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第5章 いらっしゃい南国パナマナ
第55話 甘酒とレモン炭酸
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ホコホコと出来上がったのは、白いドロリとした液体。
独特の甘味と、少しのお酒の匂いがする。
「出来たでしゅよー、まずはこれを飲むでしゅジョージ!」
出来立てのブツをジョージに差し出すと、素直に受け取り口元に持っていく。
「おや、少し熱いかの?」
「ふーふーしろっ! 出来立てだから美味しいよ」
「これは何かの?」
「甘酒って言うんでしゅ! 年寄りの栄養飲料でしゅよ!」
「よくわからんが、魔力が込められているのは感じるのう」
「ほれ。ずずっと、ほれほれ」
私が促すと、ジョージこと亀のサウス爺は、甘酒をコクコクと飲んだ。
「これは美味いのぅ、久方ぶりに力がみなぎってくる」
「ジョージ元気出た?」
「出たぞ嬢ちゃん、成程、確かにあやつらが懐くはずじゃ」
「元気出て良かったでしゅね」
ニッコリと座るじじぃの膝に飛びついて、顔を見上げて笑ってやると、あちらも目を細めてニッコリと微笑み返してきた。
何やら近くで、天使だと悶絶している兄と、私にもよこせと唸る狼がいる。
少し離れた場所で作業していたしゅーさんが、出来上がったと声をかけてきた。
「んじゃ、次は手下どもの飲み物でしゅよ!」
用意していた鍋の水に、エバに作ってもらった塩と、アールに細かくさせたレモンの粉を投入する。
皆が覗き込む中で、私はスキルを発動した。
「ブクブクブクと泡になれっ! おいちくなぁーれ!」
ボコボコっと水音が弾けて、私のスキルの光と共に出来上がりだ。
見た目は透明だが、細かな泡が沸いている。
「はい急いで飲むでしゅよ! レモン炭酸水の出来上がりでしゅ!」
「炭酸なんだね! 急がないと泡が抜けちゃうよ」
しゅーさんの合図に、皆がやいのやいのとコップに入れて飲み始めた。
自分でもコップを両手にチビチビと飲んでみる。
「ぷはーっ! このシュワワがたまんないでしゅねー」
「サッパリして美味しいよ、まゆまゆ凄いね。まさかこの世界で炭酸が飲めるなんて」
初めて炭酸体験の皆さんの意見は様々だ。
ピリピリとした泡と刺激に恐る恐る飲む兄や、一気飲みしてむせる鳥。
慎重に一口飲んだ後、こりゃいいやと、おかわりする狼。
「なんだか体がスッキリしたような?」
「にたーん良かったでしゅ。これは元気になる飲み物でしゅよ」
「アーリー、もしかして私の為に?」
「あいでしゅ」
ギューッと感激した兄に抱きしめられながら、ゴメン実は材料がなくってさーと、心の中で舌を出す。
いい加減に、南の国で新しい何かをゲットしないと我々の食料も危険なんだわ。
最低限の保存食があっても、私は美味しいものを食べたいのだよ。
高級フルーツとか、高級魚とか、高級珍味とか、あと何かいい物よこせ。
スポーツの後はスカッと炭酸飲料に限るね。塩レモンだから疲れもとれるし、我ながら天才だ、えっへん。
さて元気になったみんなで、とりあえず南の国にジョージが亀になって運んでくれる事になった。
荷物とか乗せた馬車も一緒なんだが、馬が怖がると思ったが、アールの狼のひと睨みで硬直しているうちに、亀がフワリと茶色の薄い泡で包んでくれて、私たちと馬車を甲羅に乗せた。
ザブザブと、亀は進むよ海原を。
なんて素敵なクルーズだろう。亀最高、亀大好き!
薄い泡に守られているのでわかり辛いが、波しぶきからしてスピードはかなりのものらしく、やがて新たな大地が見え始めた。
「パナマナでしゅか?」
「そうだねアーリー。なんでも独立した、大きな島だったはずだ」
「美味しいものが、ある予感でしゅ」
荒地だった先ほどとは違い、大地には緑のヤシの木らしきものすら見えてくる。
まもなく浜辺に到着すると、沢山の出迎えの人たちが現れた。
「お帰りなさいませ、サウス様」
「いらっしゃいませ、お客様!」
みんな南国らしい、薄い布や下着のような服を着ていた。中には腰に布を巻いているだけの子供も多く、南国の部族の人みたいな印象を受ける。
きたぞ、南国という雰囲気で、私のテンションは爆上がりだ。
馬車ごと降ろされて、皆の視線は可愛い私……ではなく、馬だとぅ!
「すまんのぅ、もう長い事少数の商人たち以外は、この島を出た者も少なくてのぅ」
「サウス様! この生き物はなんですか、なんですか!」
「私聞いたことありますわ、祖父の代には他国にまだ行けた時に、人を運ぶ馬という生き物があったのだと」
「そうです奥さん。ところで、私と馬について宜しかったら、あちらの木陰で語り合いませんか?」
色っぽいグラマーな熟女相手に、シレッと手を握って口説くアールと、静かにアールの首根っこを絞めながら連れ戻すエバは、見なかったことにした。
「この先すぐに、わしの集落と祭壇があるんじゃ。お前さんたちも来るかの?」
「行くでしゅジョージ!」
嬉しくてじじぃのジョージと手をつなぐと、優しく握り返してくれた。
そんな私の後ろをついてくる兄は、単身の馬の手綱を引く。
なんとなく、興奮していた地元の子供を三人ほど、馬に乗せてやっている。
「危ないから、ちゃんとその鞍の部分を掴んでおきなさい」
「はぁーい、お兄ちゃん!」
「高いっ! 楽しいっ!」
女の子だけでなく、男の子も乗せているので、ロリコン思考で選んだわけでなくて良かった。
エバは馬車から降りる気はなく、のったりくったりとアールが御者をして馬車は進む。
私とジョージと、そして私の後ろを歩くしゅーさん。
みんなして、ジョージがいつもいるという集落にまず辿り着いた。
独特の甘味と、少しのお酒の匂いがする。
「出来たでしゅよー、まずはこれを飲むでしゅジョージ!」
出来立てのブツをジョージに差し出すと、素直に受け取り口元に持っていく。
「おや、少し熱いかの?」
「ふーふーしろっ! 出来立てだから美味しいよ」
「これは何かの?」
「甘酒って言うんでしゅ! 年寄りの栄養飲料でしゅよ!」
「よくわからんが、魔力が込められているのは感じるのう」
「ほれ。ずずっと、ほれほれ」
私が促すと、ジョージこと亀のサウス爺は、甘酒をコクコクと飲んだ。
「これは美味いのぅ、久方ぶりに力がみなぎってくる」
「ジョージ元気出た?」
「出たぞ嬢ちゃん、成程、確かにあやつらが懐くはずじゃ」
「元気出て良かったでしゅね」
ニッコリと座るじじぃの膝に飛びついて、顔を見上げて笑ってやると、あちらも目を細めてニッコリと微笑み返してきた。
何やら近くで、天使だと悶絶している兄と、私にもよこせと唸る狼がいる。
少し離れた場所で作業していたしゅーさんが、出来上がったと声をかけてきた。
「んじゃ、次は手下どもの飲み物でしゅよ!」
用意していた鍋の水に、エバに作ってもらった塩と、アールに細かくさせたレモンの粉を投入する。
皆が覗き込む中で、私はスキルを発動した。
「ブクブクブクと泡になれっ! おいちくなぁーれ!」
ボコボコっと水音が弾けて、私のスキルの光と共に出来上がりだ。
見た目は透明だが、細かな泡が沸いている。
「はい急いで飲むでしゅよ! レモン炭酸水の出来上がりでしゅ!」
「炭酸なんだね! 急がないと泡が抜けちゃうよ」
