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第一章
51.逃がさない⑤※
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「シャルの唇は熱くて柔らかくて…可愛いな」
「んぅっ……んんっ…っ…」
ジェラルドは唇を剥がすと熱を帯びた顔で呟き、また直ぐに塞ぐ。
再び咥内に入って来たジェラルドの舌は、まるで味わうように私の内壁をじっくりとなぞっていく。
上顎の辺りを這っていく感覚に僅かに反応を見せてしまうと、そこばかりを何度も往復する様に舐められる。
何度も唇がくっついたり離れたりを繰り返し、さすがに私も我慢が出来なくなっていく。
「シャルの弱い場所、また見つけてしまったな。ここを舌先でなぞるとシャルは中も締め付けるんだね」
「んっ…はぁっ…そこばっか…いやっ…」
唇が離れると、私は涙を滲ませた瞳できつくジェラルドを睨みつけた。
しかし私がいくらそんな表情を見せてもジェラルドは一切気にする様子もなく、それどころかこの状況を愉しんでいる様に思えて来る。
そして再びジェラルドの顔が近づいて来たので、私はぎゅっと唇を閉じて抵抗しようとした。
「シャル…?口、開けて?」
その言葉に私は顔を横に振った。
「このままじゃキスしてあげられないよ…?」
ジェラルドは困った様な顔を見せて来たが、いつまでもジェラルドの言いなりになるのも癪だったので、私はむっとした表情をして頑なに拒んでみせた。
「困ったな。それなら、シャルがその気になる様にしてあげるしかないかな?」
「……?」
「シャルは一人で声を抑えられるのかな?僕は塞いであげないよ。手もこんな状態だから押さえることは出来ないね…」
「……っ…、だ…だめっ…」
私はすぐに何をされるのか察しがつき、慌てる様に口を開いた。
態度を変える私の姿を見て、ジェラルドはクスッと意地悪そうな笑みを浮かべた。
「そうだよね。シャルは感じやすいみたいだし、自分では声を抑えるなんて無理だよな。だったら分かるよね?…口を開けて?」
意地悪な態度ばかりを取って来るジェラルドに悔しそうな顔を見せるが、自分でも抑えられない事は分かっていたので仕方なく唇を開いた。
「いい子だね。本当はシャルだってもっと沢山キスして欲しいと思っているんだろう?僕にされるキス、嫌いじゃないよね?」
「ち、違うっ…。ジェラルドって意地悪だから、嫌いっ…」
私は視線を逸らして、ボソッと小さく呟いた。
ジェラルドとのキスが好きだと言われて私は動揺していた。
同時に恥ずかしくなり僅かに頬を染めてしまう。
それを隠す為に視線を逸らしたというのが実際の理由だった。
ジェラルドのするキスは執着を感じて、ゾクゾクしてしまう。
「僕はシャルの事が大好きだよ。シャルが好きだって言ってくれるまで解放してあげないよ。舌出して…」
「んっ…っ…やぁっ…いきなり、早くしないでっ…!」
私がゆっくりと舌先を伸ばすと、ジェラルドの舌が吸い付く様に絡んで来る。
そしてゆるゆるとしていた律動は、突然速度を上げて動き始める。
まるで燻っていた熱が再燃する様に、体の奥が一気に熱くなり始める。
内壁を熱い塊で擦られる度にじんじんと体の奥が疼き、心地よい快楽に沈められていく様だ。
私は口では嫌がっているが、ジェラルドから与えられる強い快楽に既に落ちているのかもしれない。
今の私の表情は、熱に浮かされたかのようにとろんとした瞳に変わり、まるでジェラルドを求める様に自らも舌を絡め始めていた。
こんなことダメなのに…。
頭の中では分かっているのに、昂っている気持ちを抑える事なんて出来なかった。
「シャル、好きだよ。誰よりも…愛してる」
「んんっ……はぁっ……ん…っ…!!」
ジェラルドの口から出た言葉に、胸の鼓動はドクドクと早くなる。
それから更にジェラルドの動きは激しくなる。
激しく肌がぶつかり合う音が室内に響き渡り、ジェラルドの息遣いも徐々に荒くなっていく。
私の咥内の熱も更に上がって行き、頭の奥がぼーっとして、脳が揺れている様だった。
全身溶けてしまいそうな程とろとろにされて、もう何も考えられなくなる。
視界も涙で曇り、ジェラルドの顔はぼやけて見える。
何度も絶頂を繰り返していくと、意識もどこか遠ざかっていく様な気がしていた。
「シャル…、まだ気を失わないで。僕がシャルの事を抱いているってこと、しっかりとその身に焼き付けて…」
「ジェラルド…っ…はぁっ…。やっ…まって…中は…だめっ…」
私ははっと我を取り戻すと、ジェラルドがもうすぐ絶頂を迎えようとしていることに気付き慌てて答えた。
「シャル…、……ごめん…もう……っ…!」
ジェラルドは私の瞳を真直ぐに見つめ表情を歪ませると、奥に熱い欲望を吐き出した。
(……あ…、中に出てる……。どうしよう…)
ドクドクと今も私の奥に熱いものが注がれているのが分かる。
私は動揺していたが、ジェラルドはそのまま私の事を抱きしめる様に体を重ねてきた。
ジェラルドの熱が直接肌に伝わってくると、なんだかドキドキしてしまう。
繋がれていた手もいつの間にか離れていて、なんとなく私はジェラルドの背中に手を回した。
今はこうしていたい、と思ったからだ。
これからの私達の関係はどうなってしまうのだろうと思うと、怖かったからなのかもしれない。
(私…最低なことしてるよね…)
自分が最低な事をしている自覚はある。
壊したく無いと思っていたのは私なのに、壊してしまったのは私自身なのかもしれない。
そう思うと怖くて仕方が無かった。
だけど…、私はもう後戻りが出来ない所にまで足を踏み入れてしまった。
もう前の様な3人の関係には戻れない事も分かっていた。
「んぅっ……んんっ…っ…」
ジェラルドは唇を剥がすと熱を帯びた顔で呟き、また直ぐに塞ぐ。
再び咥内に入って来たジェラルドの舌は、まるで味わうように私の内壁をじっくりとなぞっていく。
上顎の辺りを這っていく感覚に僅かに反応を見せてしまうと、そこばかりを何度も往復する様に舐められる。
何度も唇がくっついたり離れたりを繰り返し、さすがに私も我慢が出来なくなっていく。
「シャルの弱い場所、また見つけてしまったな。ここを舌先でなぞるとシャルは中も締め付けるんだね」
「んっ…はぁっ…そこばっか…いやっ…」
唇が離れると、私は涙を滲ませた瞳できつくジェラルドを睨みつけた。
しかし私がいくらそんな表情を見せてもジェラルドは一切気にする様子もなく、それどころかこの状況を愉しんでいる様に思えて来る。
そして再びジェラルドの顔が近づいて来たので、私はぎゅっと唇を閉じて抵抗しようとした。
「シャル…?口、開けて?」
その言葉に私は顔を横に振った。
「このままじゃキスしてあげられないよ…?」
ジェラルドは困った様な顔を見せて来たが、いつまでもジェラルドの言いなりになるのも癪だったので、私はむっとした表情をして頑なに拒んでみせた。
「困ったな。それなら、シャルがその気になる様にしてあげるしかないかな?」
「……?」
「シャルは一人で声を抑えられるのかな?僕は塞いであげないよ。手もこんな状態だから押さえることは出来ないね…」
「……っ…、だ…だめっ…」
私はすぐに何をされるのか察しがつき、慌てる様に口を開いた。
態度を変える私の姿を見て、ジェラルドはクスッと意地悪そうな笑みを浮かべた。
「そうだよね。シャルは感じやすいみたいだし、自分では声を抑えるなんて無理だよな。だったら分かるよね?…口を開けて?」
