セフレに恋をした

東雲ゆめ

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11:残酷な彼

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「――な――なんで……?」
「べつに――久しぶりに道具使っても面白いかな、って」
 起き上がったぼくは、カラー写真入りのそのレンタル表を見た。

 ……大きなイボイボのついたカラフルなバイブレーター、ピンクローター、馬並みという名前の巨大なディルドー……。 

 ことばを失ったぼくに、
「――どれがいい?」
 ファストフードのメニューを選ぶような軽いノリで、早川くんは聞いてくる。

「このバイブなんてどうだ? 10段階に強さが調節できるらしいぜ」
「……――イヤ――」
「え?」
「――どれも――ヤだ……」
 ぼくは、首を振り、早川くんを見上げる。
「こんなの使いたくない」

 溢れそうになる涙を堪えながら、ぼくは言う。
「――こんな道具より、早川くんのおちんちんのほうがいい――……」

「………」

 ――数秒――いや、1分くらい、沈黙していただろうか。

「――わかったよ……」
 レンタル表をもとの場所に戻した早川くんは、
「わるかった……」
 くしゃくしゃと頭をかき、ぼくをそっと抱き寄せた。

「おまえさ――」
 ぼくの目を覗き込み、
「おれのチンコ――好き?」
「うん……」
「じゃあ、おれの――――」
 と言いかけて、「……いや――なんでもない」と首を振り、
「さとり――とか、あいつ、妙になれなれしかったから、つい――……」
「……子どものころからお世話になってるから、ああ呼ばれてるだけ。特にそんな――深い仲じゃないよ」
「そっか……」
 ほっとしたように息をつくと、膝の上に置いたぼくの手にそっと手を重ね、
「……名前――なんていうの?」
 と聞いてくる。

「――え?」
「あいつ――あのカテキョの――」
「ああ――[[rb:鏑木 > かぶらぎ]]――[[rb:鏑木啓司 > かぶらぎけいじ]]先生」
「……あいつも東大なのか?」
「いや、鏑木先生は一橋大学。東大より、家が近かったからそっちにしたみたい」
「でも、頭いいんだろ?」
「まぁね。難しい司法試験も一発合格してるし」
「……おまえの周りってそんなヤツばっかだよな。留学とか、弁護士とか――マジでエリートコースまっしぐらじゃん」
「でも早川くんだってすごいよ。バスケのプロ入りだって、夢じゃないし――……勉強より、スポーツでプロになるほうがずっと難しいよ」

「……おれの取柄はそれだけだから。勉強なんてほとんどしてこなかったな。数学どころか、九九だって8の段以降あやしいくらいだ。それに――」
 フッと遠くを見る。
「バスケだって――もしも致命的な怪我をしたら、すべてが終わる。おれの価値なんて、いつまで続くかわからないんだ……」
 
 ――それはおそらく、ずっと心の奥底に抱えていた早川くんの本心だったと思う。

「……だいじょうぶだよ」
 ぼくは言った。
「早川くんならぜったいプロになれる。ずっと……ずっと応援してるから」
「……サンキュー」
 ふっと微笑んだ早川くんは、ぼくの髪を優しく撫でてくれる。
「おまえも東大行くんだろ?」
「あ……う――うん……お父さんとお母さんも東大だったから――」
「へぇ……だったらきっと行けるよ。遺伝子最強だし――あのカテキョにも教えてもらうんだろ?」
「そ……それは……」
「優秀なコーチに教えてもらうのは大事なことだからな。……がんばれよ」

 ……もしも早川くんが、鏑木先生にはもう会うなと言ってくれたら、ぼくはそうするつもりだった。
 だけど、早川くんにとっては、それはどうでもいいことなのだろう。
 
「……どうした?」
 早川くんが、黙り込んだぼくの顔を見つめる。
「なんでも……ない」
 ぼくは、「ありがとう」と弱々しく微笑む。
 ぼくの頬を軽くさすった早川くんは、唇に触れるだけのキスをする。
 ほんのり香る――炭酸水のレモンの匂い。

 早川くんは、ぼくのTシャツをめくり、乳首を舌先で舐めた。
「うっ……アッ……!」
 片手だとやりづらいのか、持ち上げたシャツの裾をぼくの口に突っ込み、
「咥えてて」
 と言う。

「……フッ……ウッ……」
「あ~なんかこういう感じもいいな……興奮する」
 シャツを咥え、身悶えるぼくを、早川くんは満足そうに眺める。

 もう片方の乳首を、ピンッ、ピンッ、とはじき、
「乳首責め好きだよなぁ、おまえ――……チクニーとか、してんの?」
 図星をつかれ、耳朶まで真っ赤になるぼくに、
「……マジ?」
 意外そうに眉を上げ、
「……じゃあさ、見せて」
「……?」
「チクニーしてるところ、見せてよ」

 ぼくのハーフパンツを下着ごと脱がせ、床に落とし、
「すんげー、ギッチギチじゃん、こっちも」
 ペニスをぎゅっと握ってくる。

「自分で乳首いじってみな。こっち扱いてやるから」
「…………ッ……!」
 サオの部分をいきなりこすられ、口のなかのシャツを落としそうになる。
「ちゃんと咥えてろ」
「フッ……ゴォッ……」
 喉の奥までシャツを突っ込まれたぼくは軽くえづく。
「ほら。チクニーしなかったらチンポさわってやらないぞ? どうするんだ?」

(あっ……あぁ――……)

 ぼくはうっすらと涙を浮かべる。
 だけど、ぼくのペニスは、早川くんの手のなかでプルプルうれしそうに揺れていて――いやらしい汁をダラダラと垂らし続けている。

 乳首をつまんだぼくは、いつも自分でしているみたいに、クリクリこする。
 膨らんできた先を爪でつぶし、もう片方の乳首を、ツンッ、ツンッ、とつつく。

 ぼくの痴態をまじまじと見ていた早川くんは、ペニスを一気に扱き上げてきた。

(……ッ……! ……ぅっ……!)

 咥えたシャツのあいだからダラダラ涎がこぼれる。
 ビクンッ、ビクンッ、と魚みたいに跳ねるぼくに、
「手――とまってるぞ。ちゃんとチクニーしな」
 早川くんは命じる。

 ぼくは、けんめいに乳首をひっぱったり、こすったりする。
 そのあいだもずっと、早川くんの手でペニスをシコシコされる。
 やがて、絶頂を迎えたぼくは、咥えていたシャツから口を離し、
「……もっ……イッ……くっ……う―ッ……!」
 とエビのように大きくのけぞった。
 パンパンになったペニスから、精液が噴き出し、早川くんの手を汚す。

 ……ぐったりするぼくの前で、制服を脱いだ早川くんは、黒い下着姿になり、ぼくの前に立った。
 ぼくは、その膨らみに顔を近づけ、下着を下ろす。
 ブルンッと勢いよく飛び出してくる勃起。

「んじゃ、次はチンコハムハムしようぜ。オエッてなってもガマンしろよ」
 鬼畜なセリフを吐いた早川くんは、ぼくの頭をつかんで股間に押し付ける。
 グッと口のなかに突っ込まれるペニス。

「……ゥッ……! ――ッ……!」

 ぼくは、喉の奥深く突いてくる早川くんのペニスを咥える。
 心のなかで、ぼくらはやはりセフレなのだと、泣き出したい気持ちをこらえながら。











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