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第5章 いらっしゃい南国パナマナ
第57話 男と男の戦いダーッ!
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「わしの言葉が信じられんか?」
「だってサウス様! もう何百年もそんな……だって」
「そろそろ他国の助けも必要かもと、わしは以前に話をしたはずじゃが? それ程にわしが不甲斐ないせいで島は危機となっている」
「ジョージ、何が危機なの?」
「魚や島の果実の恵みも減っていき、海は荒れるようになり天候すら不安定でのぅ」
「お腹一杯になったら、少しはマシになる?」
「そうじゃの」
「うるさい! 俺だって精一杯やってるんだ!」
ロコが叫んだ。
あまりの悲痛さに私は彼を見た。泣くのを堪えて、彼は悔しそうに私をにらむ。
「チビ助は引っ込んでろよ、俺がもっともっと強くなって、サウス様を助けていくだから」
「それにしては、時間が足りないのよねぇ」
エバのつぶやきに、皆が顔を合わせてこちらを見た。
はいはい、チートですチート。
可愛さだけでなく、私の発酵スキルは進化までして、餌付けレベルが上がっています。
それこそ女神のお墨付きですよっと。
「ロコだっけ? お前はどんなスキルでしゅか?」
「誰が他人にそんな大事なことを……」
「ふぇふぇふぇ、塩を出せるんじゃよ」
「ふぉぉぉーっ! しゅごいでしゅよ!」
「しかも、その塩に色々な効果をのせる事ができるんじゃ」
「効果?」
「足が早くなれとか、眠くなれとか、塩を口に含んで溶けて味がしなくなるまで効果があるのう」
「それはしゅごいでしゅ!」
私はロコの前まで行って、彼の前で力説した。
「お前はしゅごいでしゅ!」
「お……おぅ、あんがとよ……」
「お塩出せるなんて、金を出せるのと一緒に凄いでしゅよ! しかも効果がのせれるなんて」
「だが、溶けたら消えるぜ?」
「それでも凄いでしゅ!」
海水で塩を作ることは出来るが時間がかかるし、効果なんかのせられない。
何そのファンタジーあるあるの、効果付与なんて素晴らしい!
私のスキルは、ある程度のイメージに寄り添わせた食材の変化は可能だが、それを食べたからと、相手に何か状態効果付与が出来るわけではない。
改めて少年を見た。この子は手下に入れるべきだと即座に判断。
「まゆまゆ……」
「しゅーさん、お塩だよ! 万能塩だよ」
「さっき、僕とエバ様でも作ったよね? 浮気?」
「違うでしゅ! ともかく閃いたでしゅよ!」
ロコに私は宣言した。
「歓迎パーティーを開いて欲しいでしゅ! みんなにご馳走するでしゅよ! 何が食材を提供して下しゃい!」
「なんでそんな事」
「おいしいご飯を食べたいでしゅよ! ちゃんと作るから食材提供して欲しいでしゅ」
「ロコや、そのお嬢ちゃんはスキル持ちじゃよ。精霊を救うために女神に遣わされたお墨付きじゃ」
「うそだー。この力は選ばれた尊い人間だけが持つ力なんだぞ、こんなチビ助が……」
それまで大人しくしていたしゅーさんが、私を後ろから抱きしめた。
そして向かい合うロコを睨みつける。
「決めつけで、この国の精霊を救いに来た客人に対して、無礼にも程があると思うが?」
「別にこっちは、来てくれなんて頼んでない」
「何が選ばれた尊い力だ。ならば僕も彼女も、あちらの王子も持っている、敬意を払うべきでは?」
「なんだよ、俺に喧嘩売ってるのか」
険悪になった二人の間で私はオロオロとして、つい後ろを振り返る。
兄がおいでおいでというので、私は兄のそばに走っていった。
「おーおー若い者同士楽しそうだな」
「可愛いわね」
「うちのがすまんのう」
これがしゅーさんでさえなかったら、いいぞもっとやれと煽ることもできるのに、好戦的なしゅーさんなんてよっぽどの事なのだ。
「大丈夫だよ、少なくともシュヴァルツ王子は引き際を知ってるから」
「子供同士の喧嘩よ、男の子はいいわね」
「もっとやれ、派手にやれ」
一番無責任なアールの足をダンと踏んでやり、私はともかく二人に叫んだ。
「ともかくお腹すいてるからダメなんてじゅ! ご飯食べるでしゅ!」
こうして私たちは自分たち主催、食材だけ提供してねの歓迎パーティーを開くことになった。
亀は持ち運びできるように、赤ん坊サイズにまで小さくなった。
「持ちたい持ちたい!」
「ダメだ。この方は俺たちの精霊様だからな!」
残念だ。この小さな体では仕方ないかもしれない。
亀をぶつけていいのは、土管屋のヒゲ親父だけなのは理解している。
「アーリーは昔、亀を飼育してたのかい?」
兄に突然聞かれて、つい反射的に答えてしまった。
「うん。カメリヤって名前の亀だったんでしゅよ……って、どうして知ってるでしゅか?」
「さっき、シュヴァルツ王子に聞いたんだよ」
「亀は優しくすると、恩返ししてくれるでしゅ」
「そうか、私の知らないアーリーの話も色々教えて欲しいな」
「嫌じゃないでしゅか?」
「聞きたいよ、私の可愛い妹だからね」
そっか、勝手に嫌われると思って遠慮してたのは間違いだったんだな。
もっと信用すべきだったんだ、この世界の家族を。
初めのころに、少しずつ家族になろうって言ってくれたのにな。
感傷的になりやすいのは、若さのせいか? いいや違う!
