幽閉されていた王女は悪女の汚名を復讐で返上する

maruko

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 ミシェルフォンにピアスから伝言が入ったのは、アレンディオがカイラッサ王国へと旅立って半年後だった。
 二人を繋ぐピアスにアレンディオが魔法を施して、二人は離れていても短い文言ではあるが、話すことが出来る。

 今回アレンディオから届いたのは

『全員、無事、来国、連絡』

 たったの8文字をミシェルフォンは受け取った。

 アレンディオ達がカイラッサ王国の国民達を、王国内の安全地域に避難させる間、ミシェルフォンが行ったのは集結だった。
 地下から地上に上がり残った仲間達とともに、あちこちに飛び散った仲間達を集めてカイラッサに連合軍として連れて行く事だった。

 アレンディオと違って転移なんて魔法は使えないから、只管足を使い鷹を飛ばした。

 そのかい合ってミシェルフォンの元に集結した同士は実に一小国に匹敵する10万人。

「さぁ!みんな、行くわ!」

 約六年で剣の腕も馬術も磨いた。
 ミシェルフォンの合図と共に皆が動き出す。

 ゴオオオオオオオオオオオオと地響きが何時までも続いて、目指すはカイラッサ王国。

 ハンザーライトの首だ!


 ◇◇◇


「ミシェルフォン様、アレって何でしょう?」

 約10万人を従えてミシェルフォンがカイラッサに向かっている途中、ティーラが不思議そうに訊ねた。聞かれた方を見やると道の先に見えているのは脇に置かれた石たちだった。

 異様なまでに多い石の集まりにミシェルフォンは少し不気味さを感じた。

 もう少しでカイラッサの国境に差し掛かる、そんな場所に集められている石。
 何か意味があるのだろうか?
 そうミシェルフォンは感じた。

「あれはハンザーライトに捕らえられ無理やり連れてこられて、死ぬまで魔力を絞り尽くされた者達の墓です」

 左後ろを着いてきていたカイラッサ王国元宰相トラストが教える。

「墓⋯⋯あんなに?」

「えぇミシェルフォン様が生まれて、こちらに利用されるようになるまで犠牲になった者達です」

「酷い」

 馬を操りながらティーラが呟く。
 ミシェルフォンもその一つ一つの石を見て、胸が痛くなった。
 石にはかなり苔むしている物も有り、そんなに昔からカイラッサこの国は略奪を繰り返していたのだと、尚更怒りが燃えてきた。

「100年前の魔女はこんな未来を想像できていたのかしら?もししていたなら最悪ね。こんなのカイラッサへの罰じゃないわ」

 本当か如何かは知らないが言い伝えられている100年前の魔女にまで怒りが向けられた。

 (だからアレンディオ様は私にあんな事を頼んだのね)

 ミシェルフォンはアレンディオに頼まれた時の事を思い出しながらピアスに触れた。

『国境、到着、開門』

 ミシェルフォンからアレンディオへの通信。
 すると直ぐさま国境の重たい門がゆっくりと軋みながら開き始めた。

 遠目に見えるのはカイラッサ王国王城

 あそこにがいる。

「入るわ!一同続け!」

 高らかに声を上げ、ミシェルフォンは鐙に乗せる足に力を込めた。

 ミシェルフォンの声に馬も反応してくれたのだろう自然と歩足が速まった。







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