7 / 80
第一章
第6話 やっぱり異世界
しおりを挟む
窓から容赦なく差し込む陽の光と、棧に停まってチチチチとリズムカルに鳴く小鳥の声で目が覚めた。
ボクはのっそりと起き上がり、寝ぼけ眼で周りを見渡す。水差しから水を注いでコップを持って寝起きで乾いた体に水分を補給した。
ベッドの上であぐらをかいて、くぴくぴ水を飲むボクの気分は最悪だ。
くっそう。やっぱり夢じゃなかったか。
昨晩記憶を取り戻した直後は、頭がとても重くボーッとしていてた。
もしかしたらあれは記憶を取り戻した時のショックか何かだったのかもしれない。
フラフラと小屋に戻ったボクの鈍い思考は都合よく「あ、もしかしたらこれまでの事全部、夢なんじゃない?」と解釈し、胸のもやもやがストンと落ち去り気持ちよく床についたのに。
昨日と何も変わらない見慣れない部屋の景色が、残酷にも現実を突きつけてくる。
ボクの最後の淡い期待「今までの全てが夢落ち説」が、虚しく砕け散ってしまった。
それにしても記憶を取り戻したのはいいけど、分からない事がメガ盛りすぎる。
まずここは日本じゃない事は明確だ。『モン・フェリなんとか』なんて地名は聞いたことはないし、あんな彫りが深くてキャラも濃そうな日本人なんていてたまるものか。
じゃあここは海外か何かなのか? そして『落人』だっけ?
空から降ってきたとかとんでもない事を言っていたっけ。
いつもなら笑ってまともに取り合わないレベルの話だけど、さすがに初対面のボクに向かってそんな嘘を付く意味が分からない。
仮に、仮にだが、それが本当だとして一体どんなストーリーが考えられるのだろうか。
ボクは辻褄が合う様に推論を立ててみる事にした。
……むむむむ、こういう事かな?
『レース事故で怪我をして緊急手術が必要となり、海外のゴッドハンドと呼ばれる伝説の医師の元に向かう途中に飛行機が墜落して、見知らぬ辺境の地に落ちました』
そんなんあるかぃ! ゴッドハンドに緊急手術ってボク、確実に手足の一本や二本千切れてるじゃん!
いや、落ち着け。ここは冷静に考えよう。
もしも大怪我して海外で治療を受けるって所だけなら、きっとボクLOVEのおじいちゃんなら金に糸目をつけずにやるだろう、間違いなく。
だけど、だけどこの推論には穴がある。見知らぬ海外の辺境の地に落ちて、言葉が通じる筈がない。
これは早々に事件は迷宮入りだ。
となると……やっぱりここはボクが知らないいわゆる異世界ってヤツなのかな……。
あのキラキラお月様も「必要最低限のコミニュケーションは取れる様に」とか何とか言ってたし……。
それにしても何だってまたこんな事になってしまったんだよ!
ボートレーサー養成所の厳しい初期訓練も終わり、待ちに待った実技訓練の矢先にこんな事になるなんて。異世界転移や転生なんて、そこら辺にニートやオタクに希望者はゴロゴロいるでしょう!
何でボクなんだよ! ボクにはボートレーサーになるって夢があるのよぅ!
状況が整理されひとしきり不満や嘆きを吐き出せば、残るのは自分を支えてるアイデンティティだ。
ボクはコップに残った水を一気に飲み干した。
そうよ、ここで挫けてはいけない。
あのキラキラお月様だって言っていた。「まだ生きてますよ」って。死んでないんだったらなんだってできる。
生きたままこの世界に来てしまったのなら、逆に帰る事だってできる筈。きっと日本に帰る方法がある筈だ!
そう、立ち止まってなんていられない。ボクの夢は始まったばかりなんだ。
日本に帰ってボクは風を切り裂くスピードの世界の住人———ボートレーサーになるんだ! 絶対に諦めない!
