護衛騎士が勝手に侍ります(泣)

maruko

文字の大きさ
82 / 82
最終章

【82】最終話

しおりを挟む
マリセリー大陸
その大陸は広大な土地が広がっている。
筆頭国はサザン帝国、次いで大きな国はモンマルトル王国。

〆のお話はサザン帝国の時期皇太子として次代の皇帝へとなるべく日々邁進している彼の愚痴から始まる。

「お前等いい加減にしろ!毎回毎回この体系。俺は変な疑惑に頭を悩ませなければならないんだぞ」

彼の名前はイシュタリア・アンティ・サザン、歳は16歳。
皇妃である母の祖国へ留学する為にモンマルトル王国へ一年前にやって来た。

やってきたのはいいがモンマルトル王国へ来た早々から彼に付く護衛騎士の数が半端ない。

護衛というよりも最早壁である。

何処へ行くにも彼等が邪魔をしてお年頃のイシュタリアは、可愛い異性との偶然バッタリで恋に落ちることもない。
常に過保護な壁に守られてちょっと移動するのも大移動だ。

イシュタリアは生まれてからこの方異性と接する機会が全く無かった。
彼の周りにいる異性とは祖母と母のみで侍女ですら付いていない。
幼い頃から身の回りの世話なども侍女ではなく侍従にされていた。

其れが当たり前だった。

皇子であるにも関わらず婚約者などの選定も両親はしない。
自分で見つけることが大事だと皇帝である父親に聞かされたが、出会いすら作ってもらえず、其れを愚痴ると出会いは自分で引き寄せるものだと諭される。

だが帝国では女人の影すらちらつかず、此れでは運命の出会いなどある訳無いと諦めていたが、侍従に留学しては?と耳打ちされすっかりその気になって、何時か来る愛しの運命の人との出会いの妄想を日々膨らませていた。

14歳になって初めて来たこの国では大歓迎モードで降り立った駅ではくす玉が割られ、城入りするまでの道には民達が帝国の国旗を振ってイシュタリアの乗る馬車を迎えてくれた。

こんなにも歓迎して貰えれば幸先がいい。
きっといい出会いが待ってるだろうと益々妄想は膨らむ。

思い浮かべる愛しの人の顔はまだモヤがかかってはっきりしないが、学園でぶつかるシチュとか、落とした物を拾おうとして手が触れるとか、思春期男子の限界突破するほどに妄想花畑は広がっていた。

だがそれも城に到着するまでだった。

まず城内で護衛騎士の壁が忽ちの内に出来上がり、伯父との謁見室での挨拶に向かう廊下でも、其処を出て用意された自室に向かう廊下でも、イシュタリアが何処へ行こうが壁がある。

邪魔だというと命令でと返事が返ってくる。
あまりにも酷いので辟易して、そんなにこの城は危ないのかと嫌味ったらしく言っても何が起こるかわかりませんのでと騎士を纏めるランディなる者が宣う。

大使館に挨拶に行った時も、観光で市井を回る時も壁だ。

其れでも帝国で女子の誰もいない男子校に通わせられる位なら、共学しかないモンマルトルの方が幾分マシだと思い留学を決めた。

だがイシュタリアのそんな思惑を嘲笑うかのように15歳で留学した学園内でも護衛騎士の壁は付き纏う。

イシュタリアに侍っているのは侍従と護衛騎士のみで何時しか彼にはが噂される。

『イシュタリア様は同性がお好き♡』

イシュタリアにしてみれば目的と大幅に異なる大迷惑な噂だ。

そりゃあ愚痴も止まらない。

だが先のランディなる者に両親の過去を聞かされ護衛が如何に必要かの説明を受けるとおおっぴらに文句も言えない。
過保護な壁は止まらない。

言えないが言いたい!

其処の横目で見ながらヒソヒソしてる女子達へ向けてイシュタリアは叫ぶ。

「彼等は勝手に侍ってるんだぁ(泣)」


さてイシュタリアの出会いは何処に。




end





✎ ------------------------

完結までお読み頂きありがとうございました
(,,ᴗ  ̫ᴗ,,)
「護衛騎士が勝手に侍ります(泣)」は此れで完結です。

一話とマルデリータと最終話だけを決め走り出したmarukoの妄想でしたが、途中迷走も挟んでしまい何時になったら着地に辿り着くんだと苦悩の日々。
そんな未熟者のmarukoを支えて頂いたのは読んでくださった皆様のお気に入り★いいね♡栞🔖エール📣でした。

本当にありがとうございました🙇‍♀🙇‍♀

この作品で学んだのは妄想している物を言葉として伝える難しさでした。
やはり未熟な作者ではこの脳内を皆様にかっぴろげるのは難しく知恵熱ではなく本気のインフルなどにも見舞われて、己の未熟さを痛感させられました。

何度も作っては削除、作っては削除を繰り返しましたが(最高記録31回)何とか無事完結できましたのも皆様の応援のおかげです。
何度でも言います!
ありがとうございました( ノ;_ _)ノ

次回作はしっかりと構想を決めてスタートしたいと思います。
初めての行きあたりばったり作品で反省いたしました(꒦ິ⌓꒦ີ)

本当に本当にほんとうーーーに未熟者の稚拙作者marukoですが、懲りずに長く長く優しい目で今後も見守ってそして応援して頂けますと幸いです。

                maruko

しおりを挟む

この作品は感想を受け付けておりません。

あなたにおすすめの小説

【完結】消された第二王女は隣国の王妃に熱望される

風子
恋愛
ブルボマーナ国の第二王女アリアンは絶世の美女だった。 しかし側妃の娘だと嫌われて、正妃とその娘の第一王女から虐げられていた。 そんな時、隣国から王太子がやって来た。 王太子ヴィルドルフは、アリアンの美しさに一目惚れをしてしまう。 すぐに婚約を結び、結婚の準備を進める為に帰国したヴィルドルフに、突然の婚約解消の連絡が入る。 アリアンが王宮を追放され、修道院に送られたと知らされた。 そして、新しい婚約者に第一王女のローズが決まったと聞かされるのである。 アリアンを諦めきれないヴィルドルフは、お忍びでアリアンを探しにブルボマーナに乗り込んだ。 そしてある夜、2人は運命の再会を果たすのである。

わんこな旦那様の胃袋を掴んだら、溺愛が止まらなくなりました。

楠ノ木雫
恋愛
 若くして亡くなった日本人の主人公は、とある島の王女李・翠蘭《リ・スイラン》として転生した。第二の人生ではちゃんと結婚し、おばあちゃんになるまで生きる事を目標にしたが、父である国王陛下が縁談話が来ては娘に相応しくないと断り続け、気が付けば19歳まで独身となってしまった。  婚期を逃がしてしまう事を恐れた主人公は、他国から来ていた縁談話を成立させ嫁ぐ事に成功した。島のしきたりにより、初対面は結婚式となっているはずが、何故か以前おにぎりをあげた使節団の護衛が新郎として待ち受けていた!?  そして、嫁ぐ先の料理はあまりにも口に合わず、新郎の恋人まで現れる始末。  主人公は、嫁ぎ先で平和で充実した結婚生活を手に入れる事を決意する。 ※他のサイトにも投稿しています。

王宮侍女は穴に落ちる

斑猫
恋愛
婚約破棄されたうえ養家を追い出された アニエスは王宮で運良く職を得る。 呪われた王女と呼ばれるエリザベ―ト付き の侍女として。 忙しく働く毎日にやりがいを感じていた。 ところが、ある日ちょっとした諍いから 突き飛ばされて怪しい穴に落ちてしまう。 ちょっと、とぼけた主人公が足フェチな 俺様系騎士団長にいじめ……いや、溺愛され るお話です。

前世で孵した竜の卵~幼竜が竜王になって迎えに来ました~

高遠すばる
恋愛
エリナには前世の記憶がある。 先代竜王の「仮の伴侶」であり、人間貴族であった「エリスティナ」の記憶。 先代竜王に真の番が現れてからは虐げられる日々、その末に追放され、非業の死を遂げたエリスティナ。 普通の平民に生まれ変わったエリスティナ、改めエリナは強く心に決めている。 「もう二度と、竜種とかかわらないで生きていこう!」 たったひとつ、心残りは前世で捨てられていた卵から孵ったはちみつ色の髪をした竜種の雛のこと。クリスと名付け、かわいがっていたその少年のことだけが忘れられない。 そんなある日、エリナのもとへ、今代竜王の遣いがやってくる。 はちみつ色の髪をした竜王曰く。 「あなたが、僕の運命の番だからです。エリナ。愛しいひと」 番なんてもうこりごり、そんなエリナとエリナを一身に愛する竜王のラブロマンス・ファンタジー!

捨てられ侯爵令嬢ですが、逃亡先で息子と幸せに過ごしていますので、邪魔しないでください。

蒼月柚希
恋愛
公爵様の呪いは解かれました。 これで、貴方も私も自由です。 ……だから、もういいですよね? 私も、自由にして……。 5年後。 私は、ある事情から生まれ育った祖国を離れ、 親切な冒険者パーティーと、その地を治める辺境伯様のご家族に守られながら、 今日も幸せに子育てをしています。 だから貴方も勝手に、お幸せになってくださいね。 私のことは忘れて……。 これは、お互いの思いがこじれ、離れ離れになってしまった一組の夫婦の物語。 はたして、夫婦は無事に、離婚を回避することができるのか?

結婚結婚煩いので、愛人持ちの幼馴染と偽装結婚してみた

夏菜しの
恋愛
 幼馴染のルーカスの態度は、年頃になっても相変わらず気安い。  彼のその変わらぬ態度のお陰で、周りから男女の仲だと勘違いされて、公爵令嬢エーデルトラウトの相手はなかなか決まらない。  そんな現状をヤキモキしているというのに、ルーカスの方は素知らぬ顔。  彼は思いのままに平民の娘と恋人関係を持っていた。  いっそそのまま結婚してくれれば、噂は間違いだったと知れるのに、あちらもやっぱり公爵家で、平民との結婚など許さんと反対されていた。  のらりくらりと躱すがもう限界。  いよいよ親が煩くなってきたころ、ルーカスがやってきて『偽装結婚しないか?』と提案された。  彼の愛人を黙認する代わりに、贅沢と自由が得られる。  これで煩く言われないとすると、悪くない提案じゃない?  エーデルトラウトは軽い気持ちでその提案に乗った。

王太子妃専属侍女の結婚事情

蒼あかり
恋愛
伯爵家の令嬢シンシアは、ラドフォード王国 王太子妃の専属侍女だ。 未だ婚約者のいない彼女のために、王太子と王太子妃の命で見合いをすることに。 相手は王太子の側近セドリック。 ところが、幼い見た目とは裏腹に令嬢らしからぬはっきりとした物言いのキツイ性格のシンシアは、それが元でお見合いをこじらせてしまうことに。 そんな二人の行く末は......。 ☆恋愛色は薄めです。 ☆完結、予約投稿済み。 新年一作目は頑張ってハッピーエンドにしてみました。 ふたりの喧嘩のような言い合いを楽しんでいただければと思います。 そこまで激しくはないですが、そういうのが苦手な方はご遠慮ください。 よろしくお願いいたします。

偉物騎士様の裏の顔~告白を断ったらムカつく程に執着されたので、徹底的に拒絶した結果~

甘寧
恋愛
「結婚を前提にお付き合いを─」 「全力でお断りします」 主人公であるティナは、園遊会と言う公の場で色気と魅了が服を着ていると言われるユリウスに告白される。 だが、それは罰ゲームで言わされていると言うことを知っているティナは即答で断りを入れた。 …それがよくなかった。プライドを傷けられたユリウスはティナに執着するようになる。そうティナは解釈していたが、ユリウスの本心は違う様で… 一方、ユリウスに関心を持たれたティナの事を面白くないと思う令嬢がいるのも必然。 令嬢達からの嫌がらせと、ユリウスの病的までの執着から逃げる日々だったが……

処理中です...