【紅眼の使者】

レム

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本編

第4話【政府の力】

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ナイン「珍しいね、私と一緒に買い出しに行ってくれるなんて☆」

只今翔真とナインはB市にある自身の家を離れ、東京エリアに買い出しをしに向かっている。

翔真「まぁたまにはな……それに…」

ナイン「それに?」

翔真「少し嫌な予感がする。」

それを聞いてナインは少し曇った表情をする。

ナイン「そう?私は何も感じないけど…」

翔真「まぁ予感だ。今回の買い出しで1ヶ月程度の食料を揃えるぞ」

ナイン「はーい☆」

そしてそのまま東京エリアに向かっていった。




…………

………

……





凪「どうしよう、どうしよう知らせるって言っても……そうだ。まずは李奈に…!」

そう言い携帯を取り出し、李奈に電話をする。
…。……。………。…………。李奈「もしもしぃ…」
どうやら寝起きのようだ。

凪「李奈!」

李奈「ん~?なに~?」

凪「B市に…ナインさん達の所に行かなくちゃ、レグミルムがいるのよ!!」

李奈「レグミルムなんてそんな…ここは東京エリアよ?入ってくるわけが…まって、今日エイプリルフールだったり?」

凪「嘘じゃないって!空を飛んでるから影響を受けてないんだよ、きっと。」

李奈「空!?ちょ、ちょっと待ってよ。本気で言ってるの?」

凪「本気だよ。」

少し間が空き李奈からの返答が帰ってくる。

李奈「わかった、いまから凪の家に急いで行くから、B市に行く準備しててね!」

凪「ありがとう李奈!」

そして電話を切り、身支度をする。






…………

………

……




そしてレグミルムの存在はレジスタンスの本部に伝わっていた。

「総司令官!!」

翠「何だ。」

「東京エリア、空域内にレグミルムが滑空していると市民からの通告がありました。」

翠「スクリーンに東京エリアの空を写せ」

「はっ!」

そして巨大モニターに東京エリアの空が写し出される。

翠「……おぉ……こいつか…」

1体の不気味に滑空するレグミルムがそこには写し出された。

翠「迎撃体制を取れ、エリア市民を地下シェルターに避難をさせろ。」

「はっ!!」 

翠「報告する。西の方角にレグミルム出現。迎撃準備タイプA。戦闘員は直ちに配置につけ。」

「各戦闘員戦闘準備!!迎撃タイプはAだ!!」

翠は余裕の笑みを浮かべ、モニターに写るレグミルムを直視する。

翠「さぁ、見せてもらおうか……レグミルム…」





…………

………

……




家にチャイムが鳴り響く。そしてドアを開けると

李奈「凪!!」

凪「李奈!!」

全力で走ってきた様子で、呼吸が荒れている。

李奈「いま外で警報が鳴ってる。エリア市民は地下シェルターに避難だって」

凪「…そっか、レジスタンスが確認したんだ。……なら地下シェルターに急ごう!」

李奈「そうだね、ナインさん達に伝えても迷惑かけちゃうもんね」

そして2人は地下シェルターに向かう。





…………

………

……




その頃ナインと翔真は東京エリア付近に近づいていた。

翔真「……む」

ナイン「どうしたの?翔真」

翔真「東京エリア内で緊急警報が鳴っている。」

それを聞くとナインは耳をすませる。

ナイン「……本当だ。急ごう、翔真☆」

翔真「あぁ」

2人は東京エリアに急ぐ。



…………

………

……





李奈「もうほとんど人がいないね…」

凪「急がなくちゃ…!」

そして地下シェルター目指して走っていると。

凪「あれは…」

大型の人型ロボットのようなものが道路を歩いていた。

李奈「あ。あれは確か対レグミルム用のレジスタンスの兵器だよ、教科書に載ってた。確かエイドって言ったかな?」

凪「こんなところで見れるなんて…すごいね」

そしてそのエイドがこちらに気づいたようで、頭がこちらに向かれる。

「オヤオヤ、マダシミンガイタトハ…」

オペレーターがエイドを通じて話される。

凪「す、すいません!出遅れてしまって……」 

「メイワクダカラハヤクキエナサイ」

そう言われその場を離れる。

李奈「消えなさいって……なんか雰囲気悪いね」

凪「うん……」

辺りを見回してみると、何体ものエイドが町を徘徊しているのが見えた。

李奈「うわぁ…いっぱいいる。」

凪「多分、打ち落としたレグミルムを即座に始末できるように徘徊しているんだと思う」

そして少し離れたとこにいるエイドが凪達を確認する。

「ン、ネツハンノウ…マダシミンガイルヨウダ」

「ソリャイイ…チョットタメシウチデモシテミルカ?」

そう言い手についているガトリング銃を隣のエイドに見せる。

「ダメニキマッテンダロバカヤロウ」

「ジョウダンダヨ。ジョウダン。」

《ズドォォォォトン!!!!》

不意に上空から爆発音が聞こえる。

凪「うわっ!始まったんだ!!」

李奈「やばい、はやくシェルターに…」

そして2人の周りに黒い影が広がり始める。

李奈、凪「………………まさかね」

2人は目を合わせる。そしてゆっくり上を見上げると……。

「ギェァァァァァァ!!!!!!」

コウモリ型のレグミルムが落ちてくる。

凪、李奈「キャーーー!!!!!!!」

急いで影の範囲外へと走る。

凪「なんで私達のところへ落ちてくるのよーー!!!」

李奈「そ、そんなことより急いでー!!!!」

レグミルムの断末魔が近づいてくる。そして…
《ドォォォォン……》
コンクリートに亀裂が入り、爆音が鳴り響く。
それと同時に爆風が辺りを包み、凪達は吹きとばされる。

李奈、凪「きゃぁぁぁ!!!!!」

李奈と凪はそのまま塀に叩きつけられる。

李奈「あっ!!!」凪「ぐっっ!!!」

打ち付けられ、そのまま地面に倒れる。

凪「いっつつ……李奈……大丈夫?」

頭を抱え、隣にいる李奈に話しかけるが。

李奈「…………」

凪「李奈……?李奈!!」

返答が来ず、そのまま倒れこんでいる。
即座に李奈の胸に耳を当てる。

凪「…………よかった……気絶してるだけだ……」

「…………ウォォァァァァァァ!!!!!」

安堵したのもつかの間、コウモリ型のレグミルムが立ち上がる。すると同時に四方八方からガトリング弾が打ち込まれる。

「ガァァァァ!!!!!」

凪「エイドだ……これで駆除できる……」

そう、周囲のエイドが一斉にガトリング弾を放った。
ガトリングの命中時の煙で、レグミルムの周りが煙で包まれていく。

「…ウチカタヤメ、モクヒョウカクニン」

エイドのリーダーが周りのエイドに命令すると、一斉に打ち止む。そして煙が晴れるのを待つ。

凪『勝った……よね……』
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