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第三話 とりあえず、上座にこもらず、現場を見て回れ。
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レインの授業が終わった後、入れ替わりでその挨拶とやらの説明に来た男から話を、メシを食べながら聞き流していた。
「というわけで、聖女様には、議事堂でご挨拶を一月後にしてもらって、全国に放送もかかりますので、宜しくお願いします」
ながれでも一応は真剣に聞いていた説明を受けた俺は、「ちょっと考えさせてくれ」と一言断って、頭の中で大筋の方針を決めていく。
「ところで。おまえの名前...」
「ホッチポッチ・デュアル・ヴィルティオーズ...」
「俺には発音しづらいから、これからは『ポチ』でもいいか?」
長すぎて覚えきれないと判断する。男は、『ポチ』という名前を聖女がつけてくださったと歓喜した。昔飼ってた犬の名前だ。という俺は、聖女としか呼ばれていない。まぁ、別に名前を聞かれないし、困ってもいない。
「よし。じゃぁ、ポチ。その挨拶とやらの前に、国民の生活を見て回りたい。明日から毎日だ。率直な今の国の状況を、この目で見たいし、直接声を聴きたい」
もともと、俺は経営者だった時もある。やっぱり、こういうのは報告だけ、机上だけでは見えないもんがあるから、自分の目が一番頼りだ。
「ということは、聖女様は視察されたいのですね。わかりました、明日からご出発できるように調整させていただきます」
ポチと呼ばれて嬉しそうな術師の男は、他の教会のメンツと打ち合わせにイソイソと行動し始めた。
*********************
「聖女様!」「聖女さま!」「うぉ、かわいい」「こっち見て!」
なんのライブだろうか。でも、こういう歓迎ムードは嫌いではない。マジ、民衆イイ人たちだな。
ニコニコと営業スマイルで俺は手を振る。はは、喋らなければ、きっと見た目は可愛いのだろう。こないだ鏡で確認したら、髪はパール色で、光の反射で色が若干変わる不思議な白系の色だった。サラサラヘアーは肩まである。目はピンクパールでパッチリ二重。中身が俺じゃなきゃ、文句なし。
「えっと、そこの八百屋のおっちゃん」
今は、マーケットにお邪魔している。護衛は数人にまで絞ってもらった。民衆を威圧させすぎないようにだ。にしても、口調を気を付けるために、俺の口は若干震え気味。ちなみに、突然、話しかけられたおっちゃんも、緊張気味。
「儲かりまっか?」
「は、は、はい、聖女様。も、もうかり...?」
ヤバいな、俺も男言葉がではなかったが、なんでいきなり関西弁。きっと、緊張移ったな、俺も。
「ごほん。いや、商売が順調かどうか、教えてくれ。今は野菜は高いのか? 正直に話してくれ」
「あ、はい。値段はかなり高いです。ここの地域では、まだ野菜が売れていますが、海外でイナゴの大量発生があって輸入はできていなかったり、大雨で国内のもやられたり。正直、例年の3倍くらいです」
「まだ野菜が売れてる、とは?」
「あ、だから、その。野菜が仕入れられなかったり、治安の悪化で商売ができない地方も出てきているので。ここは、教会の庇護下でまだ商売を続けられていますが、他では万引きが多くて厳しいという話も聞きますから」
んー、貧しいってやっぱり良くねぇな。きっとその万引きだって、食いもんがねぇし、買えねぇしで、起きているのだろう。俺が、まだ日本にいたころ、大恐慌で似たようなことが起こったもんだ。
「せいじょしゃま! びょーき、なおせるってきいたの!」
護衛の足元を抜けて、子供が近寄ってきた。ちなみに今の俺は特製の聖魔法の結界で、害意がある奴は近寄れないようになっている。だが、こういった無邪気な子供なんかは、ひょいひょい結界の中に入って来れたりする。
「お嬢ちゃん、病気なのか」
俺は膝を折って、目線を合わせる。茶色のくりくりの目をさせた少女は、元気そうに見えた。
「ううん、ママが。なおしてほしーの」
「聖女様、でも、病の方は大勢います」
護衛の一人が、足元を抜けた少女の肩をつかみ、引き離そうとする。俺は、そいつを目でチラッと睨みつけて、制止させた。
