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第8章 魔界の決戦
第114話 開け! 魔界の扉!
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「全部この乳が悪いでしゅ――――っ!」
「やんやんやんっ」
「この脂肪に、きっとお味噌が吸い取られてしまったでしゅよ――――っ!」
「やーん、あらあら、うふふ」
「だから、お馬鹿しゃんなのは、乳のせいでしゅ――――っ!」
「そうなの? うふふっ」
「空気読めでしゅ――――――――っ!!!!」
「ごめんなさぁぁあああ――――いっ!」
なんでアハハって笑ってるんだよ女神。
男性陣は固まっている。
エバは顔が引きつって、自らの胸を手で隠していた。
そしてティナは自らの胸に手をあてて、うつむいてしょげていた。
私は大声で叫ぶ。
「ちっちゃくたって、いいんでしゅ――――っ!」
「そうだ! 小さいからこそいいんだぞ――――っ!」
「黙れでしゅ! 馬鹿に――――たんっ!!」
「そ、そんなぁぁあっ!」
なんで真面目に、魂こめて乗っかってくるんだ馬鹿兄め。
ともかく、女神への制裁は終了した。
乳にヤキ入れてやったぜ! デカ乳族は反省しろ(ミニマム族より)
フシューフシューと息を整えた私は、足をダムダムと踏みしめて皆に叫んだ。
「次は聖女をしばくでしゅよ!」
「お手柔らかに頼むでお嬢ちゃん」
泣きが入ったデブをにらみつける。うるせぇ、縄で縛って焼き豚にするぞゴラ!
その気迫に怯えたデブは縮こまった。
女神がなぜか、ウフウフとご機嫌だ。どういう性癖か謎だ。
しゅーさんが、決意をこめた目をして告げた。
「行くんだね魔界へ」
「最近、魔物が増えたってとーたんが嘆いてたでしゅ」
世界の変動は、私としゅーさんのせいかと思っていた。
けれど、魔界の隙間が開いたのも、羊のメリーのせいだけではないかも知れない。
私が頑張って餌付けした結果、本来なら精霊たちは力を取り戻し世界は落ち着くはずだった。なのに、魔界にこっそりと力を盗まれていたなんて。
「泥棒は許さないでしゅ! 能天気な性根はぶっ叩いてやるでしゅ!」
聖女を改心させないと、再び悪さをしかねない。
というか魔王化されたらロクな事にはならないだろう。
致し方ないという気持ちより、馬鹿な小娘を成敗してやるという怒りが私を動かしていた。
近くで兄が、涙をこらえて感動していた。
「私の妹は、こんなに小さいのに世界を救おうと……うっ、アーリー」
「あ、あああ、あの、これ、お弁当作ったんで」
「君は?」
「え、ええっと……僕は」
何だかいい雰囲気なった二人を無視して、私は精霊たちに命令する。
「魔界の扉を開くでしゅ!」
「「「「お――――っ!!」」」」
みんなの心は一つになった。
私の背後で、弁当を受け取る兄と、荷物を整えに部屋に走って戻るしゅーさんの姿があった。
「はい、チッチ行っておこうね。あと、ハンカチもった?」
しゅーさんが最終確認してくれている間に、うちの兄は壊れたままの玄関の扉をどこからか調達して、アールに手伝わせて器用に取り付けていた。
ティナが横でペコペコと頭を下げているが、蹴って破壊したの、真横でアクビしてる狼だけど覚えてる?
