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第二部 元悪役令嬢の学園生活
53 名前
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王が不在にも関わらず、しばらくは何事もなく穏やかな日が続いていた。夏のあの騒動が嘘かのようだ。
レオハルトとジェフリーは王城へと留まり、私を含めたそれ以外は引き続き学園生活を送っている。誰かしらが休日、定期的に王城の二人を訪ね学園の状況も報告していた。今日は私の番だ。
「レオハルト様が王の代理の間に、絶対ひと悶着あると思ったのに」
「ええ。肩透かしを食らった気分です」
私とジェフリーは少々鼻息荒くここ三ヶ月を過ごしていた。特にジェフリーはピリピリとして原作を思い起こすような尖り方をしており、常に周囲を警戒し、いつも以上に完璧だった。
「レオハルト様の評判を落とすならこのタイミングなのにね」
「貴族派からの遠回しな嫌味くらいだったな」
レオハルト本人も同じ感想だったようだ。やはり第二側妃セレーナが幽閉され、第二王子周辺が実質瓦解している影響が大きいと言わざるを得ない。原因があの王城の事件でなければ素直に喜べたのだが……。
現時点で完全にレオハルトが優位になっているので、良くも悪くも王城内はまとまっていたのだ。
◇◇◇
「レオとジェフはどうだった~?」
「レオハルト様はあと少しで役目が終わるの、ちょっとホッとしてるみたい。ジェフリーがピリピリしっぱなしで心配みたいなのよ」
王都から戻った翌日、アイリスと学生街にある騎士団の駐屯所へ向かっていた。私は久しぶりだ。第一王子の婚約者として、あっちこっちのお茶会に呼ばれるようになってしまい、それなりにお付き合いには参加している。せっかくのレオハルトの評判を下げてはいけない。私にしてはめちゃくちゃ頑張っている。
「確かに! 原作の怖いときのジェフみたいだった! どんな手を使ってもレオハルト様の邪魔はさせない! みたいな」
「そうそう~……でもやっぱり目の前で毒にさらされたレオハルト様を見たらああなっちゃうかも……」
実は私もかなり心配はしていた。ただ今は伯父が常に王城内に待機してくれている。それが何より心強い。
「しばらく原作イベントはないよね?」
「……アイリスとの恋愛イベントはあるけど?」
「それあたしに言う~~~?」
ハラハラするような戦闘を伴うイベントはない。少なくとも原作にはなかった。アイリスとレオハルトの距離が縮まる出来事は多々あるのだが、本人達のやる気はゼロなのでないと判断していいだろう。
「兵士が増えたねぇ」
例の事件のせいで、王都周辺の警備が強化されていた。見知らぬ兵士も多い。
「リディアナはさぁ。前世で死んだ時の記憶ってある?」
まだ明るい時間、学生街は学園の生徒や一般の買い物客で賑やかだ。そんな中なんとも不釣り合いな話だが、アイリスの顔がいつもより少し暗いのが気になった。
「それがないんだよねぇ」
実はこの話をするのは初めてだ。なんとなくネガティブな話題だからと避けていたところがある。
「アイリスはある?」
「ん~なんとなく……」
なんとも歯切れが悪い。なんだかアイリスらしくないのが気になった。
「どうかした?」
「ん~……うーん……」
本当にどうしたんだろう。なんだか話すか話さないか迷っているようだったので、とりあえず自分の話をする。
「私はさ。二十六歳の夏の終わりだったかなぁ~正確な日付は忘れちゃった。仕事でめちゃくちゃ嫌なことがあってね……前は『アイリスの瞳』って楽しみがあったから色々耐えれてたとこあったんだけど、最終回の後だったし……」
楽しみが待っているのと待っていないのとでは人生の質が変わってくる。
「えっ!? ウソ! まさか!!?」
「えっ!? いやいやいやいや! 違う! 違うよ!!!」
話し方を間違えた。どうやら自ら命をたったと思われたようだ。いかんいかん。話ながら考えると、内容がまとまらなくて困る。
「頭の中がネガティブでいっぱいで眠れなくって……アルコールで誤魔化そうとしたんだよね。翌日後悔するなって思ってたんだけど、むしろ後悔してやらぁ! って気分だったのは覚えてるわ」
「やけくそだったんだ」
「そうそう! そんな感じ!」
久しぶりにこんなに前世を思い出した。今では本当に懐かしい思い出のようになっている。あの世界は今どうなっているんだろう。
「記憶もその辺で……あれ? あの後アルコール買い足しに出かけたっけ……?」
うーん思い出せないな。アルコールのせいで記憶も曖昧なのかもしれない。
「……まあ、もしあのアパートの一室でそのまま死んじゃってるんだったら大家さんに申し訳ない気持ちでいっぱいかな……」
事故物件にしちゃってごめんなさい。
「だから死んだなぁとか怖かったなぁって記憶はないんだよね」
大きな後悔の中死んだという気持ちもない。まあ思い返せばもっと上手く生きれたなと思わないでもないが、それは人生が終わった後だから言えるだけで、その人生の最中にはそんな簡単にはいかないことはわかっている。
(今世でアルコールがダメなのってこのせい……?)
そんな気がしてきたぞ。
「あとは……親兄弟や友達には感謝の気持ちも伝えときたかったって後悔はあるけど」
もうどうしようもないしね。ただやっぱり、思い出す度にチクリと心が痛む。今世ではそんな後悔をしないようにしなきゃ。
「ねぇ……前世の時の名前って憶えてる?」
「えっとね~」
アイリスがさらに深刻そうな表情になった。ああ、やっぱりこれは何かあるんだな。
「彗奈だよ。佐藤彗奈」
顔色が悪くなるアイリスをみて緊張してきた。私はこれから一体何を言われるんだろう。
「アイリスは何て名前だったの?」
「……歌川彩芽」
心臓がドキドキしてくる。どうしてだろう。私はこの名前に憶えがある。いったいどこで聞いたのか。前世で会った覚えはない。暮らしていたエリアも違ったはずだ。
「アイリス……どうかしたの?」
意を決して尋ねてみる。たぶんいい話ではないのだろうが、アイリスが苦しそうなのがわかる。昨日はあんなに恋バナで盛り上がっていたというのに、この落差はどう考えてもおかしい。
「今日は帰ろう。どうせ仕事にならないよ」
「……うん」
そう呟いて立ち止まった。そしてそこから動かなくなってしまった。
「アイリス?」
アイリスは目をつぶっていた。そして急に体の力が抜けたように倒れ込む。
「うそ!? アイリス!? アイリス!?」
近くを巡回していた兵士が駆け寄ってくる。私は彼女を抱えたまま急いで治療魔法をかけた。でも、どこも悪い所がない。ただ眠っている、それだけだった。
(でもどう考えてもおかしい! なんでこんな急に!?)
「アイリス!? ねぇアイリス!?」
大声で呼び続ける。彼女のさっきの表情と関係があるのだろうか。
「駐屯所までお願いできる!?」
「もちろんです!」
顔見知りの兵士がアイリスを抱え、駐屯所まで運んでくれた。
アイリスが目覚めたのはそれから一週間後だった。
レオハルトとジェフリーは王城へと留まり、私を含めたそれ以外は引き続き学園生活を送っている。誰かしらが休日、定期的に王城の二人を訪ね学園の状況も報告していた。今日は私の番だ。
「レオハルト様が王の代理の間に、絶対ひと悶着あると思ったのに」
「ええ。肩透かしを食らった気分です」
私とジェフリーは少々鼻息荒くここ三ヶ月を過ごしていた。特にジェフリーはピリピリとして原作を思い起こすような尖り方をしており、常に周囲を警戒し、いつも以上に完璧だった。
「レオハルト様の評判を落とすならこのタイミングなのにね」
「貴族派からの遠回しな嫌味くらいだったな」
レオハルト本人も同じ感想だったようだ。やはり第二側妃セレーナが幽閉され、第二王子周辺が実質瓦解している影響が大きいと言わざるを得ない。原因があの王城の事件でなければ素直に喜べたのだが……。
現時点で完全にレオハルトが優位になっているので、良くも悪くも王城内はまとまっていたのだ。
◇◇◇
「レオとジェフはどうだった~?」
「レオハルト様はあと少しで役目が終わるの、ちょっとホッとしてるみたい。ジェフリーがピリピリしっぱなしで心配みたいなのよ」
王都から戻った翌日、アイリスと学生街にある騎士団の駐屯所へ向かっていた。私は久しぶりだ。第一王子の婚約者として、あっちこっちのお茶会に呼ばれるようになってしまい、それなりにお付き合いには参加している。せっかくのレオハルトの評判を下げてはいけない。私にしてはめちゃくちゃ頑張っている。
「確かに! 原作の怖いときのジェフみたいだった! どんな手を使ってもレオハルト様の邪魔はさせない! みたいな」
「そうそう~……でもやっぱり目の前で毒にさらされたレオハルト様を見たらああなっちゃうかも……」
実は私もかなり心配はしていた。ただ今は伯父が常に王城内に待機してくれている。それが何より心強い。
「しばらく原作イベントはないよね?」
「……アイリスとの恋愛イベントはあるけど?」
「それあたしに言う~~~?」
ハラハラするような戦闘を伴うイベントはない。少なくとも原作にはなかった。アイリスとレオハルトの距離が縮まる出来事は多々あるのだが、本人達のやる気はゼロなのでないと判断していいだろう。
「兵士が増えたねぇ」
例の事件のせいで、王都周辺の警備が強化されていた。見知らぬ兵士も多い。