「そうか。病気なんだな。わかった。ママはどこ?」
「あそこ」
少女が指さした方向に、群衆をかき分けながら、こちらに慌てて近づこうとしている痩せ細った若い女性の姿が見えた。おそらく、うっかり手を離した隙にこの子どもは勝手に来てしまったのだろう。
ところで、俺が使える聖魔法はいくつか特色があるらしい。一つは、信じたり、イメージしたりすると、よく働きやすくなるということ。2つ目に、呪いとかはできないが、治したり、癒したり、護ったりするのは得意なのだ。
「お嬢ちゃん、お母さんが元気な姿って、想像できるか?」
「うん!」
素直で可愛い。娘にしたい。俺、生意気な息子しかいなかったからなぁ。こういう可愛い娘に「パパ~!」って頼られたかった。いや、もはや勝手に心の中で娘にしてしまおうか。
「お姉ちゃんがね、今からお母さんの病気を治すから。神様から授かったこのチカラを信じててね」
ちなみに、俺は神様なんて知らないが、ここのマーケットに来ている人たちは、大方が教会の信者らしい。だから、神様の肩書を借りる。俺を信じなくても、てめぇの神なら信じるだろ、っていう打算だ。
「わかった、信じるよ!」
「よしっ」
俺は立ち上がった。娘に頼られた自称パパは気合入っちゃったよ。カッコいいところを見せたい。パチンっと手を鳴らして、拡声魔法をかける。これは、ポチが事前に教えてくれた拡声器代わりの魔法だ。こういう役に立つのを教えてくれるとは、気が利くやつだとつくづく思う。
『聞け、民衆たち』
ざわついていた通りで、徐々に静かになっていく。三秒きっかり心で数えてから、口を再度開く。
『これから、病気払いを行う。信じる者への恵みだ。元気な姿を心に描け。そして、神様を信じてゆだねろ』
まぁ、つまり。上手く結果が出なくても、それは信仰心が低いのが悪い、という責任転嫁だったりする。こうでもしないと、ビビりな俺にはこんな大口は叩けない。
パンパンっと手をたたいた。
こちらの世界に来てから一週間で聖魔法も教会で教わった。なんでも、聖魔法は手をたたくのがいいらしい。神社の賽銭箱の前で二拍たたくみたいなもんだろう。
『元気になーれ!』
なんか本当は難しい呪文だあるらしいが、要は、気持ちが大事らしい。ちなみに、俺は娘に頼られた父ちゃん並みに気合が入ってる。可愛い娘の悩みなんて、絶対に吹き飛ばしたい。
ふっと俺自身の意識が遠ざかった。周りの雑音が遠のく。
この通り全体を見渡しているようだった。ただ、ただ、ここに集ってくれて、心から歓迎してくれた彼らに、光がサンサンと降り注ぐ様子が見えたような気がした。
1分ほど経っただろうか。急に周りの音が再び聞こえ始める。あちこちで波のように声が広がってい行く。徐々に俺の集中力の糸も切れてゆく。
「おい、あの爺さん、立ったぞ」「足が生えてる!」「息が楽になったわ」「腰が...」
どんだけ病人がいたのかは知らないが、どうやら本当に良くなっちまったらしい声が聞こえた。俺が信じらんねぇよ。
「聖女様、考え及ばずでした。本当に、ありがとうございます」
先ほど子どもを遠ざけようとした護衛が頭を90度下げた。
「いいよ。それより、ママの病気はどうなった?」
俺は子供の手を引っ張って群衆をかき分け、お母さんが良くなったか確認する。
「すみません、うちの子が、無理を申しまして。今さっきまで、結核で息が苦しかったのですが。すっかり楽になっています。きっと治りました。ありがとうございます」
抱きついてきたわが子を受け止めた、ガリガリに痩せ細った女性は、涙を流していた。
俺は何も言わずに女性を観察する。食いもんを十分にとっているようには見えなかった。娘に譲っているのだろう。病気は治っても、飢えまでは聖魔法では治せない。
「悔しいな。俺は、でも、あんたに美味いもんを食わしてやりたいけどよ。それを言っちまったら、キリがねぇからな」
俺はボソッと心の声を思わず漏らす。単純に、恵んでやるだけでは、根本的な問題は解決しない。この人が自立して働いて稼げるようになるのが一番いい。
俺は、そのあと、多くの感謝を言われながら、マーケットの様子を見て回った。俺を出迎えてくれはしたが、マーケットで物が売れている感じはなかった。店も閉まっているところが多かった。
本当に聖魔法で治したのかは実感がまだ湧かないままに、結局マーケットを後にすることになった。しかし、実際に病気やケガが治った人数は、優に百を超えたらしく、聖女の噂は広がっていくことになる。
「というわけで、聖女様には、議事堂でご挨拶を一月後にしてもらって、全国に放送もかかりますので、宜しくお願いします」
ながれでも一応は真剣に聞いていた説明を受けた俺は、「ちょっと考えさせてくれ」と一言断って、頭の中で大筋の方針を決めていく。
「ところで。おまえの名前...」
「ホッチポッチ・デュアル・ヴィルティオーズ...」
「俺には発音しづらいから、これからは『ポチ』でもいいか?」
長すぎて覚えきれないと判断する。男は、『ポチ』という名前を聖女がつけてくださったと歓喜した。昔飼ってた犬の名前だ。という俺は、聖女としか呼ばれていない。まぁ、別に名前を聞かれないし、困ってもいない。
「よし。じゃぁ、ポチ。その挨拶とやらの前に、国民の生活を見て回りたい。明日から毎日だ。率直な今の国の状況を、この目で見たいし、直接声を聴きたい」
もともと、俺は経営者だった時もある。やっぱり、こういうのは報告だけ、机上だけでは見えないもんがあるから、自分の目が一番頼りだ。
「ということは、聖女様は視察されたいのですね。わかりました、明日からご出発できるように調整させていただきます」
ポチと呼ばれて嬉しそうな術師の男は、他の教会のメンツと打ち合わせにイソイソと行動し始めた。
*********************
「聖女様!」「聖女さま!」「うぉ、かわいい」「こっち見て!」
なんのライブだろうか。でも、こういう歓迎ムードは嫌いではない。マジ、民衆イイ人たちだな。
ニコニコと営業スマイルで俺は手を振る。はは、喋らなければ、きっと見た目は可愛いのだろう。こないだ鏡で確認したら、髪はパール色で、光の反射で色が若干変わる不思議な白系の色だった。サラサラヘアーは肩まである。目はピンクパールでパッチリ二重。中身が俺じゃなきゃ、文句なし。
「えっと、そこの八百屋のおっちゃん」
今は、マーケットにお邪魔している。護衛は数人にまで絞ってもらった。民衆を威圧させすぎないようにだ。にしても、口調を気を付けるために、俺の口は若干震え気味。ちなみに、突然、話しかけられたおっちゃんも、緊張気味。
「儲かりまっか?」
「は、は、はい、聖女様。も、もうかり...?」
ヤバいな、俺も男言葉がではなかったが、なんでいきなり関西弁。きっと、緊張移ったな、俺も。
「ごほん。いや、商売が順調かどうか、教えてくれ。今は野菜は高いのか? 正直に話してくれ」
「あ、はい。値段はかなり高いです。ここの地域では、まだ野菜が売れていますが、海外でイナゴの大量発生があって輸入はできていなかったり、大雨で国内のもやられたり。正直、例年の3倍くらいです」
「まだ野菜が売れてる、とは?」
「あ、だから、その。野菜が仕入れられなかったり、治安の悪化で商売ができない地方も出てきているので。ここは、教会の庇護下でまだ商売を続けられていますが、他では万引きが多くて厳しいという話も聞きますから」
んー、貧しいってやっぱり良くねぇな。きっとその万引きだって、食いもんがねぇし、買えねぇしで、起きているのだろう。俺が、まだ日本にいたころ、大恐慌で似たようなことが起こったもんだ。
「せいじょしゃま! びょーき、なおせるってきいたの!」
護衛の足元を抜けて、子供が近寄ってきた。ちなみに今の俺は特製の聖魔法の結界で、害意がある奴は近寄れないようになっている。だが、こういった無邪気な子供なんかは、ひょいひょい結界の中に入って来れたりする。
「お嬢ちゃん、病気なのか」
俺は膝を折って、目線を合わせる。茶色のくりくりの目をさせた少女は、元気そうに見えた。
「ううん、ママが。なおしてほしーの」
「聖女様、でも、病の方は大勢います」
護衛の一人が、足元を抜けた少女の肩をつかみ、引き離そうとする。俺は、そいつを目でチラッと睨みつけて、制止させた。
「そうか。病気なんだな。わかった。ママはどこ?」
「あそこ」
少女が指さした方向に、群衆をかき分けながら、こちらに慌てて近づこうとしている痩せ細った若い女性の姿が見えた。おそらく、うっかり手を離した隙にこの子どもは勝手に来てしまったのだろう。