てか、うちのにーたん、本当に庶民的な小さなことは得意なんだよなあ。
……一応、王子だったはず……
準備を整えて、私たちは全員で湖の前で整列した。
広がる大きな湖に、金色の光が広がっていく。
それは優しく、この世界のすべてを覆いつくしていった。
「では、魔界の扉を」
女神の号令と共に、精霊たちが本来の姿に戻っていく。
狼、火の鳥、亀と黒い羊は、その体をグングンと大きくさせた。
きっと本当の大きさは、ビル10階程度もあるのだろう。
「お、おっきいね」
「怪獣みたいでしゅ!」
「アーリーが嬉しそうで良かった」
「ゼ、ゼファー様! 神々しいですっ!」
皆それぞれの感想を述べつつ、見守った。
巨体になった四大精霊は、その胸元が光り輝く。
瞬く間に、黒と白の混じるイナズマの塊が渦を巻いて発現し、中央に集まり一つとなっていく。眩しくて目を開くのも大変だ。
女神の鋭い声が響く。
「開け、魔界の扉よ! 愛し子に続く道を示しなさい!」
大きな光が炸裂し、私たちは目を閉じた。
激しい風の音と共に、天に向かってゴウゴウと轟音と共に光が舞い上がっていく。
「目が……目がぁ……」
「大丈夫? まゆまゆ」
「パ〇スでしゅ!」
「それは某アニメの破滅の呪文だからね?」
息子たちが好きだったんだよね。
一緒に見ながら、天空の城の財宝を漁れよって何度も画面に怒鳴ったら、お母さんは女海賊みたいだと褒められた思い出がある。
「それ、褒められてないから」
元夫に冷静に訂正された。
「と、扉や! ほんまにワイは帰れるんや!」
デブの悲鳴に目を開けると、それはもう禍々しい扉が出現していた。
黒いツタが絡まったデザインの、闇色の鉄みたいな素材の扉がそこにある。
大きな屋敷の正門程度の大きさだが、見ただけでわかる。
その扉は、嫌な気配をプンプン出していた。
人の姿に戻った精霊たちが、激しく息をしている。
「その門は、あなたたちが入った瞬間に一時的に私が封印します。何かあったら私の名を呼ぶのですよ? さあおいきなさい」
各自の準備は万端だ。
小さなリュックを背負った私、同じくしゅーさん。
ワクワクしたデブと、剣を携えた兄と、息を整えるアール。
「まて、危険かもだから、私がまず扉を開くから、ちよっとだけ待て」
どうも扉出現で疲れているアールなんて待っていられないと、私は止める皆の隙をついて扉を押し開いた。
「いっちばーんでしゅーっ!」
私は主役らしく一番乗りで扉を開けて、魔界にヤッホーした。
――パタン
そして、即座に閉じた。
「おい! どうしたんだ!」
「ダメだよまゆまゆ! 何か危険があったんだね?」
「アーリー大丈夫か?」
「なんやったらワイが先頭で行くさかい、危険な事はやめてんか」
後ろでゴチャゴチャ何か言っているが聞こえない。
「お、恐ろしいでしゅよ……魔界」
本当の魔界の恐怖に、私はその場で停止した。
「やんやんやんっ」
「この脂肪に、きっとお味噌が吸い取られてしまったでしゅよ――――っ!」
「やーん、あらあら、うふふ」
「だから、お馬鹿しゃんなのは、乳のせいでしゅ――――っ!」
「そうなの? うふふっ」
「空気読めでしゅ――――――――っ!!!!」
「ごめんなさぁぁあああ――――いっ!」
なんでアハハって笑ってるんだよ女神。
男性陣は固まっている。
エバは顔が引きつって、自らの胸を手で隠していた。
そしてティナは自らの胸に手をあてて、うつむいてしょげていた。
私は大声で叫ぶ。
「ちっちゃくたって、いいんでしゅ――――っ!」
「そうだ! 小さいからこそいいんだぞ――――っ!」
「黙れでしゅ! 馬鹿に――――たんっ!!」
「そ、そんなぁぁあっ!」
なんで真面目に、魂こめて乗っかってくるんだ馬鹿兄め。
ともかく、女神への制裁は終了した。
乳にヤキ入れてやったぜ! デカ乳族は反省しろ(ミニマム族より)
フシューフシューと息を整えた私は、足をダムダムと踏みしめて皆に叫んだ。
「次は聖女をしばくでしゅよ!」
「お手柔らかに頼むでお嬢ちゃん」
泣きが入ったデブをにらみつける。うるせぇ、縄で縛って焼き豚にするぞゴラ!