「リディアナはさぁ。前世で死んだ時の記憶ってある?」
まだ明るい時間、学生街は学園の生徒や一般の買い物客で賑やかだ。そんな中なんとも不釣り合いな話だが、アイリスの顔がいつもより少し暗いのが気になった。
「それがないんだよねぇ」
実はこの話をするのは初めてだ。なんとなくネガティブな話題だからと避けていたところがある。
「アイリスはある?」
「ん~なんとなく……」
なんとも歯切れが悪い。なんだかアイリスらしくないのが気になった。
「どうかした?」
「ん~……うーん……」
本当にどうしたんだろう。なんだか話すか話さないか迷っているようだったので、とりあえず自分の話をする。
「私はさ。二十六歳の夏の終わりだったかなぁ~正確な日付は忘れちゃった。仕事でめちゃくちゃ嫌なことがあってね……前は『アイリスの瞳』って楽しみがあったから色々耐えれてたとこあったんだけど、最終回の後だったし……」
楽しみが待っているのと待っていないのとでは人生の質が変わってくる。
「えっ!? ウソ! まさか!!?」
「えっ!? いやいやいやいや! 違う! 違うよ!!!」
話し方を間違えた。どうやら自ら命をたったと思われたようだ。いかんいかん。話ながら考えると、内容がまとまらなくて困る。
「頭の中がネガティブでいっぱいで眠れなくって……アルコールで誤魔化そうとしたんだよね。翌日後悔するなって思ってたんだけど、むしろ後悔してやらぁ! って気分だったのは覚えてるわ」
「やけくそだったんだ」
「そうそう! そんな感じ!」
久しぶりにこんなに前世を思い出した。今では本当に懐かしい思い出のようになっている。あの世界は今どうなっているんだろう。
「記憶もその辺で……あれ? あの後アルコール買い足しに出かけたっけ……?」
うーん思い出せないな。アルコールのせいで記憶も曖昧なのかもしれない。
「……まあ、もしあのアパートの一室でそのまま死んじゃってるんだったら大家さんに申し訳ない気持ちでいっぱいかな……」
事故物件にしちゃってごめんなさい。
「だから死んだなぁとか怖かったなぁって記憶はないんだよね」
大きな後悔の中死んだという気持ちもない。まあ思い返せばもっと上手く生きれたなと思わないでもないが、それは人生が終わった後だから言えるだけで、その人生の最中にはそんな簡単にはいかないことはわかっている。
(今世でアルコールがダメなのってこのせい……?)
そんな気がしてきたぞ。
「あとは……親兄弟や友達には感謝の気持ちも伝えときたかったって後悔はあるけど」
もうどうしようもないしね。ただやっぱり、思い出す度にチクリと心が痛む。今世ではそんな後悔をしないようにしなきゃ。
「ねぇ……前世の時の名前って憶えてる?」
「えっとね~」
アイリスがさらに深刻そうな表情になった。ああ、やっぱりこれは何かあるんだな。
「彗奈だよ。佐藤彗奈」
顔色が悪くなるアイリスをみて緊張してきた。私はこれから一体何を言われるんだろう。
「アイリスは何て名前だったの?」
「……歌川彩芽」
心臓がドキドキしてくる。どうしてだろう。私はこの名前に憶えがある。いったいどこで聞いたのか。前世で会った覚えはない。暮らしていたエリアも違ったはずだ。
「アイリス……どうかしたの?」
意を決して尋ねてみる。たぶんいい話ではないのだろうが、アイリスが苦しそうなのがわかる。昨日はあんなに恋バナで盛り上がっていたというのに、この落差はどう考えてもおかしい。
「今日は帰ろう。どうせ仕事にならないよ」
「……うん」
そう呟いて立ち止まった。そしてそこから動かなくなってしまった。
「アイリス?」
アイリスは目をつぶっていた。そして急に体の力が抜けたように倒れ込む。
「うそ!? アイリス!? アイリス!?」
近くを巡回していた兵士が駆け寄ってくる。私は彼女を抱えたまま急いで治療魔法をかけた。でも、どこも悪い所がない。ただ眠っている、それだけだった。
(でもどう考えてもおかしい! なんでこんな急に!?)
「アイリス!? ねぇアイリス!?」
大声で呼び続ける。彼女のさっきの表情と関係があるのだろうか。
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