闇の果てにある世界

珠羅

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《第1章 ふたつの命》

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ある昼下がり
いつもの場所、いつもの日常の中
あいつは突然この街に現れた
空はよどみ人々はうつむき笑うことを忘れ
いつしか心すら死んでしまっていた
それは俺が生まれ成長しても、尚、続いている

俺が生まれる数年前、それは突然起こった
のどかで裕福とはいかないが、それでも笑いに満ち幸せそうなそんな街を突如大きな闇が覆った
民はあまりにも突然のことに上を向きそして恐怖におののいた

街一つを完全に覆ったその闇は屍の群れだった
民はあまりの恐怖に立ちすくみ震えている
屍の群れはそんなことはお構いなしに徐々に街に近づいて来る
民は戸惑い逃げまどい屍の群れからひたすら逃げた
民の半分以上は捕まり死んでいった
数人は何とか逃げ延びたが、皆かなりの痛手を負った
そんな中双子の少年は生まれた

双子の少年の名は
「蓮(れん)と怜(れん)」
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