レンタル従魔始めました！

新たな領地

第184話 思っていたのと違う流れに

　　王都へ到着すると、待ち構えていた国王陛下にお仕えしている人々によって、あっという間に城へと連れられてしまいました。

　そして、
「何だか別々にする事があるようね。謁見の間へ向かう前に控えの間があるから、そこで落ち合いましょう。」

　レネーさんはそう言って侍女さんかな？女性達に連れられ何処かへ去って行きました。

　因みに僕のお付きも女性です。
「さあロキュス様、あちらにお召替えが用意して御座います。」

　お召替えって着替え？
　まあ確かにずっと開拓を行うのに外にいたから身綺麗とはいえないんだけど、いつもスライム達が綺麗にしてくれているから汚れはそんなに・・・・臭う？

「その、ありがとうございます。」
　そのまま僕は着替えを行うために、別室へと連れられて行きました。

　・・・・
　・・・
　・・
　・

「こちらで御座います。では現在纏っておられるお召を頂戴いたします。」
　着替えを自分で行おうと思い、拒絶したのですが、
「失礼ですがロキュス様、こちらのお召、自分でお出来になれましょうか？」

　見たところ複雑な服で、
「すいません、さっぱりわかりません。」
「はい、これも私共の務めですのでどうかどっしりとお構え下さいまし。今後も同様な案件が発生いたしますから、どうか私共のお勤めを無くすような事をなさりませんよう、切に願います。」

　言っている意味がよくわからないけれど、僕が着替えるのにこうしたお手伝い専門の人がいて、それを断る事でこの人達になんらかの実害があるって事？

　お城勤めも大変なんですね。

「ぜ、善処します。」
「そこはきっぱりと任せるとおしゃって下さいまし。今後同様な時、同じやりとりを繰り返しますわ。」

　僕に話しかけつつ、手は止まってっていないようです。
　実際4人がかり。
　一寸多くない？と思うけれど、どうやらお城ではこれが当たり前なようです。
　そもそもこうした事に人手を掛けられないとか、王家の沽券にかかわるとか。そんなので色々あるとか面倒です。

　で、あっという間の着替えでしたが、何だか仰々しいです。

「お似合いですわロキュス様。ではレネー様はもう暫くかかりますますので、どうされますか？先に控えの間で待機いたしましょうか？」

「そうして下さい。」

　お付きの女性達に付き添われ、僕は控えの間に向かいました。

　部屋に到着後、何やら飲み物と軽い食事が出てきました。

　すると侍女さんより身なりのよさそうなご婦人が部屋に入ってきて、

「本日マナーを教える事となりました。時間がございまんので、今から始めます。」

　一体何の事？この服といい僕は何をさせられるのでしょう？