しゅーさんの合図に、皆がやいのやいのとコップに入れて飲み始めた。
自分でもコップを両手にチビチビと飲んでみる。
「ぷはーっ! このシュワワがたまんないでしゅねー」
「サッパリして美味しいよ、まゆまゆ凄いね。まさかこの世界で炭酸が飲めるなんて」
初めて炭酸体験の皆さんの意見は様々だ。
ピリピリとした泡と刺激に恐る恐る飲む兄や、一気飲みしてむせる鳥。
慎重に一口飲んだ後、こりゃいいやと、おかわりする狼。
「なんだか体がスッキリしたような?」
「にたーん良かったでしゅ。これは元気になる飲み物でしゅよ」
「アーリー、もしかして私の為に?」
「あいでしゅ」
ギューッと感激した兄に抱きしめられながら、ゴメン実は材料がなくってさーと、心の中で舌を出す。
いい加減に、南の国で新しい何かをゲットしないと我々の食料も危険なんだわ。
最低限の保存食があっても、私は美味しいものを食べたいのだよ。
高級フルーツとか、高級魚とか、高級珍味とか、あと何かいい物よこせ。
スポーツの後はスカッと炭酸飲料に限るね。塩レモンだから疲れもとれるし、我ながら天才だ、えっへん。
さて元気になったみんなで、とりあえず南の国にジョージが亀になって運んでくれる事になった。
荷物とか乗せた馬車も一緒なんだが、馬が怖がると思ったが、アールの狼のひと睨みで硬直しているうちに、亀がフワリと茶色の薄い泡で包んでくれて、私たちと馬車を甲羅に乗せた。
ザブザブと、亀は進むよ海原を。
なんて素敵なクルーズだろう。亀最高、亀大好き!
薄い泡に守られているのでわかり辛いが、波しぶきからしてスピードはかなりのものらしく、やがて新たな大地が見え始めた。
「パナマナでしゅか?」
「そうだねアーリー。なんでも独立した、大きな島だったはずだ」
「美味しいものが、ある予感でしゅ」
荒地だった先ほどとは違い、大地には緑のヤシの木らしきものすら見えてくる。
まもなく浜辺に到着すると、沢山の出迎えの人たちが現れた。
「お帰りなさいませ、サウス様」
「いらっしゃいませ、お客様!」
みんな南国らしい、薄い布や下着のような服を着ていた。中には腰に布を巻いているだけの子供も多く、南国の部族の人みたいな印象を受ける。
きたぞ、南国という雰囲気で、私のテンションは爆上がりだ。
馬車ごと降ろされて、皆の視線は可愛い私……ではなく、馬だとぅ!
「すまんのぅ、もう長い事少数の商人たち以外は、この島を出た者も少なくてのぅ」
「サウス様! この生き物はなんですか、なんですか!」
「私聞いたことありますわ、祖父の代には他国にまだ行けた時に、人を運ぶ馬という生き物があったのだと」
「そうです奥さん。ところで、私と馬について宜しかったら、あちらの木陰で語り合いませんか?」
色っぽいグラマーな熟女相手に、シレッと手を握って口説くアールと、静かにアールの首根っこを絞めながら連れ戻すエバは、見なかったことにした。
「この先すぐに、わしの集落と祭壇があるんじゃ。お前さんたちも来るかの?」
「行くでしゅジョージ!」
嬉しくてじじぃのジョージと手をつなぐと、優しく握り返してくれた。
そんな私の後ろをついてくる兄は、単身の馬の手綱を引く。
なんとなく、興奮していた地元の子供を三人ほど、馬に乗せてやっている。
「危ないから、ちゃんとその鞍の部分を掴んでおきなさい」
「はぁーい、お兄ちゃん!」
「高いっ! 楽しいっ!」
女の子だけでなく、男の子も乗せているので、ロリコン思考で選んだわけでなくて良かった。
エバは馬車から降りる気はなく、のったりくったりとアールが御者をして馬車は進む。
私とジョージと、そして私の後ろを歩くしゅーさん。
みんなして、ジョージがいつもいるという集落にまず辿り着いた。
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