レンタル従魔始めました！

新たな領地

第190話 ロキュス、サプライズを検討中

　ロキュスが公爵となって数ヶ月が経過し、遂にレネーは15歳となった。
　つまり結婚できるのである。

　ロキュスの誕生日はレネーより少し早い。
　なので既に15歳（30歳）となっておりこちらも結婚できる。

「ロキュスさん、私も15歳になったわ。」
「うん、おめでとう！」
「ありがとう！一応ロキュスさんのお祝いをしたばかりなのに、今度はわたしね！うーん、いい加減カードを修正したいわね。何故年齢が2つあって（）書きなのよ。」
「それを言っても仕方がないよ。」

　既に2人は婚約済みで公認である。
　そして1週間後に名実ともに夫婦となる。

　レネーの強烈なオシと、国王夫妻のロキュスに対する評価がうなぎ上りな事もあって、お互い結婚できるようになるや否や、すぐに籍を入れるようにしてしまっていたのだ。

「ロキュス公爵、お時間で御座います。」
　ロキュスは既に公爵となって活動をしている。
　しかし領地運営は全くの素人。
　なのでこうして色々な人にの手助けを得、何とかやっている。
「ありがとう、直ぐに向かうよ。という訳でレネーさん、少しで出かけてきます。」
「相変わらずよね。でもそろそろレネーって呼んでほしいな。」
「レネーさんこそまだロキュスさんって呼んでいるじゃない。」
「だって恥ずかしいじゃないの。」
「お互い様だよね。」

　暫く2人は軽く抱き合ってから別れた。
　実に微笑ましい出来事だ。
　ロキュスを呼びに来た従者もそんな2人を見て目じりが下がるのだった。

　で、ロキュスを呼んでいるのはあのマルセル男爵だったりする。

　ロキュスは1週間後に迫った式を前に、ひとつの助言をマルセル男爵から受けていた。
　そんなロキュスには今、頼れるマルセル男爵がアドバイザーとして色々と助言をしている。
　それにランメルトヘルマンス侯爵とペーテルノーテルマンス伯爵も傍にいてくれている。

　3つの領地はかなり基盤がしっかりしており、3人の領主が少し領地を離れても全く問題が無い。
　それに何かあれば天馬とフェンリルがそれぞれ領地にいるのですぐに連絡が来る手はずとなっている。

　で、今4人で色々話中だったりする。

「やはりドラゴンのドラちゃんが指摘している、山の中にあると言う力の源を手に入れるのがいいと考えるんだよ。」
　マルセルがそんな事を言う。

「あれは本当の話なのか？ドラゴンがあの山にい付いたのは、山の中、地下深くに恐ろしい力を秘めている石のようなものがあるからだと言われているが。」
「それは私も知っています。誰も見た事が無いのに金剛石でできているとか。その石を手にしたものはどんな願いも叶うとか。尤も誰も目にした事が無いのにどうしてその効果が分かるのか、甚だ疑問ですが、ただ何らかの力が湧きだしているのは事実。」
「ではそこへアスワムちゃんを向かわせ、掘り起こしましょう。」

　ロキュスの従魔、アスワムちゃん率いる眷属ワームにはミスリルを発掘するという実績がある。
　それに地中はお手の物だ。


　1週間後にロキュスはレネーにサプライズで何かを渡したいと思っていた。
　そこでロキュスの親しい爵位持ちの3人と共に、色々と検討していたのだ。