改編版アストロノートとペテン師

ふしきの

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火星人類の子ら

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 長男と次男は父に尋ねます。
「父さん、僕らはまだ子どもで力も弱い、逆に言えば星から来る来訪者たちはいつも最先端の格好で彼らは真っ向から侵略を目的にしている気がする」
  父は答えを教えてはくれません。各々がそれぞれの答えを導きだそうとするだけです。
「どんなに自分達が弱い立場だろうが、それを相手に悟らせてはいけない。相手に主導権を握らせてはいけない。自分達は弱い。けれど、それを理由に武力や肉体的力に屈してはいけない。……彼らと僕らの子どもたちの違いは明確にある。その力はどんな物事よりも負けることはない。それは自分達でおいおい知ればいい」
「え」
「それが答え」
「そうだ」
 父は筋力のほとんどと、脳の萎縮が見られるほどの年を取っていました。
 サイコロが得意で、いつも同じ目を出せる、簡単な遊びを、子どもたちに見せてくれました。
 子どもらが、一番不思議だったのは、コップの中にあるサイコロを三つ、角を立てて、タワーを作る芸でした。トリックととらえるか、重心ととらえるか、確率の引き当てがあまりにもよすぎるのか、それは最後まで教えてはくれません。
「なにもできないはずはない。なにかがそこに岐路ある」
 兄弟たちは、好奇心に溢れ目を輝かせました。そしてそれぞれが思うように別の道を散策しだすのです。


 父はあきれるほど眠り続け、テープだけを残して姿を消したのです。
「僕らの子供たち、君たちには知恵がある。そしてそれを知識と変えれる。常に考え続ければ、考える信号より早く答えが出てくるようになる。それが、感や本能や進化とも沢山の言葉が残っている。たまに、退化って悪口もね。この幼き妹を護ってやれ、知恵と知識を駆使して、簡単な暴力よりも気が遠くなるほどの会談だ。旧時代に、恋愛は変態の始まりっていう人もいたんだよ。ワタシが、彼を口説き落とした話を何度もしているのは、君たちのような素晴らしい子が産まれるという、おぼろげな確信があったのかもしれない。それとも、本当のところは、DNAに操られた輸送船に過ぎないかもしれない。理由をあげたらきりがない、愛しているよ、命」

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