俺と彼女は入れ替わり

三毛猫

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期末テスト

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高校2年、1学期の期末テストが迫っていた。
6月下旬に期末テストが始まり、7月後半から夏休みに入る。
高校卒業して7年ほど経った俺に今さら現役高校生のテストなど出来るはずがない!

しかもアヤミはテストでは学年トップクラスの成績。無遅刻無欠席で超優等生だった。

「テストなんて俺には無理だ!早く元に戻らないと!」

俺は休みの日にマサトに会いに行った。
待ち合わせの公園に来たマサトは運動の成果か、少し痩せたように見えた。

「おはようございます。呼び出して、すみません。少し痩せた?」

自分の体に痩せたか聞くのは変な感じだった。

「2週間で5kg減量したよ」

すごい。やっぱりアヤミは中身が強い子だ。
努力してる。

「なに?呼び出して」

「アヤミさん、6月最後の週に期末テストがあるんだよ!それまでに元に戻れないかな?」

「元に戻るためにお互い正面衝突したり、同じタイミングで元に戻れますようにって願ったり……もう色々試したけど戻らなかったよね。だから期末テストよろ」


「いやいや、俺は勉強できないんだ。頼む。お願いします。元に戻りたい」

「じぁあさ、私が勉強教えるから頑張ってみたら?今から家に戻って勉強しよ」

「駄目だ。俺の母親はかなり怪しい目で見てるから家には入れない。それにアヤミの家も知らないお兄さん連れて帰ってきたら驚くだろう?……そうだ!快斗の家は?」

「よき。快斗の家で勉強しよう」

俺、マサト、ミズキ、快斗のグループチャットに連絡。
快斗の家にミズキを呼び、快斗の家に集合した。

「ったく、なんで俺の家なんだよ」
快斗はブツブツ文句を垂れていたが、なんだかんだ嫌じゃなさそうな雰囲気を放っている。
4人は快斗の部屋に入った。

「しかしまぁ快斗の家は豪邸だな。」

「そうさ。6LLLDKぐらいはある」

「あやち、誘ってくれてありがと」

「みーちゃんがいないと困るよ」

「そうさ、知らないおっさんとアヤミが来て、俺の家で3人で勉強なんて言っても俺の親は信じないだろうからな。マサトは家庭教師、講師ってことで理由つけてあるから我が家を自由に使ってくれ」

4人は勉強を開始した。

国語、数学、化学、社会、英語……どの教科書を開いても全く理解できない。

ミズキと快斗は勉強になると途端に無言になり集中する。

「ちなみに、ミズキと快斗は前回のテストは学年何位?」

「俺は1位だった」

「私は3位。あやちは2位だったよね」

「うん」

「学年スリートップが集結していたのか!」

「そんなに驚かなくても……」


ガチャ。快斗の部屋のドアが開くと快斗の母がトレーにジュースが入ったグラスを乗せて運んできた。

「こんにちは。みんな休憩しながら勉強してねー」

「「ありがとうございます」」

快斗の母は俺の想像以上に若くて綺麗だった。
しかも顔がどストライク。

快斗母は机にグラスを並べると、早々に部屋を出て行った。

しばらくして。マサトがトイレに部屋を出ると全く戻ってこない。
俺は分からない問題の解き方を教えてほしくて、部屋を出てマサトを探した。

トイレ近くの洗面所にマサトと快斗母がいた。

(なにしてんだ?)

廊下の物陰から覗くと、快斗母は妖艶な目でマサトを誘っている。

(嘘だろ!25年間、誰にも相手にされなかったのに中身が入れ替わったらモテ期到来か?)

「いいじゃない。旦那は出張中だから、また家に来て」

「駄目です。僕は期末テストだけ勉強を教えに来ただけですから!」
マサトは必死に断っていた。

(これは間違った方向に進むと、後々ややこしい)

俺は意を決して物陰から飛び出した。

「そこで何してるの?マサト先生?」

「あーら、やだ。聞いてたの?実はね私も先生に勉強教えてほしくて。快ちゃんの勉強少しでも教えてあげたら、いい大学に合格できるの」

なんだ俺の勘違いか。純粋に快斗の母はマサトに勉強法を教えて欲しかっただけだ。

「僕は学生に勉強を教えるだけで大人には教えることはできません」

「わかりましたわ先生」

俺とマサトは部屋に戻った。

「快ちゃんのお母さんいい母親だな」

「その呼び方は母しか言わない!なぜ知ってる?」 

照れる快斗を見て、俺とマサトとミズキは笑った。




 4時間勉強して気付いた。
アヤミの脳は凄い。一度読んだだけで殆どの文章、単語、数式を記憶できる。インプットが優れていた。

理解力も発想力も抜群で難解な問も直ぐに答えが思い付く。
元の俺もこんな優秀な脳に生まれたかった。
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