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第七話 サヤ目線・可愛らしい妹ができました
しおりを挟む「すまんな、世話になる」
聖女様と一番最初に出会ったのは、お風呂場の掃除が終わり、聖女様用のお着替えを見繕って準備していた時だった。聖女様専用のお風呂があればいいのだが、残念ながら教会も決して豊かではないので、侍女と同じ浴場を使っていただくしかなかった。でも、侍女たちも毎日お風呂を浴びるわけではない。汗をかくのだが、教会の経営のためにも、三日に一度で我慢するものだった。だから、6人くらいが同時に浸かれるぐらいの大きさの浴場だった。
「お背中、お洗いいたしましょうか?」
聖女様は、眼を見開いて、顔を急に真っ赤にされた。
「なっ...!」
どうしたのだろう、と私は首を傾げた。女同士なら別に恥ずかしがる必要もないと思った。奇妙に感じていると、どうしたのか、頭を横にブンブンとお振りになる。なにか、私がまずい発言でもしたのだろうか。
「...その、申し出はありがたいのだが、疲れたし、できれば風呂の時くらい一人にしてもらいたい。ただ、使い方だけ説明してもらってもいいか?」
顔をリンゴのように赤くしたまま、顔を俯かせ、蚊の鳴くような声でお願いされた。
「かしこまりました。使い方を説明いたします」
すでに自分が湯をはっていたお風呂と使い方のルールを簡単に説明した。こくこくと黙って頷く聖女様。どことなくその様子が、自分の人見知りの妹と似ていて可愛く思えた。
「以上が、浴場と脱衣所の使い方です。そうですね、もし何かお困りごとがあった場合と、あと浴場を使い終わりましたら、こちらのベルを鳴らしてください。それと、お着替えはこちらに既に要されています」
どことなく嬉しそうに着替えのお召し物を見られたのを見て、ほっとこちらも安堵した。どうやらチョイスはまちがっていなかったようだ。
「そうか。ありがとうな」
「それと、しばらくは、まだトイレの掃除が終わってませんので、脱衣所には居させてもらっても宜しいでしょうか?」
「ああ、構わない」
私が脱衣所の個室トイレに入って掃除をし始めると、ようやくリラックスできたのか、着替え始めているようだった。すこし時間がかかっているようだが...もしかしたら、服の形が聖女様は慣れていないのかしら。一体、召喚される前はどんなお召し物をされていたのだろうか。でも、今さっき着ていらした服を見る限り、ここの文化と河原にように見えたのだけれども...。
サヤは、ゴシゴシとトイレをこすって掃除をしていたが、もちろん、聖女が裸で召喚されたことも、今着ている服が実はドビュが妹のタンスから勝手に取り出した服であったことも、知るよしもなかった。
もう、さすがに大浴場に入っているだろうと思って、掃除も終わり、サヤはトイレから出た。さて、タオルなどをたたまなくては。
「ん...!」
しかし、バチリと着替え終わって裸でたたずむ聖女様と目が合った。
「も、申し訳ありません」
しかし、サヤもまた聖女の裸体からは眼を離せずにいた。
これが聖女様かぁ...。
しげしげとその完璧なる理想的な女性の体形に目を奪われる。もはや嫉妬するのすら、バカバカしいと感じるほどであった。
「そ、その、そんなに熱く見られると恥ずかしいのだが..」
「す、すみません。失礼しました」
ガッと頭を下げるとサヤは逃げるようにして、その場を飛び出した。
ちなみに、残された聖女の方は「ヤバい、自分の裸体をジロジロ見てる変態と思われたか??」と内心めちゃくちゃ焦っていたりした。
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