ところで、俺が使える聖魔法はいくつか特色があるらしい。一つは、信じたり、イメージしたりすると、よく働きやすくなるということ。2つ目に、呪いとかはできないが、治したり、癒したり、護ったりするのは得意なのだ。
「お嬢ちゃん、お母さんが元気な姿って、想像できるか?」
「うん!」
素直で可愛い。娘にしたい。俺、生意気な息子しかいなかったからなぁ。こういう可愛い娘に「パパ~!」って頼られたかった。いや、もはや勝手に心の中で娘にしてしまおうか。
「お姉ちゃんがね、今からお母さんの病気を治すから。神様から授かったこのチカラを信じててね」
ちなみに、俺は神様なんて知らないが、ここのマーケットに来ている人たちは、大方が教会の信者らしい。だから、神様の肩書を借りる。俺を信じなくても、てめぇの神なら信じるだろ、っていう打算だ。
「わかった、信じるよ!」
「よしっ」
俺は立ち上がった。娘に頼られた自称パパは気合入っちゃったよ。カッコいいところを見せたい。パチンっと手を鳴らして、拡声魔法をかける。これは、ポチが事前に教えてくれた拡声器代わりの魔法だ。こういう役に立つのを教えてくれるとは、気が利くやつだとつくづく思う。
『聞け、民衆たち』
ざわついていた通りで、徐々に静かになっていく。三秒きっかり心で数えてから、口を再度開く。
『これから、病気払いを行う。信じる者への恵みだ。元気な姿を心に描け。そして、神様を信じてゆだねろ』
まぁ、つまり。上手く結果が出なくても、それは信仰心が低いのが悪い、という責任転嫁だったりする。こうでもしないと、ビビりな俺にはこんな大口は叩けない。
パンパンっと手をたたいた。
こちらの世界に来てから一週間で聖魔法も教会で教わった。なんでも、聖魔法は手をたたくのがいいらしい。神社の賽銭箱の前で二拍たたくみたいなもんだろう。
『元気になーれ!』
なんか本当は難しい呪文だあるらしいが、要は、気持ちが大事らしい。ちなみに、俺は娘に頼られた父ちゃん並みに気合が入ってる。可愛い娘の悩みなんて、絶対に吹き飛ばしたい。
ふっと俺自身の意識が遠ざかった。周りの雑音が遠のく。
この通り全体を見渡しているようだった。ただ、ただ、ここに集ってくれて、心から歓迎してくれた彼らに、光がサンサンと降り注ぐ様子が見えたような気がした。
1分ほど経っただろうか。急に周りの音が再び聞こえ始める。あちこちで波のように声が広がってい行く。徐々に俺の集中力の糸も切れてゆく。
「おい、あの爺さん、立ったぞ」「足が生えてる!」「息が楽になったわ」「腰が...」
どんだけ病人がいたのかは知らないが、どうやら本当に良くなっちまったらしい声が聞こえた。俺が信じらんねぇよ。
「聖女様、考え及ばずでした。本当に、ありがとうございます」
先ほど子どもを遠ざけようとした護衛が頭を90度下げた。
「いいよ。それより、ママの病気はどうなった?」
俺は子供の手を引っ張って群衆をかき分け、お母さんが良くなったか確認する。
「すみません、うちの子が、無理を申しまして。今さっきまで、結核で息が苦しかったのですが。すっかり楽になっています。きっと治りました。ありがとうございます」
抱きついてきたわが子を受け止めた、ガリガリに痩せ細った女性は、涙を流していた。
俺は何も言わずに女性を観察する。食いもんを十分にとっているようには見えなかった。娘に譲っているのだろう。病気は治っても、飢えまでは聖魔法では治せない。
「悔しいな。俺は、でも、あんたに美味いもんを食わしてやりたいけどよ。それを言っちまったら、キリがねぇからな」
俺はボソッと心の声を思わず漏らす。単純に、恵んでやるだけでは、根本的な問題は解決しない。この人が自立して働いて稼げるようになるのが一番いい。
俺は、そのあと、多くの感謝を言われながら、マーケットの様子を見て回った。俺を出迎えてくれはしたが、マーケットで物が売れている感じはなかった。店も閉まっているところが多かった。
本当に聖魔法で治したのかは実感がまだ湧かないままに、結局マーケットを後にすることになった。しかし、実際に病気やケガが治った人数は、優に百を超えたらしく、聖女の噂は広がっていくことになる。
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