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42.王家主催パーティー②
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私達はパーティーが始まるまでの間待機室で待つことになった。
室内に入ると、さすが王室という事だけあってパーティー会場ではないのに華やかさがあった。
一際目立つのが天井から吊るされた大きなシャンデリアだった。
恐らくここは王子達の待機室で、周りには何人かメイドが立っている。
そして中央のソファーで寛いでいる男女が視界に入り私は思わず息を飲んだ。
そこに居たのはこの国の王太子であり、ハーラルトの兄のディアスだった。
隣にいるのは恐らくその婚約者である隣国の王女レイチェルだろう。
遠くからは見たことはあるけど直接会うのは初めてで緊張してしまう。
ディアスはハーラルトとは対照的に全身真っ白な服を纏っていた。
見た目は割とがっちりとしていて、それでいてどこか大人の色気を感じる。
ハーラルトと同じで金髪で瞳の色は青色。
そしてレイチェルは艶のある黒髪に紫の瞳。スラッとした体形で、色白。
ドレスの色はレイチェルの瞳の色に合わせてか淡い紫色の大人っぽいドレス。
露出は少なめだが、体のラインがくっきり分かる様になっていて、色気を感じさせる。
レイチェルはまさに私が憧れている女性そのものでつい見惚れてしまった。
「ハル…そちらが、リリー嬢か?」
「ああ。リリー…一応知ってるとは思うけど紹介しとこうか」
私は二人の前に行くとドキドキしながら二人を交互に見つめた。
「私はハーラルトの兄であり王太子のディアス・リーバ・シュトルツェベルクだ。リリー嬢の事はハルからよく聞かされていてずっと会いたいと思っていたんだ…。思った通り素敵な女性だね」
「初めてお目にかかります…。…リリー・アーレンスです…」
私は余りの緊張で焦っていた。
「リリー、そんなに緊張しなくていいよ」
「……は、はいっ…」
そんなこと言われてもやっぱり緊張してしまう。
そんな私を見てハーラルトはクスクスと可笑しそうに笑っていた。
「ふふっ…。本当にリリーさんは可愛いらしいお方なのね。私はレイチェル、隣国オーベルの第二王女よ。私ねグレイス様の大ファンなのっ!ねえ、リリーさん今度ゆっくりお茶でもしながら是非お話を聞かせて欲しいわ…」
「レイ、突然そんな事を言ったらリリー嬢を困らせてしまうぞ?」
「あらっ…ごめんなさい。私つい夢中になってしまったわ…」
「いいえ、そんなことは無いです。……私で良ければ…是非…」
二人は仲良さそうに見えた。
そして二人とも気さくそうで話しやすそうな雰囲気を感じた。
「リリー、こっちにおいで」
私はハーラルトに呼ばれて隣のテーブルの方に視線を向けた。
ディアスとレイチェルにお辞儀をすると、ハーラルトの方へと向かった。
「リリー、緊張し過ぎだ…。今からそれじゃこの先もたないぞ?」
「………」
その言葉に私は苦笑した。
「僕はずっと傍に居るから、リリーはそんなに緊張しなくていいんだよ。挨拶も特にする必要もないからね」
「ハル…ありがとう…」
ハーラルトは優しい言葉でそう言うと私の手に被せる様に自分の掌を乗せた。
被せられた手からはハーラルトの熱を感じてどことなく安心する。
「リリー、お茶でも飲んで少しリラックスしたら?」
「うん…」
私がお茶を飲んでると、そんな私をじっと見つめるハーラルトの視線に気付き視線を向けた。
「………?」
私が不思議そうに見つめるとハーラルトは溜息を漏らした。
「どうしたの…?」
「リリーが綺麗すぎて、このまま人前に連れて行きたくないなって思ってね…」
真顔でサラっと言われ私の頬は一気に熱くなった。
「からかわないでっ…」
私は恥ずかしくなり一気にお茶を飲み干した。
「からかってなんて無いよ。本気で思ってる」
「………っ……」
「僕も早くリリーと結婚したいな。学園を卒業したら直ぐにでも婚姻を結ぼうか…」
「ハル…どうしたの…?」
突然そんな話をするハーラルトに私は困惑していた。
「今日のリリーは魅力的過ぎて困ってるんだよ」
ハーラルトは僅かに頬を染めていた。
そんなハーラルトを見るのは初めてな気がして、思わず見入っていると視線が合う。
「ハルでも…照れる事ってあるんだね」
私はクスっと小さく笑いながら言うと「笑うなよ」と言われたけど可愛く思えてにやにやしてしまう。
「僕をこんな気持ちにさせたんだから、リリー…後で覚悟しておいてね?」
「……っ…」
ハーラルトは私の手首を掴むと自分の唇の方へと持って行き、私の手の甲にきつく口付けた。
「安心して?手袋はあるから…いくらここに痕をつけても見えないよ」
ハーラルトはにこっとわざとらしく笑った。
近くにはメイドもいるし、王太子やその婚約者だっているのに…。
私は急に恥ずかしくなり耳まで真っ赤にしてしまう。
「リリーは本当にすぐ顔に出るな。本当に可愛い。そんな顔されるともっと見たくなるけど、今は我慢するよ」
「人がいるの忘れないでくださいっ……」
意地悪そうな顔をするハーラルトに私はムッとしながら恥ずかしそうに小声で言った。
「ハーラルト殿下。そろそろ開始の時刻です、会場の方へとお願いします」
傍に居た執事が私達のいるテーブルの方へとやって来て、そう告げた。
「リリー…、行こうか」
「はい…」
室内に入ると、さすが王室という事だけあってパーティー会場ではないのに華やかさがあった。
一際目立つのが天井から吊るされた大きなシャンデリアだった。
恐らくここは王子達の待機室で、周りには何人かメイドが立っている。
そして中央のソファーで寛いでいる男女が視界に入り私は思わず息を飲んだ。
そこに居たのはこの国の王太子であり、ハーラルトの兄のディアスだった。
隣にいるのは恐らくその婚約者である隣国の王女レイチェルだろう。
遠くからは見たことはあるけど直接会うのは初めてで緊張してしまう。
ディアスはハーラルトとは対照的に全身真っ白な服を纏っていた。
見た目は割とがっちりとしていて、それでいてどこか大人の色気を感じる。
ハーラルトと同じで金髪で瞳の色は青色。
そしてレイチェルは艶のある黒髪に紫の瞳。スラッとした体形で、色白。
ドレスの色はレイチェルの瞳の色に合わせてか淡い紫色の大人っぽいドレス。
露出は少なめだが、体のラインがくっきり分かる様になっていて、色気を感じさせる。
レイチェルはまさに私が憧れている女性そのものでつい見惚れてしまった。
「ハル…そちらが、リリー嬢か?」
「ああ。リリー…一応知ってるとは思うけど紹介しとこうか」
私は二人の前に行くとドキドキしながら二人を交互に見つめた。
「私はハーラルトの兄であり王太子のディアス・リーバ・シュトルツェベルクだ。リリー嬢の事はハルからよく聞かされていてずっと会いたいと思っていたんだ…。思った通り素敵な女性だね」
「初めてお目にかかります…。…リリー・アーレンスです…」
私は余りの緊張で焦っていた。
「リリー、そんなに緊張しなくていいよ」
「……は、はいっ…」
そんなこと言われてもやっぱり緊張してしまう。
そんな私を見てハーラルトはクスクスと可笑しそうに笑っていた。
「ふふっ…。本当にリリーさんは可愛いらしいお方なのね。私はレイチェル、隣国オーベルの第二王女よ。私ねグレイス様の大ファンなのっ!ねえ、リリーさん今度ゆっくりお茶でもしながら是非お話を聞かせて欲しいわ…」
「レイ、突然そんな事を言ったらリリー嬢を困らせてしまうぞ?」
「あらっ…ごめんなさい。私つい夢中になってしまったわ…」
「いいえ、そんなことは無いです。……私で良ければ…是非…」
二人は仲良さそうに見えた。
そして二人とも気さくそうで話しやすそうな雰囲気を感じた。
「リリー、こっちにおいで」
私はハーラルトに呼ばれて隣のテーブルの方に視線を向けた。
ディアスとレイチェルにお辞儀をすると、ハーラルトの方へと向かった。
「リリー、緊張し過ぎだ…。今からそれじゃこの先もたないぞ?」
「………」
その言葉に私は苦笑した。
「僕はずっと傍に居るから、リリーはそんなに緊張しなくていいんだよ。挨拶も特にする必要もないからね」
「ハル…ありがとう…」
ハーラルトは優しい言葉でそう言うと私の手に被せる様に自分の掌を乗せた。
被せられた手からはハーラルトの熱を感じてどことなく安心する。
「リリー、お茶でも飲んで少しリラックスしたら?」
「うん…」
私がお茶を飲んでると、そんな私をじっと見つめるハーラルトの視線に気付き視線を向けた。
「………?」
私が不思議そうに見つめるとハーラルトは溜息を漏らした。
「どうしたの…?」
「リリーが綺麗すぎて、このまま人前に連れて行きたくないなって思ってね…」
真顔でサラっと言われ私の頬は一気に熱くなった。
「からかわないでっ…」
私は恥ずかしくなり一気にお茶を飲み干した。
「からかってなんて無いよ。本気で思ってる」
「………っ……」
「僕も早くリリーと結婚したいな。学園を卒業したら直ぐにでも婚姻を結ぼうか…」
「ハル…どうしたの…?」
突然そんな話をするハーラルトに私は困惑していた。
「今日のリリーは魅力的過ぎて困ってるんだよ」
ハーラルトは僅かに頬を染めていた。
そんなハーラルトを見るのは初めてな気がして、思わず見入っていると視線が合う。
「ハルでも…照れる事ってあるんだね」
私はクスっと小さく笑いながら言うと「笑うなよ」と言われたけど可愛く思えてにやにやしてしまう。
「僕をこんな気持ちにさせたんだから、リリー…後で覚悟しておいてね?」
「……っ…」
ハーラルトは私の手首を掴むと自分の唇の方へと持って行き、私の手の甲にきつく口付けた。
「安心して?手袋はあるから…いくらここに痕をつけても見えないよ」
ハーラルトはにこっとわざとらしく笑った。
近くにはメイドもいるし、王太子やその婚約者だっているのに…。
私は急に恥ずかしくなり耳まで真っ赤にしてしまう。
「リリーは本当にすぐ顔に出るな。本当に可愛い。そんな顔されるともっと見たくなるけど、今は我慢するよ」
「人がいるの忘れないでくださいっ……」
意地悪そうな顔をするハーラルトに私はムッとしながら恥ずかしそうに小声で言った。
「ハーラルト殿下。そろそろ開始の時刻です、会場の方へとお願いします」
傍に居た執事が私達のいるテーブルの方へとやって来て、そう告げた。
「リリー…、行こうか」
「はい…」
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