8 / 35
第一章 千年後の世界へ
第8話 魔法使いのお仕事
しおりを挟む
フォリア・アンティークスのオーナーであるユーリの祖父母が帰ってきたのは、メルディが時空転移してから十日後のことだった。
「ああ! あなたがメルディさん! 話は聞いていますよ!」
「なんて幸運なのかしら! こんな可愛らしい見習い魔女さんに出会えるなんて!」
満面の笑みに刻まれた老夫婦の深いシワは、長い年月同じ表情を続けていたのだと感じられた。
この時メルディはすでにスマホについての理解も深め始めていたので、メールかSNS、もしくは電話でユーリからすでに連絡がいっているのだと想像できた自分の成果に満足している。
(ユーリもエリオも全く心配ないって言ってたのは本当みたい)
『二人は絶対大喜びするよ。むしろオレのことを褒めてくれるね!』
『……世話好きな血筋だよな』
当主の許しもなく家に謎の見習い魔法使いを住まわせても大丈夫なのか、メルディは本当のところ少し心配していたのだ。
「お前のひい爺さんが生きてたら三日三晩踊り明かしただろうになぁ!」
「お墓から出てくるかもしれませんよ!」
「ひいじーちゃんならありえそうだねぇ!」
ワハハとフォリア一族は盛り上がっている。エリオは半笑いだが、見慣れた風景のようだった。
このフォリア・アンティークスの創業者は魔法使いグッズの熱心なコレクターで、ユーリとエリオが書庫で見つけたマグヌスの手紙も彼が集めていた古書の中に紛れ込んでいたのだ。
「身寄りのない私を置いてくださりありがとうございます。仕事が見つかり次第必ず家賃はお支払いしますので……」
簡単な自己紹介の後、メルディは一番気になっていることを――金の話をしておきたかった。なんせ彼女の師匠は散々金銭問題で大暴れしており、弟子の彼女は巻き込まれた後しりぬぐいもしていた。レオナルド・マグヌスは、金を支払わない客に容赦しなかった。そのくせ、研究に没頭すると稼ぐことを忘れ、支払いのために最新の魔道具を売却するなんてこともあった。
(お金だけはちゃんとしとかないと……!)
それが結局人間関係においても大事だということもメルディは実感していた。マグヌスが周辺の人間から好かれるような人間だったら、メルディの苦労も半分くらいはなくなっていただろう。
「あらあら。まだお仕事なんていいじゃない。千年後の世界に慣れるのだって大変なのに……ゆっくりこの街を楽しみなさいな」
「まあまあ。そうはいっても気になって落ち着かないんだろう。しっかりしたお嬢さんじゃないか」
「あ! じゃあお店を手伝ってもらったらどう? メルディさん。魔法グッズは得意分野でしょう?」
ひらめいたとばかりにユーリの祖母、ナーチェが目をキラキラと輝かせていた。夫のダルクも完全に同意するよう大きく頷く。
「そうだな! この店なら働くのに不安もいらんだろう! どうだい? ああもちろんメルディさんがよかったらなんだが」
「え、えええええ! いいんですか!? そこまでしていただいて……」
もちろん! という二つの声が同時にメルディに届く。慌てて保護者代わりになっていたユーリとエリオに視線を向けると、ユーリは夫婦と同じ満面の笑みで、エリオは小さく穏やかに微笑んでいた。
(あれ!? これ、二人も知ってたやつ!?)
