117 / 163
第三部 元悪役令嬢は原作エンドを書きかえる
2 ヒロインの相手役
しおりを挟む
アイリスから彼女の想い人、アランを紹介されたのは入学式の午後。彼はヒロインの言うとおり大変な好青年で、腹の探り合いばかりの貴族社会に疲れた我々の心に、その穏やかな笑顔が染み入ることになった。
「リディアナ様。ご恩に報いるため精一杯学んで、きっとこの国のお役に立てる男になって見せます」
「ああルカ様! 洗濯機、ついにうちの村も共同購入いたしました。貴族のルカ様が我々のような平民のためにあのような素晴らしい魔道具を作っていただき本当に感謝します。これで村の皆、冬の苦労が一つ無くなりました!」
(う~~~ん……こりゃレオハルトといい勝負になったわね……)
ハッキリとした目鼻立ちの正統派イケメンレオハルトとは違い、アランは所謂シオ顔のイケメンだ。涼しげで綺麗な顔立ちをしている。これでアイリスの言うとおり性格がいいとくれば、アイリス相手でも村にはライバルがたくさんいたというのも納得の事実だ。
もしレオハルトが原作通り、アイリスに惚れていたらまた別の少女漫画が始まっていたに違いない。
(って、私はまた現実逃避して~)
記憶を取り戻して六年の苦労もあってか、レオハルトが王になる可能性をグンと高めることはできた。しかしまさかレオハルトが元悪役令嬢の私に対して本気になるとは思ってもいなかったので、なんの対策もしていない。
(「対策」なんていうのは不誠実か……いや、でもなぁ……)
私は完全に逃げ腰だ。あらゆる覚悟ができていない。王妃になる覚悟もそうだが、レオハルトとこの件で本気で向き合うこともそうだ。いつものらりくらりと本気の言葉をかわして、不誠実極まりない。卒業まで猶予があるとはいえ、いつまでもこのままではいけないのだ。
「あたし達、今から学生街に買い出しに行ってくるね! ……アランの新しい服を買わなきゃ!」
「ええ!? 新品を持ってきたから大丈夫だよ。動きやすいし、ちょっと冒険者っぽくて気に入ってるんだ」
「いやいや。ここで冒険者の服着てる人なんていないから。リディアナの奨学金貰ってるなら、チャラチャラした服装で人前に出ちゃダメでしょ!」
(冒険者服がチャラチャラ……?)
あのアリバラ先生が描いた予知夢の絵とは違う服を買うの、とアイリスが昨晩言っていたことを思い出す。
なかなか苦しい言い訳をしたアイリスだったが、アランの方は先輩であるアイリスの言うことも最もかもしれないと感じたらしく、大人しく従うことにしたようだ。
「動きやすい服装の方がいいと思ったんだけど……そうか、ここは王都に近いもんなぁ。もったいないことしちゃったよ」
アイリスは久しぶりのデートにルンルンとご機嫌に出かけて行った。
「アランにはなんにも教えないんでしょ?」
ルカの言う『なんにも』とは、予知夢や前世のことだ。
「うん。アランは文字通り命を懸けてアイリスを守るタイプだからって」
「それで言うなら僕だってリディのことが心配なんだけど~」
「まーね。でもほら、ルカは私の半身といっても過言でないわけで」
「都合のいいときだけ双子扱いしないでよ~?」
姉弟で入学式で浮かれている新入生達とすれ違いながら、学生寮へと戻る。途中ルカを見てキャッキャする令嬢や、わざわざ律儀に挨拶にくる奨学生達に手を振りながら。
「二年時の一番大きいイベントは例のオークションだって言ってたよね?」
「そうそう。妖精がいるやつ」
時期は冬なので、まだしばらくある。
(この国、妖精と縁深いのよね)
その他の事件性のあるイベントといえば、郊外学習で予想外に強い魔物に遭遇し、レオハルト一派が倒す話が一つ。
それから騎士団からの同行依頼を受けたアイリスと、それにくっついて行ったレオハルトが大きな戦闘に巻き込まれ、森の中二人で行方不明になってしまい、道中川に落ちて二人でずぶ濡れに。洞窟の中で凍えないよう一晩中二人でくっついてる系の話がある。
『不謹慎だけど、アレンとソレやりたい。レオハルトではなく』
わりと真顔のアイリスが印象的だった。
原作では大変盛り上がった部分だが、残念だが現実にはなりそうもない。
「あ」
寮の玄関前でいつだって会いたくない人物に遭遇した。ライザ・カルヴィナだ。実家は大変そうだが、本人はいたって元気に悪役令嬢を続けてくれている。
「第一王子の婚約者だというのに、こんなところを彷徨いているなんて。自覚が足りないのではなくて?」
という嫌味を言うくらいには。
「それはお互い様では?」
レオハルトと比べたら第二王子が可哀想だが。
意外なことに、ライザは第二王子を捨てることはなかった。彼女の父親である現カルヴィナ当主がそれを許さなかった、とも聞いたが、本人もそれで納得して婚約者を続けているらしい。
『こんな時に第二王子を支えるのが婚約者の——この国の貴族としての務めでしょう』
なんてことを言っていたという噂が回っている。
(うーん……あの王宮の事件の時になにかあったのかな)
彼女も治癒師の一人として、第二王子周辺の治療に全力を尽くしたとも聞いている。自分の治療を優先しろと言って暴れた第二王子をブン殴って諌めたなんて話もある。
(まあこの気の強さ。王子相手に似たようなことはやったんでしょうね~)
私も人のことは言えないのでそこをネチネチ攻撃するのはやめよう。ブーメランになる。
ライザは私をひと睨みした後、取り巻きを連れて去っていった。学生街へ繰り出すようだ。
「僕が聞いた情報だと、ライザが第二王子をガンガンに鍛え直してるんだって」
「私もエリザから似たような話を聞いたわ」
王子を溺愛していた第二側妃もいない今、遠慮なく指導することができるのだろう。なかなか苦戦はするだろうが、後ろ盾がカルヴィナ家しかいない今となっては第二王子も頑張るしかない。
(原作のライザは面倒見もよくって他人に勉強を教えるのがうまいっていう設定があったし)
原作のアイリスもその設定に助けられていた。今回は第二王子が結果的には助けられることになるだろう。
「レオハルト様達は楽しんでるかな~」
「楽しんでるかはわかんないけど、うまくはやってるんじゃない?」
レオハルト、ジェフリー、そしてフィンリー様は入学式後、非公式ではあるが、ヴィンザー帝国の次期皇帝ジュードとお茶会中。現皇帝の体調が思わしくなく、そう遠くないうちに世代交代の可能性が高いため、お互いが学生のうちに交流をしないかと持ち掛けられた。
(確かに卒業後すぐにジュードは皇帝になってたな)
そしてそんな人物にレオハルトが次期王に最も近い男と思われているということだ。
私は参加を断られた。ジュードはすぐに女性を口説く。レオハルトもヴィンザー帝国のことを甘く見ているわけではないが、
『婚約者が目の前で口説かれてなにもしない男と思われたくない!』
ということで、最初から不参加ならその心配もないだろうとちょっと面白そうなイベントを諦めたのだ。ちなみにルカは私の見張り。
「ジュード様、軽いけど心根は悪い人じゃないと思うんだけどな~軽いけど」
帝国留学の話が出ていたくらいなので、ルカはここ半年でジュードと一番交流がある。
それぞれがそれぞれの変化の中、学園生活二年目スタートだ。
「リディアナ様。ご恩に報いるため精一杯学んで、きっとこの国のお役に立てる男になって見せます」
「ああルカ様! 洗濯機、ついにうちの村も共同購入いたしました。貴族のルカ様が我々のような平民のためにあのような素晴らしい魔道具を作っていただき本当に感謝します。これで村の皆、冬の苦労が一つ無くなりました!」
(う~~~ん……こりゃレオハルトといい勝負になったわね……)