その気迫に怯えたデブは縮こまった。
女神がなぜか、ウフウフとご機嫌だ。どういう性癖か謎だ。
しゅーさんが、決意をこめた目をして告げた。
「行くんだね魔界へ」
「最近、魔物が増えたってとーたんが嘆いてたでしゅ」
世界の変動は、私としゅーさんのせいかと思っていた。
けれど、魔界の隙間が開いたのも、羊のメリーのせいだけではないかも知れない。
私が頑張って餌付けした結果、本来なら精霊たちは力を取り戻し世界は落ち着くはずだった。なのに、魔界にこっそりと力を盗まれていたなんて。
「泥棒は許さないでしゅ! 能天気な性根はぶっ叩いてやるでしゅ!」
聖女を改心させないと、再び悪さをしかねない。
というか魔王化されたらロクな事にはならないだろう。
致し方ないという気持ちより、馬鹿な小娘を成敗してやるという怒りが私を動かしていた。
近くで兄が、涙をこらえて感動していた。
「私の妹は、こんなに小さいのに世界を救おうと……うっ、アーリー」
「あ、あああ、あの、これ、お弁当作ったんで」
「君は?」
「え、ええっと……僕は」
何だかいい雰囲気なった二人を無視して、私は精霊たちに命令する。
「魔界の扉を開くでしゅ!」
「「「「お――――っ!!」」」」
みんなの心は一つになった。
私の背後で、弁当を受け取る兄と、荷物を整えに部屋に走って戻るしゅーさんの姿があった。
「はい、チッチ行っておこうね。あと、ハンカチもった?」
しゅーさんが最終確認してくれている間に、うちの兄は壊れたままの玄関の扉をどこからか調達して、アールに手伝わせて器用に取り付けていた。
ティナが横でペコペコと頭を下げているが、蹴って破壊したの、真横でアクビしてる狼だけど覚えてる?
てか、うちのにーたん、本当に庶民的な小さなことは得意なんだよなあ。
……一応、王子だったはず……
準備を整えて、私たちは全員で湖の前で整列した。
広がる大きな湖に、金色の光が広がっていく。
それは優しく、この世界のすべてを覆いつくしていった。
「では、魔界の扉を」
女神の号令と共に、精霊たちが本来の姿に戻っていく。
狼、火の鳥、亀と黒い羊は、その体をグングンと大きくさせた。
きっと本当の大きさは、ビル10階程度もあるのだろう。
「お、おっきいね」
「怪獣みたいでしゅ!」
「アーリーが嬉しそうで良かった」
「ゼ、ゼファー様! 神々しいですっ!」
皆それぞれの感想を述べつつ、見守った。
巨体になった四大精霊は、その胸元が光り輝く。
瞬く間に、黒と白の混じるイナズマの塊が渦を巻いて発現し、中央に集まり一つとなっていく。眩しくて目を開くのも大変だ。
女神の鋭い声が響く。
「開け、魔界の扉よ! 愛し子に続く道を示しなさい!」
大きな光が炸裂し、私たちは目を閉じた。
激しい風の音と共に、天に向かってゴウゴウと轟音と共に光が舞い上がっていく。
「目が……目がぁ……」
「大丈夫? まゆまゆ」
「パ〇スでしゅ!」
「それは某アニメの破滅の呪文だからね?」
息子たちが好きだったんだよね。
一緒に見ながら、天空の城の財宝を漁れよって何度も画面に怒鳴ったら、お母さんは女海賊みたいだと褒められた思い出がある。
「それ、褒められてないから」
元夫に冷静に訂正された。
「と、扉や! ほんまにワイは帰れるんや!」
デブの悲鳴に目を開けると、それはもう禍々しい扉が出現していた。
黒いツタが絡まったデザインの、闇色の鉄みたいな素材の扉がそこにある。
大きな屋敷の正門程度の大きさだが、見ただけでわかる。
その扉は、嫌な気配をプンプン出していた。
人の姿に戻った精霊たちが、激しく息をしている。
「その門は、あなたたちが入った瞬間に一時的に私が封印します。何かあったら私の名を呼ぶのですよ? さあおいきなさい」
各自の準備は万端だ。
小さなリュックを背負った私、同じくしゅーさん。
ワクワクしたデブと、剣を携えた兄と、息を整えるアール。
「まて、危険かもだから、私がまず扉を開くから、ちよっとだけ待て」
どうも扉出現で疲れているアールなんて待っていられないと、私は止める皆の隙をついて扉を押し開いた。
「いっちばーんでしゅーっ!」
私は主役らしく一番乗りで扉を開けて、魔界にヤッホーした。
――パタン
そして、即座に閉じた。
「おい! どうしたんだ!」
「ダメだよまゆまゆ! 何か危険があったんだね?」
「アーリー大丈夫か?」
「なんやったらワイが先頭で行くさかい、危険な事はやめてんか」
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