ボクが「うしっ!」と拳を握り気合いを入れてるとノック音が二、三度響き、しばらくしてカチャリと扉が開かれた。
見るとヴェルナードとゲートルードだった。今日は赤髪の強面おじさんアルフォンスはいないみたい。
二人はゆっくりと部屋に入りボクのベッドへと近づいてくる。
「やあ、おはよう。もう起きていたんですね。昨晩はゆっくりと眠れましたか?」
「あ、ゲートルードさん、おはようございます。お陰様でゆっくり休めたよ」
「それはよかった」
小さく笑みを溢すゲートルードは朝日にも負けない爽やかぶりを、昨日と変わらず発揮する。
やっぱりこの人は信用しても大丈夫かなと思う。
「さて。一晩休んで気持ちも体も落ち着いたであろう? 何か思い出しただろうか」
ベッド脇の椅子に腰掛け、不躾にそう切り出したヴェルナードは表情を変えずに冷たい視線でボクを見た。
この人は傷ついた幼気な少女を、もうちょっと労る気持ちがないのだろうか?
優しさの欠片もないヴェルナードの物言いに、ちょっとだけムカっとしたボクはじっとヴェルナードの目を見返した。
「……その前にボク、女なんですけど」
「ああ、それについてはゲートルードから先ほど聞いた。だが其方が男であろうと女であろうとこちらには対して違いはない。欲しい情報が変わるわけでもないしな。……さあ、何か思い出したなら聞かせてもらおうか」
ボクの女としての矜恃をあっさりと切って捨てたヴェルナードに、ぐぎぎと歯を食いしばるも当の本人は涼しい顔を崩さない。
後ろで見守るゲートルードの苦笑いに少し心が救われるも、焦れるヴェルナードは「さあ、どうか?」と更に煽りを入れてくる。
な、何よ腹立つ! 勘違いしてごめんの一言くらいあったってよくない?
だけどここで怒りに身を任せるのもどうかと思う。
こちらはまだまだ分からない事だらけ。少しでも情報を入手して、何とか元の世界に戻る手立てを考えないと。ここで口論しても何も始まらない。
落ち着いて! 冷静になるんだボク! 耐えるんだボク!
「……ええ! お陰様で色々思い出したよ! ……ボクの名前は若月和希。年齢は16歳になったばかり。多分こことは違う世界からきたと思う。どうやって来たかは分からないけどね」
「……ワカツキ……カズキ。それが其方の名前か」
「和希、でいいよ。両親や友達はみんなそう呼んでたから」
「なるほど、了解した。……ではカズキ。こことは違う世界とは、具体的にどういう事だろうか。何故カズキにはそれが分かるのだ?」
「何故と言われたって……うまく言えないけど、この部屋の雰囲気とか、アナタたちの服装とか、ボクがいた世界とは全然違うから」
二人とも日本人らしくない顔立ちと、どこか中世の貴族を連想させる格好なのだ。ボクから見れば違って見えて当然だ。
アナタたちだってボクのこの格好——カッパを着込んだ乗艇装備を見れば分かるでしょう! と口から出かかった言葉を飲み込んだ。
「話しの途中ですみません。カズキ……医師として知っておきたいのですが、記憶は朝起きたら戻っていたのですか? もしかして、あなたが記憶を取り戻したのには何かきっかけの様なものがあったのではないでしょうか?」
ギクリッ! もしかしてボクの夜間無断外出がバレたっ!?
わざわざ見張りをつけたくらいだ。もしかしたら外出した事がバレたのなら、怒られるのかもしれない。
……昨晩の事は黙っておこっと。
「い、いや。きっかけなんかなかったよ。朝起きたら思い出していたんだ。はっははははは……」
「そうですか。何かきっかけがあるのなら、今後の診療に参考になるのかなとも思ったもので。それに私たちがこの小屋に来ると、見張りが熟睡していましてね。もしかしたら一人で勝手に外に出て、記憶が戻る何かがあったのかなと……あ、これは失言でしたね。はははは」
ボクとゲートルードの乾いた笑いが部屋の全体に重複する。ボクの事をじっと湿った目で見るヴェルナードの視線が痛い。
「べ、ヴェルナードさん。一応聞くけど、日本とか東京、福岡って聞いた事ありますか? ボクの世界の地名なんだけど」
東京はボクの実家、ボートレーサー養成所があるのは福岡だ。
