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第1章

23 森の冒険者

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森の探索者におんぶされし者 キラティア 視点

リアママにおんぶされていつもと違う森に来たティーちゃんです。
今日は未知なる味を求め探索してます。

む!?
シュパッ!

おお!リスさんが取れた。
どれ味は…モンブランぽいっ味だ!!
美味しい。

ゴキュゴキュゴキュ!!

「ティー!飲むのその辺で止めてくれるかな?毛皮が消えちゃうよ。」

「あーい!」

しょうがないここまでにしておくか。
毛皮となったリスさんをリアママに渡す。

ぞくっ!?

後ろを向くと大きな蜘蛛がいた。
く、蜘蛛なら大丈夫…益虫だ…ぶるぶる…

僕は虫が大の苦手である。特に毛虫が見ただけで発狂するほどだ。(フラグが立ちました。)

はっ!?キョロキョロ…

「ティーどうしたの?行くよ。」

やだー!!絶対フラグが立ったー!

リアママが葉っぱを掻き分け進むと大きな木があった。

ドスン!

僕の前に下半身蜘蛛の女の人が降りて来た。
蜘蛛!?

で、でもリアママの知り合いみたいだし…
ぶるぶる…ぐすん…

ボフン!!

音がすると蜘蛛の人は人のお姉さんになった。ほっ!
僕に触ろうとしているけど、虫じゃないから大丈夫…うん

ポトン!

僕の手に手のひらの何倍の毛虫が落ちてきた…




うぐっ!ひっく…

ギ…ギ…

ギャーギャー!!

やだーやだー!!

毛虫やだー!

あっちいけ!来るな!

うわーん!ママー!

「ティー落ち着いて、もうティーの手にはいないよ」

リアママがあやしてくれてるけどやだー!

ズビー…ズビ…

僕はなんとか泣き止んだ。ぐすん

このまま寝てしまいたい。

そう、僕は今、カタツムリだ!

引きこもろう。

「ティー?もう虫さんいないよ。そこのお姉さんに顔を見せてあげて。」

えー?
少しだけだからね。

引きこもりモードを解除して頭をのぞかせた。ヒョコ!

「キラティアちゃん、今度こそ撫でてもいい?」

人間形態のお姉さんならいいよ。

ナデナデ

よし、戻ろう。

キーーン!?

物凄い音が耳に鳴り響いた。

な、なに?

辺りを見渡すと上から何か降りてきた。

また!?

僕は恐る恐る落ちて来たモノを見ると雲をまとった蜘蛛がいた…ダジャレ?

しかし、驚いたことにその蜘蛛は大きな潤んだ目にツルツルボディで虫というよりぬいぐるみのように可愛かった。

あれなら大丈夫だ。
え?家に来るの?やったー!

僕は可愛い蜘蛛を見ていると…

ぴくっ!?

何か来る!ぶんぶん!

僕の目の前にゆらゆらとそこだけ水みたいに揺れていた。
なにこれ!?ぶんぶん!

そして、そこから全身黒い布で覆われだ人が出てきた。
すごーい!

どうなってるの?どうなってるの?ぶんぶん!

布の端が浮いていてカッコイイ!

抱っこしてくれるの?してして!ぶんぶん!

すごーい!どうやって浮いてるのだろう。僕も何か浮かせたい。
あ!?ボールがあるか。
他にも浮かせたいなー!

次はさっきのお姉さん?
はーい!行きます!

リアママただいま!!
楽しかった。

ん?さっきの蜘蛛さんおねむ?

あとで起きるかな?
もう帰るのか。ばいばい!

僕達はお姉さん達と別れ森を出た。

「あ!?出産祝いのお返し忘れてた!」

戻るの?もう一回お姉さんに挨拶?

戻るとお姉さんはまた蜘蛛だった。ぶるぶる…
僕はカタツムリ…僕はカタツムリ…

「ただいま!」

気が付くと僕は家の玄関にいた。ヒョコ!
帰って来れた!ほっ!

ルナママだ。
抱っこ!

「おいで。よしよし!」

毛虫が怖かったよ。ナデナデ
落ち着く。ふぅ~!

リアママとルナママが話し終わると、くーちゃんと同じベッドに入れられた。

くーちゃん、ただいま!

「うーうー!」

ぬいぐるみ欲しいの?

えーと…あったベッドの端にあった。
コロコロ。ぽい!

くーちゃんのところにウサたんのぬいぐるみが行った。
僕は何で遊ぼうかな?キョロキョロ!

ベッドの外のおもちゃ箱に積み木がある!
しょうがない…アホ毛で組み立てよう。

しかし、アホ毛をかなり伸ばせるようになったなぁ。

シュッ!
天井まで届くようになった。

シュルル!
そして元の長さに戻る。すごーい!

一通りアホ毛を動かした僕は積み木遊びを始めた。

出来た!家

次、家

…片付けよう。

だって家しか作りかた知らないもん。ホロリ…

片付け終わり。お片付けできた!えっへん!
くーちゃんしかいないから褒めてくれる人がいない。
ぐすん

「あーあ」

くーちゃん?どしたの?

ボール遊び?いいよ!

僕はくーちゃんをアホ毛で起こし倒れないようにクッションを入れた。
これで準備良し。

くーちゃん!ボール投げるよ!

アホ毛で取ったボールを手に持ちポイッ!と投げた。

コロコロ!

だいぶ、くーちゃんから離れている場所に落ちた。ガク…

アホ毛で取ってくーちゃんに渡す。はい!

ポイッ!コロコロ…

くーちゃんすごーい!
真っ直ぐ飛んで来た!パチパチ!

僕も何回か投げて真っ直ぐ飛ぶようになった。

何回か投げて遊んでいたらお互い飽きたのでぬいぐるみを抱いて寝た。すー…

「あ!?ティーとクリスが寝ちゃってる。抱き合って寝て可愛い!おっと、毛布かけないと。」

ふわりと何かかけられた。

「おやすみ」

すー…すー…

じゃま、げしげし!

すー…すー…

僕達はごはんまで眠ったのであった。






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