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学院 2年目
フェンに守られながら
しおりを挟む僕は・・・・薬を取り出し、使う。
何とか・・・・目が見えるように。
すると、目の前の襲撃者の様子がおかしい。
「ぐぎゃ!ごぎゅ!ぶべっつ!・・・・・・・・・・・」
僕は弓を射続ける。
ハリネズミのようになる襲撃者。
あ、僕を囲っていた他の襲撃者はフェンが仕留めてくれたようだ。
【は・・・・は・・・はあ・・・ふう・・・・よっやく・・・・この時が来ました。こんな身体ですが・・・・ああ、それにしても酷い。何て事を・・・って何処へ行くのですか!待ちなさい!】
フェンが僕を銜えて、飛んでいく。飛んでいくと言うか、撥ねる?
あっという間に防御陣の中へ。
「ああ・・・・ヘルト、何て事だ・・・・もっと薬を!顔が・・・・」
「ありがとうフィン・・・・王子さまは?」
「・・・・駄目だった・・・・私が駆け付けた時には、既にもう・・・」
見ると、数人が横たわったまま。あ・・・・第二王子とか言う王子も、その従者も・・・・
「どうやら、一番に襲われたようだ。多分王家の暗殺だろう。まさか2人共やられるとは・・・」
ここには20人程がいる。
【そんな所に逃げ込んで・・・・いけませんね・・・・さて・・・・私の未來視では、ヘルブラント王子を殺せばもう問題ないはずだったのですがね・・・・まさか、殺した瞬間、別の未來視が発現し、その結果、第二王子とやらが今度は立ちふさがるなんて、誰が想像つきますか?】
襲撃者だった人は・・・・何だかすべてが変化した感じ。
「誰だ・・・・!人間では・・・ない?」
【おや?わかりますか?まあ、これから皆さん死んで頂くので、死人に名乗っても仕方がないでしょう?早速、私の未来のために、死んで下さい。】
その襲撃者?が腕を振ると、前に居た壁を作っている冒険者たちが吹き飛ぶ。
【それ!もう一度!】
「危ない!」
明らかにフィンを狙った攻撃。僕は咄嗟にフィンに飛びついて、二人して地面に倒れる。
「す・・・すまない・・・」
「しっかりフィン!今の攻撃対象はフィンなんだよ?いつものしっかりしたフィンは何処へ行ったの!」
【ああ・・・流石ですね・・・・その紐っぷり、未来の奥さんに守られる気分は男としていかがですかな?】
一瞬にしてその場が静まり返る。
「え?どういう事?」
カトレインがそうつぶやく。
【おやおや、貴方達は見る目がないと見える。私には未來視があるのでよく分かりますが、その女性は、王国一の美女と言われるのですよ・・・・顔の怪我さへ治れば、ですがね。】
皆が僕とフィンを見る。
「え・え?」
カトレインは混乱する。
【おや・・・皆さん気が付いていない?ねえ・・・・どうしてそんな髪の毛短くし、男性のような姿をしているか分かりかねますが・・・・ねえ?ヘルトルーデ?】
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