転生幼女は発酵スキルで、異世界に和食革命を起こす!味噌、醤油、酢を作って餌付けしたら、いつの間にか世界に名が轟いていた件

西野和歌

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第7章 四大精霊と救世主

第103話 幸せの青い鳥は~

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 私たちはティナ、しゅーさん、ゼン、各自四人が万全の体制で、この後の量産体制に向けて……うん、鍋も持って行ってたから、やる事ないので居間で休憩していた。

「デブは寝といた方がいいでしゅよ? ずっと寝てないでしゅ」
「せやな。お嬢ちゃんはホンマに優しいなぁ」
「うっとおしいだけでしゅ」
「ツンデレいうやつや、知ってるで」

 いや、いいから寝てこい。こっからが正念場なんだよ。
 使えるデブは使い倒してやるから、休めるうちに休んで来い。

 そしてティナが提案してくれた。

「昼過ぎだし、簡単な食事を取った後、あ、あああ、あの、お風呂に一緒に入る?」
「お風呂でしゅか!」
「つ、つつつ、疲れも取れると思って」
「入るでしゅ! ティナと入るでしゅか?」
「ひ、一人は、危ないから」
「入るでしゅ!」

 ピョンコピョンコと私は跳ねた。
 日本人なら、お風呂でしょ!
 国を出てから、ずっと水浴びか、湯で体を拭く程度だった。
 晴れているとはいえ、ここは北の国。

「お風呂で一杯! でしゅ!」
「コーヒー牛乳か、いちご牛乳だね。ないけど」
「むぅ」

 むむむと、私はその足で台所に向かう。

「ど、どどど、どうしたの?」
「今朝の羊ミルクはあるでしゅか?」
「う、うううん、えっと少しだけ、あの、アイスっての? 作っておいたよ? 分けてくれた甘い砂糖とミルク、あとは今朝は鳥が飛んできたから卵もとれたよ」
「鳥?」

 浮かんだ乳デカ鳥は一瞬で脳内から消した。
 いわく、たまに来る鳥の卵は食用として最適らしい。
 この国独自の青い鳥らしいので、勝手に名前はチルチルと名付けた。

「た、卵欲しかった……よね?」
「アイスはいつ作ったでしゅか?」
「い、今から、冷そうかと」
「ナイスタイミングでしゅ」

 いそいそと、牛乳と砂糖が混ぜられた液体が、バケツのような蓋つき容器に入っていた。

「あ、甘味……足りなくて、木からとれた蜜も入れた」

 指を突っ込んでペロリと舐める。
 惜しい……実に惜しい。
 いや、それでも、見ただけで私の為に必死で作ろうとした心意気を認めてやろう。

「この卵はこうでしゅ」

 パカリと一個ずつ割っては、卵黄と卵白に分けていく。
 しゅーさんも横で、手伝いたそうなので。取り出した卵黄を泡立てて貰った。

「ティナは小麦粉あるでしゅよね? うん、量はその程度でいいでしゅ。それを少しこっちの器に分けて、あーあー、まだやる事あるでしゅよ」

 俄然と忙しくなってきた。
 アイスの素を少し別の容器に入れて、今度はボウルに卵白を入れる。

「ティナは本当に少しだけ涼しい程度で冷やしながら、これをかき混ぜるでしゅ」
「こ、こうかな?」

 この奴隷の良い所は、口答えせず素直に実行する所だ。
 ティナのスキルが発動して、涼し気な風がそよそよと流れる。
 ティナの持つボールに手をかざし、温度も問題なし。

「あ、あ、あれ、混ぜていると、もったりしてきたけど……」
「卵白を冷やして混ぜると、クリームみたいになるでしゅよ。それで正解でしゅ」

 温度管理が重要なんだよね、それ。
 そして、今度はしゅ-さんが混ぜた卵黄を、作ってくれていたアイスの素にぶち込んだ。

 私は音楽を指揮する指揮者のようにノリノリだ。
 確実に美味しいに近づいている。
 卵は偉大だ! ありがとう青い鳥、ありがとうチルチル(仮)!

 私はタッタカタッタカと、道具を勝手に取り出して、小麦粉と砂糖をふるいにかけた。
 粉の山を、先ほど少し取り分けたアイス素にぶち込んだ。
 それからティナが作ったクリーム卵白を、何回かに分けて投入して、かき混ぜさせた。

「あまりの素晴らしさに、アタチは感動で打ち震えるでしゅ」
「監督、今のお気持ちは?」

 しゅーさんが笑ってノッてくれた。

「あとは、みんなの力をオラ……じゃなくてアタチにくれ! というより、もう成功しか見えないでしゅ!」
「自信満々の監督のインタビューでした。では、このアイスの素はいかがしますか?」
「お風呂に入ってるうちに、どっちも出来上がりを目指すでしゅ」

 こうして今回は、卵入りアイスの素をティナに頼んで、外のまだ雪の残る部分に埋めてもらう。

 別の小麦粉を入れた生地は、四角の形どり容器にいいのがあったので、そこに流し込む。
 もったりとした生地を平らにする為に、上からトントンとテーブルに底を打ち落ち着かせてあげた。

「この生地、お、美味しそう。や、焼くの?」
「暖炉の横に、余熱を利用したオーブンがあったのを見たでしゅ」
「お、オーブン……ええっと、天火の事かな? この生地を焼く調理口はあ、あるよ」
「そこを使いたいでしゅ」
「う、うん。これは焼き菓子かな?」

 流石は料理っ子、私の作る作品の正体がわかるらしい。
 てか、簡単だし知ってるよね流石に。
 心なしか、ティナも嬉しそうだ。
 普段は表情を出さない美少女の目が、キラキラとしている。
 乙女なら、欲せよ甘味!!

 火はしゅーさんが見といてくれるらしいので、精霊たちが戻る前に、急いで私たちは風呂に向かった。
 ちなみに、私の世話は僕がと言ったしゅーさんには

「エッチでしゅ」
「え? 七歳の僕が四歳の君に?」

 と驚かれ、あれ? いつの間に七歳になったんだと思いつつ、とりあえず風呂に向かった。
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