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第三章 葛藤
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ユリアーナは一旦アイザットに保留を告げた。
少し考えさせて欲しいとお願いしたのだ、それについてはアイザットは了承してくれたが、マホニー伯爵の考えは分からないと言って、その日は帰っていった。
ユリアーナは考えた。
正直に言えばユリアーナには何にも関係ないことだ。
父であるロッサルト公爵が、ダイナスと一緒にショーズ侯爵家と事業をするのもしないのも、それは父ロッサルト公爵の領域だ。
それに、シモンの兄である次期ゲートラン公爵が侯爵家を追い込むつもりなのも、ファライナとファライナを御せなかったショーズ侯爵の責任だ。
公爵家が周りから侮られてしまっているのならば、侯爵家はそれについて真摯に謝罪して律しなければならない。
ダイナスが如何してファライナに拘るのかなど、それもユリアーナには関係ない。
ダイナスがマホニー伯爵家を何故選んだかは知らないけれど、伯爵家は気の毒に思う。だがそれもユリアーナには関係ない。
全てユリアーナには関係ないことなのに、どうしてもファライナの顔が頭に浮かぶ。
無邪気と言えばそうだけど、自分の思う気持ちのまま行動するファライナが、ユリアーナは実は羨ましくもあった。
迷ったユリアーナは母に手紙を書いた。
◇◇◇
「はぁ~~~~お父様は何をやってるのかしら?」
母からの手紙を読んでユリアーナは父の不甲斐なさに情けなくなった。
どうやら復縁作戦は頓挫しているようで母はご立腹だった。
そして肝心のユリアーナの問には一言「放って置け」と⋯⋯。
何だかエリーヌらしい返信で笑ってしまった。
だが母の返信を待たずに問題は解決していた。
実はエリーヌに手紙を送った後に思わぬ人とあったのだ。
3件の先触れはエンバー、アイザット、そして領地のカントリーハウスの執事からの紹介で、今度から取引する事になった商会だった。
その商会はアイザットの訪問の日から3日後にロッサルト公爵家に改めて挨拶に来た。
「ロッサルト女小公爵様、初めまして、お目にかかれて光栄でございます」
そう挨拶したのはカントリーハウスの執事の従兄弟でルンダと言った。ルンダの印象は全体的に丸かった。顔も丸顔、体も少しお腹がポッコリと出ていて丸い。そして目がクリクリとしていて、歳はだいぶ年上だけど何だか可愛らしいと感じる笑顔を持っていた。
ただ、ユリアーナが気になったのは一緒に来た男性だった。
彼は何度か見かけたファライナの思い人のカインだった。ユリアーナは彼の顔を見て世間の狭さを感じた。
彼らが取り扱っているのは、主に畑仕事に使う物全般だった。鍬や鎌、スコップ、熊手に如雨露、そして一輪車や荷車まで扱っていた。新しく薬草を栽培することになった時、肥料の手配をする為に執事に相談して紹介してもらったのだ。
執事を通して肥料は既に取引を始めたのだが、その他も如何かと言われて検討したい旨を伝えると、挨拶に来たいと言われて今日に至った。
ロッサルト公爵には何故かアトルスで挨拶済みのようだ。
応接室に通して商品のカタログを見せてもらう。
細かい所は絵では良く分からないと言うと、彼らは常に商品を持参しているというので、庭に運んでもらった。
アルホーンも交えて商品を見せてもらう、鍬だけでも幾つも種類があって、ユリアーナはそれらが新鮮で見てて楽しくもあった。いくつかの商品を定期的に取引する事にして話を終えたあと、帰り際にカインから手紙を直接渡された。
ファライナやシモンからは紹介してもらえてなかったが、彼はユリアーナの事を知っていたようだ。
彼らが帰ったあと直ぐに手紙を読んだ。
そこにはカインの思いが書き記されていたのだが、如何してそれをユリアーナに知らせたのか、彼の意図が分からなかった。
そこには、ファライナとは物理的に距離を置き、彼女とシモンの幸せを願うことにしたと綴られていた。
何度も何度も読み返して、彼がこの手紙をユリアーナに送ったのは何故かを探ろうと思ったけれど、何度読んでも分からなかった。
ただ、これでショーズ侯爵家の問題は解決したんじゃないかなと、これ以上ファライナの問題に巻き込まれなくて良かったと安堵した、これでマホニー伯爵家も安心して事業に参加出来るだろう。
そしてファライナにもシモンにももう会わなくて良くなったのだと思った。
ユリアーナはその日から、夜に庭園を散歩して花壇に話しかけるのが日課になった。
少し考えさせて欲しいとお願いしたのだ、それについてはアイザットは了承してくれたが、マホニー伯爵の考えは分からないと言って、その日は帰っていった。
ユリアーナは考えた。
正直に言えばユリアーナには何にも関係ないことだ。
父であるロッサルト公爵が、ダイナスと一緒にショーズ侯爵家と事業をするのもしないのも、それは父ロッサルト公爵の領域だ。
それに、シモンの兄である次期ゲートラン公爵が侯爵家を追い込むつもりなのも、ファライナとファライナを御せなかったショーズ侯爵の責任だ。
公爵家が周りから侮られてしまっているのならば、侯爵家はそれについて真摯に謝罪して律しなければならない。
ダイナスが如何してファライナに拘るのかなど、それもユリアーナには関係ない。
ダイナスがマホニー伯爵家を何故選んだかは知らないけれど、伯爵家は気の毒に思う。だがそれもユリアーナには関係ない。
全てユリアーナには関係ないことなのに、どうしてもファライナの顔が頭に浮かぶ。
無邪気と言えばそうだけど、自分の思う気持ちのまま行動するファライナが、ユリアーナは実は羨ましくもあった。
迷ったユリアーナは母に手紙を書いた。
◇◇◇
「はぁ~~~~お父様は何をやってるのかしら?」
母からの手紙を読んでユリアーナは父の不甲斐なさに情けなくなった。
どうやら復縁作戦は頓挫しているようで母はご立腹だった。
そして肝心のユリアーナの問には一言「放って置け」と⋯⋯。
何だかエリーヌらしい返信で笑ってしまった。
だが母の返信を待たずに問題は解決していた。
実はエリーヌに手紙を送った後に思わぬ人とあったのだ。
3件の先触れはエンバー、アイザット、そして領地のカントリーハウスの執事からの紹介で、今度から取引する事になった商会だった。
その商会はアイザットの訪問の日から3日後にロッサルト公爵家に改めて挨拶に来た。
「ロッサルト女小公爵様、初めまして、お目にかかれて光栄でございます」
そう挨拶したのはカントリーハウスの執事の従兄弟でルンダと言った。ルンダの印象は全体的に丸かった。顔も丸顔、体も少しお腹がポッコリと出ていて丸い。そして目がクリクリとしていて、歳はだいぶ年上だけど何だか可愛らしいと感じる笑顔を持っていた。
ただ、ユリアーナが気になったのは一緒に来た男性だった。
彼は何度か見かけたファライナの思い人のカインだった。ユリアーナは彼の顔を見て世間の狭さを感じた。
彼らが取り扱っているのは、主に畑仕事に使う物全般だった。鍬や鎌、スコップ、熊手に如雨露、そして一輪車や荷車まで扱っていた。新しく薬草を栽培することになった時、肥料の手配をする為に執事に相談して紹介してもらったのだ。
執事を通して肥料は既に取引を始めたのだが、その他も如何かと言われて検討したい旨を伝えると、挨拶に来たいと言われて今日に至った。
ロッサルト公爵には何故かアトルスで挨拶済みのようだ。
応接室に通して商品のカタログを見せてもらう。
細かい所は絵では良く分からないと言うと、彼らは常に商品を持参しているというので、庭に運んでもらった。
アルホーンも交えて商品を見せてもらう、鍬だけでも幾つも種類があって、ユリアーナはそれらが新鮮で見てて楽しくもあった。いくつかの商品を定期的に取引する事にして話を終えたあと、帰り際にカインから手紙を直接渡された。
ファライナやシモンからは紹介してもらえてなかったが、彼はユリアーナの事を知っていたようだ。
彼らが帰ったあと直ぐに手紙を読んだ。
そこにはカインの思いが書き記されていたのだが、如何してそれをユリアーナに知らせたのか、彼の意図が分からなかった。
そこには、ファライナとは物理的に距離を置き、彼女とシモンの幸せを願うことにしたと綴られていた。
何度も何度も読み返して、彼がこの手紙をユリアーナに送ったのは何故かを探ろうと思ったけれど、何度読んでも分からなかった。
ただ、これでショーズ侯爵家の問題は解決したんじゃないかなと、これ以上ファライナの問題に巻き込まれなくて良かったと安堵した、これでマホニー伯爵家も安心して事業に参加出来るだろう。
そしてファライナにもシモンにももう会わなくて良くなったのだと思った。
ユリアーナはその日から、夜に庭園を散歩して花壇に話しかけるのが日課になった。
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