【R18】転生したら王子の性教育係に任命されました 〜婚期を逃した私が、年下殿下に快楽を教え教え込まれるまで〜

いろは杏⛄️

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理性の言い訳――崩落 前編

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 ──夢だった、と言い切るには、生々しすぎた。

 肌に残る熱。太腿の内側に貼りつくような湿り気。
 そして、指の奥で震えながら絶頂に達したあの瞬間の記憶は、いまも胸の奥を疼かせていた。

 目が覚めたとき、私はすでに汗ばんだ寝衣の中で、自分の胸を抱くようにして身を縮めていた。
 どこか甘い、でも引きつるような快楽の余韻が、下腹部に残っている。

 ──思い出してしまう。
 あの瞳。あの声。
 そして、指の感触。

 

 エリアス殿下の手が、私のショーツの奥にまで滑り込み、何度も、何度も掻き回した。
「勉強だから」と言われれば、拒めなかった。
 でも本当は、あのときすでに──私は、自分から彼を招き入れていた。

 

「っ……」

 羞恥で熱を持った顔を冷ますように、私は両手で頬を覆う。

 こんな姿、誰にも見せられない。
 ……それなのに。

「お嬢様、朝の身支度をお手伝いしますね」

 侍女のマリナが扉の外から声をかけてきた。慌てて寝具を直しながら、私は努めて平静を装う。

「ええ……お願い」

 鏡台の前に座り、髪を梳かれているあいだも、身体のどこかが敏感なままだった。
 ブラウスの布が乳首に擦れるたびに、ごく微かに反応してしまう。
 下着を履き替えたとき、下着の中央に滲んでいた痕跡を見たときの、あの鈍い快感の記憶が、まだ拭えない。

 

「……お嬢様、今日は顔色がほんのりと。頬が赤いような」

「……そう? 気のせいよ」

 必死に平静を装いながら、心は乱れていた。

 先生として、もう一度向き合わなくてはいけない。

 けれど……あのとき、あの瞬間。
 私のどこに、先生らしい理性が残っていただろうか?

 彼の指を受け入れ、濡れて、感じて、泣きそうなほどの快感に喘いだのは──
 紛れもなく、クラウディアというひとりの女だった。

 

 それでも。私は今日も、王子の性教育係として王宮へ向かう。

 心臓が、さっきからずっと痛いくらいに打っている。
 足元が落ち着かない。
 何も始まっていないのに、もう身体が熱を持ち始めている。

 だが、扉を開けた瞬間、その不安は別の形に変わった。

 

「クラウディア先生。お待ちしておりました」

 部屋の中央に立っていた彼──エリアスは、まるで昨夜のことなどなかったかのように微笑んでいた。

 指先ひとつ、私の肌を知り尽くした少年の、まっすぐで澄んだ笑顔。
 それが、ひどく残酷に思えた。

     * * *

「本日は、どのようなことを学びましょうか?」

 椅子に腰かけながら、穏やかな声でそう問いかける彼は、いつも通りだった。
 物腰柔らかく、目元には無邪気な笑み。
 けれどその奥に潜む熱は、私だけが知っている。

 あの指が、私の秘所をどれほど丁寧に愛撫したか──
 あの瞳が、どれほど淫らに私の奥を覗き込んだか。
 そのすべてを思い出すたび、心臓がどくんと跳ねた。

 

「……今日は、女性器の構造について、実地を交えて説明しようと思います」

 声がかすれていた。意識して整えようとしても、のどの奥が乾いてうまく回らない。

「嬉しいです。僕……昨日のこと、ずっと反芻してましたから」

「なっ……」

 口元を押さえて反射的に俯く。
 彼は何気ない顔をしているけれど、その言葉の意味を私は、痛いほど知っている。

 

「クラウディア先生。今日は……触れるだけではなく、ちゃんと見て学びたいです」

 まっすぐな言葉に、私は一瞬、息を止めた。
 拒絶の言葉は、喉まで出かかったのに──舌先で止まった。

 ──この子に、見られるの?

 羞恥に腹の奥がひりついた。
 けれど、それ以上に身体が、あの熱を求めていた。

 

 私はそっと椅子から立ち上がり、長椅子の前に腰を下ろす。
 スカートの裾を自ら膝上まで引き上げ、ゆっくりと足を開いていく。

「……見るだけよ。ほんの少し、だけ」

 震える声でそう言うと、エリアスは真剣な面持ちで膝をつき、私の脚の間にすっと滑り込んだ。

 

「失礼します……」

 そっとショーツの縁に指をかけ、ためらいがちに下ろされていく布。
 湿った空気が肌に触れた瞬間、ひたりと蜜が零れ落ちた。

 彼の吐息が、熱を帯びて私の太腿に触れる。

「……すごい。昨日より、ずっと濡れてる」

「やっ……そんなこと……言わないで……っ」

 潤んだ花弁が、彼の視線に晒される。
 広げられることはなかったのに、自然と開いてしまっていた。
 花芯が、ぷくりと膨らみ、蜜壺の奥からはぬるりとした滴が伝う。

 

「ここが……クリトリス?」

 言葉と同時に、舌先がそっと触れた。
 瞬間、腰が跳ねた。

「……あぁっ!」

 息が詰まり、目の前がぐらりと揺れる。

「舌で触ると……先生、こんなに感じるんですね」

 くちゅっ……と音を立てて、舌が敏感な粒を撫でていく。
 円を描き、上下に擦り、吸うように、転がすように──

「っ、だ、だめ……やめて……そんなにしたら、また……」

「また……って、どうなりますか?」

 問いかけに、私は答えられなかった。
 ただ、唇を震わせ、彼の髪にすがるように手を置いた。

 

 舌先が、愛撫の合間に蜜壺の縁をなぞり、時折、ほんの浅く、差し込まれていく。

「中……とろとろで、熱いです。ここ、指じゃなくて舌で感じると……すごく、甘い」

「っ、ひ……あ、ああっ……っ!」

 もう無理。
 何も考えられない。

 腰が浮き、彼の口にもっと深く押しつけてしまう。
 彼の舌に導かれながら、私は蜜を垂らし、快感に溺れていた。

 

「先生……いただきます――」

 次の瞬間、クリトリスをきゅっと吸われ──

「っっ……あぁあぁ……っ……!」

 声にならない悲鳴と共に、全身が弾けた。

 

 震える脚の間にいる彼は、ただ穏やかに微笑んでいた。
 それが、妙に眩しくて、私は思わず目を逸らす。



 私が教えているはずだった。
 けれど、いま確かに、私は教えられていた。

 ──快楽の味も、心のほどき方も。
 この少年に、私はすべてを、奪われ始めている。
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