「……いや、ない」
やっぱり。はいこれで異世界確定。
「それで、カズキは何故この地に来たのだ? 何か目的があって来たのだろうか?」
「目的なんて……何もないよ! 事故って目が覚めたらここにいたんだ。ボクだって帰れるものなら帰りたいよ…………ねぇヴェルナードさん。ボク、帰りたいんだよ、元いた世界に。何か帰る方法とか知らないかな? 何でもいいんだ。手掛かりになりそうな事を知ってたら教えて欲しいんだ」
「……何処ぞの密偵という線は薄い、か」
「へ?」
「いや、こちらの事だ。……付いてくるといいカズキ。まずはこの『モン・フェリヴィント』を案内しよう」
ボクはのっそりと起き上がり、寝ぼけ眼で周りを見渡す。水差しから水を注いでコップを持って寝起きで乾いた体に水分を補給した。
ベッドの上であぐらをかいて、くぴくぴ水を飲むボクの気分は最悪だ。
くっそう。やっぱり夢じゃなかったか。
昨晩記憶を取り戻した直後は、頭がとても重くボーッとしていてた。
もしかしたらあれは記憶を取り戻した時のショックか何かだったのかもしれない。
フラフラと小屋に戻ったボクの鈍い思考は都合よく「あ、もしかしたらこれまでの事全部、夢なんじゃない?」と解釈し、胸のもやもやがストンと落ち去り気持ちよく床についたのに。
昨日と何も変わらない見慣れない部屋の景色が、残酷にも現実を突きつけてくる。
ボクの最後の淡い期待「今までの全てが夢落ち説」が、虚しく砕け散ってしまった。
それにしても記憶を取り戻したのはいいけど、分からない事がメガ盛りすぎる。
まずここは日本じゃない事は明確だ。『モン・フェリなんとか』なんて地名は聞いたことはないし、あんな彫りが深くてキャラも濃そうな日本人なんていてたまるものか。
じゃあここは海外か何かなのか? そして『落人』だっけ?
空から降ってきたとかとんでもない事を言っていたっけ。
いつもなら笑ってまともに取り合わないレベルの話だけど、さすがに初対面のボクに向かってそんな嘘を付く意味が分からない。
仮に、仮にだが、それが本当だとして一体どんなストーリーが考えられるのだろうか。
ボクは辻褄が合う様に推論を立ててみる事にした。
……むむむむ、こういう事かな?
『レース事故で怪我をして緊急手術が必要となり、海外のゴッドハンドと呼ばれる伝説の医師の元に向かう途中に飛行機が墜落して、見知らぬ辺境の地に落ちました』
そんなんあるかぃ! ゴッドハンドに緊急手術ってボク、確実に手足の一本や二本千切れてるじゃん!
いや、落ち着け。ここは冷静に考えよう。
もしも大怪我して海外で治療を受けるって所だけなら、きっとボクLOVEのおじいちゃんなら金に糸目をつけずにやるだろう、間違いなく。
だけど、だけどこの推論には穴がある。見知らぬ海外の辺境の地に落ちて、言葉が通じる筈がない。
これは早々に事件は迷宮入りだ。
となると……やっぱりここはボクが知らないいわゆる異世界ってヤツなのかな……。
あのキラキラお月様も「必要最低限のコミニュケーションは取れる様に」とか何とか言ってたし……。
それにしても何だってまたこんな事になってしまったんだよ!
ボートレーサー養成所の厳しい初期訓練も終わり、待ちに待った実技訓練の矢先にこんな事になるなんて。異世界転移や転生なんて、そこら辺にニートやオタクに希望者はゴロゴロいるでしょう!
何でボクなんだよ! ボクにはボートレーサーになるって夢があるのよぅ!
状況が整理されひとしきり不満や嘆きを吐き出せば、残るのは自分を支えてるアイデンティティだ。
ボクはコップに残った水を一気に飲み干した。
そうよ、ここで挫けてはいけない。
あのキラキラお月様だって言っていた。「まだ生きてますよ」って。死んでないんだったらなんだってできる。
生きたままこの世界に来てしまったのなら、逆に帰る事だってできる筈。きっと日本に帰る方法がある筈だ!
そう、立ち止まってなんていられない。ボクの夢は始まったばかりなんだ。
日本に帰ってボクは風を切り裂くスピードの世界の住人———ボートレーサーになるんだ! 絶対に諦めない!
