【紅眼の使者】

レム

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本編

第3話【迫る危機】

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凪「でね、そこに来たナインさんが、その蜘蛛型のレグミルムをスパーっと切断しちゃってね」

ナインが凪と李奈を東京エリアまで送るにあたって、凪が李奈に今日ナインと初めてあった出来事を話しながら歩いていた。

ナイン「えへへ、そんな大したことないよ☆」

李奈「強いんですね!ナインさん」

2人ともナインの持つ強さに興味津々だ。

ナイン「……それはそうと2人とも今度から絶対に興味本意で来ちゃだめだからね?今回は運良く助かったけど…次は…本当に死んじゃうかもしれないから…でも、もし何かあったら来てね、力になるから☆」

凪、李奈「はい!」




…………

………

……




そして2人はレグミルムに遭遇することなく東京エリアの前まで来た。

李奈「ナインさん、よければ凪と一緒にこれから私の家でお話でもどうですか?」

お話の誘いをナインにしてみるが、ナインはそれを聞いて少し悲しさを感じさせる顔をした。

ナイン「うん……ありがとう☆でも、ごめんね、これからまた色々調べとかあるから…またの機会にね☆」

李奈「そうですか…わかりました!お仕事頑張ってくださいね!」

凪「頑張ってください!」

ナイン「ありがとう、じゃ、またね☆」

そう言いナインは再びB市に戻っていった。 
只今の時刻PM5時、夜が薄明かるくなってきたところだ。

凪「…帰ろっか」

李奈「うん、そうだね」

二人は東京エリアに入り、互いに自宅へと帰宅した。




…………

………

…… 





ナイン「ただいまー」

ナインはB市の家に戻る。

翔真「お疲れだな、ナイン」

ナイン「さすがにちょっと疲れちゃったかなぁ☆」

そう言いベッドに座り、コンタクトを外し、抱き枕を抱える。



ナイン「もう……翔真は嘘つきなんだから……」

翔真「なんの事だ」

ナイン「そうやって…わかってるくせに☆」

翔真は窓の外に目をやり、B市の廃墟ばかりの景色を眺める

翔真「……彼女達は知らなくていいことだ。それに、それを言うならナイン、お前もそうだろう。それより、なぜレグミルムが東京エリアに出現する理由はわかったか?」

ナイン「ううん、全く☆」

翔真「……そうか、まぁそんな簡単にはわからないか……」

ナイン「でも、やっぱりが関係しているってことは、濃厚だと思うよ」

それを言うと翔真の目付きが変わる。何かに対して深い恨みを持つような…。

翔真「レジスタンス……」






………… 
  
………

…… 





それから何日か日が経った。

凪「今日は休みだし…何しようかなぁ……」

凪は今、椅子にもたれかかり、部屋で何もすることなく暇していた。退屈な1日。それはこの世界にとって、とても貴重なことだということが凪には感じれていなかった。

凪『テレビでも見よっと…』

徐に凪はテレビをつけると、最初に映ったのはニュースだった。

「今回は若き天才と謳われるレジスタンス東京エリア総指令官、翠様をお呼びしております。どうぞ」

翠「よろしくお願いします。」

「それでは最初に、最近レグミルムが東京エリアに出現する不可解な現象についてどう思われますか?」

翠「それについては未だに解明されていません。が、我々レジスタンスの勢力を尽くし、発生源を必ずや突き止めます。」

「民の安全に答えられるよう、お願い致します。それでは次……」 

凪はテレビのスイッチをきった。

凪『ナインさんと翔真さんが調べてることって…これなのかな……でも2人は東京エリア外担当って言ってたし…うーん』

ベッドに寝て窓から空を見上げる。

凪「レグミルムが東京エリアに侵入できるところと言えば…ガイヴルリームの影響を受けない空から……ん」

ずっと眺めていると空に1つ黒い点のようなものが見える。
飛行機、ではない。何か黒い…。

凪「あれは…………コウモリ…?」

にしてはでかすぎる。レジスタンスの戦闘機が意味もなく飛んでいるはずもない。

凪「違う……レグミルムだ……!!」

勢いよくベッドから起き上がる。

凪『知らせないと……!』





…………

………

…… 





ナイン「ん……」

只今AM11時。調べものがあった為、ナインの起床時間はいつもより遅かった。ベッドの上で大の字に伸びをして、立ち上がる。

ナイン「ふぁぁ……おはよ、翔真ぁ……」

あくびをしながら部屋に入ってくるナイン。
ふらふらしてとても眠そうにしている。

翔真「あぁ、おはよう。珍しいな、お前がそんなに寝起きが悪いなんて」

そしてナインはお気に入りの抱き枕を抱えソファーに寝転がる。

ナイン「う~ん……眠いぃ……寝よ」

翔真「いやまて寝るな。もうちょっと睡魔に耐えてみようとする気はないのか。」

ナイン「睡魔は大歓迎……☆」

翔真「……あぁそうか。」

と、翔真は立ち上がり、鏡を見ながら目にコンタクトを入れる。それを目で追うナイン。

ナイン「……?どこかいくの?」

翔真「食うものが無くなってきたからな。久しぶりに一緒に買い出しに行ってやろうと思ったんだが…寝るならしょうがないな。俺1人で行ってくるとしよう。」

と、言った途端、ナインは目を丸くして起き上がる。

ナイン「ま、待って!冗談だよ、私も行く!翔真と一緒に行きたい!」

翔真「……なら朝食を済ませ、支度をしろ…少し待ってやるから……コンタクトも忘れるなよ」

ナイン「はーい☆」
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