ブラッドゲート〜月は鎖と荊に絡め取られる〜 《軍最強の女軍人は皇帝の偏愛と部下の愛に絡め縛られる》

和刀 蓮葵

文字の大きさ
208 / 325

※※ 184

しおりを挟む
「いいですか?凪さん?」
太腿に這わした指を伝わせ、媚肉まで伝い撫であげる
クチュ・・・・粘着質な水音を響かせる。
「っぅう、ん・・・・・きて、お願い」

欲しい・・・・・
沢山、抱きしめて・・・・・
恐怖を、心細さを、寂しさを今だけでも忘れさせて!
今だけでも、溺れていたいよ・・・・

「っ・・・・・」
カチャカチャとベルトを外す音がやけに大きく聞こえる。何かゴソゴソとしているけど、それを気にする余裕などもうない。今は只々、海斗の熱に浮かされ、溺れたい。

もう一度、体を覆うように上に被さってくる、逞しい体に自然と手を伸ばしてしまう。
「あっ・・・・・手、違う・・・・」
手の場所が決まっているのに、それを無視している事に気がついた。
仰向けに寝ている時は、自分の脇腹付近のシーツを掴まないといけないのに、今、私の手は背中を掴んでいる。

どうしょう・・・・・
決まってるのに・・・・・
ごめんなさい・・・・・

「今日はいいですよ。好きな所を掴んで下さい。俺の背中を掴んでもいいですから・・・・・」
庵が夜神の言葉に反応して、すぐに答える。
今日はそんな事いいのに。気にする余裕など俺にはないのに。
あぁ、こんな風にしたのは俺か・・・・・
けど、今だけはシーツではなく俺を掴んで欲しい!

「ん・・・・・・」
庵の言葉を聞いて素直に背中に手を伸ばしてシャツを掴む。
背中の温もりを確認した庵は、脈打つ楔を蜜を滴らせた媚肉に当てて、己の楔に蜜を擦り付けていく。

自分の恥ずかしい所に熱を当てられ、擦り付けられるのが恥ずかしいのに、「早く」と気持を拗らせている自分がいる。
その熱が自分の中に入り、突かれる度に歓喜するように体が心が喜ぶ。そして貪欲に「もっと」と求めてしまう。

いつの間に自分はこんなにもいやらしくなったのか分からない。だって、今でも熱を当てられる度に下腹部が「ッキン」と痛くなる。けど、この痛さは腹痛などではない事も知っている。
求めている・・・・・・熱を、刺激を、圧迫を

「いいですか?」
掠れて、余裕のない声が聞こえる。こんな時まで同意を求めなくてもいいのに。いつものように意地悪で、私を翻弄して欲しい。
けど、私も声を出すほど余裕がなく、頷いて賛同する。
すると、脈打つ熱がゆっくりと入ってくる
「んん・・・・・あ・・・・・」
ゆっくりと、ゆっくりとまるで刻み込むように、うねる蜜壁を掻き分けていき、やがて丸い尖端が目的の場所を突く。
ドチュン!
「あぁっ!」
ビクッと体が跳ねてしまう。何かにしがみつきたくて掴んでいたシャツを更に強く握り込む。
それだけでは心ともなく、両足も絡みつかせていく。まるで抱っこをせがむ子供のように、両手も両足も庵の背中に回す。

「凪さん。そのまま掴んでいて下さい」
「んん~・・・・・あぁ━━━!!」
ギシギシとベッドが軋む音と共に、夜神の体が揺れていく。
確実に蜜壁の奥の子宮口を穿つ。その度に中はうねり、庵の熱杭を喰んでいく。
「かい、と・・・ん・・・海斗っ!」
名前を呼びたくて、意味もないくらいに呼び続ける。その度に穿つ行為が強くなる。
「凪さん、凪!!愛してます!誰よりも愛してます!」

「愛してます」その言葉を聞いて胸が熱くなり、目からは涙が溢れ、やがて一筋流れていく。
その言葉がどれ程、嬉しくたまらないのか。
「海斗、好き!大好きなの!だから今だけ、今だけ全てを忘れさせて!!」
今だけ、熱にうかされて全ての事を忘れたい。自分の置かれた立場も明日のことも何もかも。

「っ・・・・・忘れろ!全て忘れろ!」
いつもの口調とは違う、荒々しい声を出し腰を動かしていく。それが一段と激しくなり夜神は、言葉を紡ぐこともできなくなり、喘ぎ声しか出なくなった。
「ひゃぁっ!はげ・・・・あぁぁ━━━━っ!!んぁ!」
子宮口が一段と強く穿たれていく。その度に奥からとめどなく蜜が溢れて、中を掻き回す熱に絡みつき、泡立つ。
蠢く蜜壁が楔を感じ取り、熱や硬さに歓喜してさらに蠢く。

もう、駄目・・・・・

奥を突かれる度に腰がうずき出す。足裏が痺れてきて、それが伝って全身が痺れだす。
どう、対処していいのか分からず目の前の庵に必死にしがみつく。
「だめぇぇ!!いっ・・・・・」
「もう少しだけ我慢して・・・・一緒にイキましょう?」
庵も限界が近いのか、掠れ上擦った声で夜神に、少しだけ我慢してもらうようお願いする。それを聞いた夜神は、少しずつ霞んでいく頭を回転させていく。
「一緒っ!か、いとといっ・・・・・・・しょ!」

いくら気持の上では「一緒」と思っていても、体は気持を理解してくれない。
少しでもやり過ごそうとお腹に少しだけ力を込める。
結果、庵の熱杭を締め付けてしまい、その熱と質量を更に感じてしまい、声を出してしまう。
「ひゃぁ!!あぁぁっ!!・・・・・も、うだめっ!!」
「くっ・・・・・凪さん煽りすぎっ!!もう、イキますっ!」
庵も限界が近いのか、熱杭が一際大きくなって蜜壁を埋め尽くす。
「まっ、てっ!!キスして!!」
興奮したせいで赤くなった瞳を庵に向けて叫ぶ。
きっと気持ち良すぎて声を出してしまう。けど、ここは軍の施設の中。何かに塞いでもらうのが、最善なのかもしれない。
咄嗟に出た言葉に、庵はすぐに反応して夜神の唇を喰らっていく。
上と下と両方を塞がれて、熱いものを捩じ込まれ翻弄される。
限界が近いのか震えてピクピクしてきた体に、容赦なく快楽を叩き込まれていたが、とうとう夜神の快楽が決壊してしまった。

「ん・・・・・うぅ━━━━━━━━っ!!」
嬌声は塞がれてくぐもった声を出していく。声は庵の口の中に飲み込まれていった。
ビクッッ!!体を一際大きく震わせて、腰を浮かせる。
足裏の痺れが、雷鳴のように鋭くなって全身を駆け抜ける。
熱杭を更に喰んでいく。キュウキュウに締め付けていく。
頭が白くなっていく。何も考えられないくらい、気持ち良くてふわふわする。

夜神の絶頂から一呼吸置いて庵も、限界まで膨らんだ熱を一気に夜神の中に吐き出す。
ゴチュン!
限界まで捩じ込んだり楔が、夜神のうねる蜜壁の奥の子宮口に当たる。そして、ゴム越しに白濁を撒き散らしていく。
「うっ・・・・・・・・」
夜神の口を塞いだまま、庵も声を出すが夜神の口の中に消えていった。

暫く二人の時が止まったように動かなかったが、庵が唇を外すとそれが合図だったのか、一気に時が動き出す。
「あ・・・・・あぁ・・・・・・」
ガクガクと震えながら声を出している夜神の頭を撫でていく。
うっすらと汗が滲む額に、涙で濡れた目尻に、すっと伸びた鼻梁に、荒い呼吸繰り返す唇に、沢山のキスを降らせる。
落ち着いてきたのか、震えは止まってきたようで、シャツを掴む手が緩み始める。
「凪さん少しだけ、手と足を外して下さい」
庵の指示に大人しく従い、手足を緩める。するとゆっくりと夜神の蜜壺に埋まった熱杭を取り出していく。

その熱と圧迫が無くなる事が寂しいのか、引き止めるように中がキュウと締まっていく
「あっ・・・・・・・・」
やがて、ズルリと引きずり出していく。
「凪さんの中は貪欲なんですね」
急いでゴムの処理をしながら、先程の夜神の行動を軽く指摘すると、恥ずかしくなった夜神が、首を軽く左右に振って拒否をする。
その行為がたまらなく可愛くて、急いで夜神の隣に横になりグイッと、汗ばんだ白いなめらかな肢体を引き寄せる。

いつもなら夜神が気絶するぐらい、何度も何度も執拗に体を揺さぶり、妖しく蠢く中に欲望の熱を撒き散らしていく。
けど、今はそれをする時ではない。
今は、只々この白く華奢な体を抱きしめてあげたい。
頭も背中も沢山撫でてあげたい。

この細い肩に沢山の思いを乗せている。
その思いは余りにも重くて、残酷で、逃げ出したくなるほど酷いものだ。
けど、逃げ出すこともせず、受け止めて、真っ向から受けて立とうとしている。
本当は優しくて、恥ずかしがり屋で、自分の事をあまり理解してない、鈍感な人なにの。
けど、その微笑みを守りたくて、隣に立ちたくて、ここまで頑張った。
頑張ったけど、それを奪われる。
奪う相手は余りにも強すぎて、叶わない・・・・・

「愛してます。誰よりも」
けど、この思いだけは誰よりも負けない。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

いつもなら二回戦・三回戦ですが、そんなことせずに夜神大佐を抱きしめなきゃ!で、一回で終わったあと抱きしめてました。

この後二人はどうなるんでしょう?青年は無事に自分の部屋に帰れるのか?それとも・・・・
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

病弱な彼女は、外科医の先生に静かに愛されています 〜穏やかな執着に、逃げ場はない〜

来栖れいな
恋愛
――穏やかな微笑みの裏に、逃げられない愛があった。 望んでいたわけじゃない。 けれど、逃げられなかった。 生まれつき弱い心臓を抱える彼女に、政略結婚の話が持ち上がった。 親が決めた未来なんて、受け入れられるはずがない。 無表情な彼の穏やかさが、余計に腹立たしかった。 それでも――彼だけは違った。 優しさの奥に、私の知らない熱を隠していた。 形式だけのはずだった関係は、少しずつ形を変えていく。 これは束縛? それとも、本当の愛? 穏やかな外科医に包まれていく、静かで深い恋の物語。 ※この物語はフィクションです。 登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。

つかまえた 〜ヤンデレからは逃げられない〜

りん
恋愛
狩谷和兎には、三年前に別れた恋人がいる。

ヤンデレにデレてみた

果桃しろくろ
恋愛
母が、ヤンデレな義父と再婚した。 もれなく、ヤンデレな義弟がついてきた。

極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です

朝陽七彩
恋愛
 私は。 「夕鶴、こっちにおいで」  現役の高校生だけど。 「ずっと夕鶴とこうしていたい」  担任の先生と。 「夕鶴を誰にも渡したくない」  付き合っています。  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  神城夕鶴(かみしろ ゆづる)  軽音楽部の絶対的エース  飛鷹隼理(ひだか しゅんり)  アイドル的存在の超イケメン先生  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  彼の名前は飛鷹隼理くん。  隼理くんは。 「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」  そう言って……。 「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」  そして隼理くんは……。  ……‼  しゅっ……隼理くん……っ。  そんなことをされたら……。  隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。  ……だけど……。  え……。  誰……?  誰なの……?  その人はいったい誰なの、隼理くん。  ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。  その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。  でも。  でも訊けない。  隼理くんに直接訊くことなんて。  私にはできない。  私は。  私は、これから先、一体どうすればいいの……?

愛する殿下の為に身を引いたのに…なぜかヤンデレ化した殿下に囚われてしまいました

Karamimi
恋愛
公爵令嬢のレティシアは、愛する婚約者で王太子のリアムとの結婚を約1年後に控え、毎日幸せな生活を送っていた。 そんな幸せ絶頂の中、両親が馬車の事故で命を落としてしまう。大好きな両親を失い、悲しみに暮れるレティシアを心配したリアムによって、王宮で生活する事になる。 相変わらず自分を大切にしてくれるリアムによって、少しずつ元気を取り戻していくレティシア。そんな中、たまたま王宮で貴族たちが話をしているのを聞いてしまう。その内容と言うのが、そもそもリアムはレティシアの父からの結婚の申し出を断る事が出来ず、仕方なくレティシアと婚約したという事。 トンプソン公爵がいなくなった今、本来婚約する予定だったガルシア侯爵家の、ミランダとの婚約を考えていると言う事。でも心優しいリアムは、その事をレティシアに言い出せずに悩んでいると言う、レティシアにとって衝撃的な内容だった。 あまりのショックに、フラフラと歩くレティシアの目に飛び込んできたのは、楽しそうにお茶をする、リアムとミランダの姿だった。ミランダの髪を優しく撫でるリアムを見た瞬間、先ほど貴族が話していた事が本当だったと理解する。 ずっと自分を支えてくれたリアム。大好きなリアムの為、身を引く事を決意。それと同時に、国を出る準備を始めるレティシア。 そして1ヶ月後、大好きなリアムの為、自ら王宮を後にしたレティシアだったが… 追記:ヒーローが物凄く気持ち悪いです。 今更ですが、閲覧の際はご注意ください。

お腹の子と一緒に逃げたところ、結局お腹の子の父親に捕まりました。

下菊みこと
恋愛
逃げたけど逃げ切れなかったお話。 またはチャラ男だと思ってたらヤンデレだったお話。 あるいは今度こそ幸せ家族になるお話。 ご都合主義の多分ハッピーエンド? 小説家になろう様でも投稿しています。

冗談のつもりでいたら本気だったらしい

下菊みこと
恋愛
やばいタイプのヤンデレに捕まってしまったお話。 めちゃくちゃご都合主義のSS。 小説家になろう様でも投稿しています。

×一夜の過ち→◎毎晩大正解!

名乃坂
恋愛
一夜の過ちを犯した相手が不幸にもたまたまヤンデレストーカー男だったヒロインのお話です。

処理中です...