夢に向かって翔け

結城時朗

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第四章

休息

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ーーOTS局内ーー
青野に連れられやってきたのは報道フロア。
独特の空気感に緊張する2人。

「毎日、日本全国、世界各国から来るニュースをまとめてるんです。  自分も少しだけいたんですけどね、まぁ気が滅入る事が多いんですよね。  だって暗いニュースが多いじゃないですか」
「あそこが金魚鉢って行って、お昼のニュースを放送してるところですね。  今は定時に放送するCS向けのニュースを収録してます」
淡々と報道フロアの説明をする青野。
1人の女子アナが通る。
「青野さん!  お久しぶりですね!」
「あ~!  尼崎さん!  元気でしたか?」
「元気ですよ!  今ちょうどパリから帰ってきたんです!」
OTSアナウンサーの尼崎依子あまさきよりこは、編成局所属兼報道局記者の顔を持つバリバリのテレビマンである。
「パリ?  なんかありましたっけ?」
「ほら、パリで開かれるG7主要7ヶ国の首脳会議ですよ!」
「あー!  誰か追っかけてるの?」
「秘密ですよ!  で、そちらのお2人は?」
「こちらは、今回局が後援してるシナリオコンテストの最終候補者ですよ!」
「はじめまして! 尼崎依子です。  ご縁があったらお仕事しましょうね!」
「頑張ります!」
「尼崎さん、私大ファンなんです!  青野さん、サインとかダメですか?」
「尼崎さん、良い?」
「私は大丈夫ですよ!  だけど秘密ね!」
カバンから手帳を取り出す美波。
「ここにお願いします!  毎日眺めます!」
「嬉しいこと言ってくれるじゃない」
手帳の1ページ目にサインを書く尼崎。
「じゃあ、またどこかでお会いしましょ!」
「はい!」
青野が次を案内する。
「次行きましょ!  うちの局にあるスタジオです」

ーースタジオフロアーー
「ここは、第1から第5スタジオまであります。  今は3スタでバラエティ、1スタでドラマの撮影してますよ!」

第1スタジオに向かう3人。
連続ドラマの撮影中だった。
「そういえば、今人気の俳優の藤堂さんいるんですよ」
「えっ!」
目がキラキラ輝く美波。
「私、1度会った時から応援してるんですよ!」
「それは良かったですね!」
カットがかかり、スタジオに入る。
藤堂が椅子に座り台本を読み込んでいる。
「あれがですか?  あれが?  あれが?」
イントネーションを気にしながら首を傾げている。
青野が藤堂に話しかける
「藤堂くん!」
「青野さん!  お久しぶりです!」
「ごめんね撮影中」
「大丈夫ですよ!」
「実はさ、見学者でさ、君のファンって言う子がいてさ」
「えっ?  良いですよ!合わせてください!」
「後ろにいるんだけど」
椅子から立ち上がり、美波のところに来る。
「藤堂くん、竹中さん。  今、局後援でやってるシナリオコンテストの最終審査まで来た人たちなのよ」
「はじめまして・・・(首を傾げ)あれ?  どこかでお会いしたこと無いですか?」
「えっ?覚えててくれたんですか?」
「雑誌の撮影の時にいませんでした?」
「そうです!」
「まさかまたお会いできるなんて!」
「青野さんは知り合いなんですか?」
「自分、特殊で、この局に入った時、バラエティ制作、3年後にドラマ班、4年後に報道行って、2年後に広報で今に至るんです。」
「ということは業界歴10年以上?」
「そうですね。  自分は多分異例な人だと思いますよ!」
雑談をしつつ局内の見学を終える2人。

ーー1階・エントランスーー
「では、本日はこれで終了となります。  お2人ともお疲れ様でした」
「こちらこそありがとうございました」
「貴重な経験でした」
「では、結果は1週間後を予定しています 」
「承知しました。  宜しくお願い致します」
「宜しくお願いします」
帰路につく2人。

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