【紅眼の使者】

レム

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本編

第7話【謎の訪問者】

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翔真「……………ふむ、大分市民も戻り始めたな……」

鉄塔の上から街の様子を見ている翔真、壊れた建造物も修復が終わりそうで、市民の解放が始まる。

翔真『俺も戻るとするか』

鉄塔から飛び降り、家々を飛んで李奈のアパートへと向かった。



………………

…………

………

……

その頃B市の翔真とナインの住む家には、1人の男が訪れていた。

???「おーい、翔真、ナインさーん?」

チャイムを鳴らしても出てこない。

???「留守なのか?…しかたない、待つとするか。」




………………

………… 

………

……




ナイン「……遅い!遅い遅い!翔真遅いよ!」

凪「確かにちょっと遅いですよね」

李奈「見回りとかしてるんじゃないですか?」

痺れを切らしたナインは立ち上がり、李奈の家の玄関へと歩き出す。それを見た凪はナインに声をかけるも

凪「ナ、ナインさん!」

ナイン「ちょっと翔真探してk」

ドアの目の前接近したナイン、次の瞬間。

翔真「すまん遅くなった」

ドアを思い切り開けて帰ってきた翔真。
目の前にいた凪と李奈の顔を見て問いかける。

翔真「…ん?どうした、何かあったのか?」

なぜなら真っ青な顔をしていたからだ。

凪「ド…ドアの後ろ……」

翔真「ドアの後ろ?」

恐る恐る後ろを確認してみると。

ナイン「しょ……ま……」

修羅と化したナインの姿がそこにはあった。

翔真「…ナイン…そこでお前は何をやってる?」

壁とドアに勢いよくサンドイッチされ、顔面を強く打ち付けたナインは激怒していた。

ナイン「あなたが中々帰ってこないから…呼ぼうと出ていこうとしたら…」

翔真「あぁ、それについてはすまない。だが、それには理由があってな……これだ」

手に持っていた袋を掲げる。

ナイン「なに…それ」

翔真「シュークリームだ。好きじゃなかったか?」

それを見た途端ナインの表情は段々と笑顔になっていく。

ナイン「好き!大好き!ありがとう翔真ぁ~☆」

翔真『…ふっ…ちょろいな』

袋をナインに渡すと、ぴょんぴょん跳ねて喜んでいた。

李奈、凪『翔真さん……巧みだ……!』

翔真「鉄塔から一番早く開店する店を探しててな。お前達の分も買ってきた。好きならば貰ってくれ」

凪「やったぁ!」李奈「いただきます!」

二人とも喜んで受けとる。

翔真「ナイン、もう少ししたら出るぞ」

ナイン「はーい☆」





…………………

……………

………

……



翠は先程モニターに写った翔真達の姿を確認していた。

翠「そうか…思い出した……前に私の試験体から逃げた奴等だな……」 

「総司令官!民間の建造物全て修復作業終えました!」

翠「ご苦労。」

「失礼します」

翠「あぁ、ちょっといいかい?」

「はい。何でしょう」

翠「もし仮に、君の飼っているペットが逃げ、その姿は長く見えずにいたとしよう。その後、晴れて発見することができた。君ならどうする?」

「もちろん…捕まえにいきますが……」

翠「そうだよねぇ…うん。ありがとう」

「はい…?失礼します」

そう言い部下は部屋を出ていった。

翠「捕まえて……お仕置きをしなきゃいけないよねぇ…」





……………………

………………

…………

……



ナイン「はぁ~おいしかった」

凪「ですね!」李奈「私あと10個は余裕です」

ナイン「ふふ…それは太っちゃうよ」

一段落ついたところで。

翔真「よし、そろそろ行くか」

ナイン「はーい…」

ナインは名残惜しいような返事をした。

翔真「お邪魔したな」

李奈「いえいえ!とんでもないですよ、是非またいつでも来て下さい」

凪「次は私の家にどうぞ!」

ナイン「やったー!行こうね!翔真」

翔真「あぁ……また…な」

そして玄関のドアを開ける。

凪「それではまた!」李奈「また来て下さい」

ナイン「じゃあね~☆」

翔真「失礼する」

外に出ると街は以前と変わらない姿に戻っていた。

ナイン「これから買い物だよね?」



ひらりと服をなびかせ翔真の前に立つ。

ナイン「行こっ」




………………

…………

……



???「遅い…何やってるんだ……?」

翔真達の家の前に立ち、その男はかれこれ2時間待っていた。

???「奴が睡眠から目覚めようとしているというのに…!」
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