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誘拐(視点変更有り)
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私は何故か今倉庫のような所に転がされている。
如何してこんな事になってるのだろう
昨夜モナに「おやすみなさいませ」と言われ彼女を見送った。
その後、少しだけ窓にもたれ掛かり外を眺めていた。
つい、セルトは今何処にいるの?
と窓の外を見ながら考えていた、その時、甘い匂いがしたのは覚えている、甘い匂いのあとツンとした匂いそれから⋯それから⋯また私は意識を手放した。
◇◇◇
sideモナ(侍女)
何度ノックをしても返事がなかったその日、私はおかしいと思いミランダ様の部屋に許可なく入った。
ミランダ様は貴族の令嬢らしからぬ早起きな方だ。
幾ら遅く起きたとしても流石に何時もより2時間も過ぎている。
「ミランダ様おはようございます、起きていらっしゃいますか?」
ベッドの方に進む時、少し甘い匂いがした。
普段しない匂いに訝しみながら足早に就寝中のミランダ様の元へ向かう。
ベッドはお休みになった形跡がまるでなかった。
慌てた私は朝仕度用の容器をテーブルに置いて直ぐ様マリリンさんの元へ急いだ。
その時に初めて扉の外に護衛が居なくなっているのに気付いた。
足早に歩く私に廊下ですれ違う皆が何事か!というように振り返る。
本当は気取られたらいけないと思いながらも気が急いでしまい上手く行かない。
やっと着いたマリリンさんの作業場を何時もよりも大きく振りかぶってノックをする。
何度も何度も
「はいはいはい一回でわかるよ、何?」
王妃様とアルセルト様に頼まれた魔導具作りで憔悴しているであろうマリリンさんの耳元へ私は一大事を告げる。
「ミランダ様が部屋に居ません、昨夜部屋でお休みになっていないようです」
そう囁くとマリリンさんは慌てて部屋の中へ入っていった、私もそれに続く。
何かの魔導具を見てマリリンさんは首を捻っていた。
「如何されましたか?」
「城からは出ていないみたい」
その言葉に私は吃驚してしまった、何故そんな事がマリリンさんに解るのだろう。
「王妃様に報せてきて、あと護衛は?何をしていたの?」
「護衛は私が部屋から出てきた時には消えていました」
「⋯⋯なんて事!それも王妃様に伝えて、私はアル坊に連絡を取るから」
「畏まりました」
マリリンさんの指示で私は急ぎ王妃様の元へと急いだ、だが魔の悪い事に王妃様は本日陛下の名代で公務に出かけていた。
まさかこれも、誰かが仕組んだの?
いつもの王妃様付の侍女も同行しているようで、私は陛下の元へと急ぐ、陛下は寝込まれていた。
側に宰相様が居たので私はミランダ様が部屋から居なくなったことを報告した。
宰相様は目を見開いている。
「まさか、その為に陛下を⋯⋯」
小声で呟くように宰相様は言っていたけど私はとても耳がいいのだ、ちゃんと聞こえていた。
それらを繋ぎ合わせると、本日の外向きの公務に陛下を何らかの形で寝込ませて、代わりに王妃様が城外へ出るように仕向けていた。
それもこれもミランダ様を迅速に探させないためだ。
でもマリリンさんは先程言っていた。
「宰相様、ミランダ様は城外へは出ていないようです」
「何故解る?」
「私ではありませんマリリンさんがそう言っていました」
「⋯⋯」
「⋯⋯宰相様、私にご指示をお願いします」
「ミランダ様の部屋を調べる、誰も入らないようにしていてくれ」
「畏まりました」
ミランダ様はこんなに皆を心配させる人ではない。
誰かに連れ去られた可能性が高いわ。
ミランダ様どうかご無事でいてくださいませ。
私は心の中で祈りながらミランダ様の部屋へと急いだ。
如何してこんな事になってるのだろう
昨夜モナに「おやすみなさいませ」と言われ彼女を見送った。
その後、少しだけ窓にもたれ掛かり外を眺めていた。
つい、セルトは今何処にいるの?
と窓の外を見ながら考えていた、その時、甘い匂いがしたのは覚えている、甘い匂いのあとツンとした匂いそれから⋯それから⋯また私は意識を手放した。
◇◇◇
sideモナ(侍女)
何度ノックをしても返事がなかったその日、私はおかしいと思いミランダ様の部屋に許可なく入った。
ミランダ様は貴族の令嬢らしからぬ早起きな方だ。
幾ら遅く起きたとしても流石に何時もより2時間も過ぎている。
「ミランダ様おはようございます、起きていらっしゃいますか?」
ベッドの方に進む時、少し甘い匂いがした。
普段しない匂いに訝しみながら足早に就寝中のミランダ様の元へ向かう。
ベッドはお休みになった形跡がまるでなかった。
慌てた私は朝仕度用の容器をテーブルに置いて直ぐ様マリリンさんの元へ急いだ。
その時に初めて扉の外に護衛が居なくなっているのに気付いた。
足早に歩く私に廊下ですれ違う皆が何事か!というように振り返る。
本当は気取られたらいけないと思いながらも気が急いでしまい上手く行かない。
やっと着いたマリリンさんの作業場を何時もよりも大きく振りかぶってノックをする。
何度も何度も
「はいはいはい一回でわかるよ、何?」
王妃様とアルセルト様に頼まれた魔導具作りで憔悴しているであろうマリリンさんの耳元へ私は一大事を告げる。
「ミランダ様が部屋に居ません、昨夜部屋でお休みになっていないようです」
そう囁くとマリリンさんは慌てて部屋の中へ入っていった、私もそれに続く。
何かの魔導具を見てマリリンさんは首を捻っていた。
「如何されましたか?」
「城からは出ていないみたい」
その言葉に私は吃驚してしまった、何故そんな事がマリリンさんに解るのだろう。
「王妃様に報せてきて、あと護衛は?何をしていたの?」
「護衛は私が部屋から出てきた時には消えていました」
「⋯⋯なんて事!それも王妃様に伝えて、私はアル坊に連絡を取るから」
「畏まりました」
マリリンさんの指示で私は急ぎ王妃様の元へと急いだ、だが魔の悪い事に王妃様は本日陛下の名代で公務に出かけていた。
まさかこれも、誰かが仕組んだの?
いつもの王妃様付の侍女も同行しているようで、私は陛下の元へと急ぐ、陛下は寝込まれていた。
側に宰相様が居たので私はミランダ様が部屋から居なくなったことを報告した。
宰相様は目を見開いている。
「まさか、その為に陛下を⋯⋯」
小声で呟くように宰相様は言っていたけど私はとても耳がいいのだ、ちゃんと聞こえていた。
それらを繋ぎ合わせると、本日の外向きの公務に陛下を何らかの形で寝込ませて、代わりに王妃様が城外へ出るように仕向けていた。
それもこれもミランダ様を迅速に探させないためだ。
でもマリリンさんは先程言っていた。
「宰相様、ミランダ様は城外へは出ていないようです」
「何故解る?」
「私ではありませんマリリンさんがそう言っていました」
「⋯⋯」
「⋯⋯宰相様、私にご指示をお願いします」
「ミランダ様の部屋を調べる、誰も入らないようにしていてくれ」
「畏まりました」
ミランダ様はこんなに皆を心配させる人ではない。
誰かに連れ去られた可能性が高いわ。
ミランダ様どうかご無事でいてくださいませ。
私は心の中で祈りながらミランダ様の部屋へと急いだ。
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