魔王が多すぎるこの世界では

蒼月 梨奈

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勇者御一行の大奮闘編

魔王城は勇者専用迷子センターとなる

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天からの裁きルディチウム・デ・キャエロ!」
ズドオオオオオンッッッ!!!!
あ、皆様こんにちは。今日は天気が良いですね。私、此の度勇者に選ばれたディルの仲間の一人。白魔術師の、ミーちゃんことミカです。こちらも本名ではないのですが、まあ、どうでもいいでしょう。さて、勇者ディルについてですが、こいつは規格外  チート です。ここまでの魔物、全部こいつが倒してます。

「ミーちゃん~!そこのバカが敵の集団に特攻して怪我したらしい~!!手当お願い!」
「だって……俺の出番…………皆無だったから………………」
私に声を掛けたのが、黒魔術師のレナ。本名はマンドレナ。で、バカが戦士のジル。本名がジルドレード。
見ての通りの大バカ者です。

「はあ……。 癒しの祝福ベネティックティオ・サニタス
ポワアァ…………!
「お!すげぇ!!サンキュー☆じゃあ次こそ……」
「お前はもう動くな」
ピシャッとレナに言われあからさまに落ち込むジル。
「俺…………何もしてない………………」
哀れ。だが同情はしない。後先考えず突っ込むのが悪い。

浄化の炎フランマ・デ・プリフィケイション!!」
ゴウゥッッ!!!
レナの魔法で燃やし尽くされる魔物達。ディル程じゃないけどあの子も規格外よね。

「あ、目的地とうちゃーく!」
ディルの元気な声が聞こえてきて、思慮の世界から戻ってきた。てかあんだけ戦闘ぶっ続けて元気いっぱいってどんな身体の構造してんのよ……。
「んじゃ行こう!!」
ディルがスキップでもしそうな位に元気よく歩いて行く先にはそびえ立つ魔王城……………………………………は??
「ごめんなさいディル。私には目の前に魔王城があるように見えるのですが。幻覚でしょうか?」
そうね。きっとそうよ、幻覚よ!やだ私ったら、敵の罠に危うくはまりかける所だったわ!
「いんや?ここ魔王城だよ??」

あらあら、何だか幻聴まで聞こえて……くるわけあるかあッッッ!!そういうタイプの魔法は全部無効化される結界張ってんだから!!何がいんや?よ!わかるように説明しなさいよ!!『絶対壊れない筈の天秤を友達が壊した事件』の次に驚いたわ!!なんで魔王城!?まさかここが探してる魔王の所ってことないわよね!?
「あ、倒す魔王はここの魔王じゃないよ?」
あ……よかった。やっぱり違うのね。もし倒す魔王ですって言われたら規格外  チート 通り越して神だわ。そんな面倒な人種と旅なんて面倒事引き寄せそうで絶対嫌だからね。って……
「じゃあ何で魔王城に?後、レナとジルの目が死んでいるのだけれどどうしたらいいですか?」
前者の質問を優先でお願いします。後者は勝手に治りそうですし。
「ここの魔王、俺の知り合いなんだ。魔王のこと聞くには魔王が一番だと思ってさ。それからレナとジルは…………取り敢えずほっとけ」
『ほっとけ』……って仲間じゃないの!?扱い酷ッ!!

…………ん?待て待て、今こいつ変なこと言わなかった?
「魔王が貴方の………………何?」
「だから、知り合い。てか幼馴染みかな~」
わぁー、幼馴染み多いねえ!友達100人ならぬ幼馴染み100人も夢じゃないよぉ~!!って、
「はあああああ!!!?」
勇者が魔王の幼馴染みとか前代未聞だわ!!…………はあ………………。もう、いいや。こいつは規格外で常識はずれでイレギュラー。これで全部片付けてしまいましょう。ほら、全て納得いった。
「……そう。で、アポイントは取っているんですか?」
「え?取ってないよそんなん。面倒臭い」
真顔で言い切ったよこいつ────!!

「だって魔王城って勇者専用迷子センターみたいなモンじゃん?」
ぜんっぜん違────う!!!

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