無自覚美少年の男子校ライフ♪

くるむ

文字の大きさ
12 / 48
無自覚美少年の男子校ライフ♪

危機感持てよ! by浩太

しおりを挟む
蓮先輩を見送って、浩太と2人で校門を出た。
「じゃあね」と、別れようとしたら「送る」と言われた。

「え? さすがにもういいよ。あれから僕、木村先輩の顔すら見てないよ」
「油断すんじゃねーよ。なんかあの人、相当ヤバそうじゃん。…会長にも頼まれてるしさ」

浩太は戻るつもりはないと言わんばかりに、先頭を切って歩き出した。
…ホントに良いやつだよな。浩太って。

僕はちょっと小走りになって浩太の横に並んだ。隣に来た僕をちらりと見て、浩太が口元を緩める。
その雰囲気に、僕は先ほどから気になっている事を思い切って尋ねてみた。

「…あのさ、浩太。もしかして今日蓮先輩と待ち合わせしてたの?」
「会長と? 俺が?」
「うん…」
「まさか、何でおれが会長と会う約束なんかするんだよ」

…? あれ、じゃあ僕の思い違い?

「だって、さっき待ったとか探しまわったとか言ってたじゃないか…。それに、2人ともなんだか息が合ってるし…」
「はあ!?」

僕の言葉に本気で驚いたように、浩太が目を見開いた。そしてガシガシと頭を掻く。

「…んなわけねーじゃん。まあ、息が合っているとしたら、考えてることが一緒だからだろ?」
「考えてること…?」

歩を緩める僕を無視したように、浩太はさっさと前を行く。僕は慌てて小走りになり、浩太の横に並んだ。

「…心配なんだよ伸之助が。俺が探し回ったのはお前だ。一人になって万が一、木村先輩に捕まってたらと思ったら、居ても立ってもいられなかったんだよ」

「浩太…」

なんて良いやつなんだ! 友達思いで優しくて…!(顔はこんなに怖いのに!)

感動してうるうると浩太を見上げると、いきなり彼の大きな掌が、僕の顔をガシッと鷲掴みにする。

「ちょ、な、なに!?」
ま、前が見えない…! てか、痛いっ!!

「だから! そういうトコ。危機感無さすぎるんだよお前!」
「き、危機感ってなんだよ! なんで浩太相手に危機感持たなきゃいけないわけ?」
「…っ」

僕の顔を掴んでいたその手を離して、浩太は後ろを向いた。

「浩太…?」

「だからっ、俺相手がどうとかじゃなくて! 無防備な顔をみんなに晒してんじゃないって言ってんだ!」

無防備な顔…? ええっと、それはどういう…。

「分かったか!」

顔を赤くして怒る浩太の勢いに負けて、僕は慌てて肯いた。

…だけど、無防備って何? 
浩太の怒る理由に今一納得のいかない僕だった。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

男装の麗人と呼ばれる俺は正真正銘の男なのだが~双子の姉のせいでややこしい事態になっている~

さいはて旅行社
BL
双子の姉が失踪した。 そのせいで、弟である俺が騎士学校を休学して、姉の通っている貴族学校に姉として通うことになってしまった。 姉は男子の制服を着ていたため、服装に違和感はない。 だが、姉は男装の麗人として女子生徒に恐ろしいほど大人気だった。 その女子生徒たちは今、何も知らずに俺を囲んでいる。 女性に囲まれて嬉しい、わけもなく、彼女たちの理想の王子様像を演技しなければならない上に、男性が女子寮の部屋に一歩入っただけでも騒ぎになる貴族学校。 もしこの事実がバレたら退学ぐらいで済むわけがない。。。 周辺国家の情勢がキナ臭くなっていくなかで、俺は双子の姉が戻って来るまで、協力してくれる仲間たちに笑われながらでも、無事にバレずに女子生徒たちの理想の王子様像を演じ切れるのか? 侯爵家の命令でそんなことまでやらないといけない自分を救ってくれるヒロインでもヒーローでも現れるのか?

すべてを奪われた英雄は、

さいはて旅行社
BL
アスア王国の英雄ザット・ノーレンは仲間たちにすべてを奪われた。 隣国の神聖国グルシアの魔物大量発生でダンジョンに潜りラスボスの魔物も討伐できたが、そこで仲間に裏切られ黒い短剣で刺されてしまう。 それでも生き延びてダンジョンから生還したザット・ノーレンは神聖国グルシアで、王子と呼ばれる少年とその世話役のヴィンセントに出会う。 すべてを奪われた英雄が、自分や仲間だった者、これから出会う人々に向き合っていく物語。

お荷物な俺、独り立ちしようとしたら押し倒されていた

やまくる実
BL
異世界ファンタジー、ゲーム内の様な世界観。 俺は幼なじみのロイの事が好きだった。だけど俺は能力が低く、アイツのお荷物にしかなっていない。 独り立ちしようとして執着激しい攻めにガッツリ押し倒されてしまう話。 好きな相手に冷たくしてしまう拗らせ執着攻め✖️自己肯定感の低い鈍感受け ムーンライトノベルズにも掲載しています。 挿絵をchat gptに作成してもらいました(*'▽'*)

【完結】我が兄は生徒会長である!

tomoe97
BL
冷徹•無表情•無愛想だけど眉目秀麗、成績優秀、運動神経まで抜群(噂)の学園一の美男子こと生徒会長・葉山凌。 名門私立、全寮制男子校の生徒会長というだけあって色んな意味で生徒から一目も二目も置かれる存在。 そんな彼には「推し」がいる。 それは風紀委員長の神城修哉。彼は誰にでも人当たりがよく、仕事も早い。喧嘩の現場を抑えることもあるので腕っぷしもつよい。 実は生徒会長・葉山凌はコミュ症でビジュアルと家柄、風格だけでここまで上り詰めた、エセカリスマ。実際はメソメソ泣いてばかりなので、本物のカリスマに憧れている。 終始彼の弟である生徒会補佐の観察記録調で語る、推し活と片思いの間で揺れる青春恋模様。 本編完結。番外編(after story)でその後の話や過去話などを描いてます。 (番外編、after storyで生徒会補佐✖️転校生有。可愛い美少年✖️高身長爽やか男子の話です)

祝福という名の厄介なモノがあるんですけど

野犬 猫兄
BL
魔導研究員のディルカには悩みがあった。 愛し愛される二人の証しとして、同じ場所に同じアザが発現するという『花祝紋』が独り身のディルカの身体にいつの間にか現れていたのだ。 それは女神の祝福とまでいわれるアザで、そんな大層なもの誰にも見せられるわけがない。  ディルカは、そんなアザがあるものだから、誰とも恋愛できずにいた。 イチャイチャ……イチャイチャしたいんですけど?! □■ 少しでも楽しんでいただけたら嬉しいです! 完結しました。 応援していただきありがとうございます! □■ 第11回BL大賞では、ポイントを入れてくださった皆様、またお読みくださった皆様、どうもありがとうございましたm(__)m

悪役側のモブになっても推しを拝みたい。【完結】

瑳来
BL
大学生でホストでオタクの如月杏樹はホストの仕事をした帰り道、自分のお客に刺されてしまう。 そして、気がついたら自分の夢中になっていたBLゲームのモブキャラになっていた! ……ま、推しを拝めるからいっか! てな感じで、ほのぼのと生きていこうと心に決めたのであった。 ウィル様のおまけにて完結致しました。 長い間お付き合い頂きありがとうございました!

【完結 一気読み推奨】片想いの相手が「そろそろ恋愛したい」と言ったので、用済みの俺はニートになることにしました。

はぴねこ
BL
 高校生の頃、片想いの親友に告白した。  彼はノンケだったから玉砕して友人関係も終わるものだと思っていた。  もしかすると気持ち悪いと軽蔑される覚悟までしていたのに、彼は「今は恋愛をしている時間がないんだ」と自分の夢を語ってくれた。  彼は会社を興した祖父のことをとても尊敬していて、自分も起業したいと熱く語ってくれた。  そして、俺の手を握って「できれば親友のお前には俺の右腕になってほしい」と言われた。  同性愛者の俺のことを気持ち悪いと遠ざけることもせずに、親友のままでいてくれた彼に俺は感謝して、同じ大学に進学して、大学の頃に彼と一緒にゲームを作成する会社を起業した。  あれから二十年間、本当に二人三脚で駆け抜けてきた。  そして、昨年売り出したVRMMOが世界的に大ヒットし、ゲーム大賞を取ったことを祝うパーティーで親友が語った言葉に俺の覚悟も決まった。 「俺もそろそろ恋愛したい」  親友のその言葉に、俺は、長年の片想いを終わらせる覚悟をした。  不憫な拗らせアラフォーが”愛”へと踏み出すお話です。

【完結・BL】俺をフッた初恋相手が、転勤して上司になったんだが?【先輩×後輩】

彩華
BL
『俺、そんな目でお前のこと見れない』 高校一年の冬。俺の初恋は、見事に玉砕した。 その後、俺は見事にDTのまま。あっという間に25になり。何の変化もないまま、ごくごくありふれたサラリーマンになった俺。 そんな俺の前に、運命の悪戯か。再び初恋相手は現れて────!?

処理中です...