「お腹が減ったせいだーっ!」
集落に戻り、私たちは案内された建物に向かっていった。
「だってサウス様! もう何百年もそんな……だって」
「そろそろ他国の助けも必要かもと、わしは以前に話をしたはずじゃが? それ程にわしが不甲斐ないせいで島は危機となっている」
「ジョージ、何が危機なの?」
「魚や島の果実の恵みも減っていき、海は荒れるようになり天候すら不安定でのぅ」
「お腹一杯になったら、少しはマシになる?」
「そうじゃの」
「うるさい! 俺だって精一杯やってるんだ!」
ロコが叫んだ。
あまりの悲痛さに私は彼を見た。泣くのを堪えて、彼は悔しそうに私をにらむ。
「チビ助は引っ込んでろよ、俺がもっともっと強くなって、サウス様を助けていくだから」
「それにしては、時間が足りないのよねぇ」
エバのつぶやきに、皆が顔を合わせてこちらを見た。
はいはい、チートですチート。
可愛さだけでなく、私の発酵スキルは進化までして、餌付けレベルが上がっています。
それこそ女神のお墨付きですよっと。
「ロコだっけ? お前はどんなスキルでしゅか?」
「誰が他人にそんな大事なことを……」
「ふぇふぇふぇ、塩を出せるんじゃよ」
「ふぉぉぉーっ! しゅごいでしゅよ!」
「しかも、その塩に色々な効果をのせる事ができるんじゃ」
「効果?」
「足が早くなれとか、眠くなれとか、塩を口に含んで溶けて味がしなくなるまで効果があるのう」
「それはしゅごいでしゅ!」
私はロコの前まで行って、彼の前で力説した。
「お前はしゅごいでしゅ!」
「お……おぅ、あんがとよ……」
「お塩出せるなんて、金を出せるのと一緒に凄いでしゅよ! しかも効果がのせれるなんて」
「だが、溶けたら消えるぜ?」
「それでも凄いでしゅ!」
海水で塩を作ることは出来るが時間がかかるし、効果なんかのせられない。
何そのファンタジーあるあるの、効果付与なんて素晴らしい!
私のスキルは、ある程度のイメージに寄り添わせた食材の変化は可能だが、それを食べたからと、相手に何か状態効果付与が出来るわけではない。
改めて少年を見た。この子は手下に入れるべきだと即座に判断。
「まゆまゆ……」
「しゅーさん、お塩だよ! 万能塩だよ」
「さっき、僕とエバ様でも作ったよね? 浮気?」
「違うでしゅ! ともかく閃いたでしゅよ!」
ロコに私は宣言した。
「歓迎パーティーを開いて欲しいでしゅ! みんなにご馳走するでしゅよ! 何が食材を提供して下しゃい!」
「なんでそんな事」
「おいしいご飯を食べたいでしゅよ! ちゃんと作るから食材提供して欲しいでしゅ」
「ロコや、そのお嬢ちゃんはスキル持ちじゃよ。精霊を救うために女神に遣わされたお墨付きじゃ」
「うそだー。この力は選ばれた尊い人間だけが持つ力なんだぞ、こんなチビ助が……」
それまで大人しくしていたしゅーさんが、私を後ろから抱きしめた。
そして向かい合うロコを睨みつける。
「決めつけで、この国の精霊を救いに来た客人に対して、無礼にも程があると思うが?」
「別にこっちは、来てくれなんて頼んでない」
「何が選ばれた尊い力だ。ならば僕も彼女も、あちらの王子も持っている、敬意を払うべきでは?」
「なんだよ、俺に喧嘩売ってるのか」
険悪になった二人の間で私はオロオロとして、つい後ろを振り返る。
兄がおいでおいでというので、私は兄のそばに走っていった。
「おーおー若い者同士楽しそうだな」
「可愛いわね」
「うちのがすまんのう」
これがしゅーさんでさえなかったら、いいぞもっとやれと煽ることもできるのに、好戦的なしゅーさんなんてよっぽどの事なのだ。
「大丈夫だよ、少なくともシュヴァルツ王子は引き際を知ってるから」
「子供同士の喧嘩よ、男の子はいいわね」
「もっとやれ、派手にやれ」
一番無責任なアールの足をダンと踏んでやり、私はともかく二人に叫んだ。
「ともかくお腹すいてるからダメなんてじゅ! ご飯食べるでしゅ!」
こうして私たちは自分たち主催、食材だけ提供してねの歓迎パーティーを開くことになった。
亀は持ち運びできるように、赤ん坊サイズにまで小さくなった。
「持ちたい持ちたい!」
「ダメだ。この方は俺たちの精霊様だからな!」
残念だ。この小さな体では仕方ないかもしれない。
亀をぶつけていいのは、土管屋のヒゲ親父だけなのは理解している。
「アーリーは昔、亀を飼育してたのかい?」
兄に突然聞かれて、つい反射的に答えてしまった。
「うん。カメリヤって名前の亀だったんでしゅよ……って、どうして知ってるでしゅか?」
「さっき、シュヴァルツ王子に聞いたんだよ」
「亀は優しくすると、恩返ししてくれるでしゅ」
「そうか、私の知らないアーリーの話も色々教えて欲しいな」
「嫌じゃないでしゅか?」
「聞きたいよ、私の可愛い妹だからね」
そっか、勝手に嫌われると思って遠慮してたのは間違いだったんだな。
もっと信用すべきだったんだ、この世界の家族を。
初めのころに、少しずつ家族になろうって言ってくれたのにな。
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集落に戻り、私たちは案内された建物に向かっていった。
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