あらかじめこの四人で相談していたのだ。慣れない世界、慣れない時代に突然迷い込んだ見習い魔法使いが安心して暮らせる第一歩として、事情を知っている人間の側は悪くないだろうと。
「一生懸命働きます! なんでにでも使ってください!」
こみ上げてくる温かな気持ちのまま、メルディは力強く答えた。
◇◇◇
「ごめんねメルディ! 魔法使いの君にこんな仕事させちゃって」
店主のダルクがショーウィンドウの窓を拭きながら新人店員に声をかける。
「いいえ~こんなのチョチョイのチョイですから! それに私、まだ見習いなんでこういう地道な魔術は日々使って訓練するように言われてたんです」
ここぞとばかりにメルディは魔法で店内を掃除をする。もちろん、どれも貴重な商品として扱っているので、傷がつかないようかなり出力は緩く、だがしっかりと埃がとれるよう、そして隅から隅まで汚れを取り除いていく。
千年前の世界で馬車馬の如く働いていた時に比べ、扱いは丁寧だし、店主はいつもニコニコしているし、誰も無茶ぶりしてこない。もちろん今すぐ危険な魔の森でマンドゴラ獲ってこいなんていう人もいない。
「頼もしいなぁ」
店の掃除が終わると、ダルクとメルディは一度食堂へ向かう。開店前のお茶タイムを取るのが日課なのだ。
「本日のネットチェック終了~! メルディの情報は漏洩してません!」
スマートホンをポケットに直しながらユーリが食堂に入って来た。大きなあくびを何度もしながら、目をシパシパさせている。
「エリオはもう大学行ったよ」
「昨日調べものしてたんだよ~。それにオレ、今日は午前中休講だし」
家主の孫に日頃のお礼も兼ねてメルディは魔法でポットを動かしコーヒーを入れる。するとユーリはとたんに目が覚めたようだ。
「何度見ても魔法はいいなぁ!」
ありがと! と元気にお礼を言って、美味しそうにコーヒーをすすっていた。メルディはいまだにこの味には慣れないが、朝この匂いをかぐと幸せな気分を感じるようになっていた。
「じーちゃんにこき使われない?」
「ぜーんぜん。これでお給金貰ってるの申し訳ないくらい」
彼女の日給は1万エル。週に2、3日働いている。昔とは通貨どころか貨幣が変わっていて戸惑っていたが、最近ようやく慣れてきた。
(紙は持ち運ぶのに便利よね~。重くもないし)
それどころか最近は実物の貨幣を持ち運ぶ必要すらないのだ。そうなるとやはり、
(なんでこれが魔法じゃないのかしら……)
と、頭をひねるのだった。
「寝不足って、またひいおじいさんの書庫漁ってたの?」
「昨日は例の手紙がいつ我が家の地下に来たのか、ひいじいちゃんの日記読んでたんだ」
「なにかわかった?」
「なーんにも。まだひいじーちゃん八歳だから」
そんな昔から日記をつけていることにメルディが驚いていたからか、
「ひいじーちゃんは記録魔だったから可能性はあるんだよ」
補足情報を付け足して、ユーリはまたコーヒーをすする。
メルディも地下の書庫を確認したが、例の手紙以外マグヌスの痕跡は見つからなかった。
(だけど師匠のことだしなぁ~なんにも痕跡ないのが逆に怪しいっていうか……)
少なくともあの手紙は、師匠があえてここの地下書庫に仕込んでいたのではないかとメルディはまだ疑っていた。
(なーにを企んでるんだか)
「メルディ! お客さんがうちの場所わかんないみたいなんだ! ちょっと店の前に出てもらってもいいかい?」
「はーい!」
命をかけることなくお金がもらえるとはなんともありがたい世界だと、見習い魔法使いはマンドゴラを採取しに魔の森に行ったあの日のことを思い出しながら、駆け足で店先へと向かった。
「ああ! あなたがメルディさん! 話は聞いていますよ!」
「なんて幸運なのかしら! こんな可愛らしい見習い魔女さんに出会えるなんて!」
満面の笑みに刻まれた老夫婦の深いシワは、長い年月同じ表情を続けていたのだと感じられた。
この時メルディはすでにスマホについての理解も深め始めていたので、メールかSNS、もしくは電話でユーリからすでに連絡がいっているのだと想像できた自分の成果に満足している。
(ユーリもエリオも全く心配ないって言ってたのは本当みたい)
『二人は絶対大喜びするよ。むしろオレのことを褒めてくれるね!』
『……世話好きな血筋だよな』
当主の許しもなく家に謎の見習い魔法使いを住まわせても大丈夫なのか、メルディは本当のところ少し心配していたのだ。
「お前のひい爺さんが生きてたら三日三晩踊り明かしただろうになぁ!」
「お墓から出てくるかもしれませんよ!」
「ひいじーちゃんならありえそうだねぇ!」
ワハハとフォリア一族は盛り上がっている。エリオは半笑いだが、見慣れた風景のようだった。
このフォリア・アンティークスの創業者は魔法使いグッズの熱心なコレクターで、ユーリとエリオが書庫で見つけたマグヌスの手紙も彼が集めていた古書の中に紛れ込んでいたのだ。
「身寄りのない私を置いてくださりありがとうございます。仕事が見つかり次第必ず家賃はお支払いしますので……」
簡単な自己紹介の後、メルディは一番気になっていることを――金の話をしておきたかった。なんせ彼女の師匠は散々金銭問題で大暴れしており、弟子の彼女は巻き込まれた後しりぬぐいもしていた。レオナルド・マグヌスは、金を支払わない客に容赦しなかった。そのくせ、研究に没頭すると稼ぐことを忘れ、支払いのために最新の魔道具を売却するなんてこともあった。
(お金だけはちゃんとしとかないと……!)
