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第330話:王都への、道
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エルドリアの全権大使としてセレスティーナとレオノーラが聖域に正式に帰還してから数日後。
アキオは新・中央館の円卓会議室に全ての妻たちを集め、次なる大きな一歩を踏み出すことを宣言した。
「さて、皆。エルドリアとの関係も新しい形になった。いよいよ俺たちの約束を果たす時が来た。三国会談で合意した同盟の証として、完成したばかりの新型魔導車を関係各所に届けに行こうと思う」
その言葉に、部屋の空気が引き締まる。これは聖域の主としての最初の公式な外交任務だった。
「最初の目的地はヴァルト侯爵領。そして次にスタンフィールド公爵領。最後にメイプルウッドの王都へ向かう。長い旅になるぞ」
アキオのその言葉に、シルヴィアが穏やかに頷いた。
「素晴らしいお考えですわ、あなた。アキオ様が盟主として自ら動くことで、我らの誠意と力の両方を示すことができますものね」
「うむ。して、同行者はどうするのじゃ?」
アウロラの問いに、アキオは既に決めていた人選を告げた。
「今回の旅は俺たちの総力を挙げて臨む。まず、王都に新しい聖域を創造するため、シルヴィアとアウロラ、二人の力は絶対必須だ」
二人の女神は静かに頷く。
「そして王都での案内役と外交顧問として、凛とクラウディア。君たちの知識も不可欠になる」
「はい、アキオ様。お任せください」凛が代表して答える。
「それから、スタンフィールド公爵との交渉役としてシャルロッテ。お前には今回の旅の主役の一人として、故郷に錦を飾ってもらわねばな」
「まあ! わたくしもよろしいのですか!? はい、必ずやお父様を説き伏せ、最高の形でお役に立ってみせますわ!」
シャルロッテが喜びを爆発させる。
「最後に護衛役としてキナ。お前の野生の勘と腕っ節が必要になるだろう」
「おう、任せとけ、だんな! アタシがきっちり守ってやるぜ!」
アキオは残りの妻たちに向き直った。
「アヤネ、リリアーナ、セレスティーナ、レオノーラ。君たちにはこの聖域の留守を頼みたい。君たちがここを守ってくれるからこそ、俺たちは安心して外で戦えるんだ。頼んだぞ」
「はい、あなた。お任せくださいまし」
アヤネが優しく微笑み、留守番組の妻たちも力強く頷いた。
数日後、出発の朝。
聖域の門の前には壮観なキャラバンが組まれていた。
アキオと六人の妻たち(シルヴィア、アウロラ、凛、クラウディア、シャルロッテ、キナ)が乗り込む旗艦『流星』。そして国王とスタンフィールド公爵への献上品である新型車を搭載した輸送車が続く。
留守を守る妻たちとの別れの時が来た。
「あなた、どうかお気をつけて。シルヴィア様たちのこと、よろしくお願いいたしますね」アヤネが夫の体を気遣う。
「アキオ様。留守は我らにお任せください。貴方様のお帰りをお待ちしております」リリアーナが第七夫人としての落ち着きで微笑む。
セレスティーナとレオノーラも、大使として、そして姉として妹たちの旅の無事を祈っている。
アキオは一人一人と言葉を交わし、再会を誓うと『流星』へと乗り込んだ。
聖域の民全員からの盛大な見送りを受け、アキオ・ファミリーの外交使節団は一路、最初の目的地であるヴァルト侯爵領へと出発した。
聖域街道を数日走り、一行は懐かしいヴァルト侯爵領へと到着した。
アキオの最初の盟友であるヴァルト侯爵は、一行を家族のように温かく出迎えた。
「おお、アキオ殿! よくぞ来てくれた! そして奥方様方もお揃いで。まるで国の行列のようですな!」
アキオは会談の結果を伝え、同盟がより強固になったことを報告する。そして侯爵を少し申し訳なさそうな顔で見た。
「侯爵。今日はあんたに報告と、そして新しい約束のために来た」
アキオは凛に合図をし、新型魔導車の設計図を幻影魔法で侯爵にだけ特別に見せた。
「こ、これは……! なんという乗り物だ……!」
「今、聖域ではこういうものを作っている。今回の旅で国王陛下とスタンフィールド公爵には、同盟の証としてこれを渡すことになっているんだ。……すまん、あんたの分まで一度に用意することができなかった」
アキオのその正直な言葉に、侯爵はむしろ感激したように首を横に振った。
「何をおっしゃる、アキオ殿! 序列は守られてこそ。それに我らにはこの『天馬』があります。これだけでも我が領の宝ですぞ!」
「ありがとう、侯爵。だがあんたは俺の最初の友人だ。この次の生産分は必ずあんたのところに回す。約束する」
その言葉に侯爵は感涙にむせび、改めてアキオへの変わらぬ友情を誓った。
数日間の滞在の後、一行は次なる目的地、スタンフィールド公爵領へと向かった。
公爵領ではシャルロッテの父である公爵が、こちらも領を挙げての大歓迎で一行を迎えた。
「おお、シャルロッテ! 息災であったか! そしてアキオ殿、お待ちしておりましたぞ!」
「お父様、ただいま戻りました。そしてこちらがわたくしの夫であり、盟主であるアキオ様です」
シャルロッテが堂々とアキオを紹介するその成長した姿に、公爵は目を細めて喜んだ。
ここでアキオたちは約束通り、公爵に新型魔導車『疾風』と『大地』を引き渡した。さらに公爵の愛車である『試作一号機』を聖域の工房で魔改造するため預かることになった。
二つの同盟国への訪問を終え、一行はいよいよ最終目的地であるメイプルウッド王国の王都へと駒を進める。
アキオたちの本当の挑戦はここからだった。
アキオは新・中央館の円卓会議室に全ての妻たちを集め、次なる大きな一歩を踏み出すことを宣言した。
「さて、皆。エルドリアとの関係も新しい形になった。いよいよ俺たちの約束を果たす時が来た。三国会談で合意した同盟の証として、完成したばかりの新型魔導車を関係各所に届けに行こうと思う」
その言葉に、部屋の空気が引き締まる。これは聖域の主としての最初の公式な外交任務だった。
「最初の目的地はヴァルト侯爵領。そして次にスタンフィールド公爵領。最後にメイプルウッドの王都へ向かう。長い旅になるぞ」
アキオのその言葉に、シルヴィアが穏やかに頷いた。
「素晴らしいお考えですわ、あなた。アキオ様が盟主として自ら動くことで、我らの誠意と力の両方を示すことができますものね」
「うむ。して、同行者はどうするのじゃ?」
アウロラの問いに、アキオは既に決めていた人選を告げた。
「今回の旅は俺たちの総力を挙げて臨む。まず、王都に新しい聖域を創造するため、シルヴィアとアウロラ、二人の力は絶対必須だ」
二人の女神は静かに頷く。
「そして王都での案内役と外交顧問として、凛とクラウディア。君たちの知識も不可欠になる」
「はい、アキオ様。お任せください」凛が代表して答える。
「それから、スタンフィールド公爵との交渉役としてシャルロッテ。お前には今回の旅の主役の一人として、故郷に錦を飾ってもらわねばな」
「まあ! わたくしもよろしいのですか!? はい、必ずやお父様を説き伏せ、最高の形でお役に立ってみせますわ!」
シャルロッテが喜びを爆発させる。
「最後に護衛役としてキナ。お前の野生の勘と腕っ節が必要になるだろう」
「おう、任せとけ、だんな! アタシがきっちり守ってやるぜ!」
アキオは残りの妻たちに向き直った。
「アヤネ、リリアーナ、セレスティーナ、レオノーラ。君たちにはこの聖域の留守を頼みたい。君たちがここを守ってくれるからこそ、俺たちは安心して外で戦えるんだ。頼んだぞ」
「はい、あなた。お任せくださいまし」
アヤネが優しく微笑み、留守番組の妻たちも力強く頷いた。
数日後、出発の朝。
聖域の門の前には壮観なキャラバンが組まれていた。
アキオと六人の妻たち(シルヴィア、アウロラ、凛、クラウディア、シャルロッテ、キナ)が乗り込む旗艦『流星』。そして国王とスタンフィールド公爵への献上品である新型車を搭載した輸送車が続く。
留守を守る妻たちとの別れの時が来た。
「あなた、どうかお気をつけて。シルヴィア様たちのこと、よろしくお願いいたしますね」アヤネが夫の体を気遣う。
「アキオ様。留守は我らにお任せください。貴方様のお帰りをお待ちしております」リリアーナが第七夫人としての落ち着きで微笑む。
セレスティーナとレオノーラも、大使として、そして姉として妹たちの旅の無事を祈っている。
アキオは一人一人と言葉を交わし、再会を誓うと『流星』へと乗り込んだ。
聖域の民全員からの盛大な見送りを受け、アキオ・ファミリーの外交使節団は一路、最初の目的地であるヴァルト侯爵領へと出発した。
聖域街道を数日走り、一行は懐かしいヴァルト侯爵領へと到着した。
アキオの最初の盟友であるヴァルト侯爵は、一行を家族のように温かく出迎えた。
「おお、アキオ殿! よくぞ来てくれた! そして奥方様方もお揃いで。まるで国の行列のようですな!」
アキオは会談の結果を伝え、同盟がより強固になったことを報告する。そして侯爵を少し申し訳なさそうな顔で見た。
「侯爵。今日はあんたに報告と、そして新しい約束のために来た」
アキオは凛に合図をし、新型魔導車の設計図を幻影魔法で侯爵にだけ特別に見せた。
「こ、これは……! なんという乗り物だ……!」
「今、聖域ではこういうものを作っている。今回の旅で国王陛下とスタンフィールド公爵には、同盟の証としてこれを渡すことになっているんだ。……すまん、あんたの分まで一度に用意することができなかった」
アキオのその正直な言葉に、侯爵はむしろ感激したように首を横に振った。
「何をおっしゃる、アキオ殿! 序列は守られてこそ。それに我らにはこの『天馬』があります。これだけでも我が領の宝ですぞ!」
「ありがとう、侯爵。だがあんたは俺の最初の友人だ。この次の生産分は必ずあんたのところに回す。約束する」
その言葉に侯爵は感涙にむせび、改めてアキオへの変わらぬ友情を誓った。
数日間の滞在の後、一行は次なる目的地、スタンフィールド公爵領へと向かった。
公爵領ではシャルロッテの父である公爵が、こちらも領を挙げての大歓迎で一行を迎えた。
「おお、シャルロッテ! 息災であったか! そしてアキオ殿、お待ちしておりましたぞ!」
「お父様、ただいま戻りました。そしてこちらがわたくしの夫であり、盟主であるアキオ様です」
シャルロッテが堂々とアキオを紹介するその成長した姿に、公爵は目を細めて喜んだ。
ここでアキオたちは約束通り、公爵に新型魔導車『疾風』と『大地』を引き渡した。さらに公爵の愛車である『試作一号機』を聖域の工房で魔改造するため預かることになった。
二つの同盟国への訪問を終え、一行はいよいよ最終目的地であるメイプルウッド王国の王都へと駒を進める。
アキオたちの本当の挑戦はここからだった。
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