ご近所STORY ハイブラウシティ【改訂版】

主道 学

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危険な恋

23話

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 私は尻尾を振っているスケッシーを見つめながら考えた。私も奈々川さんもこのままじゃいけない……何とかしないと……。私はそう思った。
「奈々川さん……。俺と結婚してくれないか?」


 その日、奈々川さんが少し塞ぎ込んでしまった。
「あ、こういう状況だから……勇気がいるのは……違うかな?俺のことが、好きだといいけど…………今でも……取り合いずは前進してみるのは?どうかな?」
 私はこれ以上ないほど、考えを入れた言葉を発した。
「私は夜鶴さんのこと…………好きです。……けど…………」
 奈々川さんは下を俯いて最後の言葉は尻つぼみになる。しかし、それでも何よりの答えだった。

「こんな世界だし?やっぱり勇気がいるのは解るけど・・・進まないといけないこともある。このままでも、危険なのだし、それならば取り合えず進んでみたい」
 奈々川さんが急にパッと顔を上げ、
「今日もラーメンを食べましょ!栄養を取らないと」
「……ああ」
 私たちは通勤時間ギリギリまで、ラーメンショップでラーメンを食べることにした。私はこの行動に意味があるのか、それとも意味のないことなのかと考える……。

 奈々川さんがラーメンショップで、黙々とチャーシューメンを食べると、私たちは外へと出た。
 奈々川さんが顔を上げ、
「残念です。百杯目のラーメンじゃなかった……」
 奈々川さんが涙を少し見せる顔を向け、
「今日もお仕事頑張ってください」
「ああ……」


「ひゅー! ひゅー! プロポーズをしたってー!」
 島田が珍しい牛肉を、素早く可愛らしいポーズでシューターへと入れて叫んだ。
「ああ。でも、まだ奈々川さんの返事を聞いていない……」
「いや、凄いぞ!」
 田場さんだ。
 B区の奴らがざわめく。

 私たちは仕事中でも弾丸をめい一杯詰め込んだ銃を所持していた。
「いよいよだな。俺は戦うぜ」
 島田が私のためにガッツポーズをしている間に、珍しい豚肉はベルトコンベアーの彼方に行った。
「ああ。俺も戦う。B区の奴らには邪魔させん」
 田場さんも赤いモヒカンをいきり立たせ、ガッツポーズをした。
 私にはこんなにも心強い味方がいた。
 津田沼も遥か遠くでガッツポーズをしていた。

「夜っちゃん。俺も戦うよ」
 津田沼が日の丸弁当片手に隣の席に着く。
「ああ。でも、奈々川さんの気持ちをしっかりと聞いてからだ」
「何とかなるって。絶対。奈々川さんもOKしてくれるって」
 島田が立ち上がり、
「オラー! B区の奴らー! 俺が全員ぶっ殺してやる」
 私は島田の肩にそっと手を置いた。

「島田。きっと、戦争になる。俺が死んだら奈々川さんをよろしく頼む……」
「あ、でも藤元が生き返らせてくれるんじゃないか?」
 津田沼が島田に「どうどう」と言いながら気休めを言った。
「ああ。そうだな……」
 でも、私が死んでも生き返っても……それは解決じゃない。本当の解決とは一体……?どんなことを言うのだろう?

 人は大昔から、命を掛けてことを行ったけれど、それでも解決しなかったことはいっぱいある。本当の解決とはもっと困難で、人の命はその前ではとても小さいものなのだろうか?

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