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領地の発展
第438話 御国台クランとの決別
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俺は領地の館に戻り、世津、三津枝、佐和、イベッテの4人と話し合いをする事になった。
当初はイベッテをどうするか・・・・と思ったが、クラン立ち上げ時から関わっているので、あえて同席してもらった。
「俺達が召喚させられてから、はや3年が経った訳だが・・・・ついでに言えば、クラン設立からも3年が過ぎているわけで・・・・」
4人は真剣に俺の話を聞いてくれている。
「イベッテにクランの拠点の物件を見つけてもらって、しかもマウリシオさんを見つけてくれて、あれから3年。御国台の召喚者と約束した3年が過ぎた。」
俺は3年過ごせるだけの金と、住居を提供した。
3年あれば、それぞれ何かしらできるだろうと。
そして、その期限が過ぎた。
さらに言えば、ここ2年は殆どクランに係わっておらず、ほぼ俺は放置していた。
誰かがまとめていたと思うが、俺じゃない。
実際、クランの拠点はマウリシオさんに任せていたというのが実情。
マウリシオさんは、拠点の建物の管理者だったわけで、そのどさくさで任せっきりになってしまったというのが真実なのだが。
「言いたい事はわかるけど、その話でしょ?」
イベッテが俺に確認してくる。
「そうなんだよイベッテ。俺はもうそろそろ、御国台のメンバーと関わるのは、終わりにしようと思っているんだ。」
ここで世津が割って入る。
「ティンドールの拠点に居る人は仕方ないかもしれませんが、私達の領地に来た御国台の人はどうするの?」
・・・・俺が関わるのをやめようと思っているのは、ティンドールの拠点に居続けているメンバーだ。
「世津、心配なのはわかるけど・・・・まあ、俺達の領地で働いている人は、他の人と同じ扱いでいいんじゃないかと思ってる。特別扱いはしないつもり。ただ、異世界としての不都合があった場合、日本人同士での対応が必要なら・・・・それは対応したい。」
「じゃあ、そのままいてもらうのね?ティンドールは?」
「そうだな、三津枝はどう思う?」
「え?私?そうね、3年、士門さんが3年時間作って、資金も住居も用意してるんだから、もういいんじゃないってのが本音。実際私の親しかった友人は、うまいこと此方に来てるしね。」
・・・・実際こっちで働いているのは、吹奏楽部のメンバーが多いらしい。
それに、働く意思のあったメンバーを、工房が積極的に取り入れてたはず。
「・・・・そうか、それでな、俺はもう拠点を放棄しようと思ってるんだ。」
「あそこは・・・・士門さん、医療設備力入れてたわよね?実際領地のより、クランの拠点の方が設備が整ってなかったかしら?」
「そうなんだ世津。そこは俺も考えてたんだ。あそこは医療設備がいいんだよ。ま、領地や王都にも同じようなのを設置すればいいんだけどさ。」
「まだ設置できるのかしら?いくら回復魔法があるとはいえ、その方が随分安心できるわ。」
「まあ、暫くしてからになるけど、近いうちに立派な病院みたいにしたいな。」
「ではやはり、御国台とのかかわりは止めて、領地に専念するという事なのでしょうか?」
「あ、もしかして私達も行かない方がいい?」
「世津、三津枝、ちょっと待て。あくまで面倒を見るのを止めるだけで、個人的なかかわりは止めないさ。」
「ちょっと安心したわ。あまり最近は付き合いが無いとはいえ、元同僚とは情報共有したいのよね、だから安心したわ。」
「じゃあクランとしても士門さんは、ティンドールの所から撤退、新たなクランを作るという事なのかな?」
「そうだな。わかりにくいけど、あのクランは別の人に託し、口田領を中心とした新たなクランを立ち上げてもいいんじゃないかと思っている。」
・・・・こうして話し合いは進み、この後はマウリシオさんを呼んでの話し合いをする事となった。
当初はイベッテをどうするか・・・・と思ったが、クラン立ち上げ時から関わっているので、あえて同席してもらった。
「俺達が召喚させられてから、はや3年が経った訳だが・・・・ついでに言えば、クラン設立からも3年が過ぎているわけで・・・・」
4人は真剣に俺の話を聞いてくれている。
「イベッテにクランの拠点の物件を見つけてもらって、しかもマウリシオさんを見つけてくれて、あれから3年。御国台の召喚者と約束した3年が過ぎた。」
俺は3年過ごせるだけの金と、住居を提供した。
3年あれば、それぞれ何かしらできるだろうと。
そして、その期限が過ぎた。
さらに言えば、ここ2年は殆どクランに係わっておらず、ほぼ俺は放置していた。
誰かがまとめていたと思うが、俺じゃない。
実際、クランの拠点はマウリシオさんに任せていたというのが実情。
マウリシオさんは、拠点の建物の管理者だったわけで、そのどさくさで任せっきりになってしまったというのが真実なのだが。
「言いたい事はわかるけど、その話でしょ?」
イベッテが俺に確認してくる。
「そうなんだよイベッテ。俺はもうそろそろ、御国台のメンバーと関わるのは、終わりにしようと思っているんだ。」
ここで世津が割って入る。
「ティンドールの拠点に居る人は仕方ないかもしれませんが、私達の領地に来た御国台の人はどうするの?」
・・・・俺が関わるのをやめようと思っているのは、ティンドールの拠点に居続けているメンバーだ。
「世津、心配なのはわかるけど・・・・まあ、俺達の領地で働いている人は、他の人と同じ扱いでいいんじゃないかと思ってる。特別扱いはしないつもり。ただ、異世界としての不都合があった場合、日本人同士での対応が必要なら・・・・それは対応したい。」
「じゃあ、そのままいてもらうのね?ティンドールは?」
「そうだな、三津枝はどう思う?」
「え?私?そうね、3年、士門さんが3年時間作って、資金も住居も用意してるんだから、もういいんじゃないってのが本音。実際私の親しかった友人は、うまいこと此方に来てるしね。」
・・・・実際こっちで働いているのは、吹奏楽部のメンバーが多いらしい。
それに、働く意思のあったメンバーを、工房が積極的に取り入れてたはず。
「・・・・そうか、それでな、俺はもう拠点を放棄しようと思ってるんだ。」
「あそこは・・・・士門さん、医療設備力入れてたわよね?実際領地のより、クランの拠点の方が設備が整ってなかったかしら?」
「そうなんだ世津。そこは俺も考えてたんだ。あそこは医療設備がいいんだよ。ま、領地や王都にも同じようなのを設置すればいいんだけどさ。」
「まだ設置できるのかしら?いくら回復魔法があるとはいえ、その方が随分安心できるわ。」
「まあ、暫くしてからになるけど、近いうちに立派な病院みたいにしたいな。」
「ではやはり、御国台とのかかわりは止めて、領地に専念するという事なのでしょうか?」
「あ、もしかして私達も行かない方がいい?」
「世津、三津枝、ちょっと待て。あくまで面倒を見るのを止めるだけで、個人的なかかわりは止めないさ。」
「ちょっと安心したわ。あまり最近は付き合いが無いとはいえ、元同僚とは情報共有したいのよね、だから安心したわ。」
「じゃあクランとしても士門さんは、ティンドールの所から撤退、新たなクランを作るという事なのかな?」
「そうだな。わかりにくいけど、あのクランは別の人に託し、口田領を中心とした新たなクランを立ち上げてもいいんじゃないかと思っている。」
・・・・こうして話し合いは進み、この後はマウリシオさんを呼んでの話し合いをする事となった。
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