ハッキリとした目鼻立ちの正統派イケメンレオハルトとは違い、アランは所謂シオ顔のイケメンだ。涼しげで綺麗な顔立ちをしている。これでアイリスの言うとおり性格がいいとくれば、アイリス相手でも村にはライバルがたくさんいたというのも納得の事実だ。
もしレオハルトが原作通り、アイリスに惚れていたらまた別の少女漫画が始まっていたに違いない。
(って、私はまた現実逃避して~)
記憶を取り戻して六年の苦労もあってか、レオハルトが王になる可能性をグンと高めることはできた。しかしまさかレオハルトが元悪役令嬢の私に対して本気になるとは思ってもいなかったので、なんの対策もしていない。
(「対策」なんていうのは不誠実か……いや、でもなぁ……)
私は完全に逃げ腰だ。あらゆる覚悟ができていない。王妃になる覚悟もそうだが、レオハルトとこの件で本気で向き合うこともそうだ。いつものらりくらりと本気の言葉をかわして、不誠実極まりない。卒業まで猶予があるとはいえ、いつまでもこのままではいけないのだ。
「あたし達、今から学生街に買い出しに行ってくるね! ……アランの新しい服を買わなきゃ!」
「ええ!? 新品を持ってきたから大丈夫だよ。動きやすいし、ちょっと冒険者っぽくて気に入ってるんだ」
「いやいや。ここで冒険者の服着てる人なんていないから。リディアナの奨学金貰ってるなら、チャラチャラした服装で人前に出ちゃダメでしょ!」
(冒険者服がチャラチャラ……?)
あのアリバラ先生が描いた予知夢の絵とは違う服を買うの、とアイリスが昨晩言っていたことを思い出す。
なかなか苦しい言い訳をしたアイリスだったが、アランの方は先輩であるアイリスの言うことも最もかもしれないと感じたらしく、大人しく従うことにしたようだ。
「動きやすい服装の方がいいと思ったんだけど……そうか、ここは王都に近いもんなぁ。もったいないことしちゃったよ」
アイリスは久しぶりのデートにルンルンとご機嫌に出かけて行った。
「アランにはなんにも教えないんでしょ?」
ルカの言う『なんにも』とは、予知夢や前世のことだ。
「うん。アランは文字通り命を懸けてアイリスを守るタイプだからって」
「それで言うなら僕だってリディのことが心配なんだけど~」
「まーね。でもほら、ルカは私の半身といっても過言でないわけで」
「都合のいいときだけ双子扱いしないでよ~?」
姉弟で入学式で浮かれている新入生達とすれ違いながら、学生寮へと戻る。途中ルカを見てキャッキャする令嬢や、わざわざ律儀に挨拶にくる奨学生達に手を振りながら。
「二年時の一番大きいイベントは例のオークションだって言ってたよね?」
「そうそう。妖精がいるやつ」
時期は冬なので、まだしばらくある。
(この国、妖精と縁深いのよね)
その他の事件性のあるイベントといえば、郊外学習で予想外に強い魔物に遭遇し、レオハルト一派が倒す話が一つ。
それから騎士団からの同行依頼を受けたアイリスと、それにくっついて行ったレオハルトが大きな戦闘に巻き込まれ、森の中二人で行方不明になってしまい、道中川に落ちて二人でずぶ濡れに。洞窟の中で凍えないよう一晩中二人でくっついてる系の話がある。
『不謹慎だけど、アレンとソレやりたい。レオハルトではなく』
わりと真顔のアイリスが印象的だった。
原作では大変盛り上がった部分だが、残念だが現実にはなりそうもない。
「あ」
寮の玄関前でいつだって会いたくない人物に遭遇した。ライザ・カルヴィナだ。実家は大変そうだが、本人はいたって元気に悪役令嬢を続けてくれている。
「第一王子の婚約者だというのに、こんなところを彷徨いているなんて。自覚が足りないのではなくて?」
という嫌味を言うくらいには。
「それはお互い様では?」
レオハルトと比べたら第二王子が可哀想だが。
意外なことに、ライザは第二王子を捨てることはなかった。彼女の父親である現カルヴィナ当主がそれを許さなかった、とも聞いたが、本人もそれで納得して婚約者を続けているらしい。
『こんな時に第二王子を支えるのが婚約者の——この国の貴族としての務めでしょう』
なんてことを言っていたという噂が回っている。
(うーん……あの王宮の事件の時になにかあったのかな)
彼女も治癒師の一人として、第二王子周辺の治療に全力を尽くしたとも聞いている。自分の治療を優先しろと言って暴れた第二王子をブン殴って諌めたなんて話もある。
(まあこの気の強さ。王子相手に似たようなことはやったんでしょうね~)
私も人のことは言えないのでそこをネチネチ攻撃するのはやめよう。ブーメランになる。
ライザは私をひと睨みした後、取り巻きを連れて去っていった。学生街へ繰り出すようだ。
「僕が聞いた情報だと、ライザが第二王子をガンガンに鍛え直してるんだって」
「私もエリザから似たような話を聞いたわ」
王子を溺愛していた第二側妃もいない今、遠慮なく指導することができるのだろう。なかなか苦戦はするだろうが、後ろ盾がカルヴィナ家しかいない今となっては第二王子も頑張るしかない。
(原作のライザは面倒見もよくって他人に勉強を教えるのがうまいっていう設定があったし)
原作のアイリスもその設定に助けられていた。今回は第二王子が結果的には助けられることになるだろう。
「レオハルト様達は楽しんでるかな~」
「楽しんでるかはわかんないけど、うまくはやってるんじゃない?」
レオハルト、ジェフリー、そしてフィンリー様は入学式後、非公式ではあるが、ヴィンザー帝国の次期皇帝ジュードとお茶会中。現皇帝の体調が思わしくなく、そう遠くないうちに世代交代の可能性が高いため、お互いが学生のうちに交流をしないかと持ち掛けられた。
(確かに卒業後すぐにジュードは皇帝になってたな)
そしてそんな人物にレオハルトが次期王に最も近い男と思われているということだ。
私は参加を断られた。ジュードはすぐに女性を口説く。レオハルトもヴィンザー帝国のことを甘く見ているわけではないが、
『婚約者が目の前で口説かれてなにもしない男と思われたくない!』
ということで、最初から不参加ならその心配もないだろうとちょっと面白そうなイベントを諦めたのだ。ちなみにルカは私の見張り。
「ジュード様、軽いけど心根は悪い人じゃないと思うんだけどな~軽いけど」
帝国留学の話が出ていたくらいなので、ルカはここ半年でジュードと一番交流がある。
それぞれがそれぞれの変化の中、学園生活二年目スタートだ。
250
あなたにおすすめの小説
一級魔法使いになれなかったので特級厨師になりました
しおしお
恋愛
魔法学院次席卒業のシャーリー・ドットは、
「一級魔法使いになれなかった」という理由だけで婚約破棄された。
――だが本当の理由は、ただの“うっかり”。
試験会場を間違え、隣の建物で行われていた
特級厨師試験に合格してしまったのだ。
気づけばシャーリーは、王宮からスカウトされるほどの
“超一流料理人”となり、国王の胃袋をがっちり掴む存在に。
一方、学院首席で一級魔法使いとなった
ナターシャ・キンスキーは、大活躍しているはずなのに――
「なんで料理で一番になってるのよ!?
あの女、魔法より料理の方が強くない!?」
すれ違い、逃げ回り、勘違いし続けるナターシャと、
天然すぎて誤解が絶えないシャーリー。
そんな二人が、魔王軍の襲撃、国家危機、王宮騒動を通じて、
少しずつ距離を縮めていく。
魔法で国を守る最強魔術師。
料理で国を救う特級厨師。
――これは、“敵でもライバルでもない二人”が、
ようやく互いを認め、本当の友情を築いていく物語。
すれ違いコメディ×料理魔法×ダブルヒロイン友情譚!
笑って、癒されて、最後は心が温かくなる王宮ラノベ、開幕です。
将来を誓い合った王子様は聖女と結ばれるそうです
きぬがやあきら
恋愛
「聖女になれなかったなりそこない。こんなところまで追って来るとはな。そんなに俺を忘れられないなら、一度くらい抱いてやろうか?」
5歳のオリヴィエは、神殿で出会ったアルディアの皇太子、ルーカスと恋に落ちた。アルディア王国では、皇太子が代々聖女を妻に迎える慣わしだ。しかし、13歳の選別式を迎えたオリヴィエは、聖女を落選してしまった。
その上盲目の知恵者オルガノに、若くして命を落とすと予言されたオリヴィエは、せめてルーカスの傍にいたいと、ルーカスが団長を務める聖騎士への道へと足を踏み入れる。しかし、やっとの思いで再開したルーカスは、昔の約束を忘れてしまったのではと錯覚するほど冷たい対応で――?
【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました
佐倉穂波
恋愛
転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。
確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。
(そんな……死にたくないっ!)
乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。
2023.9.3 投稿分の改稿終了。
2023.9.4 表紙を作ってみました。
2023.9.15 完結。
2023.9.23 後日談を投稿しました。
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
悪役令嬢ですが、当て馬なんて奉仕活動はいたしませんので、どうぞあしからず!
たぬきち25番
恋愛
気が付くと私は、ゲームの中の悪役令嬢フォルトナに転生していた。自分は、婚約者のルジェク王子殿下と、ヒロインのクレアを邪魔する悪役令嬢。そして、ふと気が付いた。私は今、強大な権力と、惚れ惚れするほどの美貌と身体、そして、かなり出来の良い頭を持っていた。王子も確かにカッコイイけど、この世界には他にもカッコイイ男性はいる、王子はヒロインにお任せします。え? 当て馬がいないと物語が進まない? ごめんなさい、王子殿下、私、自分のことを優先させて頂きまぁ~す♡
※マルチエンディングです!!
コルネリウス(兄)&ルジェク(王子)好きなエンディングをお迎えください m(_ _)m
2024.11.14アイク(誰?)ルートをスタートいたしました。
楽しんで頂けると幸いです。
※他サイト様にも掲載中です
王子の片思いに気付いたので、悪役令嬢になって婚約破棄に協力しようとしてるのに、なぜ執着するんですか?
いりん
恋愛
婚約者の王子が好きだったが、
たまたま付き人と、
「婚約者のことが好きなわけじゃないー
王族なんて恋愛して結婚なんてできないだろう」
と話ながら切なそうに聖女を見つめている王子を見て、王子の片思いに気付いた。
私が悪役令嬢になれば、聖女と王子は結婚できるはず!と婚約破棄を目指してたのに…、
「僕と婚約破棄して、あいつと結婚するつもり?許さないよ」
なんで執着するんてすか??
策略家王子×天然令嬢の両片思いストーリー
基本的に悪い人が出てこないほのぼのした話です。
他小説サイトにも投稿しています。
実は家事万能な伯爵令嬢、婚約破棄されても全く問題ありません ~追放された先で洗濯した男は、伝説の天使様でした~
空色蜻蛉
恋愛
「令嬢であるお前は、身の周りのことは従者なしに何もできまい」
氷薔薇姫の異名で知られるネーヴェは、王子に婚約破棄され、辺境の地モンタルチーノに追放された。
「私が何も出来ない箱入り娘だと、勘違いしているのね。私から見れば、聖女様の方がよっぽど箱入りだけど」
ネーヴェは自分で屋敷を掃除したり美味しい料理を作ったり、自由な生活を満喫する。
成り行きで、葡萄畑作りで泥だらけになっている男と仲良くなるが、実は彼の正体は伝説の・・であった。
転生してモブだったから安心してたら最恐王太子に溺愛されました。
琥珀
恋愛
ある日突然小説の世界に転生した事に気づいた主人公、スレイ。
ただのモブだと安心しきって人生を満喫しようとしたら…最恐の王太子が離してくれません!!
スレイの兄は重度のシスコンで、スレイに執着するルルドは兄の友人でもあり、王太子でもある。
ヒロインを取り合う筈の物語が何故かモブの私がヒロインポジに!?
氷の様に無表情で周囲に怖がられている王太子ルルドと親しくなってきた時、小説の物語の中である事件が起こる事を思い出す。ルルドの為に必死にフラグを折りに行く主人公スレイ。
このお話は目立ちたくないモブがヒロインになるまでの物語ーーーー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる