生死の実感

Gyumki

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鈴香

2.

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 ステージに上がった10人は開始後すぐに私の服を脱がせた。上の服は捲し上げられ、スカートは脱がされ、ブラも外される。
「おぉ…綺麗なピンクだ。さすが処女。あの香月鈴香の乳首を見れるとは。」
 会場が私の乳首を見てざわめく。恐怖からか感覚が鋭くなり、乳首が勃起しているのが自分でもわかる。
「おー?乳首立たせて、調教に期待してるのかな。」
 そう言いながら後ろに回り込んだ調教師の内の1人の女、アンという名札をつけた女が私の胸に指を這わせる。そして指先を、触れるか触れないかくらいの強さで乳輪をなぞるようにくねらせる。
「んんっ…」
 くすぐったくて思わず声が漏れる。
「あは。じゃあ命令ね。手錠外すから、両手で彼らのチンポをしごいて。」
 目の前に男の性器が差し出される。父以外のそれは見たことがなかった私は恐怖を覚えた。血管が浮き出て怒張した肉棒の力強さを初めて体感し、抵抗を覚えるも、両手が意識とは裏腹にそれに伸びていく。本当に命令通りに体が動く。意識がいくら抵抗しても手は止まらない。ついに初めて見る男性器に触れ、握る。自分の手なのに他人事のように感じるが、手が伝える肉棒の熱と硬さがリアリティを持たせる。
(こ…こんなのが中に…入るの?)
 男性器の使い道をふと考えてしまい、恐怖を覚えたがそれは同時に私の性欲を少し高めた。
「くぅっ…!」
 胸が敏感になる。性的なことを考えてしまった。抵抗することだけを考えないと。しかし、その思考とは裏腹に両手は男性器をこする。生きているように時折動く男性器が更にいやらしく感じる。男の匂いが鼻につく。胸の感覚も、視界に入る肉棒も、ペニスを握らされていることも、目の前の男から漂う匂いも全てが嫌だ。しかし、胸を襲うくすぐったさ、目の前にある肉棒と自分の手の動き、鼻につく匂いの全てが性的なものだと知っているし、本能に訴えてくる。そう考えれば考えるほど感情とは別のところで性的興奮が膨れていくのを感じる。期待など欠片もなく、恐怖しか感じてないのに、膣が濡れはじめているのがわかった。
「えっと、感情と発言は操ることが出来ないのね。なるほど。それでこそ調教道具よね。じゃあこういうことはできるのかしら。乳首の感度が10倍になる。」
 アンが説明書のようなものを見ながらさらに命令を追加する。命令の意味が分からず、戸惑った次の瞬間、乳首に風が当たるのを感じた。誰かが息をふきかけた訳でもない。空気に触れるだけで感じるようになっている。感度が10倍になっている。そのことを理解した瞬間にはアンに乳首を優しく摘まれ、喘いでしまう。
「あああっ!!!」
 初めて感じる乳首の刺激に体が嫌でも反応する。
「皆に見られながら調教されて感じてるのね。変態アナウンサーだね。可愛い。」
「ち…ちがっ…ふぁぁああ!」
 気持ちよくなんかなってないと言い返そうとした矢先、乳輪をまた指でなぞられる。乳首以外の感度は元のままなので、乳首とのギャップに体が跳ねる。
「うふ、かわぁいい」
 そのままアンは乳輪をなぞり続けた。私には永遠に感じる時間だった。乳首の強烈な刺激が忘れられず、もどかしい。いっそ乳首を触って欲しいと思う私がいた。
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