それが結局人間関係においても大事だということもメルディは実感していた。マグヌスが周辺の人間から好かれるような人間だったら、メルディの苦労も半分くらいはなくなっていただろう。
「あらあら。まだお仕事なんていいじゃない。千年後の世界に慣れるのだって大変なのに……ゆっくりこの街を楽しみなさいな」
「まあまあ。そうはいっても気になって落ち着かないんだろう。しっかりしたお嬢さんじゃないか」
「あ! じゃあお店を手伝ってもらったらどう? メルディさん。魔法グッズは得意分野でしょう?」
ひらめいたとばかりにユーリの祖母、ナーチェが目をキラキラと輝かせていた。夫のダルクも完全に同意するよう大きく頷く。
「そうだな! この店なら働くのに不安もいらんだろう! どうだい? ああもちろんメルディさんがよかったらなんだが」
「え、えええええ! いいんですか!? そこまでしていただいて……」
もちろん! という二つの声が同時にメルディに届く。慌てて保護者代わりになっていたユーリとエリオに視線を向けると、ユーリは夫婦と同じ満面の笑みで、エリオは小さく穏やかに微笑んでいた。
(あれ!? これ、二人も知ってたやつ!?)
あらかじめこの四人で相談していたのだ。慣れない世界、慣れない時代に突然迷い込んだ見習い魔法使いが安心して暮らせる第一歩として、事情を知っている人間の側は悪くないだろうと。
「一生懸命働きます! なんでにでも使ってください!」
こみ上げてくる温かな気持ちのまま、メルディは力強く答えた。
◇◇◇
「ごめんねメルディ! 魔法使いの君にこんな仕事させちゃって」
店主のダルクがショーウィンドウの窓を拭きながら新人店員に声をかける。
「いいえ~こんなのチョチョイのチョイですから! それに私、まだ見習いなんでこういう地道な魔術は日々使って訓練するように言われてたんです」
ここぞとばかりにメルディは魔法で店内を掃除をする。もちろん、どれも貴重な商品として扱っているので、傷がつかないようかなり出力は緩く、だがしっかりと埃がとれるよう、そして隅から隅まで汚れを取り除いていく。
千年前の世界で馬車馬の如く働いていた時に比べ、扱いは丁寧だし、店主はいつもニコニコしているし、誰も無茶ぶりしてこない。もちろん今すぐ危険な魔の森でマンドゴラ獲ってこいなんていう人もいない。
「頼もしいなぁ」
店の掃除が終わると、ダルクとメルディは一度食堂へ向かう。開店前のお茶タイムを取るのが日課なのだ。
「本日のネットチェック終了~! メルディの情報は漏洩してません!」
スマートホンをポケットに直しながらユーリが食堂に入って来た。大きなあくびを何度もしながら、目をシパシパさせている。
「エリオはもう大学行ったよ」
「昨日調べものしてたんだよ~。それにオレ、今日は午前中休講だし」
家主の孫に日頃のお礼も兼ねてメルディは魔法でポットを動かしコーヒーを入れる。するとユーリはとたんに目が覚めたようだ。
「何度見ても魔法はいいなぁ!」
ありがと! と元気にお礼を言って、美味しそうにコーヒーをすすっていた。メルディはいまだにこの味には慣れないが、朝この匂いをかぐと幸せな気分を感じるようになっていた。
「じーちゃんにこき使われない?」
「ぜーんぜん。これでお給金貰ってるの申し訳ないくらい」
彼女の日給は1万エル。週に2、3日働いている。昔とは通貨どころか貨幣が変わっていて戸惑っていたが、最近ようやく慣れてきた。
(紙は持ち運ぶのに便利よね~。重くもないし)
それどころか最近は実物の貨幣を持ち運ぶ必要すらないのだ。そうなるとやはり、
(なんでこれが魔法じゃないのかしら……)
と、頭をひねるのだった。
「寝不足って、またひいおじいさんの書庫漁ってたの?」
「昨日は例の手紙がいつ我が家の地下に来たのか、ひいじいちゃんの日記読んでたんだ」
「なにかわかった?」
「なーんにも。まだひいじーちゃん八歳だから」
そんな昔から日記をつけていることにメルディが驚いていたからか、
「ひいじーちゃんは記録魔だったから可能性はあるんだよ」
補足情報を付け足して、ユーリはまたコーヒーをすする。
メルディも地下の書庫を確認したが、例の手紙以外マグヌスの痕跡は見つからなかった。
(だけど師匠のことだしなぁ~なんにも痕跡ないのが逆に怪しいっていうか……)
少なくともあの手紙は、師匠があえてここの地下書庫に仕込んでいたのではないかとメルディはまだ疑っていた。
(なーにを企んでるんだか)
「メルディ! お客さんがうちの場所わかんないみたいなんだ! ちょっと店の前に出てもらってもいいかい?」
「はーい!」
命をかけることなくお金がもらえるとはなんともありがたい世界だと、見習い魔法使いはマンドゴラを採取しに魔の森に行ったあの日のことを思い出しながら、駆け足で店先へと向かった。
31
あなたにおすすめの小説
無能と言われた召喚士は実家から追放されたが、別の属性があるのでどうでもいいです
竹桜
ファンタジー
無能と呼ばれた召喚士は王立学園を卒業と同時に実家を追放され、絶縁された。
だが、その無能と呼ばれた召喚士は別の力を持っていたのだ。
その力を使用し、無能と呼ばれた召喚士は歌姫と魔物研究者を守っていく。
悪女として処刑されたはずが、処刑前に戻っていたので処刑を回避するために頑張ります!
ゆずこしょう
恋愛
「フランチェスカ。お前を処刑する。精々あの世で悔いるが良い。」
特に何かした記憶は無いのにいつの間にか悪女としてのレッテルを貼られ処刑されたフランチェスカ・アマレッティ侯爵令嬢(18)
最後に見た光景は自分の婚約者であったはずのオルテンシア・パネットーネ王太子(23)と親友だったはずのカルミア・パンナコッタ(19)が寄り添っている姿だった。
そしてカルミアの口が動く。
「サヨナラ。かわいそうなフランチェスカ。」
オルテンシア王太子に見えないように笑った顔はまさしく悪女のようだった。
「生まれ変わるなら、自由気ままな猫になりたいわ。」
この物語は猫になりたいと願ったフランチェスカが本当に猫になって戻ってきてしまった物語である。
【完結】国外追放の王女様と辺境開拓。王女様は落ちぶれた国王様から国を買うそうです。異世界転移したらキモデブ!?激ヤセからハーレム生活!
花咲一樹
ファンタジー
【錬聖スキルで美少女達と辺境開拓国造り。地面を掘ったら凄い物が出てきたよ!国外追放された王女様は、落ちぶれた国王様゛から国を買うそうです】
《異世界転移.キモデブ.激ヤセ.モテモテハーレムからの辺境建国物語》
天野川冬馬は、階段から落ちて異世界の若者と魂の交換転移をしてしまった。冬馬が目覚めると、そこは異世界の学院。そしてキモデブの体になっていた。
キモデブことリオン(冬馬)は婚活の神様の天啓で三人の美少女が婚約者になった。
一方、キモデブの婚約者となった王女ルミアーナ。国王である兄から婚約破棄を言い渡されるが、それを断り国外追放となってしまう。
キモデブのリオン、国外追放王女のルミアーナ、義妹のシルフィ、無双少女のクスノハの四人に、神様から降ったクエストは辺境の森の開拓だった。
辺境の森でのんびりとスローライフと思いきや、ルミアーナには大きな野望があった。
辺境の森の小さな家から始まる秘密国家。
国王の悪政により借金まみれで、沈みかけている母国。
リオンとルミアーナは母国を救う事が出来るのか。
※激しいバトルは有りませんので、ご注意下さい
カクヨムにてフォローワー2500人越えの人気作
精霊さんと一緒にスローライフ ~異世界でも現代知識とチートな精霊さんがいれば安心です~
舞
ファンタジー
かわいい精霊さんと送る、スローライフ。
異世界に送り込まれたおっさんは、精霊さんと手を取り、スローライフをおくる。
夢は優しい国づくり。
『くに、つくりますか?』
『あめのぬぼこ、ぐるぐる』
『みぎまわりか、ひだりまわりか。それがもんだいなの』
いや、それはもう過ぎてますから。
【完結】濡れ衣聖女はもう戻らない 〜ホワイトな宮廷ギルドで努力の成果が実りました
冬月光輝
恋愛
代々魔術師の名家であるローエルシュタイン侯爵家は二人の聖女を輩出した。
一人は幼き頃より神童と呼ばれた天才で、史上最年少で聖女の称号を得たエキドナ。
もう一人はエキドナの姉で、妹に遅れをとること五年目にしてようやく聖女になれた努力家、ルシリア。
ルシリアは魔力の量も生まれつき、妹のエキドナの十分の一以下でローエルシュタインの落ちこぼれだと蔑まれていた。
しかし彼女は努力を惜しまず、魔力不足を補う方法をいくつも生み出し、教会から聖女だと認められるに至ったのである。
エキドナは目立ちたがりで、国に一人しかいなかった聖女に姉がなることを良しとしなかった。
そこで、自らの家宝の杖を壊し、その罪を姉になすりつけ、彼女を実家から追放させた。
「無駄な努力」だと勝ち誇った顔のエキドナに嘲り笑われたルシリアは失意のまま隣国へと足を運ぶ。
エキドナは知らなかった。魔物が増えた昨今、彼女の働きだけでは不足だと教会にみなされて、姉が聖女になったことを。
ルシリアは隣国で偶然再会した王太子、アークハルトにその力を認められ、宮廷ギルド入りを勧められ、宮仕えとしての第二の人生を送ることとなる。
※旧タイトル『妹が神童だと呼ばれていた聖女、「無駄な努力」だと言われ追放される〜「努力は才能を凌駕する」と隣国の宮廷ギルドで証明したので、もう戻りません』
無能聖女の失敗ポーション〜働き口を探していたはずなのに、何故みんなに甘やかされているのでしょう?〜
矢口愛留
恋愛
クリスティーナは、初級ポーションすら満足に作れない無能聖女。
成人を迎えたことをきっかけに、これまでずっと暮らしていた神殿を出なくてはいけなくなった。
ポーションをどうにかお金に変えようと、冒険者ギルドに向かったクリスティーナは、自作ポーションだけでは生活できないことに気付く。
その時タイミングよく、住み込み可の依頼(ただしとても怪しい)を発見した彼女は、駆け出し冒険者のアンディと共に依頼を受ける。
依頼書に記載の館を訪れた二人を迎えるのは、正体不明の主人に仕える使用人、ジェーンだった。
そこでクリスティーナは、自作の失敗ポーションを飲んで体力を回復しながら仕事に励むのだが、どういうわけかアンディとジェーンにやたら甘やかされるように。
そして、クリスティーナの前に、館の主人、ギルバートが姿を現す。
ギルバートは、クリスティーナの失敗ポーションを必要としていて――。
「毎日、私にポーションを作ってくれないか。私には君が必要だ」
これは無能聖女として搾取され続けていたクリスティーナが、居場所を見つけ、自由を見つけ、ゆったりとした時間の中で輝いていくお話。
*カクヨム、小説家になろうにも投稿しています。
元公爵令嬢は年下騎士たちに「用済みのおばさん」と捨てられる 〜今更戻ってこいと泣きつかれても献身的な美少年に溺愛されているのでもう遅いです〜
日々埋没。
ファンタジー
「新しい従者を雇うことにした。おばさんはもう用済みだ。今すぐ消えてくれ」
かつて婚約破棄され、実家を追放された元公爵令嬢のレアーヌ。
その身分を隠し、年下の冒険者たちの身の回りを世話する『メイド』として献身的に尽くしてきた彼女に突きつけられたのは、あまりに非情な追放宣告だった。
レアーヌがこれまで教育し、支えてきた若い男たちは、新しく現れた他人の物を欲しがり子悪魔メイドに骨抜きにされ、彼女を「加齢臭のする汚いおばさん」と蔑み、笑いながら追い出したのだ。
地位も、居場所も、信じていた絆も……すべてを失い、絶望する彼女の前に現れたのは、一人の美少年だった。
「僕とパーティーを組んでくれませんか? 貴方が必要なんです」
新米ながら将来の可能性を感じさせる彼は、レアーヌを「おばさん」ではなく「一人の女性」として、甘く狂おしく溺愛し始める。
一方でレアーヌという『真の支柱』を失った元パーティーは、自分たちがどれほど愚かな選択をしたかを知る由もなかった。
やがて彼らが地獄の淵で「戻ってきてくれ」と泣きついてきても、もう遅い。
レアーヌの隣には、彼女を離さないと誓った執着愛の化身が微笑んでいるのだから。
家族に支度金目当てで売られた令嬢ですが、成り上がり伯爵に溺愛されました
日下奈緒
恋愛
そばかす令嬢クラリスは、家族に支度金目当てで成り上がり伯爵セドリックに嫁がされる。
だが彼に溺愛され家は再興。
見下していた美貌の妹リリアナは婚約破棄される。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる