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十一月五日
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飛び石の休みは、どうも調子が狂う。
朝ベッドから出ないまま、ごろごろだらだらと執筆した下書きをくどいほど眺めている。
かと言って推敲しているわけでもなく、自分の描いた世界の住人になりきっているのだ。
こうなると手遅れで、気の済むまで妄想の世界に浸りきる。
腐れ大学生のような、不毛な朝を過ごしても尚、もしかしてベッドにごろ寝したまま、ヨーグルトを手元に引き寄せる魔法が使えるのではないかと、本気で念じてみる。
これでは魔法ではなく念力だな。
残念ながらその能力のかけらもなく、ようやく起きてベランダに出ると、そこそこに面白い雲。
写真を撮りながらおよそ三十分ベランダに滞在。
部屋に戻り、冷蔵庫からヨーグルトを取り出し、ようやく私の一日が始まるのだった。
午前九時四十五分。
先日東博の表慶館で観てきた横尾忠則「寒山百得」を日曜美術館アートシーンでやっている。
寒山拾得を齢八十七になる彼なりの解釈で表現した百二点ものタブロー。
だから「寒山百得」。やはり本物は良かったと反芻する。
パワーが半端なかった。
かっこよかった。
刺激になった。
でも、たまにはこんなだらけた日曜日もいい。
朝ベッドから出ないまま、ごろごろだらだらと執筆した下書きをくどいほど眺めている。
かと言って推敲しているわけでもなく、自分の描いた世界の住人になりきっているのだ。
こうなると手遅れで、気の済むまで妄想の世界に浸りきる。
腐れ大学生のような、不毛な朝を過ごしても尚、もしかしてベッドにごろ寝したまま、ヨーグルトを手元に引き寄せる魔法が使えるのではないかと、本気で念じてみる。
これでは魔法ではなく念力だな。
残念ながらその能力のかけらもなく、ようやく起きてベランダに出ると、そこそこに面白い雲。
写真を撮りながらおよそ三十分ベランダに滞在。
部屋に戻り、冷蔵庫からヨーグルトを取り出し、ようやく私の一日が始まるのだった。
午前九時四十五分。
先日東博の表慶館で観てきた横尾忠則「寒山百得」を日曜美術館アートシーンでやっている。
寒山拾得を齢八十七になる彼なりの解釈で表現した百二点ものタブロー。
だから「寒山百得」。やはり本物は良かったと反芻する。
パワーが半端なかった。
かっこよかった。
刺激になった。
でも、たまにはこんなだらけた日曜日もいい。
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