意地悪な態度ばかりを取って来るジェラルドに悔しそうな顔を見せるが、自分でも抑えられない事は分かっていたので仕方なく唇を開いた。
「いい子だね。本当はシャルだってもっと沢山キスして欲しいと思っているんだろう?僕にされるキス、嫌いじゃないよね?」
「ち、違うっ…。ジェラルドって意地悪だから、嫌いっ…」
私は視線を逸らして、ボソッと小さく呟いた。
ジェラルドとのキスが好きだと言われて私は動揺していた。
同時に恥ずかしくなり僅かに頬を染めてしまう。
それを隠す為に視線を逸らしたというのが実際の理由だった。
ジェラルドのするキスは執着を感じて、ゾクゾクしてしまう。
「僕はシャルの事が大好きだよ。シャルが好きだって言ってくれるまで解放してあげないよ。舌出して…」
「んっ…っ…やぁっ…いきなり、早くしないでっ…!」
私がゆっくりと舌先を伸ばすと、ジェラルドの舌が吸い付く様に絡んで来る。
そしてゆるゆるとしていた律動は、突然速度を上げて動き始める。
まるで燻っていた熱が再燃する様に、体の奥が一気に熱くなり始める。
内壁を熱い塊で擦られる度にじんじんと体の奥が疼き、心地よい快楽に沈められていく様だ。
私は口では嫌がっているが、ジェラルドから与えられる強い快楽に既に落ちているのかもしれない。
今の私の表情は、熱に浮かされたかのようにとろんとした瞳に変わり、まるでジェラルドを求める様に自らも舌を絡め始めていた。
こんなことダメなのに…。
頭の中では分かっているのに、昂っている気持ちを抑える事なんて出来なかった。
「シャル、好きだよ。誰よりも…愛してる」
「んんっ……はぁっ……ん…っ…!!」
ジェラルドの口から出た言葉に、胸の鼓動はドクドクと早くなる。
それから更にジェラルドの動きは激しくなる。
激しく肌がぶつかり合う音が室内に響き渡り、ジェラルドの息遣いも徐々に荒くなっていく。
私の咥内の熱も更に上がって行き、頭の奥がぼーっとして、脳が揺れている様だった。
全身溶けてしまいそうな程とろとろにされて、もう何も考えられなくなる。
視界も涙で曇り、ジェラルドの顔はぼやけて見える。
何度も絶頂を繰り返していくと、意識もどこか遠ざかっていく様な気がしていた。
「シャル…、まだ気を失わないで。僕がシャルの事を抱いているってこと、しっかりとその身に焼き付けて…」
「ジェラルド…っ…はぁっ…。やっ…まって…中は…だめっ…」
私ははっと我を取り戻すと、ジェラルドがもうすぐ絶頂を迎えようとしていることに気付き慌てて答えた。
「シャル…、……ごめん…もう……っ…!」
ジェラルドは私の瞳を真直ぐに見つめ表情を歪ませると、奥に熱い欲望を吐き出した。
(……あ…、中に出てる……。どうしよう…)
ドクドクと今も私の奥に熱いものが注がれているのが分かる。
私は動揺していたが、ジェラルドはそのまま私の事を抱きしめる様に体を重ねてきた。
ジェラルドの熱が直接肌に伝わってくると、なんだかドキドキしてしまう。
繋がれていた手もいつの間にか離れていて、なんとなく私はジェラルドの背中に手を回した。
今はこうしていたい、と思ったからだ。
これからの私達の関係はどうなってしまうのだろうと思うと、怖かったからなのかもしれない。
(私…最低なことしてるよね…)
自分が最低な事をしている自覚はある。
壊したく無いと思っていたのは私なのに、壊してしまったのは私自身なのかもしれない。
そう思うと怖くて仕方が無かった。
だけど…、私はもう後戻りが出来ない所にまで足を踏み入れてしまった。
もう前の様な3人の関係には戻れない事も分かっていた。
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