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今朝の会議報告を受け三人は何とも言えない顔になっていた。新しく室長になった第八室長は以前から大学生の配属体制に意義を唱えていたのをほとんどの者が知っている。
そして、虎次郎が楽しい事大好き人間なのも知っている。その結果が「くじ引き」による配属の順番決めで、毎年最初に配属が決まる第一室が最後になるという前代未聞が起きてしまったのだ。
三人は室長に何とも言えない目線を送り、一週間後のことをそれぞれ話していた
「でもあれよね。第七と第四は基準が決まっているか分かりやすいわね」
式部が毎年成績関係なく配属を決める第七と第四の名前を出してきた。
第七は筋肉重視!筋肉が全て!パワー!!と室長が豪語するほど第七室全体がマッチョ集団なのだ。そして必ず毎年一人はいるので、例え成績が悪かろうと配属が決まる。
第四は室長が女性だからか分からないが、絶対女性の学生を配属させる。室長の机に今年の四年生のプロフィールを見ながら式部は「子のこと、子のことは決まりね」とチェックをしていった。
そして自分達が所属する第一室はくじ引きの結果最後となり、プロフィールを見ても絶対この子が最後まで残るだろうと予測をたてた。それは成績十位。十一位と一点差の庵海斗だろうと。
「まさの第一が最下位とかウケるわ!ゼッテー他の室長達はここぞとばかりに上位成績の奴らを配属するだろう」
七海が笑いながらプロフィールの紙をトントンと爪で叩いていく。
そんな七海の様子を見ていた長谷部室長は「誰のせいだ!!」と顔に書いてあるが、声には出さなかった。
「多分、庵君が来ることは間違いないと思う。絶対来るから当たったら昼食のご飯、虎次郎の奢りで決まりね!!」
「はっ!?夜神なんで賭け事になってるんだよ。俺も庵青年が来ると思ってんだけど!奢りも何もねえだろう!」
「あら!いいわね。虎は他の人にしなさい。私と中佐は庵君にするから。その時はビーフシチューセット、デザート付きで宜しく」
「では、私も庵君に一票で。私はミックフライ定食で宜しく。虎の奢りで」
「はっ?なんで相澤までノリノリで賭けに参加しているんだよ、ミックフライとか千円超えじゃねーか!!」
「わたしは、食堂の定食ではなくて、『沖や』のいちご大福で構わないよ。今回は虎次郎お前の発言でこんな事態になったんだ!!少しは責任を感じろ。いや責任をとれ!分かったな」
四人からの好き勝手な発言を聞いて、七海は「わーかーりーまーしーたー!!」と無精ひげを撫でながら、もう一度プロフィールの紙を爪で叩くのであった。
そんなやり取りを一週間前にしていた第一室の室長と隊長は、扉の前で固まる人影を見て「これは、決定ですね」となり、庵海斗学生が決意を固めて扉をノックするのを待つのであった。
扉の前で固まる青年━━━━━庵海斗は思いっきり深呼吸して、決意を固め
「失礼します!!」とノックして「第一室」と書かれた扉を開けて、中にいる人達を見たのであった。
無表情で大きな机に居るのがこの第一室の室長長谷部匡将。黒い軍服に右腕の腕章には「第一室長」と金のライン。流石第一室長だけある。その周りには隊長クラスの四人がいるが、全員腕章に金や赤のラインがある。
腕章は全ての軍人が着けることは出来ない。赤や金のラインがある腕章は対吸血鬼殲滅の武器所有者で、その中でも特別な武器を所有している者だけが許されている。
赤のラインはAクラスの武器所有者を意味する。金のラインはSクラスの武器を意味する。
Sクラスの武器はその武器自体が意思を持ち、所有者を決める。対吸血鬼の武器では最高位の武器に分類され、その武器を所有することにより身体強化など様々なメリットがある。ただ、武器が意思を持つため所有者を選ぶので使い手は少ない
Aクラスの武器は、赤のラインでSクラスの武器と比べると力は劣るが、同じく意思を持つ武器である。Sクラスが気難しいのに対して、Aクラスの武器は比較的温厚な性質を持っているためか、使い手はある程度多くなる。
だが、どちらの武器を所有するのも選ばれた者達しか扱うことは出来ない。そのため、この二種類の武器所有者のことをまとめて「高位クラス武器保持者」と言われその証として、赤か金のラインがある腕章を着けることを許されている。
そんな、腕章を隊長クラスの全員がしている第一室で、同じく腕章をしているが「学生」と書かれた自分が本当に居ていいのか謎だった。
この腕章はただの「学生」を意味する物で特別なにもない。本当に居ていいのか?夢か?そんな事を思いながらも言わないといけない事を思い出し敬礼をして、長谷部室長に挨拶をした。
「大学四年生の庵海斗です。様々な事を学び部隊に配属されるため色々とご指導宜しくお願い致します」
何とか挨拶をすることが出来たが、やはり違和感は半端ないとつくづく思う。
成績十位の自分と実力トップクラスの第一室の面々とでは・・・・・悲しくなるぐらいの思いをしていると、一人の女性から挨拶があった。
そして、虎次郎が楽しい事大好き人間なのも知っている。その結果が「くじ引き」による配属の順番決めで、毎年最初に配属が決まる第一室が最後になるという前代未聞が起きてしまったのだ。
三人は室長に何とも言えない目線を送り、一週間後のことをそれぞれ話していた
「でもあれよね。第七と第四は基準が決まっているか分かりやすいわね」
式部が毎年成績関係なく配属を決める第七と第四の名前を出してきた。
第七は筋肉重視!筋肉が全て!パワー!!と室長が豪語するほど第七室全体がマッチョ集団なのだ。そして必ず毎年一人はいるので、例え成績が悪かろうと配属が決まる。
第四は室長が女性だからか分からないが、絶対女性の学生を配属させる。室長の机に今年の四年生のプロフィールを見ながら式部は「子のこと、子のことは決まりね」とチェックをしていった。
そして自分達が所属する第一室はくじ引きの結果最後となり、プロフィールを見ても絶対この子が最後まで残るだろうと予測をたてた。それは成績十位。十一位と一点差の庵海斗だろうと。
「まさの第一が最下位とかウケるわ!ゼッテー他の室長達はここぞとばかりに上位成績の奴らを配属するだろう」
七海が笑いながらプロフィールの紙をトントンと爪で叩いていく。
そんな七海の様子を見ていた長谷部室長は「誰のせいだ!!」と顔に書いてあるが、声には出さなかった。
「多分、庵君が来ることは間違いないと思う。絶対来るから当たったら昼食のご飯、虎次郎の奢りで決まりね!!」
「はっ!?夜神なんで賭け事になってるんだよ。俺も庵青年が来ると思ってんだけど!奢りも何もねえだろう!」
「あら!いいわね。虎は他の人にしなさい。私と中佐は庵君にするから。その時はビーフシチューセット、デザート付きで宜しく」
「では、私も庵君に一票で。私はミックフライ定食で宜しく。虎の奢りで」
「はっ?なんで相澤までノリノリで賭けに参加しているんだよ、ミックフライとか千円超えじゃねーか!!」
「わたしは、食堂の定食ではなくて、『沖や』のいちご大福で構わないよ。今回は虎次郎お前の発言でこんな事態になったんだ!!少しは責任を感じろ。いや責任をとれ!分かったな」
四人からの好き勝手な発言を聞いて、七海は「わーかーりーまーしーたー!!」と無精ひげを撫でながら、もう一度プロフィールの紙を爪で叩くのであった。
そんなやり取りを一週間前にしていた第一室の室長と隊長は、扉の前で固まる人影を見て「これは、決定ですね」となり、庵海斗学生が決意を固めて扉をノックするのを待つのであった。
扉の前で固まる青年━━━━━庵海斗は思いっきり深呼吸して、決意を固め
「失礼します!!」とノックして「第一室」と書かれた扉を開けて、中にいる人達を見たのであった。
無表情で大きな机に居るのがこの第一室の室長長谷部匡将。黒い軍服に右腕の腕章には「第一室長」と金のライン。流石第一室長だけある。その周りには隊長クラスの四人がいるが、全員腕章に金や赤のラインがある。
腕章は全ての軍人が着けることは出来ない。赤や金のラインがある腕章は対吸血鬼殲滅の武器所有者で、その中でも特別な武器を所有している者だけが許されている。
赤のラインはAクラスの武器所有者を意味する。金のラインはSクラスの武器を意味する。
Sクラスの武器はその武器自体が意思を持ち、所有者を決める。対吸血鬼の武器では最高位の武器に分類され、その武器を所有することにより身体強化など様々なメリットがある。ただ、武器が意思を持つため所有者を選ぶので使い手は少ない
Aクラスの武器は、赤のラインでSクラスの武器と比べると力は劣るが、同じく意思を持つ武器である。Sクラスが気難しいのに対して、Aクラスの武器は比較的温厚な性質を持っているためか、使い手はある程度多くなる。
だが、どちらの武器を所有するのも選ばれた者達しか扱うことは出来ない。そのため、この二種類の武器所有者のことをまとめて「高位クラス武器保持者」と言われその証として、赤か金のラインがある腕章を着けることを許されている。
そんな、腕章を隊長クラスの全員がしている第一室で、同じく腕章をしているが「学生」と書かれた自分が本当に居ていいのか謎だった。
この腕章はただの「学生」を意味する物で特別なにもない。本当に居ていいのか?夢か?そんな事を思いながらも言わないといけない事を思い出し敬礼をして、長谷部室長に挨拶をした。
「大学四年生の庵海斗です。様々な事を学び部隊に配属されるため色々とご指導宜しくお願い致します」
何とか挨拶をすることが出来たが、やはり違和感は半端ないとつくづく思う。
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