ボクが「うしっ!」と拳を握り気合いを入れてるとノック音が二、三度響き、しばらくしてカチャリと扉が開かれた。
見るとヴェルナードとゲートルードだった。今日は赤髪の強面おじさんアルフォンスはいないみたい。
二人はゆっくりと部屋に入りボクのベッドへと近づいてくる。
「やあ、おはよう。もう起きていたんですね。昨晩はゆっくりと眠れましたか?」
「あ、ゲートルードさん、おはようございます。お陰様でゆっくり休めたよ」
「それはよかった」
小さく笑みを溢すゲートルードは朝日にも負けない爽やかぶりを、昨日と変わらず発揮する。
やっぱりこの人は信用しても大丈夫かなと思う。
「さて。一晩休んで気持ちも体も落ち着いたであろう? 何か思い出しただろうか」
ベッド脇の椅子に腰掛け、不躾にそう切り出したヴェルナードは表情を変えずに冷たい視線でボクを見た。
この人は傷ついた幼気な少女を、もうちょっと労る気持ちがないのだろうか?
優しさの欠片もないヴェルナードの物言いに、ちょっとだけムカっとしたボクはじっとヴェルナードの目を見返した。
「……その前にボク、女なんですけど」
「ああ、それについてはゲートルードから先ほど聞いた。だが其方が男であろうと女であろうとこちらには対して違いはない。欲しい情報が変わるわけでもないしな。……さあ、何か思い出したなら聞かせてもらおうか」
ボクの女としての矜恃をあっさりと切って捨てたヴェルナードに、ぐぎぎと歯を食いしばるも当の本人は涼しい顔を崩さない。
後ろで見守るゲートルードの苦笑いに少し心が救われるも、焦れるヴェルナードは「さあ、どうか?」と更に煽りを入れてくる。
な、何よ腹立つ! 勘違いしてごめんの一言くらいあったってよくない?
だけどここで怒りに身を任せるのもどうかと思う。
こちらはまだまだ分からない事だらけ。少しでも情報を入手して、何とか元の世界に戻る手立てを考えないと。ここで口論しても何も始まらない。
落ち着いて! 冷静になるんだボク! 耐えるんだボク!
「……ええ! お陰様で色々思い出したよ! ……ボクの名前は若月和希。年齢は16歳になったばかり。多分こことは違う世界からきたと思う。どうやって来たかは分からないけどね」
「……ワカツキ……カズキ。それが其方の名前か」
「和希、でいいよ。両親や友達はみんなそう呼んでたから」
「なるほど、了解した。……ではカズキ。こことは違う世界とは、具体的にどういう事だろうか。何故カズキにはそれが分かるのだ?」
「何故と言われたって……うまく言えないけど、この部屋の雰囲気とか、アナタたちの服装とか、ボクがいた世界とは全然違うから」
二人とも日本人らしくない顔立ちと、どこか中世の貴族を連想させる格好なのだ。ボクから見れば違って見えて当然だ。
アナタたちだってボクのこの格好——カッパを着込んだ乗艇装備を見れば分かるでしょう! と口から出かかった言葉を飲み込んだ。
「話しの途中ですみません。カズキ……医師として知っておきたいのですが、記憶は朝起きたら戻っていたのですか? もしかして、あなたが記憶を取り戻したのには何かきっかけの様なものがあったのではないでしょうか?」
ギクリッ! もしかしてボクの夜間無断外出がバレたっ!?
わざわざ見張りをつけたくらいだ。もしかしたら外出した事がバレたのなら、怒られるのかもしれない。
……昨晩の事は黙っておこっと。
「い、いや。きっかけなんかなかったよ。朝起きたら思い出していたんだ。はっははははは……」
「そうですか。何かきっかけがあるのなら、今後の診療に参考になるのかなとも思ったもので。それに私たちがこの小屋に来ると、見張りが熟睡していましてね。もしかしたら一人で勝手に外に出て、記憶が戻る何かがあったのかなと……あ、これは失言でしたね。はははは」
ボクとゲートルードの乾いた笑いが部屋の全体に重複する。ボクの事をじっと湿った目で見るヴェルナードの視線が痛い。
「べ、ヴェルナードさん。一応聞くけど、日本とか東京、福岡って聞いた事ありますか? ボクの世界の地名なんだけど」
東京はボクの実家、ボートレーサー養成所があるのは福岡だ。
「……いや、ない」
やっぱり。はいこれで異世界確定。
「それで、カズキは何故この地に来たのだ? 何か目的があって来たのだろうか?」
「目的なんて……何もないよ! 事故って目が覚めたらここにいたんだ。ボクだって帰れるものなら帰りたいよ…………ねぇヴェルナードさん。ボク、帰りたいんだよ、元いた世界に。何か帰る方法とか知らないかな? 何でもいいんだ。手掛かりになりそうな事を知ってたら教えて欲しいんだ」
「……何処ぞの密偵という線は薄い、か」
「へ?」
「いや、こちらの事だ。……付いてくるといいカズキ。まずはこの『モン・フェリヴィント』を案内しよう」
0
あなたにおすすめの小説
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
家ごと異世界転移〜異世界来ちゃったけど快適に暮らします〜
奥野細道
ファンタジー
都内の2LDKマンションで暮らす30代独身の会社員、田中健太はある夜突然家ごと広大な森と異世界の空が広がるファンタジー世界へと転移してしまう。
パニックに陥りながらも、彼は自身の平凡なマンションが異世界においてとんでもないチート能力を発揮することを発見する。冷蔵庫は地球上のあらゆる食材を無限に生成し、最高の鮮度を保つ「無限の食料庫」となり、リビングのテレビは異世界の情報をリアルタイムで受信・翻訳する「異世界情報端末」として機能。さらに、お風呂の湯はどんな傷も癒す「万能治癒の湯」となり、ベランダは瞬時に植物を成長させる「魔力活性化菜園」に。
健太はこれらの能力を駆使して、食料や情報を確保し、異世界の人たちを助けながら安全な拠点を築いていく。
【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました
いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。
子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。
「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」
冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。
しかし、マリエールには秘密があった。
――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。
未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。
「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。
物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立!
数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。
さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。
一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて――
「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」
これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、
ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー!
※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。
貴族令嬢、転生十秒で家出します。目指せ、おひとり様スローライフ
凜
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞にて奨励賞を頂きました。ありがとうございます!
貴族令嬢に転生したリルは、前世の記憶に混乱しつつも今世で恵まれていない環境なことに気が付き、突発で家出してしまう。
前世の社畜生活で疲れていたため、山奥で魔法の才能を生かしスローライフを目指すことにした。しかししょっぱなから魔物に襲われ、元王宮魔法士と出会ったり、はては皇子までやってきてと、なんだかスローライフとは違う毎日で……?
現代知識と木魔法で辺境貴族が成り上がる! ~もふもふ相棒と最強開拓スローライフ~
はぶさん
ファンタジー
木造建築の設計士だった主人公は、不慮の事故で異世界のド貧乏男爵家の次男アークに転生する。「自然と共生する持続可能な生活圏を自らの手で築きたい」という前世の夢を胸に、彼は規格外の「木魔法」と現代知識を駆使して、貧しい村の開拓を始める。
病に倒れた最愛の母を救うため、彼は建築・農業の知識で生活環境を改善し、やがて森で出会ったもふもふの相棒ウルと共に、村を、そして辺境を豊かにしていく。
これは、温かい家族と仲間に支えられ、無自覚なチート能力で無理解な世界を見返していく、一人の青年の最強開拓物語である。
別作品も掲載してます!よかったら応援してください。
おっさん転生、相棒はもふもふ白熊。100均キャンプでスローライフはじめました。
白いもふもふ好きの僕が転生したらフェンリルになっていた!!
ろき
ファンタジー
ブラック企業で消耗する社畜・白瀬陸空(しらせりくう)の唯一の癒し。それは「白いもふもふ」だった。 ある日、白い子犬を助けて命を落とした彼は、異世界で目を覚ます。
ふと水面を覗き込むと、そこに映っていたのは―― 伝説の神獣【フェンリル】になった自分自身!?
「どうせ転生するなら、テイマーになって、もふもふパラダイスを作りたかった!」 「なんで俺自身がもふもふの神獣になってるんだよ!」
理想と真逆の姿に絶望する陸空。 だが、彼には規格外の魔力と、前世の異常なまでの「もふもふへの執着」が変化した、とある謎のスキルが備わっていた。
これは、最強の神獣になってしまった男が、ただひたすらに「もふもふ」を愛でようとした結果、周囲の人間(とくにエルフ)に崇拝され、勘違いが勘違いを呼んで国を動かしてしまう、予測不能な異世界もふもふライフ!
第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。
黒ハット
ファンタジー
前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる