17 / 54
同棲
16話
しおりを挟む
涼しい日光の朝の7時に仕事が終わる。駐車場に止めてある愛車まで島田と歩いていると、また津田沼が血相変えて走って来た。
「B区の奴らが来るぞ! 銃も持っているから早く帰った方がいい!」
そう息も絶え絶え青い顔をして、言い放った。
「おおーっし! ここは俺に任せろ!」
島田がベレッタを抜いた。
「いや、俺もやる。これくらのことでへこたれたんじゃ……この先どうしようもないからな……」
「いや、駄目だよ! 仕事中に喧嘩どころか命の危険が増えるだけだ!」
津田沼が青い顔で捲くし立てた。
「大丈夫さ。田場さんがなんとかするよ」
私はそう言うと、コルトに弾丸を詰め込めた。
駐車場は結構広い。
駐車している車は、この工場の関係者だけで駐車スぺースを探すのに苦労しそうなくらいだ。
回りには帰宅しようとする人たちも疎らにある。
工場の玄関から数人の男たちが、走って来た。手には銃がある。
「おい! 夜鶴! てめえ! 奈々川お嬢さんと良い仲になっているって! ふざけんじゃねえぞコラ!」
罵声が数人の男たちの間から出る。
「あ、はははー! 打つぞー!」
島田が発砲し、私もハローポイントを疑問も付けずに撃った。
「ぎゃあ!」
一人の男の腹に命中し、その男はアスフャルトの上に倒れる。
向こうも撃って来た。
私と島田、そして津田沼は、島田の車の後ろに素早く身を隠す。
車が被弾する。
「ああー! 俺の車に何て事しやがる! 夜鶴!あいつら絶対殺そうぜ!」
回りの人々が逃げ惑う。
私と島田は車から少しだけ身を乗り出しては発砲した。相手も応戦する。バリケードの島田の車が、弾丸でべこべこになる。
何人かの発砲で耳が痛い。
「死ねー!! 貧乏人!!」
数人の男の中にはウージーを持つ者がいた。
イスラエル製のサブマシンガンだ。
大量に弾丸を吐き出し、島田の車が廃車になってしまいそうなので、急いで隣の知らない奴の車へと、私たちは走り出した。
「この野郎―!」
島田が走りながらベレッタの空になった弾倉を素早く交換した。
私もそれにならって弾倉を交換すると、昔の射撃場での訓練を思い出しながら銃を構えた。
精神を集中した私はあっという間に、ウージーの奴を撃ち落とし。
しばらく、B区の奴らの雨のような弾丸に向かって私と島田は撃ち放っていた。
「夜鶴さん。お帰りなさーい」
「B区の奴らが来るぞ! 銃も持っているから早く帰った方がいい!」
そう息も絶え絶え青い顔をして、言い放った。
「おおーっし! ここは俺に任せろ!」
島田がベレッタを抜いた。
「いや、俺もやる。これくらのことでへこたれたんじゃ……この先どうしようもないからな……」
「いや、駄目だよ! 仕事中に喧嘩どころか命の危険が増えるだけだ!」
津田沼が青い顔で捲くし立てた。
「大丈夫さ。田場さんがなんとかするよ」
私はそう言うと、コルトに弾丸を詰め込めた。
駐車場は結構広い。
駐車している車は、この工場の関係者だけで駐車スぺースを探すのに苦労しそうなくらいだ。
回りには帰宅しようとする人たちも疎らにある。
工場の玄関から数人の男たちが、走って来た。手には銃がある。
「おい! 夜鶴! てめえ! 奈々川お嬢さんと良い仲になっているって! ふざけんじゃねえぞコラ!」
罵声が数人の男たちの間から出る。
「あ、はははー! 打つぞー!」
島田が発砲し、私もハローポイントを疑問も付けずに撃った。
「ぎゃあ!」
一人の男の腹に命中し、その男はアスフャルトの上に倒れる。
向こうも撃って来た。
私と島田、そして津田沼は、島田の車の後ろに素早く身を隠す。
車が被弾する。
「ああー! 俺の車に何て事しやがる! 夜鶴!あいつら絶対殺そうぜ!」
回りの人々が逃げ惑う。
私と島田は車から少しだけ身を乗り出しては発砲した。相手も応戦する。バリケードの島田の車が、弾丸でべこべこになる。
何人かの発砲で耳が痛い。
「死ねー!! 貧乏人!!」
数人の男の中にはウージーを持つ者がいた。
イスラエル製のサブマシンガンだ。
大量に弾丸を吐き出し、島田の車が廃車になってしまいそうなので、急いで隣の知らない奴の車へと、私たちは走り出した。
「この野郎―!」
島田が走りながらベレッタの空になった弾倉を素早く交換した。
私もそれにならって弾倉を交換すると、昔の射撃場での訓練を思い出しながら銃を構えた。
精神を集中した私はあっという間に、ウージーの奴を撃ち落とし。
しばらく、B区の奴らの雨のような弾丸に向かって私と島田は撃ち放っていた。
「夜鶴さん。お帰りなさーい」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】退職を伝えたら、無愛想な上司に囲われました〜逃げられると思ったのが間違いでした〜
来栖れいな
恋愛
逃げたかったのは、
疲れきった日々と、叶うはずのない憧れ――のはずだった。
無愛想で冷静な上司・東條崇雅。
その背中に、ただ静かに憧れを抱きながら、
仕事の重圧と、自分の想いの行き場に限界を感じて、私は退職を申し出た。
けれど――
そこから、彼の態度は変わり始めた。
苦手な仕事から外され、
負担を減らされ、
静かに、けれど確実に囲い込まれていく私。
「辞めるのは認めない」
そんな言葉すらないのに、
無言の圧力と、不器用な優しさが、私を縛りつけていく。
これは愛?
それともただの執着?
じれじれと、甘く、不器用に。
二人の距離は、静かに、でも確かに近づいていく――。
無愛想な上司に、心ごと囲い込まれる、じれじれ溺愛・執着オフィスラブ。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている
井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。
それはもう深く愛していた。
変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。
これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。
全3章、1日1章更新、完結済
※特に物語と言う物語はありません
※オチもありません
※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。
※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。
【完結・おまけ追加】期間限定の妻は夫にとろっとろに蕩けさせられて大変困惑しております
紬あおい
恋愛
病弱な妹リリスの代わりに嫁いだミルゼは、夫のラディアスと期間限定の夫婦となる。
二年後にはリリスと交代しなければならない。
そんなミルゼを閨で蕩かすラディアス。
普段も優しい良き夫に困惑を隠せないミルゼだった…
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
復讐のための五つの方法
炭田おと
恋愛
皇后として皇帝カエキリウスのもとに嫁いだイネスは、カエキリウスに愛人ルジェナがいることを知った。皇宮ではルジェナが権威を誇示していて、イネスは肩身が狭い思いをすることになる。
それでも耐えていたイネスだったが、父親に反逆の罪を着せられ、家族も、彼女自身も、処断されることが決まった。
グレゴリウス卿の手を借りて、一人生き残ったイネスは復讐を誓う。
72話で完結です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる