7 / 8
クライアントは神様です!
決死の作戦変更
しおりを挟む
イーヴァルとシェリーは後退することにした。
物語などによくある「うっかり小枝を踏み割って敵に気づかれる」行為には細心の注意を払った。万が一そうなったとしても、二人なら強引に卵の確保はできるかもしれない。だが「秘密裏に」という部分は叶えられそうにない。
「そろそろ"ドラゴンスレイヤーズ"たちが外で待機している頃だよね」
ケイブ・ドラゴンの巣からしっかり離れたことを確認して、イーヴァルはようやく小さな声を出せた。
もし今ここで大騒ぎが起これば"ドラゴンスレイヤーズ"は躊躇せず突入してくるだろう。そして卵を抱えるイーヴァルたちを見つけて、現場はさらに修羅場と化す。
「ということは、もうすぐソニンちゃんたちが合流するということじゃのう」
シェリーはウキウキしていた。これからケイブ・ドラゴンを相手に派手な立ち回りが始まるのだ。メインで動くのは"アトラス"の他のメンバーだが、ソニンが命を落とさぬよう補助をするには、それなりの手助けが必要だった。
「ソニンさん以外に会わないよう、一旦隠れようか」
もしもイーヴァルの姿を"アトラス"のメンバーが見つけたら、緊張が解けてしまうだろう。クエストで大切なのは成功のイメージと失敗のイメージだ。それらをどれだけ多く具体的に持てるかで結果が大きく変わる。そのイメージがイーヴァルの存在で乱れてしまうのは非常に危険なことだった。
できればソニンに会うこともイーヴァルは避けたかったが、あの時間にソニンが起きてくるとは思っていなかったのだ。
身を隠して少し経つと、入口の方から複数人の気配が近づいてきた。イーヴァルは、飛び出そうとするシェリーの頭を押さえつけた。
近づいてきた人影は間違いなく"アトラス"の面々だった。ヒソヒソと一箇所にかたまって、何やら作戦を練っているようだ。
一人が魔法の杖を振りかざした。すると洞窟内の空気がすっと重くなったような感覚があった。
「何をしたんじゃ?」
シェリーが小さく聞いた。
「高度な遮音魔法だね。これから洞窟内で発生する音は入り口の方まで伝わらないよ」
「ほーう、すごいのう。めちゃくちゃ大きな音でも大丈夫なのかのう」
「ケイブ・ドラゴンの咆哮でも大丈夫だよ」
"アトラス"のメンバーはその後も話し合いをしていた。最後の作戦の確認だろうと思われた。それから一人を残して全員が奥に向かって注意深く進みだした。
「あ、残ったのがソニンちゃんじゃのう」
「間違いないね。俺たちを探してる」
「なんであんな場所に残されとるんじゃ」
「そりゃあ、あそこがソニンさんの死に場所だからだよ」
イーヴァルは人とドラゴンの気配がないのを確認して、音を立てずにソニンの場所まで移動した。シェリーもぴったりと後ろについてきていた。
「ひっ……むぐっ」
二人の気配に気づかなかったソニンが、闇から現れたイーヴァルを見て悲鳴を上げかけた。しかしそれを想定していたイーヴァルがすぐさま口を手で塞ぐ。
「さっそくだけど、作戦変更だよ」
ソニンはぎょろぎょろと目だけを動かして状況を理解したようだった。鼻息荒く頷いている。
イーヴァルは手を離した。
「この奥の巣に卵が複数ある。その中に一つだけ緑の卵があるんだ。我々が確保するのはその緑の卵だ。他の色じゃない。いいかい、それを奥に行ったみんなに伝えてきてほしいんだ」
「え……、そんな突然……。卵を選ぶ余裕なんて……」
「行くんだ」
圧。
「行くのじゃ」
便乗の圧。
「そ、それにクエスト票にはそんな情報なかったですし……。いきなり言われたって、他のみんなは絶対に納得しませんよ」
イーヴァルは考えた。一秒ほど。
「ソニンさんは村に遅れて到着しただろう? その理由はこうだ。『緑の卵を確保するよう、緊急のクエスト修正を受けていたから』だ」
「さすがじゃな、ヴァルちゃん」
イーヴァルが強く頷いた。
「い、いえいえ! 無理ですって!」
「しっ、声が大きいよ」
「あ、すみま……、あ、いや、無理ですって。そんな重要な情報をこんなタイミングでみんなに伝えるっておかしいじゃないですか」
「言うの忘れてたって言いなさい」
「そんな……、みんなの命が懸かってるんですよ」
「こういうところがブラックなんじゃろうなあ」
「どの卵でもいいから確保する」というのと「沢山ある中に一個だけ存在する緑の卵を確保する」だと、難易度は雲泥の差だ。しかし——。
「クライアントは確実に緑の方が喜ぶよ」
ソニンの顔が引きつった。
「クライアントの満足度向上は大事だよ。クエストのリピートにも繋がるし」
ソニンは口をぱくぱくさせながら首を振っていた。
「時間がないぞ。行くんじゃ」
狼狽するソニンの背中をシェリーが優しく押した。
ソニンの中で唐突に、本当に生き残れるのだろうかという不安が頭をもたげてきた。この暗い洞窟が、今立っているここが、死に場所になるかもしれない。いや、自分だけではない。洞窟内にいる全員が危険に晒される。
「し、信じて、いいんですよね……?」
「大丈夫。俺とシェリーで必ず成功させる」
成功とは何を意味するのだろうか。ソニンには分からなくなってしまった。ただ分かるのは、これからソニンが伝える内容で、みんなが絶望の淵に立たされるということだった。そんな事はしたくなかった。だけど、もう後には引けない。イーヴァルを信じるしかないのだ。
「……わ……、ゔぁがりまじだぁ」
どっと涙と鼻水が吹き出て、ソニンの顔がぐちゃぐちゃになった。そのまま泣きじゃくりながら奥に向かって走りだす。
「ちょっとちょっと。静かにね」
イーヴァルは慌てて遮音の魔法をソニンにかけた。
物語などによくある「うっかり小枝を踏み割って敵に気づかれる」行為には細心の注意を払った。万が一そうなったとしても、二人なら強引に卵の確保はできるかもしれない。だが「秘密裏に」という部分は叶えられそうにない。
「そろそろ"ドラゴンスレイヤーズ"たちが外で待機している頃だよね」
ケイブ・ドラゴンの巣からしっかり離れたことを確認して、イーヴァルはようやく小さな声を出せた。
もし今ここで大騒ぎが起これば"ドラゴンスレイヤーズ"は躊躇せず突入してくるだろう。そして卵を抱えるイーヴァルたちを見つけて、現場はさらに修羅場と化す。
「ということは、もうすぐソニンちゃんたちが合流するということじゃのう」
シェリーはウキウキしていた。これからケイブ・ドラゴンを相手に派手な立ち回りが始まるのだ。メインで動くのは"アトラス"の他のメンバーだが、ソニンが命を落とさぬよう補助をするには、それなりの手助けが必要だった。
「ソニンさん以外に会わないよう、一旦隠れようか」
もしもイーヴァルの姿を"アトラス"のメンバーが見つけたら、緊張が解けてしまうだろう。クエストで大切なのは成功のイメージと失敗のイメージだ。それらをどれだけ多く具体的に持てるかで結果が大きく変わる。そのイメージがイーヴァルの存在で乱れてしまうのは非常に危険なことだった。
できればソニンに会うこともイーヴァルは避けたかったが、あの時間にソニンが起きてくるとは思っていなかったのだ。
身を隠して少し経つと、入口の方から複数人の気配が近づいてきた。イーヴァルは、飛び出そうとするシェリーの頭を押さえつけた。
近づいてきた人影は間違いなく"アトラス"の面々だった。ヒソヒソと一箇所にかたまって、何やら作戦を練っているようだ。
一人が魔法の杖を振りかざした。すると洞窟内の空気がすっと重くなったような感覚があった。
「何をしたんじゃ?」
シェリーが小さく聞いた。
「高度な遮音魔法だね。これから洞窟内で発生する音は入り口の方まで伝わらないよ」
「ほーう、すごいのう。めちゃくちゃ大きな音でも大丈夫なのかのう」
「ケイブ・ドラゴンの咆哮でも大丈夫だよ」
"アトラス"のメンバーはその後も話し合いをしていた。最後の作戦の確認だろうと思われた。それから一人を残して全員が奥に向かって注意深く進みだした。
「あ、残ったのがソニンちゃんじゃのう」
「間違いないね。俺たちを探してる」
「なんであんな場所に残されとるんじゃ」
「そりゃあ、あそこがソニンさんの死に場所だからだよ」
イーヴァルは人とドラゴンの気配がないのを確認して、音を立てずにソニンの場所まで移動した。シェリーもぴったりと後ろについてきていた。
「ひっ……むぐっ」
二人の気配に気づかなかったソニンが、闇から現れたイーヴァルを見て悲鳴を上げかけた。しかしそれを想定していたイーヴァルがすぐさま口を手で塞ぐ。
「さっそくだけど、作戦変更だよ」
ソニンはぎょろぎょろと目だけを動かして状況を理解したようだった。鼻息荒く頷いている。
イーヴァルは手を離した。
「この奥の巣に卵が複数ある。その中に一つだけ緑の卵があるんだ。我々が確保するのはその緑の卵だ。他の色じゃない。いいかい、それを奥に行ったみんなに伝えてきてほしいんだ」
「え……、そんな突然……。卵を選ぶ余裕なんて……」
「行くんだ」
圧。
「行くのじゃ」
便乗の圧。
「そ、それにクエスト票にはそんな情報なかったですし……。いきなり言われたって、他のみんなは絶対に納得しませんよ」
イーヴァルは考えた。一秒ほど。
「ソニンさんは村に遅れて到着しただろう? その理由はこうだ。『緑の卵を確保するよう、緊急のクエスト修正を受けていたから』だ」
「さすがじゃな、ヴァルちゃん」
イーヴァルが強く頷いた。
「い、いえいえ! 無理ですって!」
「しっ、声が大きいよ」
「あ、すみま……、あ、いや、無理ですって。そんな重要な情報をこんなタイミングでみんなに伝えるっておかしいじゃないですか」
「言うの忘れてたって言いなさい」
「そんな……、みんなの命が懸かってるんですよ」
「こういうところがブラックなんじゃろうなあ」
「どの卵でもいいから確保する」というのと「沢山ある中に一個だけ存在する緑の卵を確保する」だと、難易度は雲泥の差だ。しかし——。
「クライアントは確実に緑の方が喜ぶよ」
ソニンの顔が引きつった。
「クライアントの満足度向上は大事だよ。クエストのリピートにも繋がるし」
ソニンは口をぱくぱくさせながら首を振っていた。
「時間がないぞ。行くんじゃ」
狼狽するソニンの背中をシェリーが優しく押した。
ソニンの中で唐突に、本当に生き残れるのだろうかという不安が頭をもたげてきた。この暗い洞窟が、今立っているここが、死に場所になるかもしれない。いや、自分だけではない。洞窟内にいる全員が危険に晒される。
「し、信じて、いいんですよね……?」
「大丈夫。俺とシェリーで必ず成功させる」
成功とは何を意味するのだろうか。ソニンには分からなくなってしまった。ただ分かるのは、これからソニンが伝える内容で、みんなが絶望の淵に立たされるということだった。そんな事はしたくなかった。だけど、もう後には引けない。イーヴァルを信じるしかないのだ。
「……わ……、ゔぁがりまじだぁ」
どっと涙と鼻水が吹き出て、ソニンの顔がぐちゃぐちゃになった。そのまま泣きじゃくりながら奥に向かって走りだす。
「ちょっとちょっと。静かにね」
イーヴァルは慌てて遮音の魔法をソニンにかけた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
他人の寿命が視える俺は理を捻じ曲げる。学園一の美令嬢を助けたら凄く優遇されることに
千石
ファンタジー
【第17回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞】
魔法学園4年生のグレイ・ズーは平凡な平民であるが、『他人の寿命が視える』という他の人にはない特殊な能力を持っていた。
ある日、学園一の美令嬢とすれ違った時、グレイは彼女の余命が本日までということを知ってしまう。
グレイは自分の特殊能力によって過去に周りから気味悪がられ、迫害されるということを経験していたためひたすら隠してきたのだが、
「・・・知ったからには黙っていられないよな」
と何とかしようと行動を開始する。
そのことが切っ掛けでグレイの生活が一変していくのであった。
他の投稿サイトでも掲載してます。
※表紙の絵はAIが生成したものであり、著作権に関する最終的な責任は負いかねます。
S級クラフトスキルを盗られた上にパーティから追放されたけど、実はスキルがなくても生産力最強なので追放仲間の美少女たちと工房やります
内田ヨシキ
ファンタジー
[第5回ドラゴンノベルス小説コンテスト 最終選考作品]
冒険者シオンは、なんでも作れる【クラフト】スキルを奪われた上に、S級パーティから追放された。しかしシオンには【クラフト】のために培った知識や技術がまだ残されていた!
物作りを通して、新たな仲間を得た彼は、世界初の技術の開発へ着手していく。
職人ギルドから追放された美少女ソフィア。
逃亡中の魔法使いノエル。
騎士職を剥奪された没落貴族のアリシア。
彼女らもまた、一度は奪われ、失ったものを、物作りを通して取り戻していく。
カクヨムにて完結済み。
( https://kakuyomu.jp/works/16817330656544103806 )
出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜
シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。
起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。
その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。
絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。
役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。
没落した貴族家に拾われたので恩返しで復興させます
六山葵
ファンタジー
生まれて間も無く、山の中に捨てられていた赤子レオン・ハートフィリア。
彼を拾ったのは没落して平民になった貴族達だった。
優しい両親に育てられ、可愛い弟と共にすくすくと成長したレオンは不思議な夢を見るようになる。
それは過去の記憶なのか、あるいは前世の記憶か。
その夢のおかげで魔法を学んだレオンは愛する両親を再び貴族にするために魔法学院で魔法を学ぶことを決意した。
しかし、学院でレオンを待っていたのは酷い平民差別。そしてそこにレオンの夢の謎も交わって、彼の運命は大きく変わっていくことになるのだった。
※2025/12/31に書籍五巻以降の話を非公開に変更する予定です。
詳細は近況ボードをご覧ください。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
ゲームの悪役貴族に転生した俺、断罪されて処刑される未来を回避するため死ぬ気で努力したら、いつの間にか“救国の聖人”と呼ばれてたんだが
夏見ナイ
ファンタジー
過労死した俺が転生したのは、大好きな乙女ゲームの悪役貴族アレン。待つのはヒロインたちからの断罪と処刑エンド!?冗談じゃない!
絶対に生き延びて平穏な老後を送るため、俺はゲーム知識を総動員して破滅フラグ回避に奔走する。領地を改革し、民を救い、来るべき災厄に備えて血の滲むような努力を重ねた。
ただ死にたくない一心だったのに、その行動はなぜか周囲に「深謀遠慮の聖人」と勘違いされ、評価はうなぎ登り。
おまけに、俺を断罪するはずの聖女や王女、天才魔導師といったヒロインたちが「運命の人だわ!」「結婚してください!」と次々に迫ってきて……!?
これは、破滅を回避したいだけの悪役貴族が、いつの間にか国を救う英雄に祭り上げられ、ヒロインたちに溺愛される勘違い救国ファンタジー!
「お前は無能だ」と追放した勇者パーティ、俺が抜けた3秒後に全滅したらしい
夏見ナイ
ファンタジー
【荷物持ち】のアッシュは、勇者パーティで「無能」と罵られ、ダンジョン攻略の直前に追放されてしまう。だが彼がいなくなった3秒後、勇者パーティは罠と奇襲で一瞬にして全滅した。
彼らは知らなかったのだ。アッシュのスキル【運命肩代わり】が、パーティに降りかかる全ての不運や即死攻撃を、彼の些細なドジに変換して無効化していたことを。
そんなこととは露知らず、念願の自由を手にしたアッシュは辺境の村で穏やかなスローライフを開始。心優しいエルフやドワーフの仲間にも恵まれ、幸せな日々を送る。
しかし、勇者を失った王国に魔族と内通する宰相の陰謀が迫る。大切な居場所を守るため、無能と蔑まれた男は、その規格外の“幸運”で理不尽な運命に立ち向かう!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる