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「いやー、本まで出ちゃうほどの人気ハンドメイド作家LtuberでFIZZERのキリンファン!
そんな子が、本物のキリンに会ったらどうなるのか、って見てみたくてねーー。
案の定絵になるじゃあないの!!」
全く悪びれることなく、むしろ、すごく言いことをしてやった!という風に自慢気に語る東園寺さん。
「先輩、先輩にしてはいい仕事したと思いますよ!その調子で私にもP”Sに会わせてくださいよ!!」
「嫌、俺に何の得があるのそれ」
キーキー言いながらじゃれ合う野々原さんと東園寺さん。
「え、あっ、あのっ、FIZZERのメンバーって全員ここに通っているんですかっ!?」
キラキラとした眼で李衣菜ちゃんは、前のめりになりながら東園寺さんに質問しだす。
「まだ、こちらの生徒ではないので、個人情報はお教えできません」
キリっとした顔で、答えたのは事務の方だった。
「ですよねーー」
ぷーっと口をとがらせながら、椅子に深くかけてる李衣菜ちゃんは解りやすく不満気だ。
「まあ、でも、さっきここにキリンがいたってことは……考えればわかるよな??」
悪い笑顔で東園寺さんは李衣菜ちゃんをチラリと見やる。
「穂香、この学校入ろう!!入るべきだよ!!入らなきゃだよっ!!」
「えと、李衣菜ちゃん、落ち着こう??」
李衣菜ちゃん立ち上がって、私の肩を掴んでグラグラとゆするものだから、ちょっと首が痛い。
「推しに何かもらったの、穂香だけじゃん!りいなにはないもん!!だったら、学校くらい一緒に入ってくれたって……!!」
「ちょい、ちょい嬢ちゃん、よーく見てみ?それ?」
私が手を開いてみると、そこにはくしゃくしゃになった二枚の紙。
「それ、ライブのチケット。関係者席ってやつな。真正面じゃないけど、前の方で舞台がみえる。2枚あるんだから、二人で来いってことなんだろうよ」
「やったーー!!りいな、チケット外れたから今回ライブ諦めたんだけど行けるんだ!!」
「推しにロマンティックにライブに誘われるなんてっ……よかったわね!!二人とも!!」
野々原さんは感極まったように、李衣菜ちゃんと私の肩を抱いた。
私は曖昧な笑みでやり過ごすしかなかった。
その後、体育館やテニスコート、野球場など、外の施設の説明と部活動のことを説明してもらったけど、正直覚えてられなかった。
せっかく案内してもらったのに、申し訳ないけれど、頭の中はさっきの樹林君でいっぱいだった。
なんで、樹林君は私の事を知って……って、東園寺さんかっ!!
私がLtuberで、樹林君グッズを作っているって知られちゃってるんだ!
で、樹林君的にはさっきのはファンサービスだったってことか。
これ、この学校に樹林君がいるんだとしたら、会う事なんてほとんどないんだろうけど、気まずいよー!
だって、私、樹林君のファンってわけじゃないし!
間近で見たけど、綺麗すぎる人だなとしか思わなかったし。
ん……?でも、よくよく思い出せば、いつもより物凄く表情が豊かだったような……??
そんな子が、本物のキリンに会ったらどうなるのか、って見てみたくてねーー。
案の定絵になるじゃあないの!!」
全く悪びれることなく、むしろ、すごく言いことをしてやった!という風に自慢気に語る東園寺さん。
「先輩、先輩にしてはいい仕事したと思いますよ!その調子で私にもP”Sに会わせてくださいよ!!」
「嫌、俺に何の得があるのそれ」
キーキー言いながらじゃれ合う野々原さんと東園寺さん。
「え、あっ、あのっ、FIZZERのメンバーって全員ここに通っているんですかっ!?」
キラキラとした眼で李衣菜ちゃんは、前のめりになりながら東園寺さんに質問しだす。
「まだ、こちらの生徒ではないので、個人情報はお教えできません」
キリっとした顔で、答えたのは事務の方だった。
「ですよねーー」
ぷーっと口をとがらせながら、椅子に深くかけてる李衣菜ちゃんは解りやすく不満気だ。
「まあ、でも、さっきここにキリンがいたってことは……考えればわかるよな??」
悪い笑顔で東園寺さんは李衣菜ちゃんをチラリと見やる。
「穂香、この学校入ろう!!入るべきだよ!!入らなきゃだよっ!!」
「えと、李衣菜ちゃん、落ち着こう??」
李衣菜ちゃん立ち上がって、私の肩を掴んでグラグラとゆするものだから、ちょっと首が痛い。
「推しに何かもらったの、穂香だけじゃん!りいなにはないもん!!だったら、学校くらい一緒に入ってくれたって……!!」
「ちょい、ちょい嬢ちゃん、よーく見てみ?それ?」
私が手を開いてみると、そこにはくしゃくしゃになった二枚の紙。
「それ、ライブのチケット。関係者席ってやつな。真正面じゃないけど、前の方で舞台がみえる。2枚あるんだから、二人で来いってことなんだろうよ」
「やったーー!!りいな、チケット外れたから今回ライブ諦めたんだけど行けるんだ!!」
「推しにロマンティックにライブに誘われるなんてっ……よかったわね!!二人とも!!」
野々原さんは感極まったように、李衣菜ちゃんと私の肩を抱いた。
私は曖昧な笑みでやり過ごすしかなかった。
その後、体育館やテニスコート、野球場など、外の施設の説明と部活動のことを説明してもらったけど、正直覚えてられなかった。
せっかく案内してもらったのに、申し訳ないけれど、頭の中はさっきの樹林君でいっぱいだった。
なんで、樹林君は私の事を知って……って、東園寺さんかっ!!
私がLtuberで、樹林君グッズを作っているって知られちゃってるんだ!
で、樹林君的にはさっきのはファンサービスだったってことか。
これ、この学校に樹林君がいるんだとしたら、会う事なんてほとんどないんだろうけど、気まずいよー!
だって、私、樹林君のファンってわけじゃないし!
間近で見たけど、綺麗すぎる人だなとしか思わなかったし。
ん……?でも、よくよく思い出せば、いつもより物凄く表情が豊かだったような……??
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