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第一部
18.新しい家①※
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目が覚めると、私は何故かベッドの上にいた。
室内に視線を巡らせると見慣れていた私の部屋だった。
だけど何か違和感を感じる。
この変な感じは何なんだろう…。
そんなことを考えながら体を起こそうとすると、ジャラと鉄が擦れるような音が聞こえた。
そして右足が重く何かが足に絡みついている事に気付き布団を捲り上げた。
「……な…に…これ…」
私の右足には足枷が付けられていた。
先程動かした時に聞こえた鉄の擦れる音は足枷に繋がっている鉄の鎖の音だった。
私は動揺しながらガチャガチャと足枷を外そうと必死になるも外れない。
中心には穴が開いていて、恐らく鍵がないと開かない仕組みになっている様だった。
その鎖は私のベッドの端にしっかりと固定されていた。
一体何が起こってるのか分からない。
足枷に気を取られていてすっかり見落としていたけど、私が身に着けている服を見た瞬間鳥肌が立った。
白とピンクを基調にしたフリフリのドレスだった。
この服は幼い頃に私が気に入って良く着ていたドレスだった。
もちろん子供の頃の話で今の私に着れるものでは到底無いはずなのに…。
何故か今の私のサイズにぴったり合うように作り直されている。
「アリア、お目覚めの様だな」
「……ローレン…?」
そんな時扉の方から声が響き、視線をそちらに向けるとローレンが立っていた。
「ああ……やっぱりその服似合っているな。特注させて作らせた甲斐があったよ」
「…え…?これ…ローレンが作らせたの…?」
ローレンはゆっくりと私のいるベッドの方まで近づいて来た。
私はローレンから出る異様な空気を読み取り、逃げようとベッドの端の方に身を寄せた。
「可愛いだろう?…その服を着ていると、昔のアリアを思い出すな。今も勿論可愛いけど、昔のアリアも無邪気で可愛かったなー…」
ローレンは昔を思い出す様に愉し気に話していた。
その口調は惚気ている様で気持ちが悪い。
「………どういう…つもり…なの?」
私は声を震わせながら問いかけた。
「どういうつもりって…?」
「こんな服私に着せたり、足に変な物を付けたり…」
私が問いただすとローレンはニヤリと口端を上げた。
「アリアの本来の姿を取り戻す為に必要な調教…とでも言っておこうか」
「は…?言ってる意味が良く分からない…」
「アリアはさ、俺から離れようとしたり、他の男の傍にいようとしただろう?…俺と言う存在が居ながらそんなことをするなんて酷いじゃないか。俺がこんなにもアリアの事を想っているのに…。だから…二度とそういう考えを持たない様にしっかりと教え込ませてやらないとね」
ローレンはベッドに上がり私に迫って来た。
その表情は完全に歪み切っていて恐怖の余り寒気がした。
ローレンの手が私の方に伸びて来たので思わず避ける為に顔を手で隠そうとすると、そのまま手首を捕まれてしまう。
「いやっ…離してっ!」
「どうして嫌がるの…?ああ…さっき調教なんて言ったから怖がっているのか?安心して?アリアがいい子にしていたら怖い事も痛い事もしないって約束するよ。だけど…逃げようとすることは許さないから」
私が震えながら抵抗する姿を見てローレンは優しい声で囁いた。
そして掴んだ私の手首に顔を寄せると、手首の内側に唇を押し付けきつく吸い上げた。
「……っ…」
「アリアの肌は、すべすべで気持ちいいな。あとで全部舐めさせて?」
ローレンは私に視線を向けながら私の腕を啜る様に舐めていく。
その度にビクッと体を震わせてしまう。
「ローレンの変態っ…気持ち悪いっ!……離してっ…!」
「くくっ…アリアは本当に素直に言うな。そんな所も好きだよ。だけど…抵抗しても無駄だよ。力では俺に敵う訳がないだろう…そろそろ自覚したら?」
ローレンは急に鋭い視線で私を見つめると腕を引っ張り、ベッドの中心で私の上に馬乗りになった。
「いやぁっ…何するの…?」
「俺だってあまり傷つけることはしたくはないんだ。だけどアリアが暴れようとするなら仕方がないだろう?」
ローレンは私の両手首を掴んで頭の上で一括りにすると、手際よく私に手枷を付けた。
完全に逃げ場を奪われた私はローレンを睨みつける事しか出来なかった。
「アリアが抵抗しなくなったら外してあげる。俺だって大切なアリアに、こんな事はあまりしたくはないからね」
ローレンはそう言うと一度ベッドから降りて、机の上に置かれていた瓶を手に取り再びベッドの傍に座った。
「アリア、ずっと寝ていたから喉が渇いたんじゃないか?これはね、シレーネが作ったものじゃないけど…気に入ってもらえると思うよ。まだ使った事はないけどかなり強めの媚薬が入っているらしい、アリアと使う日をずっと楽しみにしていたんだ」
私はローレンの言葉を聞きながら瓶に視線を向けた。
そこには綺麗な青い液体が並々と入っていた。
「アリア、口を開けて…?口移しで飲ませてあげる」
私は口を閉じ、思いっきり首を横に振った。
「アリアは強情だね…。そんな所も可愛いけど、今は従ってもらうよ。早く口を開けて…?そうしないとその可愛いアリアの唇を噛み切ってでも開けさせるよ?」
ローレンは冷血な視線で私を見下ろしていた。
ゾクッと体が震え、恐怖からゆっくりと唇を開いた。
「いい子だね。それじゃあ飲ませてあげるね」
「……んんっ……」
ローレンは口に青い液体を含ませると、そのまま私に口付けゆっくりとその液体を私の口の中へと流し込んで来る。
舌を絡ませながら口いっぱいに注がれたそれを私はごくっと音を鳴らせて飲み込んだ。
「まだ沢山あるから、もう少し飲もうか…」
そして再びローレンは自分の口に液体を含ませ、私に口付ける。
3回位繰り返された後、私の体に異変が起こる。
「ぁっ……っ……体が…熱い……」
喉が焼ける様に熱く、体の奥が疼いて仕方がない。
粗い息をしながら、目からは生理的な涙が零れていた。
「即効性なんだね、アリアの今の顔たまらない位可愛いよ。俺も飲むから少し待っていて」
涙目でローレンを見つめていると、ローレンは瓶に入っているものを全て飲み干した。
私の倍以上の量を飲んでいた様だけど大丈夫なのだろうか。
私はすごく不安を感じていた。
「……くっ…すごいな…まるで体の奥が燃えているみたいだ……熱い…。これだけ熱いんだ、服はもう必要ないよな…」
ローレンは欲望に満ちた目で私の事を見つめていた。
室内に視線を巡らせると見慣れていた私の部屋だった。
だけど何か違和感を感じる。
この変な感じは何なんだろう…。
そんなことを考えながら体を起こそうとすると、ジャラと鉄が擦れるような音が聞こえた。
そして右足が重く何かが足に絡みついている事に気付き布団を捲り上げた。
「……な…に…これ…」
私の右足には足枷が付けられていた。
先程動かした時に聞こえた鉄の擦れる音は足枷に繋がっている鉄の鎖の音だった。
私は動揺しながらガチャガチャと足枷を外そうと必死になるも外れない。
中心には穴が開いていて、恐らく鍵がないと開かない仕組みになっている様だった。
その鎖は私のベッドの端にしっかりと固定されていた。
一体何が起こってるのか分からない。
足枷に気を取られていてすっかり見落としていたけど、私が身に着けている服を見た瞬間鳥肌が立った。
白とピンクを基調にしたフリフリのドレスだった。
この服は幼い頃に私が気に入って良く着ていたドレスだった。
もちろん子供の頃の話で今の私に着れるものでは到底無いはずなのに…。
何故か今の私のサイズにぴったり合うように作り直されている。
「アリア、お目覚めの様だな」
「……ローレン…?」
そんな時扉の方から声が響き、視線をそちらに向けるとローレンが立っていた。
「ああ……やっぱりその服似合っているな。特注させて作らせた甲斐があったよ」
「…え…?これ…ローレンが作らせたの…?」
ローレンはゆっくりと私のいるベッドの方まで近づいて来た。
私はローレンから出る異様な空気を読み取り、逃げようとベッドの端の方に身を寄せた。
「可愛いだろう?…その服を着ていると、昔のアリアを思い出すな。今も勿論可愛いけど、昔のアリアも無邪気で可愛かったなー…」
ローレンは昔を思い出す様に愉し気に話していた。
その口調は惚気ている様で気持ちが悪い。
「………どういう…つもり…なの?」
私は声を震わせながら問いかけた。
「どういうつもりって…?」
「こんな服私に着せたり、足に変な物を付けたり…」
