺とミズキを見つけて小走りで駆け寄る。

「みーちゃん……」

「あやち。昨日はごめんなさい。言い過ぎて傷つけた。あやちと過ごした日は楽しくて絶対これからも友達でいたい。だからこんな私だけど友達になってください」

「みーちゃん……不安だったよ……理解してくれてありがとう。これからもよろしくお願いします」

俺は固い友情を目の前にして泣いた。
ミズキもマサトも公園の真ん中で泣いた。 
 

その光景を少し離れた草むらから快斗は眺めていた……。
「おっさんと同級生の女子2人が仲良く涙ながしてる。俺の誘いを断って何処に行くのか、尾行してみたら……とんでもないスクープを手に入れてしまった!これはファンクラブ会報一面掲載決定だ!もう少し様子をみたいが尿意が……」

しばらくして、アヤミが動いた。
公園のトイレに入って行く。

「アヤミもトイレに消えたことだ。俺も学校から尿意を我慢していたから、今ならアヤミにバレずにトイレに行ける」

快斗はトイレに駆け込む。
快斗は男性の小便器で小便をする。
ふと横を見るとアヤミが小便器で小便をしている。そして何事もなかったように快斗はまた正面を向いて小便を続ける。
人間は時に想像を超える存在や現象を見たときに脳は見ていないものと判断し無かったものとする。

快斗は二度見して、真横でアヤミが立ち小便をしているその存在と今起きている現状が徐々に脳に伝わった瞬間、脳はスパークして過呼吸気味に大声が出た。

「あ、あ、アヤミが、うぉ、うぉ、うぉ、うぉとこ!!?な、な、なんであや……アヤミが……おとこ!?」

ショックの余り徐々に後に後退する快斗。


「ちょっ、おまえ、どこに飛ばして!飛ばすな!」

快斗のキラキラ光る滝を避けるため俺は慌てて下の物を仕舞い。トイレから飛び出てミズキとマサトの元に戻る。


「快斗にバレた!」

「「えー!」」

「すまん!快斗がトイレにいて」

「なんで大便器でトイレしなかったのよー」

マサトは怒った。

「だってこんなに学校から遠くの公園のトイレに快斗がいると思うか?」

「ほんとね。快斗って家反対方向だし。いつも私達とは反対方向に快斗帰ってなかった?」

「そうそう。快斗がこっち来るの怪しい……」

ミズキとマサトはトイレから出てきた快斗を捕まえて、ベンチに座らせた。

快斗は尾行していたことを自供した。
それからアヤミが男だと教え、今までの事情を説明すると快斗は立ち上がった。
「もうファンクラブもファンクラブの会長も辞める!」

「皆にバラすの?」

「いや、そんなことはしない!俺は男でも構わない!君の秘密を知る限りない人として秘密を守るナイト(騎士)になろう!」

「ナイト快斗、爆誕。パチパチ……じゃないよ!」 
ミズキが怒った。

「怒るなよ。ヒエ、ヒエー。俺は君のナイト(騎士)、君がいナイトと!もうこんな時間……俺、帰らナイト、そして寝ナイトぉ」

急にラップ?快斗は思ったよりギャグセンスが高いのかもしれない。


「快斗は口が軽いって有名でしょ。この前もクラスで告白した人の実名言って炎上してた」

「絶対私が男の娘だって言わないって約束して」

「約束しよう」

快斗は俺とマサトとミズキに誓った。



翌日から快斗は俺に付きまとうようになった。

朝…
「アヤミ、おはよう。俺はナイト。今日から守るぜ。よろしくな」

休み時間…
「アヤミ、連れションするか?」

「馬鹿野郎!バレるだろ!」

昼休み…
「あやち、一緒にご飯食べよう」
ミズキが俺と昼ご飯を食べている時も快斗が来て「俺も一緒にいいか?」と俺の横の席に座り弁当を食べ始めた。


さすがに連日付きまとわれ、次第にクラスで俺と快斗が付き合ってる説が浮上した。
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