私が問いただすとローレンはニヤリと口端を上げた。
「アリアの本来の姿を取り戻す為に必要な調教…とでも言っておこうか」
「は…?言ってる意味が良く分からない…」
「アリアはさ、俺から離れようとしたり、他の男の傍にいようとしただろう?…俺と言う存在が居ながらそんなことをするなんて酷いじゃないか。俺がこんなにもアリアの事を想っているのに…。だから…二度とそういう考えを持たない様にしっかりと教え込ませてやらないとね」
ローレンはベッドに上がり私に迫って来た。
その表情は完全に歪み切っていて恐怖の余り寒気がした。
ローレンの手が私の方に伸びて来たので思わず避ける為に顔を手で隠そうとすると、そのまま手首を捕まれてしまう。
「いやっ…離してっ!」
「どうして嫌がるの…?ああ…さっき調教なんて言ったから怖がっているのか?安心して?アリアがいい子にしていたら怖い事も痛い事もしないって約束するよ。だけど…逃げようとすることは許さないから」
私が震えながら抵抗する姿を見てローレンは優しい声で囁いた。
そして掴んだ私の手首に顔を寄せると、手首の内側に唇を押し付けきつく吸い上げた。
「……っ…」
「アリアの肌は、すべすべで気持ちいいな。あとで全部舐めさせて?」
ローレンは私に視線を向けながら私の腕を啜る様に舐めていく。
その度にビクッと体を震わせてしまう。
「ローレンの変態っ…気持ち悪いっ!……離してっ…!」
「くくっ…アリアは本当に素直に言うな。そんな所も好きだよ。だけど…抵抗しても無駄だよ。力では俺に敵う訳がないだろう…そろそろ自覚したら?」
ローレンは急に鋭い視線で私を見つめると腕を引っ張り、ベッドの中心で私の上に馬乗りになった。
「いやぁっ…何するの…?」
「俺だってあまり傷つけることはしたくはないんだ。だけどアリアが暴れようとするなら仕方がないだろう?」
ローレンは私の両手首を掴んで頭の上で一括りにすると、手際よく私に手枷を付けた。
完全に逃げ場を奪われた私はローレンを睨みつける事しか出来なかった。
「アリアが抵抗しなくなったら外してあげる。俺だって大切なアリアに、こんな事はあまりしたくはないからね」
ローレンはそう言うと一度ベッドから降りて、机の上に置かれていた瓶を手に取り再びベッドの傍に座った。
「アリア、ずっと寝ていたから喉が渇いたんじゃないか?これはね、シレーネが作ったものじゃないけど…気に入ってもらえると思うよ。まだ使った事はないけどかなり強めの媚薬が入っているらしい、アリアと使う日をずっと楽しみにしていたんだ」
私はローレンの言葉を聞きながら瓶に視線を向けた。
そこには綺麗な青い液体が並々と入っていた。
「アリア、口を開けて…?口移しで飲ませてあげる」
私は口を閉じ、思いっきり首を横に振った。
「アリアは強情だね…。そんな所も可愛いけど、今は従ってもらうよ。早く口を開けて…?そうしないとその可愛いアリアの唇を噛み切ってでも開けさせるよ?」
ローレンは冷血な視線で私を見下ろしていた。
ゾクッと体が震え、恐怖からゆっくりと唇を開いた。
「いい子だね。それじゃあ飲ませてあげるね」
「……んんっ……」
ローレンは口に青い液体を含ませると、そのまま私に口付けゆっくりとその液体を私の口の中へと流し込んで来る。
舌を絡ませながら口いっぱいに注がれたそれを私はごくっと音を鳴らせて飲み込んだ。
「まだ沢山あるから、もう少し飲もうか…」
そして再びローレンは自分の口に液体を含ませ、私に口付ける。
3回位繰り返された後、私の体に異変が起こる。
「ぁっ……っ……体が…熱い……」
喉が焼ける様に熱く、体の奥が疼いて仕方がない。
粗い息をしながら、目からは生理的な涙が零れていた。
「即効性なんだね、アリアの今の顔たまらない位可愛いよ。俺も飲むから少し待っていて」
涙目でローレンを見つめていると、ローレンは瓶に入っているものを全て飲み干した。
私の倍以上の量を飲んでいた様だけど大丈夫なのだろうか。
私はすごく不安を感じていた。
「……くっ…すごいな…まるで体の奥が燃えているみたいだ……熱い…。これだけ熱いんだ、服はもう必要ないよな…」
ローレンは欲望に満ちた目で私の事を見つめていた。
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